寝る前の水は就寝中に失われる水分を補うことができ、なおかつダイエットや美容にも効果があると言われます。
事実、厚生労働省が寝る前に水を飲むよう推進しています。
そんな寝る前の水の効果や正しい飲み方について、アクアソムリエが丁寧に解説していきます。
- 寝る前の水は健康・ダイエット・美容など様々な効果あり!
- 太る、むくむ理由は飲み方が間違っている
- 常温水で、寝る30分前に、コップ1杯をゆっくりと飲むのが正しい飲み方
- 綺麗な常温水が飲めるウォーターサーバーがあれば効果◎
【結論】寝る前の水は健康やダイエットにメリットしかない!
- 健康効果
血がサラサラに
日中の集中力向上
睡眠の質向上 - ダイエット効果
不廃物の解消
むくみ解消
新陳代謝の向上 - 美容効果
肌のハリ・コシ
化粧ノリUP
血相が良くなる
健康やダイエット含め私たちの体にとって寝る前の水は非常に大切です。
なぜなら睡眠中に汗をかいて水分を多く放出し、体の調子を整えていきます。
ただし飲み方に注意が必要です。寝る前に 水道水をそのまま飲むのは安全とは言い切れません。
記事後半で寝る前の水の正しい飲み方をお伝えしていますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
寝る前に水で期待できる健康効果
健康効果
- 血がサラサラになり病気を防ぐ
- 日中の集中力が高まる
- 睡眠の質が良くなる
寝る前の水は私たちの体にいい効果があります。
これはご年配の方だけの話ではありません。
30代、40代、50代のみなさまこそ、この寝る前の水の健康効果を知っていただきたいと思っています。
そんな健康効果を詳しく見ていきましょう。
血がサラサラになり病気を防ぐ
寝る前に水を飲むことで水分が寝ている間も十分に保たれ血の巡りがのサラサラを保ちます。
というのも寝ている間は汗を非常にかくため、軽い脱水が始まります。
就寝中の脱水症状で熱中症や脳梗塞、心筋梗塞のリスクが高まることからそれら病気を防ぐためにも寝る前の水が推奨されているのです。
ペッドボトル1本以上の水が!
寝ている間に失われる水分は500ml以上
この量は体重の1~2%に相当し、1〜2%の減少で軽い脱水症状が始まります。夏場はより汗をかくため、人によっては1Lも汗をかくなんてことも。
寝る前の水はとても大切と言うことがわかりますね。
寝ている間は汗と呼吸で水分を失う
よくある症状
- 目覚めが悪い
- 睡眠中の喉の渇き
- 目が覚めて寝つきが悪い
ほとんどの人は寝ている間多くの水分を失っているということに気づかないのが事実。
寝起きが悪い、夜中に目が覚めて寝付けない、なんて症状に当てはまりませんか。
こういった不調の原因は水不足で起こる軽い脱水症状が原因かもしれません。
つまり水分不足が原因ということに気付くのに時間がかかるのが、水分不足の落とし穴なのです。
日中の集中力が高まる
寝る前の水で日中の集中力向上も期待できます。
- 仕事中に強い眠気
- 1日を通してなかなか集中できない
- 頭痛がする
これら症状は睡眠中の脱水症状が原因の可能性もあります。
寝る前に水を飲む習慣を続けることで、これら症状を改善できる可能性も高まります。
何度もお伝えしますが、人は寝ている間気づかぬうちに汗をかき脱水しています。だからこそ寝る前に水を飲んで事前にしっかりと水分を補給しましょう。
睡眠の質が良くなる
寝る前の水で睡眠の質も高まります。
もちろん脱水症状を起こさないことで睡眠の質も高まります。
それ以上に睡眠の質を高めるには体内の温度変化が大切なのです。
人が眠りに入るためは「深部体温の低下」が必要です。
体温の下がり具合はゆっくりでなく、急な方が良いとされています。この深部体温が下がることで、メラトニンホルモンが分泌されよく眠れるようになるという仕組みです。
しかし体内の水分が足りないと汗をかくことで保っている体温調節がうまくいかなくなります。体温の調整ができないことで、深部体温の勾配にも影響が出てしまい、よく眠れないという状態になるのです。
寝る前の水のダイエット効果〜太る?むくみやすい?
ダイエット効果
- 睡眠中の血流促進
- むくみ解消
- 新陳代謝UPで太りにくくなる
寝る前の水は身体がむくむ、太るという噂もちらほら。
こうしたことを恐れて、寝る前には水を飲まないという方も多いようです。
ここで説明するのは、水の専門家が科学的に基づいて説明する誤解も払拭できるダイエット効果です。
睡眠中の血流を促し代謝アップ
寝る前の水で睡眠中の血流が促進され、体内に栄養や酸素が行き渡るようになります。その結果細胞が活性化され、代謝があがる効果が得られます。
代謝というのは、体内に取り込んだ食べ物を、体を動かすために必要なエネルギーに換えることです。
そのため、代謝が上がると、食べ物が体を動かすためのエネルギーに多く換わることで、脂肪燃焼効果が得られます。
多くのエネルギーが消費されやすくなるため、痩せやすい体質に変わりやすくなるのです。
ダイエットしても痩せない、あまり効果がない、という人は原因の一つに代謝の低下が考えられます。そこで、寝る前の水を試してみるだけでも代謝が上がり、体が痩せやすくなり、効果を感じられるでしょう。
老廃物を排出するのでむくみ解消に
寝る前に水を飲むことは、体内の老廃物を排出しむくみ解消を促すのに効果的です。
寝る前に水を飲むことでむくみと思われがちですが、実はそうではありません。
寝る前に水を飲むことによって、就寝中の発汗や利尿作用が活発になります。
汗や尿が出ることで、老廃物が排出されるため、むくみ解消効果が得られるのです。
排出される老廃物の多くは油脂に溶けやすい脂溶性のもので、何もせずに放置しておくと、体内脂肪の中に蓄積されてしまい、ダイエットを妨げる可能性があります。
そのため、早めに排出することがダイエットには不可欠です。
そもそもむくみとは、何らかの原因によって血液やリンパ液の流れが悪くなり、老廃物を体外に排出できない状態のことを指します。老廃物が排出されない原因の一つとして考えられるのは水分不足。そのため、寝る前に水を飲むということが大切なのです。
よく眠れるので成長ホルモン効果で痩せる
寝る前に水を飲むことでよく眠れるようになると、成長ホルモンが分泌されることでダイエット効果につながります。
なぜならば、成長ホルモンには脂肪を分裂させたり、筋肉を作ったりする働きがあるからです。
成長ホルモンというと、身長を伸ばすためのものであり子供のころに必要なものと思われがちですが、大人になってからも分泌されます。
大人にとっても、体内の脂肪を分解したり筋力をつけたりすることは必要です。
そして、成長ホルモンが働いて脂肪が分解されたり筋力がついたりすることで、きれいに痩せる効果が得られるようになります。
成人の体内は約6割が血液と水分です。寝る前の水によって、水分を補うことで新陳代謝が活発になります。新陳代謝が活発になれば、古い細胞が新しい細胞へと切り替るために、血流促進、体温維持にも効果的です。体温が上がれば、体温を適温である36.5℃に保ちやすくなり、免疫細胞を活発化させます。
血流促進となれば、体中に栄養成分が行き渡り、基礎代謝アップにも効果的です。基礎代謝が上がれば、普通に生活しているだけで体内のエネルギーを消費しやすくなり、痩せやすい体を作ると考えられます。
寝る前の水の正しい飲み方とダメな飲み方
補給ポイント
- 飲む水の量はコップ一杯
- タイミングは寝る30分前
- 温度は常温
寝る前の水を適切な量・タイミング・温度で飲むことで、より効果が得られます。
それぞれ把握して正しい飲み方で実践していきましょう。
ポイント1:飲む水の量はコップ一杯!がぶ飲みは逆効果
寝る前の水はコップ1杯(大体150~250ml)が適切な量です。
コツは水を一気に飲まず、ゆっくりとこまめに飲むこと。
寝る前の500mlは飲みすぎ
「水中毒」の症状
- むくみ
- めまい
- 頭痛
- 極度な疲労感
- 下痢
寝る前の500mlは飲み過ぎです(コップ一杯が大体150~250ml)。
特に一気に飲みほすようながぶ飲みは非常に危険。
なぜなら短時間に大量の水を一気に飲むことで低ナトリウム血症になる可能性があります。
これは一般的に「水中毒」と呼ばれます。
成人が1日に摂取すると良い水の量
約2.5Lです。この中には食事で摂取する水分も含まれるので飲み水としては約1.2Lです。こまめな水分補給を心がけましょう。
ポイント2:寝る前の30分前に水を飲む
寝る前の30分前を心がけると、より睡眠にいい影響を及ぼします。
直前に飲んでしまうと、人によっては就寝中の尿意が強くなり睡眠を妨げます。
ポイント3:常温水が一番おすすめ
お水は常温水が一番体に馴染みやすいです。そのため寝る前は刺激の少ない常温水がおすすめです。
季節によっては暑かったり寒かったりする日本ではなかなか常温水が飲めません。
ここ最近は常温水の飲めるウォーターサーバーも増えてきているので、ぜひ検討して見てください。
寝る前の水の美肌効果
ここからは、寝る前の水と美肌効果についてお伝えします。
適度な水分を保った、肌荒れやニキビとは程遠い赤ちゃんのような美肌は多くの方々のあこがれです。
誰もが理想とするような美肌を作るのにも寝る前の水はとても深くかかわっています。
水分を保った潤い肌に
はじめに紹介した通り、就寝中に失われる水分は約500ml、ペットボトル1本分もの量です。
寝ている間に失われる水分というと、体内の水分がなくなるイメージがありますが、肌の水分も失っています。
肌の水分が減ると肌表面にダメージを受けやすくなるため、補うことが必要です。肌の水分を補うために、寝る前の水が役立ちます。
一般的に、多くの大人の女性は、寝る前のスキンケアで、メイクを落とした後に化粧水や乳液などでお肌に水分を補ってから寝ているでしょう。
こうしたスキンケアをしていれば、お肌の水分は保たれているように思われがちです。
しかし、スキンケアだけでは肌に補うべき水分は足りません。肌を労わるためには、内外で水分補給が必要です。
外側からどれだけスキンケア用品を塗布しても、体内からの水分が不足していたら肌は美しくなりません。寝る前にきちんと水を補給することにより、肌の内部にある真皮に栄養と水分が蓄えられます。その結果、肌のターンオーバーが正常に行われ、肌に潤いが生まれるようになるのです。さらに皮下の血流が良くなるため、血色も良くなります。
肌のターンオーバーとは
肌は通常約6週間で生まれ変わります。
真皮に新しい細胞が生成され、約4週間で表面の肌へと成長。やがて6週間目になると垢となり排出されます。
この繰り返しがターンオーバーです。
このサイクルの乱れが肌荒れにつながるだけでなく、老廃物が肌に残ることでくすみや毛穴の開きの原因になります。
肌荒れやニキビを防止する
肌の水分不足は、肌荒れやニキビも引き起こします。
肌荒れやニキビの原因は、上記で説明した肌のターンオーバーが乱れることです。
ターンオーバーの乱れの原因はさまざまなものがあります。
基本的には、生活習慣やライフスタイル、ストレスなどが考えられます。具体的には以下のようなものです。
- 睡眠不足
- 過度のストレスや疲労
- タバコの吸い過ぎ
- アルコールの飲みすぎ
- 運動不足
- 過度のダイエット
- 野菜不足や脂肪分の多い食事
- 体の冷え
- 便秘
こうしたさまざまな原因によって、肌のターンオーバーの流れが乱れ、肌荒れやニキビは引き起こされます。
このような乱れを防ぐためには、寝る前の水がおすすすめです。
就寝中に失われる水分を補い、肌のターンオーバーを整えてくれることで、肌の状態を整えることができます。
寝る前に水を飲む注意点
これまでに寝る前の水の良さを強調してきましたが、ここからは注意点を説明します。
寝る前に水を飲むことは大切ですが、飲み方に気を付けることが必要です。
そこで、ここでは寝る前に水を飲むにあたって気を付けるべきことを次のような4点に分けて紹介します。
- 飲み過ぎラインは500ml
- 飲むスピードは「コップ1杯、ゆっくりと」
- 夜中のトイレが心配な方、寝る前1時間
夜中のトイレが心配なら寝る1時間前までに
寝る前に水を飲むことで、特に中高年の方などは、夜中にトイレに行きたくなるのではと不安になる場合があります。
その場合は、寝る前に就寝1時間前までに水を飲むようにしましょう。
もちろん1時間前に水分を飲むようにしても、夜中にトイレに行きたくなってしまうという人もいます。
個人差があるので、もしも寝る1時間前に水分を飲むようにしてもトイレに行きたくなる、という場合には、もう少し早めの時間に飲むようにしたり、水分の量を少し減らしたりして調整することが大切です。
まとめ
わたしたちは寝ている間に多くの水分を体内から排出しており、寝る前の水分補給は健康維持のためにも、ダイエットにも有効です。
寝る前の水は、血流を促し代謝アップになること、成長ホルモンが分泌されよく眠れること、新陳代謝が活発になることに効果があります。
また、体内に水分を取り込むことで、肌のターンオーバーが正常に行われるため、ニキビや肌荒れの予防も可能です。
水を飲む際には、一気に大量に飲まないこと、寝る前は1時間前にコップ1杯程度にしておくことに気を付けましょう。
また、腎臓疾患のある人は水を飲むにあたって注意が必要です。
寝る前の水は寝る1時間前に常温の水か白湯をコップ1杯、ゆっくり飲むことが大事です。
毎日継続していくと、健康維持はもちろん、ダイエットや美肌といった目に見えた変化を感じられるようになるでしょう。