看護師の人間関係を良好に!心理学にもとづいた6つの改善策

看護師 辛い

「今の病院は仕事がきついし、ストレスも多く疲れた」

「いじめのない、人間関係の良い職場に転職したい!」

看護師業務の緊張感に加えて、女性の多い職場ならではの悩みで孤立していませんか?

人間関係は解決が難しい問題ですが、相手との関わり方を少し変えるだけで上手くやり過ごせたり、いじめの標的にならずに済んだりと改善できます。

この記事では人間関係の悪い職場で悩んだ、看護師からのインタビューと専門家のアドバイスをもとに、心理学的な知見から解決方法を紹介していきます。


人間関係を円滑にするためのテクニック

最後まで読めば、より良い職場環境を作るためのコツを知り、対人関係のストレスを軽減できることでしょう。

 

 

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目次

退職を考える方も多い!実際に人間関係の悩みを抱える看護師さんの声を紹介

人間関係の問題は、看護師さんが抱える代表的な悩みの一つです。

実際にあなたと同じ悩みを抱える看護師さんは多く、当サイトが看護師100人を対象に行ったアンケートでは、6割以上の看護師が「人間関係がつらく、辞めたいと思ったことがある」という結果が得られました。

看護師100人アンケート結果

看護師の3人に2人は退職を考えるほど人間関係に悩んだ経験がある

この章では、実際の看護師さんのお悩みをご紹介します。

いじめ・陰口・孤立は看護師の職場でよく起きる問題

陰湿ないじめ・陰口は、病院・クリニック問わず看護師の職場でよく起きる問題です。

口コミ・評判

30代前半(病院・クリニック経験者)
女性の多い職場であるので、どこに行っても噂話や陰口を言う人が必ずいる。勤務の時間が違うその場にいない人の陰口を言ってる様子をみると、「自分もいないときには同じように陰口を言われているのか」と思ってしまい、休みの日も心が休まらないと感じることもあった。

毎日必死で仕事をしている中で「いつか自分もいじめられるかも」と思ったり、実際にいじめの対象となり余計なストレスを抱えたりするのは、やってられないですよね。

仕事のストレス発散なのか、揚げ足取りをして常に誰かをいじめている人は一定数存在するようです。

院内に派閥があり疲れた

院内に派閥があって、仲間意識を強めたり対立したりするのも、看護師の職場でよくある話です。

口コミ・評判

20代後半・病棟看護師
一番面倒だと思ったのは、看護の派閥です。どちらにも属していないと仲間外れのような扱いにされてしまい、いじめられてしまいます。仲間外れにされるのはいいのですが、いじめられると仕事に支障が出てしまうので、仕事でミスをしてしまうことが多かったのが辛かったです。

派閥争いや、仕事よりも雑談(陰口・悪口)ばかりしている人がいるなど、ある種のムラ社会のような環境に嫌気がさしている方も多いようです。

特に、人間関係に悩む方の多くが「どの派閥にも属したくない」「派閥の揉め事に関わりたくない」といった考えをお持ちでした。しかし、皮肉にもそういった方ほど、悪目立ちしてしまい陰口の対象となってしまうことがあるようです。

パワハラを受けて心身ともにきつい

上司との関係性に悩む方も多く、パワハラを受けて心身ともに疲弊して限界だったという回答も得られました。

口コミ・評判

30代後半・病棟経験者
自分が病気になって働けなくなり休職した時、もう看護師としてやっていけないと思いました。パワハラが横行しているのに、上司はなにもしてくれず、周囲も面倒だったり怖くて言えない状況でした。長年同じ部署にいる看護師はとにかく偉そうで、威圧的な対応を取られたり無視されたりしたときは本当に辛かったです。

パワハラは定義がやや曖昧ですが、一例として厚生労働省では「精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定めています。

職場のパワーハラスメントとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義をしました。

出典:厚生労働省『パワーハラスメントの定義について

この定義を踏まえると、例えば以下のような事例はパワハラに該当すると考えられます。

口コミ・評判

病棟勤務(32歳女性)
毎日のように残業が続いているにも関わらず、残業代が出ない上に、残業するのは個々の能力が低いと前スタッフが看護部長から言われ続け、パワハラのような環境に耐えられなくなり転職を決めました。

ハラスメントが横行する環境は体調やメンタルに異変が生じることもあるので、本当に辛いと感じるのであれば辞めるのも一つの方法です。

衝撃!本当にあった理不尽で幼稚な言いがかり

上記のような例以外にも、看護師の職場では理不尽で幼稚な言いがかり・いじめが蔓延していることがあります。

筆者の先輩・後輩に話を聞くと、以下のような経験があるそうです。

  • くるぶしソックスを履いていたら怒られた(病院の規則違反ではなく、ただ単に気に入らなかっただけ)
  • ある日休憩室につけまつげが落ちていて、自分のものではないのだが「不潔だ!」となぜか自分が怒られた
  • 医師と談笑してたら、先輩に呼び出されて嫌味を言われた。(後から分かったことですが、先輩のお気に入りの先生だったから、だそうです)
  • 「若くて可愛いと思ってるのか知らないけど、なんとなく気に食わない」と陰口を言われていた

このようなことまで起きる病院もあり、ドロドロな人間関係にうんざりしている看護師さんは非常に多いです。

さてここまでは人間関係の悩み事例を紹介してきましたが、そもそも看護師の職場はなぜこのように人間関係が悪化するのでしょうか。

次章では、看護師という仕事だからこその人間関係トラブルの原因を解説していきます。

看護師の人間関係が悪化する4つの原因

1章で紹介したように、多くの看護師さんが、職場での人間関係が原因で悩んでいます。

人間関係が悪化する原因はさまざまですが、代表的なものは以下の4つです。

詳しく見ていきましょう。

原因1.閉鎖的な職場環境で独自のルールや慣習が生まれやすい

閉鎖的な職場環境は、人間関係を悪化させる原因です。

その職場独自のルールや慣習が生まれ、長く在籍しているベテランの意見が強くなりやすいからです。

「ベテラン看護師の言うことは絶対」のような暗黙の決まりがあったり、経験が浅い看護師が意見しにくかったりします。

もちろん全てのベテラン看護師がそうというわけではありませんが、病棟の中に一人でもこのような人がいると、職場の空気と人間関係に悪影響が出やすくなってしまいます。

また人間関係が固定化されることで、派閥が生じ、コミュニティ間の余計ないざこざも発生しやすいです。

原因2.人手が足りず仕事が多すぎて職場環境がピリピリしている

人手不足で仕事が忙しすぎるほど、人間関係のトラブルは生まれやすいです。

一人当たりの業務負担が大きいほど、それぞれの余裕がなくなり、職場環境全体がギスギスしてきます。

その結果、少しのミスで過剰に叱責するようになったり、他人に八つ当たりするような人も出てきてしまうのです。

特に女性が9割ともいわれる看護師は、結婚や出産などによって人の入れ替わりが多く、人手不足になりやすい傾向にあります。

原因3.業務に余裕がありすぎて人の言動が気になる

仕事が暇で業務に余裕がある環境でも、人間関係の問題に発展します。特に陰口やいじめなどは、これが原因のケースが多いです。

仕事に余裕があり過ぎると、単純に雑談の機会が増えます。息抜きとなるような楽しい会話ができれば問題ありませんが、現実はそうではなく、「あの子なんか生意気だよね」「あの人がこんなこと言ってた」のような稚拙な会話が繰り広げられることの方が多いです。

暇な人ほど他人のことが気になるもので、あまりにゆったりした環境もいじめなどの原因になります。

また、業務が暇だと仕事に張り合いが持てず、技術が向上する機会もあまりありません。そのため優秀な看護師ほど、そういった離職しやすいです。

原因4.コミュニケーションの取り方が悪い

普段のコミュニケーションの取り方に改善の余地があるケースも考えられます。

自分が相手にどう見えているかは意外と把握できないもので、例えば苦手な人と話している時、気づかないうちに嫌悪感が顔に出てしまっている、などはよくある話です。

他にも「しっかり話を聞いているのに、相手からするとぼんやりして聞いていないように見える」など、「自分の意識」と「印象の伝わり方」がズレていることもあります。

職場環境や忙しさは、自分の力ではどうしようもないですが、コミュニケーションの取り方だけなら改善の可能性があります。

特に上記の例は、単純に誤解を生んでいるというだけなので、非常にもったいないですよね。ほんの些細な工夫で、人間関係を改善できることもあるので、次章で具体的な方法を紹介していきます。

 【今すぐできる】看護師の人間関係の悩みを解消する6つのコツ

人間関係を改善・円滑に進めるには、以下のコツがあります。どれも明日から取り組めるものなので、できそうなものから試してみてください。

それぞれ根拠とともに解説します。

コツ1. ポジティブな感情は表情に出す

ポジティブな感情は表情に出すことを心がけましょう。

自分は好意的に接しているつもりでも、表情に出ていなければうまく伝わらず、良好な関係が築けないケースもあるからです。

心理学のメラビアンの法則では、発言や表情、態度が矛盾している状況では、「仕草や表情などの視覚情報」が強く伝わると言われています。

例えば、「嬉しい」と言っているのに「表情が曇っている」場合、受け手は視覚情報=表情を重視して「嬉しくないのでは?」と捉えてしまうのです。

表情や仕草などの非言語(ノンバーバル)は、コミュニケーションで重要な要素です。まず「自分のリアクションや会話しているときの表情を気持ちオーバーにする」「声をワントーン上げてみる」などの工夫をしてみましょう。

コツ2. 余計な火種を生まないようできるだけ目立たない

普段から極力目立たないのも、人間関係を円滑に進める方法の一つです。

目立つ状態は、言い換えると何かしらの要素が周囲の平均から大きく外れている状態です。例えば、以下のようなものがあげられます。

  • 慣習や暗黙のルールを一切無視する
  • 一人だけ周囲と違う言動をしている
  • つい余計な一言を言ってしまう

慣習や暗黙のルールなどは、到底理解しがたいものもあるかもしれませんが、余計な火種を生まないためには、なるべく従っておいた方が得策です。

ただもちろん、患者さんの不利益につながるなど、看護観や信念に相違するものであれば、無視しても構いません。

コツ3. 悪口には同調しない・反論しないスタンスで、うまくやり過ごす

休憩時間などに苦手な人たちの雑談の場(特に陰口や悪口)に居合わせた時は、同調しない・反論しないスタンスで、上手くやり過ごしましょう

空気を悪くしないように同調ばかりしていると「どの人にもいい顔をしている」と言われやすいですし、反論してしまうと当然角が立ちます。

悪口の現場に居合わせたら、とにかく肯定も否定もしないのが一番です。

「そうなんですか?知りませんでした」「私は経験したことないので、わからないです」のような返しをしてみてください。

そうすれば、それ以上話は発展しづらいですし、中立な立場も保てます。

コツ4.挨拶だけでもいいので自分から話しかける

職場で孤立してしまう悩みをお持ちの方は、自分から積極的に話しかけてみるのがおすすめです。

人は好意を示してもらった相手に好意を持つという性質があります。(心理学では「好意の返報性」と呼ばれる)

話題は特になくても「今日忙しいですね」くらいで構いません。話しかけるハードルが高いのであれば、自分から挨拶をするだけでも良いでしょう。

良好な関係を築きたいという意思を示す意味でも、積極的に自分から声をかけてみてください。

コツ5. 謙虚さを忘れず学ぶ姿勢を見せ、積極的に頼る

学ぶ姿勢を見せ、積極的に頼ることも意識してみましょう。

実は「アドバイスを求めるほど相手から好かれる」と言われており、ビジネスの分野ではアドバイスシーキングという交渉テクニックもあります。(相手にアドバイスを求めることで、好意を獲得する心理的テクニック)

例えば、採血が苦手なのであれば、

口コミ・評判

〇〇さんの採血ってすごくスムーズで、事前の患者さんへの説明も丁寧にされてるって聞きました。私、いつも不安になってしまってうまく出来ないんです。採血を進める時のコツって教えてもらえますか?

のように積極的に質問してみてください。

先輩に話しかけるだけで、萎縮してしまう人もいるかもしれませんが、先輩も一人の人。頼られれば嫌な気はしないものです。謙虚さを忘れずに、学ばせてほしいという姿勢でコミュニケーションを取ることで、円滑な人間関係が築きやすくなります。

コツ6. 他人は変えられない人間関係はある程度のところまでと割り切る

必要以上に周囲と仲良くしようと考えず、「仕事上で必要不可欠なやり取りができればOK」くらい割り切って考えるのも大切です。

これは「自分ではコントロールできないものに一喜一憂しない」という考え方で、アドラー心理学では課題の分離と言われています。

苦手な人が居たとしても、他人の行動は変えられません。どうにも改善できないような職場なら、無理になんとかしようとせず、自分のペースを乱されないようにある程度距離を取って、最低限のやり取りで粛々と仕事に没頭しましょう。

看護師が職場を辞めるべきタイミングの判断基準

自分の行動でも到底改善できないような職場なら、退職も一つの手段です。

前述の看護師100人へのアンケートでは、人間関係の悩みに耐えかねて退職したという方もいました。

口コミ・評判

20代後半・病棟看護師(急性期病棟から慢性期病棟へ転職)
急性期病棟で働いていたのですが、人間関係がギクシャクしていて上下関係も厳しく、派閥などもありました。病棟内でのいじめもあり、そのような環境が嫌になり転職しました。

口コミ・評判

20代後半・病棟看護師
一番しんどかったのは人間関係です。同じ失敗を何度かしてしまい、先輩に「何度同じことを言わせるんだ」と怒られる日々でした。また同期も私が失敗するのを「またこんな失敗したらしい」と同期同士で裏で笑い話にしていたようです。失敗が続き、味方もおらず疲弊していたこともあり、患者さんと衝突してしまい、すべての人間関係が嫌になり退職してしまいました。

ただ、退職していいか判断できないという方も多いと思いますので、この章では、看護師が職場を辞めるべきタイミングを解説します。

順番に見ていきましょう。

ストレスで体調やメンタルに異変が生じている

体調やメンタルに異変が生じている場合は、退職を検討するのがおすすめです。

要注意なストレス症状

実はこれは、心の病気の初期症状と言われている症状です。(参考:厚生労働省『こころの病気の初期サインに気づく』)

この状態を放置し、無理をして働き続けるのは非常に危険です。心身の状態が悪化してしまえば、身体を壊して病院を辞めることになったり、再就職が難しくなったりと、あなたの人生・キャリアにマイナスな影響を与えます。

無理をせずに心が壊れる前に辞めた方がいい

口コミ・評判

元病棟勤務(28歳女性)
上司からの嫌がらせを受けてしまい、精神的にもうつ状態になってしまったので仕事を続けることが難しくなってしまいました。辞めたい人は心が壊れる前に辞めた方がいいと思います。一度うつにでもなったら抜け出すのが大変なので。

責任感が強い方ほど限界まで頑張ってしまう方もいますが、限界を迎える前に手を打った方が賢明です。

人間関係の悩みが日々の看護業務に影響している

職場を辞めるべきタイミングの二つ目としては、人間関係の悩みが日々の看護業務に影響している時です。

例えば、「上司に委縮してしまい、なかなか質問・確認できない」といった状況は危険信号です。特にまだ業務に慣れていないうちは、確認不足から咄嗟の判断を誤る可能性があります。

また、ミスのもみ消しやなすりつけがあるような人間関係の場合、そこで働き続けること自体がリスクとなります。

職場に相談できる人が誰もいない

職場に相談できる看護師が誰もいないなら、退職を前向きに検討しても良いでしょう。

職場に何でも話せる看護師がいるかは意外と重要で、そういった存在が一人でもいれば労働環境が多少きつくても乗り越えられたりするものです。

しかし気を許せるような看護師がいないなら、悩み事も相談できず、フラストレーションは溜まる一方になってしまいます。というよりそういった職場は、人間関係の悪い殺伐とした環境になりがちです。

一人だけ孤立してしまい、誰からも力を借りられないなら、環境を変えてしまうのが賢明です。

実は看護師の人間関係がキツくても退職を踏みとどまった方が良いパターン

看護師の人間関係の悪さが辛いと感じても、いったん退職を踏みとどまった方が良いパターンもあります。

退職を決める前に、事前に確認しておきましょう。

一連の看護師業務を覚えている途中である

入職をして、一連の看護師業務を覚えている途中の人は、一度退職を踏みとどまってみた方が良いでしょう。

一度教えてもらったのにまた同じことを聞いてしまうこともあると思いますが、特に多忙な職場において、先輩看護師の風当たりが強くなってしまうのはやむをえません。

看護師に限らず、一連の仕事を理解するまでにはある程度の時間がかかります。

業務を一人でできるようになれば、人間関係で悩むことも少しずつ減っていく可能性があります。

入職直後で誰とも信頼関係が築けていない

新しい職場に入職直後で、誰とも信頼関係が築けていない場合も、退職するのは一度待ちましょう。

入職してすぐに良好な人間関係を築ける人もいますが、全ての人がそうではありません。

まずは業務を通じてコミュニケーションを取りながら、徐々に信頼関係を築いていくと、次第に人間関係も良好になっているでしょう。

時間が経過することで、同僚がどんな人かもわかってきますし、周りの反応が変わることは良くあります。

病院を変えても似たようなタイプの人と対立している

転職経験がある看護師さんであれば、職場を変えても似たようなタイプの人と対立していると感じたら、退職しない方が良いでしょう。

「せっかく転職したのに、いつも先輩の標的になってしまう」など同じことが何度も起きるなら、前述の通りあなた自身に改善の余地があるかもしれないからです。

教えてもらったときに余計なことを言ってしまう、そもそも言い方がキツイ、言われたことを素直に受け入れないなど、自分が無意識に取っている態度が人を不快にしている可能性はあり得ます。

家族や親しい人に自分の癖を聞いてみたり、そもそも過去にも仕事中に注意されたことがあったりする可能性もあるため、謙虚にご自身を振り返ってみることは大切でしょう。

人間関係に限界なら「まずは異動の相談」をしてみる

人間関係に限界を感じたときは、いきなり退職を決断するのではなく、まずは「異動できないかどうか相談してみること」をおすすめします。

特に人間関係のトラブル(特定の人が苦手など)は、部署を変えれば解決が見込めます。

異動の相談をした際、柔軟に調整してもらえるケースは実は意外と多いです。

なぜなら、病院側としても、すぐに退職されるよりは部署異動などで調整して勤務を継続してもらった方が助かるからです。(看護師の採用はかなりコストがかかるので、多少調整が難しくても辞められるよりマシ、というのが病院側の本音です)

異動については、まずは直属の上司に打診しましょう。そうすると上司からさらに看護部長に話が進み、人員の状況などを鑑みて問題なければ対応してもらえます。

ちなみに、辞めたいと思ったときは「いまの環境が辛いです」「しんどくてご飯も食べられなくて」のようなニュアンスで相談するのがおすすめです。いきなり退職をほのめかさない方が賢明です。

転職で入職前に分かる!人間関係が良好な職場の5つの特徴

今の職場を辞めて、新しい職場に移ろうと決意した看護師さんに向けて、新しい職場を見学する際にチェックすべきポイントをお伝えします。

人間関係は職場環境にも表れるため、ポイントを知り、事前に確認するようにしましょう。

ポイントによっては職場見学で分からないものもあるため、面接時に「チーム体制がどうなっているか」を質問することがおすすめです。

順番に見ていきましょう。

職場内や備品類が整理整頓されており、明るい雰囲気である

職場が整理整頓されており、明るい雰囲気かどうかは、まず見ておきたいポイントです。

ナースステーション内や備品の配置が、きちんと整頓されているなら、働いている看護師さんの心に余裕があると判断できます。

その場の雰囲気が明るく和やかであれば、さらに良いでしょう。

職場のきれいさと精神状態は比例しやすいため、ぜひチェックしてみてください。

教育体制が整っていると安心して働ける

求人票を見て、教育体制が整っているかどうかを確認しましょう。既卒者(中途採用者)、ブランクありなどでも、教育制度が整っているかを確認してみたほうが良いです。

教育体制が充実している職場は、その人の成長を待てるということを意味するため、看護師間の人間関係が和やかである場合が多いです。

このため、しっかりと業務を覚えながら、安心して働くことが出来るでしょう。

仕事が正当に評価される制度がある

仕事が正当に評価される環境では、人間関係の揉め事などは起こりにくいです。

忙しさや頑張りが正当に評価される制度があれば、人間関係で憂さ晴らししようとは思わないものです。

看護師は、一人当たりの業務負担が大きくなっても、給与や待遇は一切変わらず割に合わないという状況に陥るケースが多く、そういった環境ではストレス・フラストレーションが人間関係の問題に発展することもあります。

転職前の段階で、「仕事量が待遇に反映されるか(昇給・賞与など)」を確認しておきましょう。

適度な忙しさがあると仕事への充実感が得られやすい

2章でもお伝えしましたが、実は適度に忙しい職場ほど、人間関係は良好になります。

各々が自分の作業に没頭でき、仕事への充実度・満足感・モチベーションに繋がるからです。また、適度な忙しさ(負荷がかかる状況)ほど、経験値が上がり看護師としての成長も感じられます。

これに対して、「忙しすぎる」あるいは「暇すぎる」職場ほど、人間関係のトラブルが生まれやすいです。

  • 忙しすぎる
    …心身の余裕がなくなり、ギスギスする。少しのミスで過剰に叱責したり、他人に八つ当たりするような人も出てくる
  • 暇すぎる
    …仕事に張り合いが持てない。技術向上の機会も少なく、周囲の人間のあら探しをしたり、いじめをする人が出てくる

上記のような環境でないか判断するためにも、

  • 月の平均残業時間
  • 人員配置の状況

などを基準に、忙しさを確認しておきましょう。

ワンポイントアドバイス:求人募集の背景を聞いてみる

忙しさを判断する方法として、「求人募集の背景を聞いてみる」のもおすすめです。特に「人手不足につき急募」のような職場は、前任者が忙しさのあまり退職したばかりで、業務が回っていない可能性があります。

そういった職場はたいていギスギスしているので、避けた方が賢明です。

ほどよい雑談がある職場は人間関係が良好になりやすい

五つ目のチェックポイントは、職場内でほどよい雑談があることです。

ほどよい雑談がある職場は、困ったときに相談しやすく、ミスを早期に発見できるというメリットがあり、人間関係が良好になりやすいと言えます。

特に、上司との雑談が多い人は、離職しにくく、仕事のパフォーマンスが上がる傾向にあるというデータもあるほどです。

師長や上司とのコミュニケーションがうまくいくことで、チームワークが良くなり、患者さんに対して良い看護ができることで、結果として人間関係も良好になるのです。

転職を検討中の方は転職サイトへの登録がおすすめ

 

 

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看護師の人間関係の問題を解決し仕事の楽しさを再発見しよう!

看護師の人間関係で悩んでいる人に向けて、そのお悩みを解消するための方法をお伝えしました。

人間関係に関する悩みを抱えている方は、まずは普段の振る舞いを工夫してみてください。どうしても厳しければ異動・転職で環境を変えるのが賢明です。

長い看護師人生を歩むうえで、ご自身が人間関係が良好な職場で仕事をすることは、とても大切なことです。

環境を変えたいと思われる方は、ぜひ以下の転職サイトを活用し、人間関係が良好な職場を見つけてみてください。

あなたの人生がより豊かになることを祈っています。

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この記事を書いた人

1989年、北海道生まれ。北海道美唄聖華高等学校を経て、看護師として札幌医科大学附属病院へ入職。約5年間の小児科病棟勤務ののち、クリニック勤務を経て、妊娠・出産を機に派遣看護師へ転向。コロナ禍の社会情勢や子育て上の理由から、より柔軟な働き方を求め、2021年より看護師ライターとして活躍中。現在2児の母。

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