ケールとケーリッシュの違いとは?青汁の進化で生まれた新野菜

青汁は80年近い歴史の中で大きな進化を遂げています。1943年に熊本県で誕生した「ケール青汁」から始まり、1990年には年間市場規模100億円を突破。2023年には500億円規模にまで成長しました。2024年3月、カゴメから発売された「ケーリッシュ青汁」は、この青汁の新たな進化を象徴する商品です。スーパーフードとして知られるケールと、新野菜ケーリッシュ。その違いを詳しく見ていきましょう。

この記事でわかること
  • 1943年熊本県で誕生、2023年には500億円市場に成長
  • 1975年に大麦若葉青汁、1988年に粉末タイプが登場
  • 野菜不足解消から美容・健康ニーズまで用途が拡大
目次

「栄養価」から「飲みやすさ」へ!青汁進化の歴史

野菜と青汁

1943年の誕生から2023年までに市場規模は500億円に成長。野菜不足解消と美容効果という新たなニーズに応える健康飲料へと進化しています。

青汁80年の歴史

  • 1943年:熊本県の農業試験場で家畜用ケールを食用化
  • 1975年:愛知県の農家が大麦若葉の青汁を商品化
  • 1988年:大手健康食品メーカーが粉末青汁を発売
  • 1990年:「まずい!もう一杯!」のCMで知名度急上昇。市場規模100億円突破
  • 2000年:野菜不足解消ニーズで市場が拡大。200億円規模に
  • 2023年:美容・健康ニーズで500億円市場に成長

青汁市場が拡大してきた背景には、日本人の野菜摂取量の低下と美容意識の高まりがあります。

日本人の食物繊維摂取量は平均282g/日と、厚生労働省推奨量350g/日の81%にとどまっています。特に20-30代女性は251g/日とさらに少ない状況です。これを野菜だけで補うのは容易ではなく、そこで摂取が容易な青汁が期待されています。

また、美肌や腸活など、女性の美容意識の高まりも、栄養成分豊富なスーパーフードを原材料とする青汁に注目が集まる要因となりました。

青汁の原材料に使われる野菜たち

青汁の原材料となる野菜は、大麦若葉や明日葉、ケールなど、食卓の野菜のメインにはなりにくい野菜が登場します。

これらの野菜はスーパーフードと呼ばれるように豊富な栄養素を誇る代わりに、味が独特などの癖がありそのままでは量を取りづらい種類が多いのです。

たとえば、大麦若葉や明日葉の100gあたり栄養素は、一般に栄養素が豊富と思われているほうれん草を上回る含有量を示しています。

  • 大麦若葉
    ・食物繊維:13.2g(ケールの2.2倍)
    ・ビタミンB1:0.35mg(ほうれん草の3.5倍)
    ・鉄分:2.4mg(ほうれん草の1.2倍)
  • 明日葉
    ・カルコン:590mg(他の野菜には含まれない特有成分)
    ・ビタミンB2:0.23mg(ほうれん草の1.9倍)
    ・カリウム:780mg(バナナの2倍)

青汁は、これらのスーパーフードを原材料に味を整えるなど飲みやすく続けやすい形にした商品群です。

スーパーフード「ケール」の実力

ケール栽培

ケールはビタミンC120mg(レモンの1.5倍)、βカロテン4,200µg(ほうれん草の2.1倍)など、一般的な野菜を大きく上回る栄養価を持っています。

ケールの栄養成分(100gあたり)
  • ビタミン類
    ・ビタミンC:120mg(レモンの1.5倍)
    ・βカロテン:4,200µg(ほうれん草の2.1倍)
    ・ビタミンK:705µg(ブロッコリーの3.2倍)
  • ミネラル類
    ・カルシウム:130mg(牛乳とほぼ同等)
    ・鉄分:2.0mg(ほうれん草の1.5倍)
    ・カリウム:450mg(バナナの1.2倍)
  • その他の成分
    ・食物繊維:6.0g(レタスの2倍)
    ・ルテイン:40mg(ほうれん草の4倍)
    ・SGS:11.3mg

新野菜「ケーリッシュ」誕生の背景

2009年から2019年までの10年間の研究開発で、SGS含有量を目標50mg/100gから実績76.4mg/100gまで高めることに成功。ケールの6.7倍という画期的な値を達成しました。

  • 2009年:長野県野菜花き試験場でケールとダイコンの交配開始
  • 2012年:初期の品種「長・野48号」を育成
  • 2015年:SGS高含有品種の選抜開始
  • 2018年:品種登録出願(品種名:サンテヴェール48)
  • 2019年:商品化開始
開発目標値と実績
  • SGS含有量
    目標50mg/100g → 実績76.4mg/100g
  • ビタミンC
    目標100mg/100g → 実績110mg/100g
  • 食物繊維
    目標5.0g/100g → 実績5.8g/100g

ケールとケーリッシュ、どこが違う?

最大の違いはSGS含有量が6.7倍という点。さらに、苦味成分が2.8mg/100gから1.2mg/100gに減少し、食べやすさも向上しています。

栄養成分の違い(100gあたり)
  • ケール
    ・SGS:11.3mg
    ・ビタミンC:120mg
    ・食物繊維:6.0g
    ・カルシウム:130mg
    ・βカロテン:4,200µg
  • ケーリッシュ
    ・SGS:76.4mg(ケールの6.7倍)
    ・ビタミンC:110mg(92%)
    ・食物繊維:5.8g(97%)
    ・カルシウム:120mg(92%)
    ・βカロテン:3,900µg(93%)

ケーリッシュ青汁の特徴

SGSを高含有するケーリッシュに加え、発酵性食物繊維36%(一般青汁の2.4倍)、植物性乳酸菌ラブレ菌100億個(1包あたり)を配合。従来の青汁とは一線を画す機能性を実現しています。

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原料構成と配合理由

主要成分の特徴
  • 発酵性食物繊維(36%配合)
    ・水溶性食物繊維:22%
    ・不溶性食物繊維:14%
    ・一般的な青汁の2.4倍の食物繊維量
  • 植物性乳酸菌ラブレ菌
    ・1包あたり100億個配合
    ・胃酸耐性:pH2.0で90%以上が生存
    ・胆汁酸耐性:0.3%胆汁酸存在下で85%以上が生存
  • 大麦若葉(20%配合)
    ・食物繊維:13.2g/100g
    ・ビタミンB1:0.35mg/100g
    ・鉄分:2.4mg/100g

1包(3.5g)あたりの栄養成分

  • エネルギー:11.2kcal
  • 食物繊維:1.26g(うち発酵性食物繊維0.45g)
  • タンパク質:0.8g

まとめ:進化する青汁の新たな可能性

ケールとケーリッシュの違いは、SGS含有量6.7倍、苦味成分の軽減、加工適性の向上という3つの進化に集約されます。さらにケーリッシュ青汁として、発酵性食物繊維36%配合、植物性乳酸菌100億個という付加価値を実現しました。

進化のポイント
  • 成分の進化
    ・SGS:11.3mg → 76.4mg(6.7倍)
    ・苦味成分:2.8mg → 1.2mg
    ・加工時の栄養価損失:20-30% → 10-15%
  • 商品としての進化
    ・発酵性食物繊維36%配合
    ・植物性乳酸菌100億個配合
    ・大麦若葉20%配合による飲みやすさ
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