ICU看護師ってどんな仕事?転職前にしっておくべきキツイ点・大変なところ

精神科 訪問看護 きつい

「ICU看護師ってどんな仕事をしているのかな」とお考えですね。

ICUでは、救急患者や術後患者、入院中に急変した患者を受け入れ、24時間体制で治療を施します。

ICU看護師は刻一刻と変化していく状況に臨機応変に対応しながら、適切な看護処置を行う仕事です。

高度なスキルとタフな精神力が求められ、看護師の職場の中でもかなり大変な部類に属します。

このページでは元看護師で、今は人材会社で働く私がICU看護師について、働いていた方の声を踏まえながら、以下の流れで比較しながら解説していきます。

  1. ICU看護師ってどんな仕事?役割とそのスケジュール
  2. ICU看護師はきつい?経験者の声でわかるメリット・デメリット
  3. ICU看護師への転職(異動)で失敗しないための注意点
  4. ICU看護師のスキルアップのために!おすすめ勉強法と資格3選
  5. ICU看護師に関してよくあるQ&A

全て読めば、ICU看護師はあなたに向いているのかから、後悔しないためのポイントがわかり、看護師としてのより良いキャリアを歩みやすくなります。

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目次

1. ICU看護師ってどんな仕事?役割とそのスケジュール

ICU看護師とはその名の通り、ICU(Intensive Care Unit ・集中治療室)で働く看護師さんのことです。

一般病棟よりも症状の重い患者さんの看護をする仕事なので、他の職種と比べても役割や大変なポイントが若干異なります。

まずはICU看護師の具体的な仕事内容を見ていきましょう。

1-1. ICU看護師の6つの主な役割

ICU看護師には一例ですが、主に以下のような役割・仕事があります。

症状の重い患者さんを助けるために、医師や臨床技師、薬剤師などとしっかり協力しながらこれらの仕事を進めていく必要があります。

①モニタリング

患者さんの様子を24時間体制で監視(モニタリング)することがICU看護師の大きな役割です。

ICUの患者さんは自分で体調の変化を伝えることができない状態のケースが多いので、人工呼吸器など高度な機械を使い観察し、異変があったらすぐに医師に指示をもらいます。

また、ICUの患者さんは状態が急変する可能性も高いので、患者さんの体内で何が起こっているかを予測することも求められます。

②オペ受け

ICUではオペ受け(術後患者の受け入れ)も行います。

術後の容体が安定するまで、血圧や不整脈などの循環動態、呼吸パターンやSpO2といった呼吸状態などの変化を見ながら、看護ケアを行います。

③日常の看護や医療処置

一般病棟と同様、排泄・清拭・食事など、日常生活の看護も行います。ただ食事は食べられない方が多いです。

患者さんの医療処置もICU看護師の役目。手術後の消毒・ガーゼ交換から、採血まで幅広く患者さんに医療処置を行います。

④患者さんの家族のケア

ICUに入る患者さんの家族は、患者さんの状態を把握できず、動揺しているケースが多いです。

そういった患者さんの家族のケアをするのもICU看護師の役割です。

必要に応じて、家族の受け止め方を探りつつ精神的なケアをすることが求められます。

⑤医療機器の管理

ICUには人工呼吸器などの高度な医療機器がありますが、それを操作するのも場合によってはICU看護師の仕事です。

これらの操作はICUで働き始めた後に、何度も勉強会などが開催されるくらい必要なもので、万が一の時にしっかり操作できることが求められます。

⑥受け入れ準備・送り出し

ICUには救急外来や病棟内での急変など、様々な形で患者さんがくるケースがあります。また、状態が安定した場合は一般病棟に送り出します。

受け入れや送り出しの際に、救急外来の看護師や、一般病棟の看護師と申し送りを行うのもICU看護師の役割です。

また、残念ながらご逝去された場合のエンゼルケアなどの処置もICU看護師が行います。

1-2. ICU看護師の1日のスケジュール

以上のまとめとして、以前私が転職をサポートさせていただいた、Aさん(ICU看護師4年目)の方に伺ったある1日のスケジュールを紹介させていただきます。

あくまでも一例で、毎日決まった仕事をするというわけではないそうです。上記の6つ役割などを患者さんや病院の状態に合わせて行っていくイメージです。

ICUスケジュール

Aさんに限らず、多くのICU看護師の1日のスケジュールは上記のようになるケースが多いです。また、一日のスケジュールに関してよくある質問をAさんに答えていただきました。

Q. 夜勤の場合はどのようなスケジュールでしたか?

夜勤は16:30~09:00の勤務で、基本的に夜勤は看護師の人数が減るため、1人が担当する患者の数は増えますが、するべきことはバイタルサインチェックや点滴がメインでした。

ただし、患者さんの容体次第では、夜間も処置をしたり、注意して見守ることも必要になってくるので、忙しいです。

ただし、集中力も求められる仕事なので、忙しい中でも休憩や仮眠はほぼ必ずとります。私の職場では、日付が変わったくらいから、交代で休憩に入っていました。

Q. 急な入院が入った場合はどうしていました?

急患の受け入れは、基本的に業務開始前に事前に決まっていました。

リーダーから指名されるケースが多いですが、事前に決まっているので、心の準備やいざという時も大丈夫なようなスケジュールを立てながら仕事をしていました。

Q. 残業は多かったですか?

残業はそれほど多くありません。

理由としては、メインの仕事となる患者さんのモニタリングはそこまで突発的に忙しくなるものではないこと、またスペース的にもベッドサイドは狭いので交代の人が来るまでになんとか終わらせないといけないことです。

記録に関しても、モニタリングしながらリアルタイムで記入する人が多く、後から記入することは多くはありませんでした。

1-3. ICU看護師の給料や待遇は他より少し良い!

ICU看護師の平均年収は550万円と言われています。一般の看護師が470万円程度ですから、一般的な看護師と比べても平均年収が高いことがわかります。

ICUは高度なスキルが求められるため、その分給与も高く設定されています。また病院によっては、その他にICU看護師に手当がつくケースもあります。

残業が少ない分、精神的にすごく大変な割にはそこまで差が出ませんが、将来昇進などの時にICUでの経験をプラスに評価してもらいやすいです。

関連記事:ICU看護師の給料・平均年収はいくら?転職前に知っておきたいお金の知識

参考. 集中治療室はたくさんある!

ICUは集中治療室のことを指しますが、病院によっては役割に応じて集中治療室が細分化しているものも増えてきています。

一例ですが、紹介します。細分化されているということを頭に入れておき、転職などでICUを目指す際は、どういった施設でどんな患者さんの看護をすることになるのか、調べておきましょう。

名称 対象となる患者
CCU冠疾患治療室虚血性心疾患などの循環器、心臓血管系疾患を持つ患者
SCU脳卒中集中治療室脳卒中の患者
HCU準集中治療室一般病棟よりは重度、集中治療室よりは軽度の患者
NICU新生児集中治療室早産児、低出生体重児、重度の先天性疾患などをもつ新生児
SICU外科系集中治療室外科系患者で臓器不全があるまたはその予備軍
または高度の看護を要する患者

2. ICU看護師はきつい?経験者の声でわかるメリット・デメリット

ICU看護師の仕事内容がわかったところで、気になるのが、働く看護師さん目線でのいいところと悪いところかと思います。

そこで、ICU看護師の現役の看護師さんや過去に働いていた看護師さんから話を聞き、メリットやデメリットをまとめてみました。

2-1. ICU看護師になってよかったと感じる2つのケース

働いてよかったと感じるのは下記の2つのケースが多いようです。

  • 看護師として他では得られないスキルを身につけられる
  • 患者さんの命を救うやりがいを感じられる

看護師として他では得られないスキルを身につけられる

口コミ・評判

Y・O さん(31歳)
人手不足のために慢性期病棟から移動をして3年間働きました。
勉強会が多く、自分の時間が取れなかったり、少しのミスが患者さんをどうにかしてしまうプレッシャーから毎日キリキリして働いていました。
でも得られたものは大きかったです。今は転職して慢性期病棟に行きましたが、その時の経験がかなり生きていると毎日実感しています。
まず、とっさの時の判断が自信を持ってできるようになったこと。
また、ICUでは色々な疾患の患者さんを看ていたことから、今の職場でもすぐに戦力として働けたと思います。

ICUの患者さんは容体が急変することも多く、その中でICU看護師には瞬時に、的確に物事を判断することが求められます。

また、診療科を超えて患者さんを受け入れるので、幅広い疾患への知識がつきます。

これらのことから、ICU看護師で経験を積んだ看護師さんはどこでもやっていけるスキルや経験が身につくので、将来のためになります。

転職や異動の時も間違いなく武器になるはずです。

患者さんの命を救うやりがいを感じられる

口コミ・評判

K・N さん(27歳)
確かに大変な職場ですが、自分の気づきで容体を好転させられた時や、危機的な状態で受け入れをして、ドクターたちと一丸になって、治療をして、患者さんの容体が落ち着いたときなどは達成感を感じます。
一般病棟に転床した患者さんから感謝のお手紙をもらうこともあり、日々命を預かる責任と、やりがいを感じています。

ICUには、生命の危機の状態の患者さんが多く、その患者さんを救い、送り出せることができるのはやりがいがあるという声が多かったです。

看護師にある程度の処置の判断が任されていて、看護師の気づきやケアが患者さんを好転させることもあります。責任のある仕事の分、やりがいも大きいです。

2-2. ICU看護師のここが大変だと感じる2つのこと

一方で、大変だと感じている方も非常に多く、大きく2つに分けられます。

  • 精神的なプレッシャーが非常に大きい
  • 覚えなければいけないことが多い

精神的なプレッシャーが非常に大きい

口コミ・評判

I・K さん(25歳)
精神的な負担が大きく、毎日悩んでいます。
ミスがあってはいけないし、1分1秒を争う場面ばかりですので、みんなピリピリしています。
最初配属された時は特にひどく、医師や先輩についていけないと何もするな!と怒鳴られることもありました。
できない子として扱われ、居場所がない時期もありました。
今は、勉強をしっかりし、毎日神経をとがらせて、必死について行っています。
逃げ出したい気持ちを必死に我慢して働いています。

口コミ・評判

I・K さん(32歳)
慢性期病棟での経験が長く、なんとかなると思っていましたが、ついていくのがやっとです。
機械操作などを任されることもあり、すごく責任のある仕事の分、プレッシャーは大きいです。
家に帰ってからも頭から人工呼吸器のアラーム音が離れません

ICUで働く看護師さんからはストレスが大きいという声が多かったです。命を預かるプレッシャーや、独特の雰囲気にストレスを感じる方もたくさんいらっしゃいます。

一歩間違えると患者さんを死なせてしまうという状況も多く、現場はピリピリしていて、時には罵声も飛び交います。「できない」と判断されると居場所をなくすこともあります。

他の診療科などを経験した方は、他と比べてもきついとおっしゃる方も多いのがICU看護師です。

患者さんと会話ができない辛さも…

口コミ・評判

A・W さん(27歳)
人工呼吸器をつけている方が多く、患者さんと話ができないのはなかなか辛いです。
患者さんとコミュニケーションをとりながら..というのが私の理想ですし、その分モニターを見ながら患者さんの変化を見なければいけません。
患者さんと話すこともできず、聞こえてくるのは機械の音だけ。
職場には患者さんが話せないのをいいことに暴言を言う先輩もおり、望んでいた看護ができていないと感じます。

ICUには話すことのできない患者さんも多く、機械とにらめっこしながら状態を見ることが多いです。患者さんと会話しながら看護するというスタイルが理想の方には合わないかもしれません。

機械の音だけの響く空間で、ストレスを溜めている看護師さんも多いです。

覚えなければいけないことが多い

口コミ・評判

N・O さん(35歳)
昔ICUで働いていましたが、あの時は大変でしたね。
知識がないと全然ついていけないので、休みの日も必死に勉強をしていました。
やってもやっても足りないという感じで体調を崩しました。
まああの時の経験は今もしっかり生きているんですが、本当に大変でした。

ICU看護師は本当に知識が必要で、勉強会なども多いです。

ミスが許されない中で、瞬時の判断が求められるので、知識がないとついていけません。

家で休みの日に勉強したり、寝る間を惜しんで勉強をしている看護師さんも多いです。

覚えることが山ほどある、と言うのが大変なことですが、その分看護師としては大きく成長できるはずです。

2-3. ICU看護師はこんな人に向いている

ここまでの話を踏まえて言えることは、ICU看護師は非常に精神的にきつい職種なので半端な気持ちで目指すことはおすすめしません。

下記の2つに当てはまる方でないと挫折する可能性が高いです。

  • 看護師としてスキルを磨いていきたいという向上心が強い
  • メンタルが強く、精神的なプレッシャーには耐えられる

上記2つに当てはまる方は、ICU看護師を積極的に目指していただきたいですが、当てはまらない場合は、他の職種も検討することをおすすめします。

なお、ICU看護師の適性については『ICU(集中治療室)看護師の適性・向き不向きな性格を徹底解説』でも、詳しく解説しています。

3. ICU看護師への転職(異動)で失敗しないための注意点

ICU看護師になる覚悟を決めた方は、院内で異動をするか、もしくは新しく職場を探す方が多いかと思います。

特に新しい職場を探す方は必ず「転職先の情報」を手に入れてから転職をすることをおすすめします。

※もちろん、院内で異動される方もできる限りの情報を得ておきたいところです。

3-1. 転職前に必ずここをチェックしよう!

ICU看護師の求人を探す際は下記ポイントを必ずチェックするようにしましょう。1つでもミスマッチがあると転職後にあなたが一番辛くなります。

  • 職場の雰囲気
  • ICUで対応する診療科の種類
  • 看護師一人当たりの患者さんの数
  • 教育をしてくれるか
  • 給料や福利厚生

特にICU看護師だから見ておきたいのがICUで診療する診療科の種類です。数が多ければ覚えることも多く、大変ですがその分、幅広い経験を得られます

また、看護師一人当たりで対応する患者さんの数は一般病棟より少なく、平均すると一人当たり2~3人です。この数字と大きな差はないかは確認しておきたいです。

さらに、初めてICU看護師になる方は、教育体制が充実しているかを確認しましょう。

3-2. 情報はどうやって得ればいいの?

では、上記の情報をどうやって得ればいいのでしょうか。

一番は転職先に知人がいればその人に相談するのが一番ですが、知人がいない方が大半かと思います。

そこで、転職先の情報を聞き出すのに利用すべきなのが「転職サイト」と呼ばれるサービスです。

転職サイトって?

転職サイトとは登録すると下記のように担当者がつき、「転職していいのか」「どこに転職すればいいのか」などあなたの転職の悩みなどの相談に乗ってくれるサービスです。

あなたの希望に合わせて求人を紹介してくれるだけでなく、長年蓄積してきた情報を元に、病院の雰囲気など求人票には載っていない情報から福利厚生のような聞きにくいことまで、できる限り教えてくれます。

ミスマッチを防ぐという意味では、知り合いがいない病院に転職する際は必ず使いたいサービスです。

3-3. どの転職サイトに登録すべき?

看護師向けの転職サイトは50以上ありますが、劣悪なものも多く、またいいサービスでも担当者が外れで、満足できないケースが多いです。

外れの転職サイトや担当者に当たると下記のような事態になります。

  • いい求人が全然見当たらない、紹介してもらえない
  • 希望の条件とは全く違う求人を押し付けてきたり、強引に転職をさせようしたりしてくる
  • 登録しても連絡がこない

そういった事態を防ぐために、なるべく多くの転職サイトに登録して、転職サイト自体のサービスと担当者を比べながら使っていくことが失敗しないためのコツです。

看護師の転職サイト目的別おすすめ8選|17社を口コミ比較』で、看護師さん700人以上に「求人の質・量」「サポート力」を軸にアンケートをとった結果、下記3つの転職サイトは多くの方から好評でした。

上記3つに全て登録し、担当者に「ICUに行きたい」と伝えれば、求人とその転職先の情報をガンガン教えてくれます。

ICUになかなか踏み切れない方も相談すれば、キャリアを見据えたアドバイスをもらえます。

以下で紹介するので、参考にしてください。

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4. ICU看護師のスキルアップのために!おすすめ勉強法と資格3選

以上が、ICU看護師になるまでの話です。そしてICU看護師になってからも気を抜くことはできません。

ここまでの口コミでも出てきた通り、ICU看護師になると、日々スキルアップのために勉強をしていく必要があります。

そこで、ここではおすすめの勉強法から資格まで、ICU看護師の方、目指す方に知っておいていただきたいスキルアップの方法を紹介して行きます。

4-1. スキルアップのためにおすすめの本3選

休日を利用して参考書などで勉強をしている看護師さんはすごく多いです。そこで、まずはICU看護師さんから好評な本を3つ紹介していきます。

はじめてのICU看護―カラービジュアルで見てわかる!

はじめてのICU看護―カラービジュアルで見てわかる!」はその名の通り、ICU看護師になったばかりの方に向けて作られた本です。

基礎的なポイントから写真でじっくり解説してくれるので、基礎をつけるにはぴったりの一冊です。

新人の時はもちろん、後輩を指導する立場になった時も使いやすいです。

ICU実践ハンドブック―病態ごとの治療・管理の進め方

ICU実践ハンドブック―病態ごとの治療・管理の進め方」は中級者~上級者におすすめの参考書です。

実際の現場で、看護師さんが気になるところがきちんと書かれていて「かゆいところに手がとどく」とICU看護師さんから非常に好評な一冊です。

参考書としてだけでなく何かわからないことがあった時に調べる、辞書としても活用できます。

ICUケア観察ポイントチェック帳

ICUケア観察ポイントチェック帳」にはICU看護師さんが知りたいと思う観察項目が辞書のようにまとまっています。

色も爽やかで、コンパクトでポケットにも入るので勤務中に観察項目を調べる時にも便利です。

上記2冊のどちらかを実力に合わせて購入し、プラスでこの本を持っていると便利です。

4-2. スキルアップにおすすめの資格3選

ICU看護師は他の看護師と違う特別な資格が必須なわけではありません。

しかし、資格を目指すことで、スキルを上げたり、勉強のモチベーションになる可能性が高いです。そこで、おすすめの資格をいくつか紹介していきます。

クリティカルケア認定看護師

クリティカルケア認定看護師」は日本看護協会が定める、集中ケアの領域で高い水準の看護技術と知識があることを証明する資格です。

ただし、看護師として5年間の経験と、認定看護師になるための教育機関へ6ヶ月通う必要があるため、本気で取得を目指すのであれば勤務先との調整なども必要です。

呼吸療法認定士

呼吸療法認定士」は人工呼吸器などを使った呼吸療法の専門的な知識や技術を習得した方に与えられる資格です。

※厳密には「3学会合同呼吸療法士認定士」と呼ばれます。

看護師として2年以上(准看護師としては3年以上)の経験をもち、協会の定める講習会に参加しポイントを稼ぐことが受験資格を得るために必要です。

資格を取得しても、待遇が上がることなどはあまり期待できませんが、人工呼吸器などの知識を深めたい方は資格取得を目指してみてもいいでしょう。

特定行為に係る看護師の研修制度

特定行為に係る看護師の研修制度」は資格ではなく、研修の一種です。

受講すると、人工呼吸器からの離脱など38の医療行為を看護師の判断でできるようになります。

看護師にできることが増えるので、ICU看護師の業務に役に立ちますが、46都道府県の272の医療機関で4ヶ月~2年間の研修を受ける必要がありますので、資格を目指す場合は職場との調整が必要になってきます。

その他にも日本看護協会が定める「急性・重症患者看護専門看護師」の資格もあります。

卓越した看護を患者や家族にできると認められた看護師の証ですが、取得に向けては大学院への2年間通学、実務経験5年以上等の条件があり、非常にハードルは高いです。

興味があれば、生活やキャリアをよく考えた上で、職場との調整の上、チャレンジしてみましょう。

4-3. ICU看護師のスキルアップができる講習も

その他、ICU看護師のスキルを磨ける講習として、専門家によるICU看護に必要な知識や技術についての講習が定期的に各地で行われています。

1~2万円の費用がかかってしまいますが、「Meducation」という医療向けセミナー専門のサイトにまとまっていますので、どうしても苦手な分野があれば受けに行ってもいいでしょう。

5. ICU看護師に関してよくあるQ&A

ここで、ICU看護師に関してよくある質問に答えていきます。

5-1. 新卒でICU看護師になるのはどうですか?

どうしてもICUで経験を積みたいということであれば止めはしませんが、一度病棟で3年ほど経験を積むことが私のおすすめです。

理由はここまでも紹介した通り、ICU看護師の仕事は非常にハードで、合わなかった時に、看護師自体嫌になってしまうケースもあるからです。

看護師を違う現場で経験し、その上でICUに異動・転職すれば、基礎をつけた上でICUで働けますし、合わない時も戻りやすいです。

5-2. 求人検索エンジンってどうなんですか?

求人検索エンジンというサービスも存在します。転職サイトとの一番の違いが以下のように担当者がつかないことです。イメージとしてはアルバイトの「タウンワーク」のように求人が並んでいて自分で応募できるサイトのことです。

公開された求人の中からあなたに合うものを探して、自分で応募し、受ける必要があるので手間がかかります。

もしどうしても使うという場合に最もおすすめなのは「Indeed」です。

Indeed」は、各転職サイトなどに紹介されている膨大な求人を一括で検索することが可能で、求人の数が転職サイトの中でも抜群に多いです。(ICU看護師の求人も常に1000件以上公開されています。)

ただ、サポートが薄く、職場の内部情報を得るのにも苦労します。そのため、求人検索エンジンを使うくらいなら転職サイトを使った方がいい転職が実現しやすいです。

6. まとめ

ICU看護師さんの仕事内容から、いいところ・悪いところまで紹介してきましたがいかがでしたか?

ICU看護師さんは精神的に非常にプレッシャーの高い仕事ですが、命を救うやりがいを感じられ、どこでもやっていけるスキルを身につけられます。

しっかりと覚悟を持った方であれば積極的に目指してみましょう。

悩んでいる方、また転職を決めてどこに転職をすればいいか悩んでいる方は下記の転職サイトに登録し、担当者に気軽に相談をしてみましょう。

以上を参考にあなたが、看護師として最高のキャリアを歩めることを心から祈っています。

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この記事を書いた人

現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。

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