【助産師を辞めたい方必見】4つの理由と最高の決断をするための全知識

助産師 辞めたい

助産師として就職してみたものの「助産師を辞めたくてしょうがない」「今の仕事が何故かわからないけど辛い」と、思い悩んでいませんか?

実際に転職コンサルタントとして多くの助産師を支援してきましたが「お産の介助がうまくできない」「悲しい経験や多くの問題に直面する」「仕事が激務」など、真剣に悩んでいる方が多いと感じます。

このページでは、転職コンサルタントとして多くの助産師の悩み相談を受けてきた筆者が、「仕事を辞めたい」と思う助産師の皆さんに向けて、本当に助産師を辞めるべきかを判断するヒントをまとめています。

  1. 助産師を辞めたいと思う5つの理由
  2. 助産師を辞めた場合のお金の不安・疑問を解決
  3. なるべく早く今の職場を辞めた方が良いケース
  4. 勢いで辞めるのはストップ!もう少し続けてみるべきケース
  5. 助産師を辞める方向け3つの転職パターン
  6. 助産師を辞めたいと思ったときにやるべきこと3ポイント
  7. 助産師の転職におすすめ!医療・看護系職種専門の転職サイト

皆さんのお悩み解消のために、少しでも助けになれば幸いです。

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目次

1. 助産師を辞めたいと思う5つの理由

助産師を辞めたいと考える理由は人によってさまざまですが、よくある理由としては下記5つが挙げられます。

口コミをもとに、それぞれ詳しく解説します。

理由1.人間関係が悪い

助産師を辞めたいと思うに至る一番多い理由は、人間関係です。

病院・クリニックで働くスタッフは女性が多く、かつ閉鎖的な環境で働いているため、女性同士の噂話や陰口などは、どの職場でも起こり得るようです。

また、年上のベテランスタッフとの関わり方に悩む方が多いようでした。

人間関係がうまくいかない

口コミ・評判

助産師
この間のリモート勉強会、最後まで参加できずに申し訳ありませんでした
私も、以前働いていた職場では、人間関係が上手くいかず、正直助産師自体を辞めたい時期がありました。転職して環境が変わり、やっぱり助産師してて良かったと思える場面がたくさんあります。環境ってやっぱり大事ですよね〜

出典:Twitter

こちらの方は、上司からの威圧的な態度に悩んでいて、体調面にまで悪影響が出ているようです。辞職を相談したものの、早期離職は止められたとのこと。実際、最低3年は働くべきという考え方は根強くあり、辞めるに辞められないという状態に陥っている方も少なくありません。

理由2.仕事が上手くいかない

助産師を辞めたい理由の代表的なものとして「仕事が上手くできないと感じる」という理由もよく聞かれます。

母親と新しい命を預かり、出産に深く携われる助産師という仕事は、深いやりがいや誇りを感じる人が多いでしょう。しかしその分、分娩介助は高いスキルと知識が要求されます

「仕事が上手くできない」と悩み、助産師を辞めたいと考える方は少なくありません。

責任が重い

口コミ・評判

助産師さん

患者さんに害与えてしまう前に辞めたい あんなになりたかった助産師やのに、責任が重さに耐えていける自信がない

出典:twitter

こちらの方は、「周囲からのプレッシャー」と「仕事が上手くいかないという悩み」の板挟みになり、思い悩んでいるようです。プライベートの時間にまで影響しており、体力的にも負担が増していると考えられます。

理由3.職場の労働環境に問題がある

仕事にやりがいはあって頑張れてはいるものの、職場の労働環境が著しく悪く、辞めようかと考えている方も少なくありません。

体がもたない

口コミ・評判

助産師

自律神経めちゃくちゃすぎて夏なのに寒くて震えてカイロ貼ったりしてる

夜勤週1-2、待機あり、残業ありの助産師続けたら30代で死ぬ気がする

出典:twitter

こちらの方は、人間関係に問題はないものの、職場の労働環境がかなり劣悪で、過度な負担がかかっている状況にあるようです。

またそもそも職場に大きな問題がなくても、そもそも助産師は妊婦さんの出産に合わせて、臨機応変なスケジュール対応が求められる仕事です。

オンコール体制をとっている病院の助産師として働く場合、突如として妊婦さんに陣痛が起こったりすれば、それに合わせて勤務が変わることもあります。オンコール当番でなくても、人手不足などにより勤務時間外に呼び出されることもあるようです。

院内助産師を対象にした研究調査でも、オンコール体制に対する助産師の負担についての記述がありました。

オンコール体制の施設で勤務する助産師は、
「夜勤が10回、オンコールが10回、拘束の連日となっている」
「通常の勤務をしながらオンコールをしたので負担だった」
「健康管理が難しくて、自分の健康管理で安全なところが提供できない」
とオンコールによる身体への負担を語った。

また、自宅待機についても、
「私生活とどのようにバランスをとっていくか」
「お産のある週は心が休まらない」
など休日にリフレッシュできない状況にあった。

家族がいる助産師は、パートナーや子どもに対し、
「家にいるけど慌ただしく、家族に負担だと言われた」
「家族が配慮してくれている」
「子どもに配慮しながら仕事している」
と家族への負担を感じていた。

出典:関東学院大学『院内助産における助産師の勤務に関する認識』

激務によって体力的な負担が重なり、助産師を辞めたいと感じる人は多いです。

理由4.分娩介助の経験を十分に積めない

助産師として強い向上心は持っているものの、十分な経験を積めない職場環境で働いていることも、辞めたいと思う理由の一つです。

新人で経験がない

口コミ・評判

助産師
お産とったことない新人助産師の転職先なんてないだろうなぁって思ったら人生嫌になってきた。

出典:Twitter

こちらの方は、経験年数3年に対して分娩介助の件数が少なく、「他の病院で通用するスキルが身についていない」ことが理由で転職に踏み切れないとのことでした。

理由5.精神的に落ち込む場面に遭遇しやすい

助産師の仕事の中で、精神的に落ち込む場面に遭遇することは多く、助産師を辞めたくなるという方も少なくありません。。

特に病院では、正常分娩以外の出産を扱うことがあります。

流産や中絶、そして死産など、助産師には、ときとしてあまりにも悲しい現実が突きつけられます。

たとえば死産なら、すでに亡くなっている胎児の出産を、介助するわけです。母親は、耐えがたい出産の痛みを乗り越えたとしても、生きた我が子を抱くことはできません。

助産師は、母親の悲しみと真正面から向き合うことを強いられます。

こういった場面と遭遇して精神的に落ち込むというのも、助産師を辞めたいと感じる理由のひとつです。

ここまでのまとめ

助産師の方が仕事を辞めたいと思う理由は、以下の5つがありました。

  • 人間関係が悪い
  • 仕事が上手くいかない
  • 職場の労働環境に問題がある
  • 分娩介助の経験を十分に積めない
  • 精神的に落ち込む場面に遭遇しやすい

ただ退職を検討しようにも、お金の不安があるという方も多いと思います。そこで次章では退職後の生活費を工面する方法を解説していきます。

2.助産師を辞めた場合のお金の不安・疑問を解決

「助産師をできることならすぐ辞めたいけど、生活のことを考えるとそう簡単には退職できない」と悩みますよね。

次の職場を決めてから退職すれば、収入が途絶えることはありませんが、「次の仕事のことは今すぐに考えられない」「いったん充電期間を設けたい」という方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、以下の2点を満たす方なら、最低限の生活費(3~5カ月)は工面できます。

  1. 失業手当の受給資格がある(離職日以前の2年間に「被保険者期間」が12ヶ月以上ある)
  2. 最低でも3ヶ月分の生活費がある

退職金の支給があれば、更に離職期間を延ばせます。

ただ失業手当の受給要件・期間は人によって違い、更に退職後に思ったより支出が必要なこともあるので、「もし辞めたら、自分の生活はどう変化するのか」を金銭的な観点で入念に確認しておきましょう。

本章では、退職後のお金の不安・疑問について詳しく解説していきます。

基本は転職先を決めてからの退職がベスト

できる限り、在職中に転職活動をして、転職先が決まってから辞めることをおすすめしています。なかなか次の仕事が決まらないと焦ってしまい、妥協せざるを得なくなる可能性があるからです。ブランクが長くなると採用に不利になります。

転職活動のことまでは考えられないという方は、まずは仕事探しの準備(転職サイト・エージェントに登録など)だけでもしておくことをおすすめします。

2-1.辞めたいと思ったら、まず「退職金」「賞与の支給日」を再確認

助産師を辞めたいと思ったら、まず「退職金」「賞与の支給日」を再確認してみてください。いずれも就業規則に記載されているはずです。

退職金は一度にまとまったお金を受け取れるので、辞めた後の生活にゆとりを持てます。退職金の支給条件を一度確認し、「もう少し働けば受け取れる」という場合は、待ってみるのがおすすめです。

退職金の支給条件は職場によって異なりますがが、自己都合退職の場合、最低3年勤続していれば支給されるケースが多いようです。事実、東京都産業労働局の調査では、中小企業の約半数が退職一時金の最低勤続年数を3年と定めています。(参考:中小企業の賃金・退職金事情 令和二年度版

また、賞与支給のタイミングが近いなら、「ボーナスを受け取ってから辞める」方が金銭的なメリットが大きいです。注意点として、賞与額決定の前に退職の意思表示をしてしまうと、減額されたり受け取れなくなったりする可能性があるので気を付けてください。

2-2.「失業手当の申請」をすれば最低限の生活費は工面できる

「失業手当の申請」をすれば、最低限の生活費は工面できます。

失業手当は、仕事を辞めた人に対して国から支払われるお金で、以下の条件を満たせば誰でもハローワークで申請できます。

失業手当を受け取れる条件

  • 再就職しようという意思があること
  • 離職の日以前2年間に、「被保険者期間(雇用保険に入っていた期間)」が通算して12か月以上あること

月々の給料から引かれるお金の中に「雇用保険」がありますが、これが引かれていた月が過去2年で12カ月以上あれば、申請可能です。(同じ職場でなくてもOK)

いくら受け取れる?

失業手当額は、離職前の給与の50~80%ほどです。

参考までに、離職前の給与と失業手当の目安金額をまとめました。(離職時の年齢や給付率によって変動します)

離職前の給与
(月収)
月々受け取れる失業手当
(目安)
15万円11万9,000円
20万円14万5,000円
25万円16万5,000円
30万円17万7,000円
35万円18万3,000円
40万円19万9,000円

※CASIO『生活や実務に役立つ計算サイト』にて25~30歳、被保険者期間5~10年で試算

何か月支給される?

失業手当の給付期間は、雇用保険の加入期間によって、90~150日の間で変動します。

雇用保険加入期間1年未満1年以上、10年未満10年以上、20年未満20年以上
給付日数なし90日120日150日

端的に言うと、勤めていた期間が長い人ほど、より長い期間、失業給付金を受け取れます。

ただ、退職後すぐに給付金を受け取れるわけではありません。

失業手当の受給には、まず申請後7日間の待期期間があり、自己都合退職の場合は、その後さらに給付制限期間(自己都合退職なら2カ月)が設けられます。そのため、その間の生活費は自分で工面しなければなりません。

2-3. すぐに辞めたいなら3ヶ月分の生活費は必須

助産師をすぐに辞めたいなら、最低でも3ヶ月分の生活費が必須です。というのも前述の通り、失業手当の受給には早くても3ヶ月かかるからです。

失業手当は早くても3か月後の支給になる

  • 申請に必要な書類が届くまで:2週間程度
  • 待期期間:7日間
  • 給付制限期間:2カ月(自己都合退職の場合、すぐには受け取れない)

ただ3ヶ月分というのはあくまで最低ラインで、理想は半年~1年分です。次の仕事がすぐ決まれば問題ありませんが、半年以上かかることも珍しくないからです。

特に若年層(20代前半)や、ミドル層(40代後半以降)は、長引く傾向にあるので、生活費の準備は余裕を持っておくべきでしょう。

失業保険について詳しくは『自己都合退職で失業保険受給をするための全知識』の記事を参考にしてください。

2-4.年金の支払いは免除申請できる

退職後は厚生年金から国民年金に切り替わり、年金の支払いは続きますが、特例として失業者は免除できる仕組みがあります。

一般的に年金支払いの免除は前年所得を基準にした審査がありますが、仕事を辞めた場合は「所得を考慮せず」に審査されます。退職理由なども問われないので、比較的スムーズに免除してもらえるでしょう。

更に免除申請により、保険料は全額免除になりますが、満額の納付と比較して1/2を納付したのと同じ扱いをしてもらえるのでお得です。(※満額を払い続けていた人と比較すると、若干将来受け取れる年金額は目減りします)

詳しくは『誰でも使える退職時の年金の全知識』の記事を参考にしてください。

なお、退職時は健康保険の切り替え手続きも必要です。どんな手続きをするのかについては、『5分でわかる退職時の健康保険全知識』で解説しています。

補足:一度退職してから、次の仕事を決めるまでの流れ

助産師を辞めて、ゆっくり仕事を探したいという方は、以下の流れであれば経済的な懸念を最小限に再就職できます。

退職後のスケジュール図解

なお、失業手当受給期間中に再就職が決まった場合、失業手当はストップとなりますが、条件を満たせば代わりに再就職手当を受け取れます。(早く転職が決まるほどお得)

詳しくは厚生労働省ホームページを参考にしてください。

3.なるべく早く今の職場を辞めた方が良いケース

結論として、以下に該当する場合は、今の職場を辞めた方が良いことが多いです。

  • 2-1.体調やメンタルに異変が生じている
  • 2-2.パワハラが横行している

それぞれ詳しく解説します。

3-1.体調やメンタルに異変が生じている

体調やメンタルに異変が生じている場合は、辞職を検討するのがおすすめです。

要注意なストレス症状

  • 気分が沈む、憂うつ
  • 何をするのにも元気が出ない
  • イライラする、怒りっぽい
  • 理由もないのに、不安な気持ちになる
  • 気持ちが落ち着かない
  • 胸がどきどきする、息苦しい
  • 何度も確かめないと気がすまない
  • 周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
  • 誰かが自分の悪口を言っている
  • 何も食べたくない、食事がおいしくない
  • なかなか寝つけない、熟睡できない
  • 夜中に何度も目が覚める

実はこれは、心の病気の初期症状と言われている症状です。(参考:厚生労働省『こころの病気の初期サインに気づく』)

この状態を放置し、無理をして働き続けるのは非常に危険です。心身の状態が悪化してしまえば、身体を壊して病院を辞めることになったり、再就職が難しくなったりと、あなたの人生・キャリアにマイナスな影響を与えます。

以下は助産師さんではなく病院で働く看護師さんからのコメントですが、「メンタル的にキツくなる前に辞めた方がいい」というアドバイスもありました。

心が壊れる前に辞めた方がいい

口コミ・評判

元病棟勤務(28歳女性)
上司からの嫌がらせを受けてしまい、精神的にもうつ状態になってしまったので仕事を続けることが難しくなってしまいました。辞めたい人は心が壊れる前に辞めた方がいいと思います。一度うつにでもなったら抜け出すのが大変なので。働く場所を変えるだけで改善することも多いです。

3-2.パワハラが横行している

上司や医師からのパワハラが横行している職場は、精神的な負担も大きいため、心底辛いと思うのであれば、早いうちに退職することをおすすめします。

パワハラは主観的な概念であり、一概に断定できませんが、例として厚生労働省では「精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定めています。

職場のパワーハラスメントとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義をしました。

出典:厚生労働省『パワーハラスメントの定義について

この定義を踏まえると、例えば以下のような事例はパワハラに該当すると考えられます。

パワハラ事例

  • 物を投げられるなど威嚇的な攻撃
  • 罵倒、侮辱などの精神的な攻撃
  • 個人を対象にした嫌がらせ
  • 長期間にわたる嫌がらせ
  • 明らかに過大な要求

以下は看護師さんの体験談ですが、教育体制の不備や労働条件の悪さを訴えても「個人の能力が足りないから」と一蹴されたという方もいらっしゃいました。

1章で紹介した助産師さんの中にも「まだこれできてないの?」と叱責され続けて体調を崩したという方がいましたので、医療現場では珍しくないと言えるでしょう。

「残業するのは個々の能力が低いから」と言われ続けた

口コミ・評判

病棟勤務(32歳女性)
毎日のように残業が続いているにも関わらず、残業代が出ない上に、残業するのは個々の能力が低いと前スタッフが看護部長から言われ続け、パワハラのような環境に耐えられなくなり転職を決めました。

このような環境は前述の「体調やメンタルに異変が生じる」のような状況になり得るので、本当に辛いと感じるのであれば辞めるのも一つの方法です。

ここまでのまとめ

以下に当てはまる方は、キャリアのことなどは一旦度外視して、辞めた方が良いことが多いです。

  • 体調やメンタルに異変が生じている
  • パワハラが横行している

ただ辞める理由によっては、もう少し続けたほうが好ましいケースもあります。

4.勢いで辞めるのはストップ!もう少し続けてみるべきケース

ここまでは「病院を辞めるのをおすすめするケース」について紹介しましたが、一方で、(1)人間関係の悩み、(2)ミスや失敗を繰り返してしまうという悩みの場合は、一旦続けてみることをおすすめします。

4-1.人間関係が良いかどうかは運次第

人間関係が良いかどうかは、正直なところ運次第です。なので、「転職したものの結局合わない人がいた」という展開は十分考えられますし、最悪の場合、「前よりもっと人間関係が悪い職場だった」ということもあり得ます。

そのため、人間関係の悩みだけで辞めてしまうのは極力おすすめしません。

人間関係の悩みは「気にしない」というのが最善策ですが、そうはいっても毎日顔を合わせなければならないというのが現実なので、なかなか解決は難しいでしょう。

対処法の一つとなりますが、心理学に基づいた「苦手な相手と良好な関係を築く方法」を以下にまとめます。

円満な人間関係を築く心理学的テクニック

1.相手との共通点を見つける

人は共通点を持つ相手に親近感を覚えます(類似性の法則)。

相手の話に耳を傾けて、自分と共通する部分があれば、積極的に自己開示してみると良いでしょう。

2.周囲に自分から話しかける

人は好意を示してもらった相手に好意を持つと言われています(好意の返報性)。

良好な関係を築きたいという意思を示す意味でも、積極的に自分から話しかけてみると良いでしょう。

3.ポジティブな感情を表情に出す

自分は好意的に接しているつもりでも、表情に出ていなければうまく伝わらず、良好な関係が築けないケースもあります。

例えば「嬉しい」と言っているのに表情が曇っている場合、受け手は視覚情報=表情を重視して「嬉しくないのでは」と捉えてしまいます(メラビアンの法則)

4.人間関係はある程度のところで割り切る

必要以上に周囲と仲良くしようと考えず、「仕事上で必要不可欠なやり取りができればOK」くらい割り切って考えるのも大切です。「自分ではコントロールできないものに一喜一憂しない」という考え方で、アドラー心理学では課題の分離と言われています。

苦手な人が居たとしても、他人の行動は変えられません。無理になんとかしようとせず、自分のペースを乱されないようにある程度距離を取って、最低限のやり取りで仕事に集中してみましょう。

まずは自分でできる工夫を試みて、それでも職場環境に改善が見られないようであれば、転職を検討するのがおすすめです。

4-2.ミスや失敗を繰り返してしまうという悩みは改善の余地がある

「ミスや失敗が多い」「向いていないのではないか」という悩みは、たいていの場合、改善の余地があります。特にキャリアが浅いうちは早まった決断はしないようにしましょう。

以下のような行動でも、仕事の進め方を改善することができます。

  • メモの見直しを毎日必ず実践した
  • 頼る先輩を見つけてとことん頼った
  • とにかく「できたこと」に目を向ける
  • あと3日我慢しようを毎日自分に言い聞かせる

他にも、もしかすると自らハードルを上げ過ぎている可能性もあります。

補足:アドバンス助産師を目指して邁進するのも一つの方法

「助産師の仕事を続けたいけど、今の環境ではスキルアップが難しい」という方は、仕事を続けながら「アドバンス助産師」を目指すという方向性も選択のひとつです。

アドバンス助産師とは、「助産実践能力習熟段階(クリニカルラダーCLoCMiP ®)レベルⅢ認証制度」と呼ばれる評価を受け、より高次の知識とスキルを有すると認められた助産師を指します。

助産実践能力習熟段階(クリニカルラダーCLoCMiP ®)レベルⅢ認証制

助産実践能力を審査し、一定以上の水準にあることを認証する仕組み。

【設立の背景】

  • 少子化、出生数の減少
  • 産科医の不足、偏在
  • 助産師の偏在(病院に多い)
  • 分娩施設の減少
  • ハイリスク妊婦の増加

→これらにより、「分娩介助機会の低下」「助産師なのに産科以外で看護師として勤務せざるを得ない」「開業助産師の低下」などの社会的な課題があり、助産師の実力を客観的に評価する基準として設立された。2020年3月時点で12,739人のアドバンス助産師がいる。

【対象者】
以下の要件をすべて満たすもの

  1. 満5年以上の実践経験を有する日本国助産師資格保持者である
  2. CLoCMiP®レベルⅢ認証新規申請要件をすべて満たしている
  3. 過去にCLoCMiP®レベルⅢ認証取得経験がない

【認証期間】
5年 ※5年ごとの更新制

【申請料】
50,000円

5年以上の実務経験があり、申請要件を満たしている必要がありますが、これを取得すれば助産実践能力が一定水準に達していることを客観的に示せるようになります。

いずれ転職する場合でも、有資格者かどうかで転職のしやすさが変わってくるので、興味がある方は公式ページをチェックしてみてください。

CLoCMiPレベルⅢの概要・申請(日本助産評価機構公式サイト内):
https://www.josan-hyoka.org/personalidentification/application-2/

5. 助産師を辞める方向け3つの転職パターン

今の職場・仕事を辞めると決めた場合、3つの転職パターンがあります。

  1. 職場を変える(人間関係で悩んでいる方)
  2. 看護師として働く(仕事内容が合わない方)
  3. 他の業界に転職する(医療業界で働くのが辛い方)

人間関係や労働環境の問題は、職場を変えるだけでも解決が見込めるので、まずはこちらから検討してみましょう。

5-1. 職場を変える

助産師を続けたいと考えている場合は、職場を変えるのがベストです。

職場を変えれば、少なくとも人間関係は、完全にリセットされます。次の職場では円滑な人間関係に恵まれるかもしれません。

場合によっては業務の負担が減ることもあるでしょう。

出勤日数やオンコールの頻度などにも、変化が出るケースもあります。

ただし負荷が下がれば、給与も下がることが多いという点には注意が必要です。

5-2. 看護師として働く

給与が相対的に下がるのであまり一般的ではありませんが、助産師ではなく看護師として働くのも一つの方法です。

「お産の介助がうまくできない」「流産や死産に立ち合って、落ち込む」といったケースは、避けられるようになります。

もちろん看護師に戻ったからといって、業務負荷が急激に下がるわけではありませんが、プレッシャーや精神的なショックは、多少和らげると考えられます。

また、助産師としての経験が、看護師として働くうえで役立つこともあります。助産師を経験している優秀な看護師として、さらに活躍できるようになるかもしれません。

5-3. 他の業界に転職する

さらに思い切った選択肢として、まったく違う業界への転職もあります。

医療の現場は、大変特殊な世界であり、助産師という枠で見ると、さらに特殊な環境になっている、ということもあるでしょう。

おそらく、他の業界では見られない風習やルールが、多数存在しているはずです。

一度どのような転職先であれば、ご自身が活き活きとした状態で働けるかを考えてみましょう。

また、看護師や助産師は、それなりにハードルの高い職業であるため、その経歴が異業種でも歓迎されるケースがあります。

この決断を下すには、相当な覚悟が必要でしょうが、選択肢としては、十分に考えられるはずです。

6. 助産師を辞めたいと思ったときにやるべきこと3ポイント

助産師を辞めたいと感じたなら、考えることとやるべきことが出てきます。

大きく分けて、以下の3つがポイントとして挙げられるでしょう。

これらをおさえておけば、冒頭でも述べたとおり、最高の決断ができるようになるはずです。

6-1. なぜやめたいと思ったのかを考える

助産師を辞めたいと感じたのなら、一度冷静に「なぜ、辞めたいのか」考えてみましょう

辞めたい理由がはっきりと見えてくることで、今後の選択は、自分にとって望ましいものとなるからです。

ここで辞めたい理由をはっきりさせておくことは、転職先を選ぶときのひとつの目安となります。

つまり、自分にとって相性の良い仕事を選びやすくなるというわけです。

解決策が見つかるだけでなく、助産師を続けるという選択肢も出てくるかもしれません。

今の「辞めたい理由」は、「助産師になった理由」よりも優先されるべきなのか、一度冷静になって考えてみましょう。

6-2. 今後歩みたいキャリアを考える

もし助産師を辞めるのであれば、今後のキャリアについてはよく考える必要があります

助産師を辞めることで、キャリアデザインは自分の望む方向に進むのか、見つめ直すことが重要です。

先ほど述べたとおり、単に職場を変えて、引き続き助産師として働くことも可能ですし、看護師に戻る、という道もあります。

もちろん、医療とはまったく関係のない仕事に就く、という選択肢もあるでしょう。

どのキャリアを選択するべきか、じっくりと考えることが重要です。

6-3. 転職サイトを使ってコンサルタントに相談する

考えても答えが見つからない場合、転職サイトを使ってコンサルタントに相談することも一つの手段です。

コンサルタントに相談することで、キャリアの棚卸や履歴書の書き方だけでなく、自己分析などを通じてどのような仕事が合っているのかを相談することができます

転職サイトを通じてプロフェッショナルであるコンサルタントに無料で相談ができるというのは、とても魅力的な選択肢と言えるでしょう。

ぜひ一度、転職サイトのコンサルタントに相談してみてください。

次の章では助産師を辞めたい方へ、後悔しない選択をするためにおすすめの転職サイトをご紹介します。

7. 助産師の転職におすすめ!医療・看護系職種専門の転職サイト

看護系の大手転職サイト85社の中から、助産師転職に強いサイトを7つに厳選しました。

選定基準

  • 求人数
    …助産師求人の数
  • 総合満足度
    …当サイトが看護系職種の方を対象にしたアンケートの結果

結果は以下のようになりました。

転職サイト助産師求人数|総合満足度
1位
看護roo!
310件|★★★★☆4.3
利用者満足度96.3%、助産師さんからの人気No1の転職サイト。細かい条件で求人が探しやすく、面接対策&サポートも手厚い。
2位
レバウェル看護(旧 看護のお仕事)
880件|★★★☆☆3.8
総求人数トップレベル!累計40万人以上の利用者がいる転職サイト。LINEで最新の求人情報が得られるなど、気軽に転職活動ができる
3位
マイナビ看護師
750件|★★★★☆4.1
求職者のペースに合わせたサポートが強み。全国25箇所に相談会場があり、地方在住者も来社相談しやすい

※求人数:2021年8月更新

※この記事では3サイトに厳選しています。より詳しく知りたい方は、『助産師におすすめの転職サイト7選!85社を求人数&口コミで比較』を参考にしてください。

1位看護roo! | 満足度96%以上、人気No1の転職サイト

看護roo

看護roo!』は、転職経験のある助産師さんから最も選ばれている、人気No1の転職サイトです。

助産師の公開求人数は300件以上、さらに登録者のみが閲覧・応募できる非公開求人も多数保有しています。

細かい条件を組み合わせて仕事探しができるので、希望にぴったりの求人を見つけることができるでしょう。

30年以上に渡る転職支援実績のある株式会社クイック(東証一部上場企業)が運営するサービスであるため、信頼と実績も十分で、面接時に希望者には専任の女性スタッフが同行してくれるなど、きめ細かいサポートも魅力的です。

こんな助産師さんにおすすめ

  • みんなが使っていて、実績豊富な人気のサイトを利用したい
  • 給与や条件、人間関係などが良い職場情報を知りたい
  • はじめての転職で不安なのでプロに相談したい
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2位. レバウェル看護(旧 看護のお仕事) | 求人数はトップレベル、気軽に相談できる

レバウェル看護

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)』は、助産師の公開求人が800件以上と、求人数がトップレベルの転職サイトです。

キャリアコンサルタントは、病院や施設を訪問して直接取材を行っており(年間4,000回以上)、現場のリアルな情報を詳細まで把握しています。

そのため、「人間関係や施設の雰囲気はどうか」「子育て中の助産師が働きやすい環境か」などの情報を踏まえて、最適な提案をしてもらうことが可能です。

また、LINEで「新着求人情報が届く」「担当のキャリアコンサルタントに相談できる」など、気軽に転職活動ができる点も魅力的です。

こんな助産師さんにおすすめ

  • できるだけたくさん求人が見たい
  • 職場の雰囲気や内部情報を知りたい
  • 気軽に求人探しがしたい

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3位.マイナビ看護師 | 大手人材企業による定番の助産師転職サイト

マイナビ看護師

マイナビ看護師』は、大手人材企業マイナビが運営する定番の転職サイトです。

数週間で内定を目指す「スピード転職」や、数ヶ月に渡ってゆっくりと職場を探す「じっくり転職」など、求職者の都合に合わせたスピード感でのサポートをしてくれます。

そのため、「ゆっくりと考えたいのに連絡が煩わしい」「早く転職したいのにサポートが遅い」といったミスマッチもなく、自分のペースで転職活動を進められるでしょう。(面接の日程調整なども、キャリアコンサルタントが代行してくれます)

全国21箇所に相談会場があり、地方在住の方でも来社相談がしやすいという点も、大手企業が運営するサービスならではの強みです。

こんな助産師さんにおすすめ

  • なるべく早く次の仕事を見つけたい
  • 数ヶ月かけて余裕を持って転職活動したい
  • 地方在住で、対面のサポートを受けたい

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8.他業界の転職なら大手人材企業の転職エージェント活用もおすすめ

助産師から全く違う職種(他業界)にキャリアチェンジするなら、業界・職種問わず幅広く求人を扱っている転職エージェントの利用をおすすめします。

数ある転職エージェントの中から、以下を基準に、「利用者からの満足度の高い転職エージェント」をピックアップしました。

転職サイト選定基準

  1. 求人の数 …総求人数が多いほど、理想にぴったりの求人を見つけやすい
  2. 利用者満足度(提案&サポート力) …利用者の口コミをもとにサービスの質を評価。優秀なキャリアコンサルタントに担当してもらえれば、理想の職場を提案&手厚いサポートが期待できる

利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、おすすめの転職エージェントは、以下の通りとなりました。

転職エージェント求人数|総合満足度
1位
リクルートエージェント
11万件(非公開15万件)| 4.1
業界最大手エージェント。選択肢を増やしたいなら登録必須
2位
dodaエージェント
8万件(非公開3万件)|3.9
求人数No.2の転職エージェント。求人の質も高く、地方での転職に最適
3位
マイナビエージェント
2.5万件|4.3
サポートが充実しており、はじめての転職に強い。

※この記事では3つに厳選しています。より詳しく知りたい方は、『転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!』を参考にしてください。

1位.リクルートエージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです

公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)

業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。

転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。

◆補足:リクルートが運営している関連サービス

2位.dodaエージェント

2024年版dudaトップ画像

dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。

提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。

首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。

3位.マイナビエージェント

※マイナビのプロモーションを含みます。

マイナビ IT AGENT』は、丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。

求人数だけではリクルートやdodaといった大手ほどではありませんが、首都圏の20代に焦点を当てれば1番の満足度(4.2/5.0点)を誇ります。

そのため、求人数が豊富な大手(例えば、『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』など)と併用することをおすすめします。

※マイナビのプロモーションを含みます。

さいごに

助産師さんが辞めたいと思う理由と対処法を解説しました。

助産師を辞めたいと思ったときに、多くの軸から考えることで、次のアクションをどうするべきかが見えてくるはずです。

それでも辞めたいと思った場合、次のキャリアや勤務先をより良いものにするために、転職サイトをぜひ活用してみてください。

そのためにはまず、下記の転職サイトに登録することをおすすめします。

あなたの人生がより良いものになることを心から祈っています。

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この記事を書いた人

1989年、北海道生まれ。北海道美唄聖華高等学校を経て、看護師として札幌医科大学附属病院へ入職。約5年間の小児科病棟勤務ののち、クリニック勤務を経て、妊娠・出産を機に派遣看護師へ転向。コロナ禍の社会情勢や子育て上の理由から、より柔軟な働き方を求め、2021年より看護師ライターとして活躍中。現在2児の母。

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