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アイトラッキング(視線追跡) 調査・分析手法

アイトラッキング分析で人間の視線の動きを追跡・分析することで、デザイン上の注視点の把握や、UIの設計、レイアウトの検証に役立てることができ、客観的な調査が可能となります。

アイトラッキングとは

アイトラッキングとは、人間の視線の動きを追跡・分析する手法です。視線を追跡することで、見ていない箇所を正確に知ることができるため、デザイン上の注視点(=評価要素)の把握や、UIの設計、レイアウトの検証に役立てることができ、客観的な調査が可能となります。

アイトラッカー「Tobii」によるWebページの評価の様子。

右のPCで視線データを記録しています。※使用機材は調査内容により異なります。

何ができるか/ご利用想定シーン

  • デザイン評価

    例えば、Webサイトのトップページや商品の画像を調査協力者に見てもらい、よく見られている「部位」や見られている「順序」と関連づけてそのデザインに対する評価の視点を分析します。そのため、広告などのコンテンツ配置の妥当性の検証や、商品デザイン要素の注目度合いを把握することができます。

  • 印象評価

    人間が瞬間的に捉える印象の心理的な影響には、軽視できないものがあります。ユーザーが感じるぱっと見の印象について、実際にどこを注視しているかを分析することで、第一印象を向上させて利用しやすくすることも可能です。

  • ユーザビリティ・テスト

    Webサイトやソフトウェアを調査協力者に操作してもらい、タスクを 実行する上で必要なボタンや情報が目に入っているかを確認し、それらがわかりやすくできているかを検証します。

イードのアイトラッキングの特長

  • Tobii社製アイトラッカーで、自然な視線をリアルタイムに分析
    • イードでは、最新のディスプレイ一体型アイトラッカー「Tobii T60」と記録・分析ソフトウェア「Tobii Studio」を使用しています。
    • Tobii 社製アイトラッカーは、頭部を固定したり機材を装着したりする必要がありません。調査協力者にディスプレイを見てもらうだけで視線を追跡することができるので、ユーザーへの負担も少なく、自然な視データを得ることができます。
    • Tobii Studioは、調査協力者が見ているそのときにリアルタイムで視線を確認することができます。また、セッション終了後すぐにデータを視覚化することもできます。

アウトプット例

視線追跡分析(ゲイズプロット)
  • アイトラッキング調査では、一人ひとりの視線の動きを追って分析することが可能であり、視線の順序と停留時間の概略を表した「ゲイズプロット」が代表的です。

視線滞留時間分析(ヒートマップ)
  • 「Tobii」では、複数の被験者の視線移動を重ねることで、全体の傾向や特徴を把握することも簡単にできます。代表的な重ね合わせの分析には、視線の滞留時間をサーモグラフィーのように視覚化した「ヒートマップ」があります。
  • ※ただし現状では、フラッシュなどを使わないWebページでの視線の重ね合わせは可能ですが、ソフトウェアのページごとの重ね合わせの場合は容易にできないので、工夫が必要です。

使用時の留意点

  • 「見ていた」と「気づいた」と「理解した」は違う

    アイトラッキング分析では視線の動きやどこを見ていた(逆に見ていなかった)かという事実のデータは取れますが、それだけでは単に対象が目に入っただけか、「気づいた」(認知)のか、「理解した」のかどうかまでは測定することはできません。

  • 視線の動きは必ずしも意識とは一致しない

    ユーザーの視線の動きは必ずしも意識とは一致しません。目はどこか特定の場所を注視していても意識は別のことを考えていて認識していない場合もあります。また、アイトラッキングでは視界の中心部を測定するため、周辺視野については「見ている」のか不明確なところがあります。

  • だからこそ、Context(行動の背景)の把握が重要

    このような限界を踏まえ、アイトラッキング分析によって得られる「視線の動き」という事実データ以外に、行動の背景(Context)の把握が重要です。

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