現在、出前館 配達員の報酬は、配達1件あたり400円です。しかしここにくるまで、出前館では何度か報酬の改定がなされています。この記事では、2025年現在までの出前館 配達員の報酬の変遷を振り返っていきます。
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フードデリバリー領域を得意とするライター。注文者、配達員、店舗の各方面で実際にパートナー登録をし、フードデリバリー業界のフレッシュな情報を発信している。
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※今回は東京都心や川崎エリアも対象になっているのでぜひチェックしてください！
出前館 配達員の報酬の仕組み（現在）
まず、出前館 配達員の報酬は2025年現在、以下の仕組みになっています。※ここでいう配達員は、業務委託の配達員なので、「給料」という言葉は使いません。
「基本報酬」400円は、全国一律の金額です。ここにイレギュラーで発生するブーストがつきます。これにより、出前館 配達員の報酬は、1件あたりだいたい500円～800円くらいが相場になります。
出前館初期～現在までの配達員の報酬の変遷
現在は1件あたり400円固定の出前館の報酬ですが、これまで何度か改定されてきました。その変遷を過去から順番に見ていきましょう。
① 初期～
出前館初期の頃の報酬金額は定かではありませんが、長く出前館の配達員として働いている人の情報によると、1件あたり715円の時代があったようです。
一都三県（東京、神奈川、千葉、埼玉）ではこの金額が固定として支払われ、他のエリアではもう少し安かった模様です。
ここにブーストもついていたので、出前館初期の配達員の報酬は相当よかったと思われます。
| 一都三県 | その他のエリア | 沖縄エリア |
| 715円 | 660円台 | 550円台 |
② 2022年8月～
その後、「距離料金」が導入されました。「距離が遠いのに報酬が変わらないのは不公平」という配達員の声を反映しての改定です。
1km 単位で金額が上がっていきます。なお、これに加えてブーストも継続していました。
距離が遠いほど報酬がが高くなりますが、体力的には大変になるので、どこまでのロングピックをとるかは配達員によります。また、ロングピックに対応できるように、自転車から原付やバイクに切り替える配達員も増えました。
| 配達距離 | 一都三県 | その他のエリア |
| 1.0 km | 600円 | 550円 |
| 2.0 km | 660円 | 600円 |
| 3.0 km | 750円 | 670円 |
| 4.0 km～ | 870円 | 770円 |
（表中の金額は「基本報酬」＋「距離料金」の合計で、最終的に支払われる金額です ※ブーストを除く）
対象エリアで報酬アップ
③ 2023年3月～
上記の7か月後、出前館では配達員の報酬システムがまた改定されました。距離料金やブーストは変わらず継続です。
何が変わったかというと、それまで1km単位で報酬が上がっていたのが、0.5km単位になりました。
結果として、全体的に報酬はややダウンしました。
| 配達距離 | 一都三県 | その他のエリア |
| 1.0 km | 600円 | 550円 |
| 1.5 km | 630円 | 580円 |
| 2.0 km | 650円 | 600円 |
| 2.5 km | 690円 | 615円 |
| 3.0 km | 730円 | 640円 |
| 3.5 km | 750円 | 700円 |
| 4.0 km | 805円 | 755円 |
| 4.5 km～ | 870円 | 820円 |
（表中の金額は「基本報酬」＋「距離料金」の合計で、最終的に支払われる金額です ※ブーストを除く）
③ 2023年8月～現在
そして2023年8月に出前館は大きな報酬システムの改定に着手。
距離料金を廃止し、全国一律の基本報酬を導入しました。
出前館初期の頃も一律の基本報酬でしたが、当時は関東、沖縄、それ以外と大きなエリアごとの差異はあったので、完全なる一律ではありませんでした。
その点、今回は全国完全に一律、基本報酬はどのエリアでも400円です。
| 一都三県 | その他のエリア |
| 400円 | 400円 |
出前館の報酬、致命的な下落？
東京でいうとこれまで最低でも600円だった基本報酬が400円とは、なかなか衝撃的な下落です。
ただし、出前館公式によると必ずしも配達員の報酬が下がるわけではない、下がらないように対応するとのこと。
ブーストの倍率が上昇
出前館公式は、基本報酬を400円と低く設定するかわりに、ブーストの倍率を上げて最終的に配達員が受け取る報酬が下がらないようにする旨を通知しました。
実際、SNSの投稿を見ていると、2023年8月の出前館の大幅な報酬改定後に、報酬が著しく下がったと感じる配達員は少ない印象です。
出前館 配達員の報酬は依然高め
初期の基本報酬が東京でいうと700円台だったのが今は400円なので、ここ数年で出前館の報酬が下降していることは確かです。
とはいえ、他のデリバリーに比べると出前館の報酬が高めであることは変わっていません。他社も同じように報酬の下降に歯止めがかからず、厳しい状況が続いています。
フードデリバリー4社の単価比較
 |  |  |  | |
|---|---|---|---|---|
| 最低 単価 | 400円 | 320円 | 約350円 | 約350円 |
| 1件の 単価 | 約600円 | 約450円 | 約500円 | 約500円 |
※１件の単価は、配達距離2kmあたりが目安です。
出前館 配達員の時給はどのくらい？
出前館 配達員の報酬を時給換算すると、
1,200円～1,700円程度
と見ておくといいでしょう。1時間に2～3件配達する想定です。
また、どの車両でも単価は同じなので、自転車よりも速いバイクで配達したほうが時給は高くなります。
対象エリアで報酬アップ
まとめ
出前館初期から2025年現在までの配達員の報酬の変遷についてお伝えしました。フードデリバリーの仕組みが世の中に浸透するとともに頭打ち状態となっていることは否めず、配達員の報酬も初期に比べると減少しています。とはいえ他社に比べると出前館の報酬は以前に引き続き高め傾向なので、これからフードデリバリーの配達員を始めようという人にはおすすめです。
