健康のために毎日飲んでいる青汁。でも「もっと効果を実感したい」と思って、つい飲む量を増やしていませんか?
実は青汁の飲み過ぎは、腹痛や下痢などの体調不良を引き起こすことがあります。これは、食物繊維の過剰摂取が主な原因です。健康に良いはずの青汁で、なぜこのような症状が出てしまうのでしょうか。
通常は青汁を毎日飲み続けることで、豊富な食物繊維などから腸内環境が改善されます。しかし適量を超えると、かえって体に負担をかけてしまうことも。この記事では、青汁の飲み過ぎによる具体的な症状から、適切な摂取量、そして注意が必要な人まで詳しく解説します。青汁を安心して続けるための正しい知識を身につけましょう。
- 腹痛や下痢などの消化器症状
- 便秘になるケースも
- 体のだるさや疲労感
青汁を飲み過ぎるとどんな症状が出る?実際の体験談から学ぶ

青汁は健康に良いイメージがありますが、飲み過ぎると思わぬトラブルに見舞われることがあります。実際に青汁を飲み過ぎて体調を崩した人たちの体験談から、どんな症状が出るのか見ていきましょう。
お腹の不調が最も多い!下痢や腹痛の体験談
青汁の飲み過ぎで最も多く報告されるのが消化器系のトラブル。食物繊維の過剰摂取が主な原因です
ある30代女性は、ダイエット目的で青汁を1日4〜5包飲んでいたところ、激しい腹痛に襲われたそうです。

朝昼晩と食事の代わりに青汁を飲み、さらに間食代わりにも飲んでいました。3日目くらいから、お腹がゴロゴロして痛くなり、トイレから離れられない状態に
青汁の飲み過ぎは体質によって体調不良を引き起こします。その原因は豊富な食物繊維によるもの。腹痛やひどい場合には下痢や嘔吐にも繋がってしまいます。
特に、もともとお腹が弱い人や、胃腸の調子が良くない時期に青汁を飲み過ぎると、症状が重くなりやすいようです。
意外な落とし穴!便秘になるケースも
「青汁=便秘解消」というイメージが強いですが、実は飲み過ぎると逆に便秘になることがあります
40代の男性会社員の体験談をご紹介します。



健康のためにと思って、濃い青汁を1日3回飲んでいたら、かえって便秘がひどくなった。お腹が張って苦しくなり、いつもより出にくくなってしまった
これは、不溶性食物繊維を摂りすぎると、便が硬くなりすぎて排出しにくくなるためです。特に水分摂取が少ない人は、この症状が出やすくなります。
体のだるさや疲労感を感じることも
青汁の飲み過ぎによる症状は、お腹の不調だけではありません。
「青汁を1日に何度も飲んでいたら、なんだか体がだるくて疲れやすくなった」という声も。これは、特定の栄養素を過剰に摂取することで、体内のバランスが崩れてしまうことが原因と考えられます。
日本薬健では1日に1~2杯(1~2パック)を目安にお召し上がりいただくことをおすすめしています。メーカーが推奨する量には、きちんとした理由があるのです。
青汁の飲み過ぎで起こる3つのデメリット


青汁を飲み過ぎることで、具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか。主な3つのデメリットを詳しく見ていきましょう。
デメリット1:食物繊維の過剰摂取による消化器トラブル
青汁の飲み過ぎで最も起こりやすいのが、食物繊維の過剰摂取による問題です
青汁には食物繊維が豊富に含まれているため、青汁を飲み過ぎることで、食物繊維の過剰摂取につながる恐れがあります。食物繊維は便通の改善に効果的な栄養素ですが、過剰摂取してしまうと腸の働きによくない影響を与えかねず、腹痛、下痢、嘔吐などの原因となりえます。
食物繊維は本来、腸内環境を整える大切な栄養素です。しかし、量が多すぎると消化しきれないことや、おなかがゆるくなりやすい難消化性食物繊維の影響が出ることがあります。
- 朝から青汁を何杯も飲む
- 食事の代わりに青汁だけで済ませる
- 濃い青汁を薄めずに飲む
このような飲み方は、消化器トラブルを引き起こしやすくなります。
デメリット2:栄養バランスの偏りによる体調不良
青汁は栄養豊富な飲み物ですが、それだけに頼りすぎると問題が生じます。
青汁は不足しがちな栄養素を摂取しやすくしたものです。飲みすぎによって栄養バランスに偏りが生じることがあります
ビタミンやミネラルの中には、摂りすぎると体に蓄積されてしまうものがあります。これらが過剰になると、体のだるさ、食欲不振、頭痛などの症状が現れることがあります。
「健康に良いから」といって、青汁ばかり飲んでいては、かえって健康を損なってしまうのです。
デメリット3:経済的な負担と依存的な飲み方
意外と見落としがちなのが、経済的なデメリットです。



青汁を1日に何包も飲んでいると、月々の出費が相当な額になります。ある女性は「健康のためと思って1日5包飲んでいたら、月に2万円以上かかっていた」と振り返ります。
さらに問題なのは、「青汁を飲まないと不安」という依存的な状態になってしまうこと。食事よりも青汁を優先したり、青汁なしでは健康でいられないと思い込んでしまったりする人もいます。
本来、青汁は食生活を補助するものです。メインの食事をおろそかにして青汁に頼るのは、本末転倒といえるでしょう。
青汁は1日何杯まで?適量の目安と飲み過ぎライン


では、青汁はどのくらいが適量なのでしょうか。具体的な目安を見ていきましょう。
メーカー推奨は1日1〜2包が基本
青汁は「食品」なので飲む量に決まりはありませんが、多くのメーカーが1日1〜2包を推奨しています
多くのメーカーが推奨する摂取量は、1日あたり1〜2包程度です。この量は、以下の理由から設定されています。
- 1日に必要な野菜の栄養素を補うのに適切な量
- 食物繊維の摂取量が過剰にならない範囲
- 継続して飲み続けられる現実的な量
商品パッケージには必ず摂取目安が記載されているので、まずはそれを確認しましょう。
3包以上は要注意!飲み過ぎのサイン
一般的に、1日3包以上飲むと「飲み過ぎ」といえるでしょう。
「過ぎたるは及ばざるが如し」適量であれば体に良い青汁も、飲み過ぎてしまうのは良くありません
以下のような症状が現れたら要注意です。
- お腹が張る、ゴロゴロする
- 便が緩くなる、または硬くなる
- 食欲がなくなる
- 体がだるく感じる
これらの症状が出たら、一度青汁の量を減らしてみましょう。
初めての人は半分から!体に合わせて調整を
青汁を初めて飲む人や、体質的に敏感な人は、さらに慎重に始める必要があります。
特に消化機能が未熟な子どもや、体質の変わりやすい妊娠・授乳中の方は気を付けましょう
最初は1包の半分から始める → 3〜4日様子を見て問題なければ1包に増やす → 1〜2週間続けて体調が良ければ、必要に応じて2包まで増やす
急に量を増やすのではなく、体の反応を見ながら徐々に調整していくことが大切です。
青汁の飲み過ぎで下痢になった時の対処法


もし青汁の飲み過ぎで下痢になってしまったら、どのように対処すればよいのでしょうか。慌てずに適切な対応をすることが大切です。
すぐに青汁をストップ!体を休める期間を作る
下痢の症状が出たら、まず青汁の摂取を完全に中止しましょう
「せっかく買ったのにもったいない」「健康習慣を途切れさせたくない」という気持ちは分かりますが、体が拒否反応を示している時に無理に続けるのは危険です。
青汁を中止して2〜3日は、消化器官を休ませる期間と考えましょう。
- 消化の良い食事(おかゆ、うどんなど)を摂る
- 冷たいものは避け、温かい飲み物を選ぶ
- 脂っこい食事や刺激物は控える
- アルコールやカフェインも避ける
体調が回復するまでは、胃腸に優しい生活を心がけることが大切です。
水分補給を忘れずに!脱水症状を防ぐ方法
下痢が続くと、体から水分と電解質が失われます。脱水症状を防ぐため、適切な水分補給が必要です。
- 少量ずつこまめに水分を摂る(一気飲みは避ける)
- 常温または温かい飲み物を選ぶ
- スポーツドリンクを2倍程度に薄めて飲む
- 温かい味噌汁やスープで塩分も補給
市販の経口補水液も効果的です。ただし、冷たすぎる飲み物は腸を刺激してしまうので避けましょう。
症状が改善したら少しずつ再開を
下痢が治まり、通常の食事が摂れるようになったら、青汁を再開することができます。ただし、いきなり元の量に戻すのは禁物です。
- 1週間後から再開:完全に体調が戻ってから
- 最初は1/4包から:少量から始める
- 3日間様子を見る:問題なければ1/2包に
- 徐々に増やす:最終的に1日1包まで
再び同じ症状が出た場合は、その青汁が体質に合わない可能性があります。別の商品を試すか、青汁以外の方法で栄養補給を考えましょう。
大切なのは、自分の体の声に耳を傾けること。無理をせず、体調と相談しながら青汁と付き合っていくことが、健康への近道です。
こんな人は要注意!青汁を控えるべき人の特徴
青汁は多くの人にとって健康的な飲み物ですが、体質や持病によっては控えた方が良い場合があります。以下のような特徴がある人は、特に注意が必要です。
腎臓の調子が良くない人は要相談
青汁に含まれる大麦若葉のカリウムが、腎機能低下している方には負担になる可能性があります
腎臓は体内の余分なカリウムを排出する重要な役割を担っています。腎機能が低下していると、カリウムがうまく排出されず、体内に蓄積してしまうのです。
- 腎臓病の診断を受けている
- 定期的に透析を受けている
- むくみが気になる
- 尿の量が少ない
このような症状がある方は、青汁を飲む前に必ず医師に相談しましょう。
特定の薬を飲んでいる人も注意
ワーファリンという血栓を溶かす薬を内服している方は、青汁のビタミンKが薬の効果を弱めてしまう可能性があります
ワーファリン以外にも、以下のような薬を服用している方は注意が必要です。
- 血液をサラサラにする薬全般
- 一部の高血圧の薬
- 甲状腺の薬
薬を飲んでいる方は、青汁のパッケージに記載されている注意事項を必ず確認し、不安な場合は医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
お腹が弱い人は特に慎重に
もともとお腹が弱い人や、過敏性腸症候群の方は、青汁によって症状が悪化する可能性があります。
健康な方でも体質によっては、お腹がゆるくなりすぎる場合もあります
- 必ず少量(1/4包程度)から始める
- 食後に飲む(空腹時は避ける)
- 冷たい青汁は避け、常温で飲む
- 体調の良い時期から始める
- 下痢や腹痛が続いている
- 胃腸炎にかかっている
- ストレスで胃腸の調子が悪い
体調が回復してから、改めて少量から試すようにしてください。
青汁と上手に付き合うための5つのポイント
青汁の効果を最大限に引き出しながら、飲み過ぎによるトラブルを避けるためには、どのように付き合っていけばよいのでしょうか。5つのポイントをご紹介します。
ポイント1:朝の1杯から始める習慣づくり
青汁を飲むタイミングとして最もおすすめなのは、朝です
起床後の体は栄養を吸収しやすい状態にあるため、青汁の栄養素を効率よく取り入れることができます。また、朝の習慣として定着させやすいのもメリットです。
朝に青汁を飲む効果的な方法は、起床後30分以内に飲む、朝食と一緒に摂る、豆乳や牛乳で割ってまろやかに、常温か少し温めて飲むことです。
「朝起きたらまず青汁」という習慣を作ることで、飲み忘れを防ぎ、継続しやすくなります。
ポイント2:食事とのバランスを考える
青汁は原材料によって含まれる栄養素が大きく異なるため、飲む目的を明確にすることも大切です
青汁はあくまでも食事の補助です。青汁を飲んでいるからといって、野菜を全く食べなくてよいわけではありません。
朝食:青汁+バランスの良い食事
昼食:野菜を含む定食など
夕食:サラダや煮物など野菜料理を1品以上
青汁に頼りすぎず、食事から様々な栄養素を摂ることが大切です。
ポイント3:体調に合わせて量を調整
毎日同じ量を飲む必要はありません。体調に合わせて柔軟に対応しましょう。
量を減らした方が良い時は、外食が続いて野菜を十分摂れている時、お腹の調子がいまいちな時、旅行や出張で生活リズムが乱れている時です。
逆に、野菜不足を感じる時は、通常より少し多めに飲んでも構いません。ただし、1日2包までを上限としましょう。
ポイント4:水分も一緒にしっかり摂る
青汁を飲む際は、水分摂取も意識することが大切です
食物繊維は水分を吸収する性質があるため、青汁だけを飲んでいると、体内の水分が不足しがちになります。青汁1杯につき、コップ1杯の水も一緒に飲むようにしましょう。
- 青汁を飲んだ後にコップ1杯の水
- 1日を通して1.5〜2リットルの水分摂取
- カフェインの多い飲み物は控えめに
十分な水分があることで、食物繊維の効果も適切に発揮されます。
ポイント5:定期的に振り返りをする
青汁を飲み始めたら、定期的に自分の体調を振り返ることが大切です。
月に1度は、お通じは改善されているか、肌の調子はどうか、体のだるさや疲れやすさは、青汁を飲むのが負担になっていないか、これらをチェックしてみましょう。
もし効果を感じられない、または体調が良くない場合は、飲み方を見直す必要があります。商品を変える、量を調整する、飲むタイミングを変えるなど、自分に合った方法を見つけていきましょう。
まとめ
青汁の飲み過ぎによるリスクと、適切な飲み方について詳しく見てきました。
- 青汁の飲み過ぎは腹痛、下痢、便秘などの症状を引き起こす
- 1日1〜2包が適量、3包以上は飲み過ぎ
- 初めての人は少量から始めて徐々に増やす
- 体質や薬の服用によっては注意が必要
- 食事の補助として、バランスよく活用する
つまり、適量であれば体に良い青汁も、飲み過ぎてしまうのは良くないということです。「もっと健康になりたい」という気持ちから、つい飲み過ぎてしまいがちですが、何事も適度が一番です。
青汁は正しく飲めば、野菜不足を補い、健康的な生活をサポートしてくれる優れた飲み物です。自分の体と相談しながら、無理のない範囲で続けていくことが、青汁と長く付き合っていく秘訣といえるでしょう。
さあ、今日から適量を守って、健康的な青汁ライフを始めてみませんか?