【プロ監修】看護師の転職理由と面接例文15選|採用担当者に響く伝え方のコツ

看護師 転職 理由

看護師の中途採用面接を控えつつ、

  • 転職理由を聞かれたらなんて答えれば良いんだろう
  • 人間関係が悪かったからとか言っても良いの?

とお考えですね。

前提として、「前職の悪いところ・不満点」を直接伝えるのは避けてください。理由は以下の2つです。

  • 人や環境のせいにしている(他責思考)ような印象を与えるから
  • ウチの病院も同じように不満を言って辞めるのでは?と思われるから

ただその一方、嘘の退職理由を作り上げるのもNGです。他の回答と矛盾が生じる可能性があるからです。嘘が露呈すれば、不採用に繋がります。

では「転職理由はどう伝えるべきか」の結論を先にお伝えすると、以下の3点を押さえておけば、納得感のある転職理由になります。

伝え方の要点

  • 私は○○という働き方がしたいと考えている
  • しかし前の職場ではそれが実現しなかった
  • その理想の働き方を実現させるために、転職という決断をした

重要なのは「どんな理由を言うか」ではなく「どのように伝えるか」です。この記事では、元看護師で転職コンサルタントの私が、看護師の転職理由の適切な伝え方を例文と一緒に紹介します。

  1. 看護師の本音の退職理由
  2. 面接で失敗しない!転職理由を伝える4つの基本原則
  3. 【転職先別】採用担当者に響く!キャリアプラン別・転職理由の例文
  4. 現職への配慮も万全に。円満退社を実現する3つのステップ
  5. 転職活動を効率化するなら。専門エージェントの戦略的活用法
  6. 看護師の転職理由に関するよくある質問

この記事を読めば、転職理由に磨きがかかり、自信をもって面接に臨むことができるでしょう。

 

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目次

1.看護師の本音の退職理由

厚生労働省の『看護職員就業状況等実態調査結果』をもとに、看護師の退職理由を多い順にまとめました。

看護師の退職理由

ライフステージの変化(結婚・出産)を除くと、人間関係・残業などの理由が上位

ライフステージの変化が退職理由の大半ですが、その一方で、人間関係や労働環境の問題(残業が多い・休暇が取れない)を理由にあげている方も少なくありません。

この中で、採用選考時、以下に該当する理由はありのままを伝えても問題ありません。

そのまま伝えてOK

  • 環境やライフステージの変化(やむを得ない事情)
    出産・育児、結婚、家族の事情、通勤が困難など
  • キャリアアップ
    他の施設への興味など

ですが、それ以外の理由については、冒頭で述べたように「伝え方を工夫」しなければなりません。

要対策

  • 待遇(給料など)の不満
  • 労働環境の問題
  • 人間関係の悩み
  • 仕事内容への不満

次章から、上記のような一見ネガティブな理由をどのように伝えるべきか、その要点を解説していきます。

2. 面接で失敗しない!転職理由を伝える4つの基本原則

看護師の転職成功において、転職理由の伝え方は選考の合否を大きく左右する要素です。採用担当者が重視するのは「なぜ辞めるのか」ではなく「なぜその病院で働きたいのか」という前向きな意思です。

厚生労働省の調査によると、看護師の転職理由として「他施設への興味」が34.1%を占めており、ネガティブな理由よりもポジティブな動機で転職を考える看護師が多いことが分かります。しかし、面接では伝え方一つで印象が大きく変わるため、以下の4つの基本原則を押さえておくことが重要です。

「退職理由」と「転職理由」は別物と心得る

多くの看護師が混同しがちですが、「退職理由」と「転職理由」は全く異なる概念です。採用担当者の視点を理解し、適切に使い分けることが面接成功の第一歩となります。

退職理由とは 「なぜ前の職場を辞めたのか」という過去の出来事に焦点を当てた説明です。不満や問題といったネガティブな要素が含まれやすく、そのまま伝えると「不平不満の多い人」という印象を与えるリスクがあります。

転職理由とは 「なぜ新しい職場で働きたいのか」という未来志向の動機を示します。キャリアアップや新たな挑戦など、ポジティブな要素を中心とした説明で、採用担当者により良い印象を与えることができます。

使い分けの具体例

場面退職理由(NG例)転職理由(OK例)
面接での質問「なぜ転職を?」「前の病院は人間関係が最悪で、毎日ストレスを感じていました」「チーム医療をより重視する環境で、多職種連携のスキルを向上させたいと考えています」

採用担当者の心理 人事・採用関係者の調査では、「退職理由」を過度に詳しく聞く質問は減少傾向にあり、代わりに「転職理由」や「志望動機」を重視する傾向が強まっています。転職面接の回答方法

ネガティブな本音は「ポジティブな建前」に変換する

転職のきっかけがネガティブな理由であっても、伝え方次第で印象を大きく改善できます。重要なのは嘘をつくことではなく、同じ事実を前向きな表現に言い換えることです。

採用担当者も看護師の職場環境における課題は理解しています。人間関係や労働条件の悩みを抱えることは決して珍しいことではありません。問題は「その経験から何を学び、どう成長したいのか」を明確に示すことです。

変換のポイント

  1. 問題点の指摘→改善への意欲として表現する
  2. 現状への不満→理想の追求として伝える
  3. 他責思考→自己成長志向へ転換する

上記の「もう悩まない!ネガティブ理由のポジティブ言い換え早見表」を参考に、あなたの本音をポジティブな表現に変換してみましょう。

💡 ポイント: 単純な言い換えではなく、転職先の特徴や強みと関連付けて説明することで、より説得力のある志望動機になります。事前に転職先の情報収集を行い、具体的な病院名や取り組みを織り込むと効果的です。

応募先への貢献意欲と結びつける

転職理由は必ず「応募先でどのように貢献したいか」という具体的なビジョンと結びつけて伝えることが重要です。採用担当者が最も知りたいのは「この人が入職後に活躍してくれるか」という点だからです。

効果的な結びつけ方の公式

転職理由 + 応募先の特徴 + 具体的な貢献方法 = 説得力のある志望動機

【良い例】 「前職では一般病棟での経験を積みましたが、より専門性の高い看護技術を身につけたいと考えるようになりました(転職理由)。貴院のICUでは最新の医療機器を用いた集中治療が行われており(応募先の特徴)、私の基礎的な臨床経験を活かしながら、重篤な患者様の回復支援に貢献したいと考えています(具体的な貢献方法)。」

【悪い例】 「前職の労働環境が厳しかったので、もう少し働きやすい環境で働きたいと思います。」

貢献意欲を示すための準備

  • 応募先の理念・方針を事前に調査
  • 自分のスキル・経験の棚卸し
  • 応募先で実現したい具体的な目標設定

一貫性のあるストーリーを構築する

転職理由、志望動機、キャリアプランは全て一本の線で繋がっている必要があります。矛盾や不整合があると、採用担当者に「本当の理由を隠している」という疑念を抱かせてしまいます。

一貫性チェックポイント

  1. 過去(これまでの経験)  現在(転職理由) → **未来(キャリアプラン)**の流れが自然か
  2. 履歴書・職務経歴書の内容と面接での発言に矛盾がないか
  3. 転職理由と志望動機が論理的に結びついているか

ストーリー構築の例

過去:急性期病棟で基礎スキルを習得
↓
現在:より専門性の高い分野への挑戦意欲
↓  
未来:専門看護師として患者様により質の高いケアを提供

これらの4つの基本原則を押さえることで、採用担当者に好印象を与える転職理由を構築することができます。重要なのは表面的な技術ではなく、あなたの真摯な想いを適切な形で伝えることです。

もう悩まない!ネガティブ理由のポジティブ言い換え早見表

よくあるネガティブな本音(転職理由)面接で好印象を与えるポジティブな伝え方
人間関係が最悪だった「多職種連携を重視する環境で、チーム医療の質向上に貢献したいと考えています。前職での経験を活かし、より良いコミュニケーションを築きながら、患者様により良いケアを提供したいです。」
給料が安すぎた「これまで培ったスキルや経験を正当に評価していただける環境で、更なるキャリアアップを目指したいと考えています。専門性を高めながら、病院の発展にも貢献したいです。」
残業が多くてキツい「業務効率化に積極的に取り組み、患者様により質の高い看護を提供したいと考えています。ワークライフバランスを保ちながら、持続可能な看護の実践を目指しています。」
やりがいを感じない「貴院の○○分野(例:がん看護、救急医療)に深い関心があり、新たな専門知識を身につけて患者様の回復に貢献したいと考えています。自分の成長と患者様への貢献を両立したいです。」
理念に共感できない「貴院の『患者様第一』という理念に深く共感いたします。私もこれまで患者様中心のケアを心がけており、貴院でその理念をより実践していきたいと考えています。」
上司からのパワハラがあった「看護師としてのスキルアップを目指せる環境で、建設的なフィードバックをいただきながら成長したいと考えています。向上心を持った同僚と切磋琢磨していきたいです。」
スキルアップできない環境だった「貴院の研修制度や教育体制に魅力を感じています。最新の医療技術や看護技術を学び、患者様により専門性の高いケアを提供したいです。」
夜勤がつらい「ライフステージの変化に伴い、日勤でより深く患者様と関わる看護がしたいと考えています。外来や病棟での継続的なケアに力を入れたいです。」

2-3.納得感のある伝え方の原則

転職理由を納得感のあるものにして、かつ悪い印象にならないようにするには、以下の3要素で構成して伝えましょう。

  1. 私は○○という働き方がしたいと考えている
  2. しかし前の職場ではそれが実現しなかった
  3. その理想の働き方を実現させるために、転職という決断をした

「自分が理想とする働き方が前職では実現できなかったから、それを叶えるために退職をした」という論理であれば、納得感のある転職理由になります。

では、具体的にどのような伝え方をすれば良いか、例文を踏まえながら次章で解説していきます。

3.【転職先別】採用担当者に響く!キャリアプラン別・転職理由の例文

看護師の転職において、採用担当者が最も重視するのは「その施設で長く働き続ける意思」と「即戦力としての適応力」です。転職先ごとに求められるスキルや志向性は大きく異なるため、それぞれの特性を理解した上で、具体的で説得力のある転職理由を伝えることが成功の鍵となります。

厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査結果」によると、看護師の離職理由は「他施設への興味」が34.1%、「給与に不満があるため」が31.1%と続いており、前向きな理由での転職が多いことが分かります。

参考:厚生労働省

以下では、転職先別に採用担当者の心に響く例文とそのポイントを詳しく解説します。

急性期病院・大学病院向け|専門性・学習意欲をアピール

急性期病院では、高度な医療技術と迅速な判断力、継続的な学習意欲が最も重視されます。厚生労働省のデータでは、25歳未満の看護師の87.4%が病院病棟で勤務しており、専門性の向上を目指す傾向が顕著です。

【例文】 「前職では一般病棟で3年間勤務し、多様な疾患の患者様と向き合う中で、より高度で専門的な看護技術を身につけたいという思いが強くなりました。特に循環器疾患の急性期看護に深い関心を持っており、貴院のCCU(冠状動脈治療室)では最新の医療機器を用いた集中治療が行われていることに大変魅力を感じております。

私は現在、循環器病看護に関する認定看護師の資格取得を目指して学習を続けており、来年度には研修受講を予定しています。前職では新人指導も担当し、後輩看護師5名の教育に携わった経験もございます。貴院でより専門性の高い環境で経験を積み、将来的には専門看護師として患者様により質の高いケアを提供したいと考えております。」

ポイント:

  • 具体的な診療科への関心を明示
  • 資格取得への意欲を具体的な計画で示す
  • 指導経験をアピールし、将来性を表現

クリニック・診療所向け|地域貢献・コミュニケーション力をアピール

クリニックでは、患者様一人ひとりとの継続的な関係性構築と、地域医療への貢献意識が重要視されます。また、限られたスタッフで多様な業務に対応する柔軟性も求められます。

口コミ・評判

【例文】 

「総合病院での5年間の勤務を通じて、患者様との信頼関係の大切さを実感してまいりました。特に外来業務では、継続して通院される患者様の生活背景や価値観を理解し、個別性を重視した看護を心がけてきました。

この地域で30年間愛され続けている貴院で、地域の皆様の健康を長期的に支えていきたいと強く願っております。前職では糖尿病教室の企画・運営を担当し、患者様の生活習慣改善をサポートしてきた経験があります。また、高齢者の方との関わりが多く、ご家族も含めたコミュニケーションを大切にしてきました。

貴院では生活習慣病の管理に力を入れておられると伺っており、私の経験を活かしながら、患者様が通いやすい温かい医療環境づくりに貢献したいと考えております。」

ポイント:

  • 継続的な患者との関係性を重視する姿勢
  • 地域医療への貢献意識を明確に表現
  • 具体的な業務経験(糖尿病教室等)を織り込む

訪問看護ステーション向け|在宅医療への意欲・自律性をアピール

訪問看護では、在宅という限られた環境での独立した判断力と、利用者様・ご家族との密接な関係構築能力が求められます。また、多職種連携のコーディネート力も重要な要素です。

口コミ・評判

【例文】 

「病棟勤務7年の経験の中で、退院後の患者様の生活に思いを馳せることが多くありました。特に、独居高齢者の方や慢性疾患をお持ちの方が、住み慣れたご自宅で安心して生活を続けられるよう支援したいという思いが年々強くなっております。

前職の地域包括ケア病棟では、退院支援を積極的に行い、多職種カンファレンスのコーディネーターも務めてまいりました。また、ご家族への指導経験も豊富で、在宅酸素療法や胃ろう管理などの医療的ケアについて、分かりやすく丁寧な説明を心がけてきました。

貴ステーションが『利用者様らしい生活』を理念に掲げておられることに深く共感いたします。私の臨床経験と、利用者様一人ひとりに寄り添う姿勢を活かし、地域の在宅医療の質向上に貢献したいと考えております。」

ポイント:

  • 在宅医療への明確な志向性
  • 多職種連携・コーディネート経験のアピール
  • 家族指導や医療的ケアの具体的経験

介護施設向け|高齢者看護への関心・寄り添う姿勢をアピール

介護施設では、高齢者特有の疾患や症状への理解と、尊厳を重視したケアの提供能力が求められます。また、介護スタッフとの協働体制も重要な要素です。

口コミ・評判

【例文】 

「急性期病院での8年間の勤務で、高齢者の方々の豊かな人生経験と個性に触れ、お一人おひとりに合わせた看護の重要性を学びました。特に認知症の方への対応では、その方の生活歴や趣味を理解し、安心していただける環境づくりを心がけてきました。

高齢者の急変時対応や褥瘡ケア、嚥下機能評価など、高齢者看護に必要な技術を身につけてまいりました。また、ご家族との面談を通じて、介護への不安や思いに耳を傾け、精神的なサポートも提供してきた経験があります。

貴施設が『その人らしい生活』を大切にする理念のもと、入居者様の残された能力を最大限に活かすケアを提供されていることに深く感銘を受けました。私の経験を活かし、入居者様が穏やかで充実した日々を過ごせるよう、介護スタッフの皆様と連携しながら質の高い看護を提供したいと考えております。」

ポイント:

  • 高齢者特有の看護技術の習得をアピール
  • 認知症ケアへの理解を示す
  • 介護スタッフとの協働意識を表現

一般企業(産業保健師)向け|予防医療への関心・新たな視点をアピール

産業保健師では、従業員の健康管理と予防医療への深い理解、そして企業文化への適応力が重要視されます。また、データ分析や健康教育のスキルも評価されます。

口コミ・評判

【例文】

 「病棟看護師として6年間勤務する中で、生活習慣病の患者様と関わることが多く、『病気になってから治療する』よりも『病気にならないよう予防する』ことの重要性を痛感してまいりました。そこで保健師の資格を取得し、予防医療の分野で貢献したいと考えるようになりました。

前職では院内の健康診断業務にも携わり、従業員の健康データの分析や生活指導を行った経験があります。特にメンタルヘルス分野では、ストレスチェックの実施や職場復帰支援を担当し、働く人々の心身の健康支援の重要性を実感いたしました。

貴社が『従業員の健康が会社の財産』という理念のもと、積極的な健康投資を行っておられることに深く共感いたします。私の臨床経験と予防医療への知識を活かし、従業員の皆様がより健康的で生産性の高い職業生活を送れるよう、産業保健師として貢献したいと考えております。」

ポイント:

  • 予防医療への転換理由を明確に説明
  • 企業での健康管理業務経験をアピール
  • メンタルヘルス対応能力を強調

4. 現職への配慮も万全に。円満退社を実現する3つのステップ

転職活動において見落とされがちなのが、現職との円満な関係を維持したまま退職することの重要性です。看護師業界は狭い世界のため、円満退社を怠ると将来的なキャリアに悪影響を及ぼす可能性があります。

厚生労働省の調査によると、看護師の退職は「他施設への興味」による前向きな理由が多いものの、実際の退職プロセスでは引き止めや人間関係のトラブルが生じやすいのが現実です。円満退社を実現するためには、適切な手順とタイミング、そして冷静な対応が不可欠です。

STEP1: 伝える相手とタイミングを見極める(いつ、誰に言うべきか)

円満退社の成否は、最初の一歩である「いつ、誰に、どのように伝えるか」で大きく左右されます。看護師の場合、シフト調整や業務引き継ぎが複雑なため、一般的な職種よりも慎重な計画が必要です。

退職を伝えるベストタイミング

法律上は退職日の14日前までに意思表示すれば退職は可能ですが、看護師の場合は退職希望日の2〜3ヶ月前に伝えるのが理想的です。看護師の円満退職

  • 3ヶ月前推奨の理由
    • 後任の採用・配置調整に十分な時間を確保
    • シフト表の大幅な見直しが可能
    • 業務引き継ぎを計画的に実施
    • 他スタッフへの影響を最小化

伝える相手の優先順位

  1. 第一段階:直属の上司(師長・主任)

    • まず最初に相談するのは直属の上司
    • いきなり師長が難しい場合は主任やリーダーから
    • 必ず口頭で、1対1の環境で伝える
  2. 第二段階:看護部長・人事担当

    • 直属の上司の了承を得てから
    • 正式な退職手続きの開始
  3. 第三段階:同僚・後輩

    • 公式な承認後に適切なタイミングで
    • 業務引き継ぎに必要な範囲で

伝える場所・時間の配慮

  • 場所: 個室または人目につかない場所
  • 時間: 業務終了後や休憩時間
  • 方法: 必ず対面で、メールやSNSは厳禁
  • 準備: 事前にアポイントメントを取る

アポイントメントの取り方例 「師長、お疲れ様です。今後のことでご相談したいことがございまして、お時間をいただけないでしょうか。」

STEP2: 退職理由の伝え方と切り出し方の例文

退職の意思を伝える際は、「相談」ではなく「明確な意思表示」として伝えることが重要です。曖昧な表現は不必要な引き止めを招く原因となります。

基本的な切り出し方の構造

  1. 感謝の表現 → 2. 退職の意思表示 → 3. 理由説明 → 4. 引き継ぎへの協力意思

【場面別】退職理由の伝え方例文

■ キャリアアップ志向の場合 「いつもお世話になっております。本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。実は、この度、◯月末日をもって退職させていただきたく、ご相談に伺いました。

これまで◯年間、こちらで多くのことを学ばせていただき、心から感謝しております。今回の決断は、専門看護師を目指すという目標を実現するためのものです。貴院での経験を基盤に、さらに専門性を高めたいと考えております。

退職まで精一杯業務に取り組み、後任の方への引き継ぎも責任を持って行わせていただきます。」

■ 家庭事情の場合 「お疲れ様です。この度、家庭の事情により、◯月末日をもって退職させていただきたくお願いいたします。

夫の転勤が決まり、家族で転居することになりました。こちらでの勤務を続けることが困難な状況です。突然のご報告となり申し訳ございませんが、引き継ぎ等はしっかりと行わせていただきます。」

■ 体調面の理由の場合 「お世話になっております。実は、この度健康上の理由で、◯月末をもって退職させていただきたいと思います。

最近体調が思わしくなく、医師からも仕事量を調整するよう指導を受けました。これ以上職場の皆様にご迷惑をおかけするわけにはいかないと判断いたします。引き継ぎ期間中はできる限りのことをさせていただきます。」

伝える際の注意点

  • 毅然とした態度で、決意の固さを示す
  • 感情的にならず冷静に話す
  • 具体的な退職日を明確に伝える
  • 引き継ぎへの協力意思を必ず表明
  • 現職への不満は絶対に口にしない

STEP3: 強い引き止めにあった際の冷静な対処法

看護師の退職では、人手不足を理由とした強い引き止めが珍しくありません。しかし、適切な対処法を知っていれば、円満な解決が可能です。

よくある引き止めパターンと対処法

引き止めパターン効果的な対処法対応例文
「人手不足で困る」業務引き継ぎ計画の提示「申し訳ございません。引き継ぎ資料の作成と後任の方への指導を責任を持って行います」
「もう少し考えてみて」決意の固さを再度表明「十分に検討した上での決断です。お気持ちは有難いのですが、決意は変わりません」
「待遇を改善するから」待遇以外の理由を強調「ご配慮いただき恐縮ですが、今回は待遇面以外の理由による決断です」
「後任が見つからない」協力可能な範囲を提示「後任の方の採用まで、可能な限り協力させていただきます」
情に訴える引き止め感謝と理解を示しつつ断固辞退「皆様には本当にお世話になりました。だからこそ、きちんと引き継ぎを行い、責任を果たしたいと思います」

引き止めを受けた際の基本姿勢

  1. 感謝の気持ちを示す

    • 引き止めてくれることへの感謝を表現
    • しかし決意は変わらないことを明確に伝える
  2. 具体的な協力案を提示

    • 引き継ぎ資料の詳細作成
    • 後任者への指導期間の設定
    • 業務マニュアルの整備
  3. 期限を明確にする

    • 引き継ぎ完了の具体的な日程
    • 最終出勤日の確定

それでも解決しない場合の段階的対処法

第1段階:書面での意思表示

  • 退職届を正式に提出
  • 内容証明郵便での送付も検討

第2段階:上位管理者への相談

  • 看護部長や人事部への相談
  • 労働組合がある場合は相談

第3段階:外部機関への相談

  • 労働基準監督署への相談
  • 看護師専門の転職エージェントからのサポート

最終手段:法的手続き

  • 弁護士への相談
  • 退職代行サービスの利用

円満退社のための心構え

退職は労働者の権利ですが、円満退社を実現するためには相互の理解と配慮が不可欠です。感情的にならず、建設的な対話を心がけることで、将来にわたって良好な関係を維持することができます。

また、退職理由は一貫性を保ち、転職先での面接でも同様の内容を伝えることで、信頼性の高い転職活動を進めることができます。

5. 転職活動を効率化するなら。専門エージェントの戦略的活用法

看護師の転職において、一人で求人を探し、面接対策を行い、条件交渉まで全てをこなすのは現実的ではありません。特に現職を続けながらの転職活動では、効率性と成果の最大化が求められます。

看護師の離職率は11.3%と高く、転職を検討する看護師が多いことが分かります。しかし、転職活動に費やせる時間は限られており、より戦略的なアプローチが成功の鍵となります。

看護師専門の転職エージェントを活用することで、転職成功率を大幅に向上させることが可能です。

なぜ看護師専門のエージェントが良いのか?

一般的な転職エージェントと看護師専門エージェントには、サービスの深度と専門性において大きな違いがあります。看護師という専門職特有のニーズに対応するためには、業界に精通したエージェントの活用が不可欠です。

1. 業界特有の事情への深い理解

看護師専門エージェントのキャリアアドバイザーは、看護業界の複雑な事情を熟知しています。夜勤の有無、勤務体制(2交代・3交代)、病棟の特徴、医療機関の文化など、一般的な転職では考慮されない要素まで詳細に把握しています。参考:看護師転職エージェントのメリット

2. 医療機関との太いパイプ

専門エージェントは長年にわたって医療機関との信頼関係を築いており、病院の内部事情や職場の雰囲気、人間関係まで把握しています。これにより、入職後のミスマッチを大幅に減らすことができます。

3. 看護師特有のキャリアパスへの理解

認定看護師、専門看護師、看護管理者など、看護師特有のキャリアアップの道筋を理解し、長期的な視点でキャリア相談に応じることができます。

4. 医療用語・看護用語での円滑なコミュニケーション

専門用語を理解しているため、あなたの経験やスキルを正確に理解し、適切な求人とのマッチングが可能です。

専門エージェント活用による具体的な効果

  • 転職期間の短縮: 平均2-3ヶ月 → 1-2ヶ月
  • 面接通過率の向上: 自己応募の約2倍
  • 条件交渉の成功率: 給与アップ事例が豊富
  • 入職後の定着率: 専門エージェント経由の方が高い傾向

自分に合ったエージェントの見極め方(3つのチェックポイント)

転職エージェントは数多く存在しますが、あなたに最適なエージェントを選ぶためには、以下の3つのポイントを重点的にチェックする必要があります。

チェックポイント1: 求人の質と量のバランス

単純な求人数の多さだけでなく、あなたの希望条件に合致する質の高い求人を保有しているかが重要です。

確認項目具体的なチェック方法
求人数全国対応で10,000件以上が目安
地域カバー率あなたの希望地域での求人充実度
施設種別の幅病院・クリニック・介護施設・企業など多様性
更新頻度新着求人の掲載頻度(週1回以上が理想)
非公開求人比率全体の30-50%程度が目安

チェックポイント2: キャリアアドバイザーの専門性と相性

転職成功の最大の要因は、担当するキャリアアドバイザーとの相性と専門性です。初回面談で以下の点を評価しましょう。

専門性の確認項目

  • 看護師資格の有無(必須ではないが、有資格者は理解度が高い)
  • 医療業界での勤務経験や転職支援実績
  • 最新の医療制度や看護師の働き方改革への理解度
  • あなたの専門分野(ICU、手術室、訪問看護等)への知識

相性の判断基準

  • 話しやすさ・聞き上手度
  • レスポンスの早さ(24時間以内の返信が理想)
  • 強引な求人紹介がないか
  • あなたの価値観やキャリア観への理解度

チェックポイント3: サポート体制の充実度

転職成功まで一貫したサポートを受けられるかが重要です。以下のサービスが提供されているか確認しましょう。

必須サポート項目

  • 書類作成支援: 履歴書・職務経歴書の添削
  • 面接対策: 模擬面接・質問対策・面接同行
  • 条件交渉代行: 給与・勤務条件・入職日の調整
  • 入職後フォロー: 入職後の相談・トラブル対応

差別化要素となるサービス

  • 面接への同行サービス
  • 職場見学の手配
  • 現職の円満退職サポート
  • 入職後3-6ヶ月のフォローアップ

初回面談でキャリアアドバイザーに伝えるべきことと、得られるサポート

初回面談は転職成功の基盤となる重要な機会です。限られた時間を最大限活用するために、事前準備と効果的な情報共有が不可欠です。

面談前の準備項目

転職理由や希望条件を整理し、以下の項目を明確にしておきましょう。

【準備シート例】

■ 基本情報
・看護師経験年数:○年○ヶ月
・現在の勤務先:○○病院(病床数、診療科)
・保有資格:看護師、その他(   )
・現在の役職:スタッフ/主任/師長 等

■ 転職理由(優先順位付き)
1. 
2. 
3. 

■ 希望条件(必須条件と希望条件を分ける)
【必須条件】
・勤務地:
・勤務形態:日勤のみ/夜勤あり/2交代/3交代
・施設種別:急性期病院/療養型/クリニック 等

【希望条件】
・年収:○○万円以上
・休日:週休2日制/年間○○日以上
・教育体制:充実/普通

面談で必ず伝えるべき5つのポイント

1. 具体的なキャリアビジョン(3-5年後の目標) 「将来的には○○の分野で専門性を高めたい」「○年後には管理職を目指したい」など、具体的な将来像を伝えることで、長期的な視点での求人紹介が可能になります。

2. 現職での経験・スキルの詳細 単に「内科病棟3年」ではなく、「循環器内科で心カテ後の管理経験3年、新人指導経験あり」など、具体的な経験内容を伝えましょう。

3. 転職における譲れない条件・妥協できる条件 優先順位を明確にすることで、的確な求人紹介とスムーズな条件交渉が可能になります。

4. 現職の退職時期・転職希望時期 「○月末退職予定、○月から勤務開始希望」など、具体的なスケジュールを共有することで、効率的な転職活動が可能です。

5. 過去の転職経験・転職理由 転職回数が多い場合は、その理由と今回の転職で解決したい課題を明確に伝えることが重要です。

初回面談で得られる具体的なサポート

優秀なキャリアアドバイザーとの面談では、以下のような価値あるサポートを受けることができます。

即座に得られるもの

  • 市場価値の客観的評価:あなたの経験・スキルに対する市場評価
  • 転職市場の最新動向:看護師の転職トレンド、求人状況
  • 希望条件の実現可能性:現実的な条件設定のアドバイス
  • おすすめ求人の紹介:5-10件程度の厳選求人

継続的に受けられるもの

  • 定期的な求人紹介:週1-2回の新着求人情報
  • 書類添削・面接対策:応募毎のカスタマイズされたサポート
  • 条件交渉代行:内定後の給与・勤務条件の交渉
  • 転職活動の進捗管理:スケジュール管理・モチベーション維持

非公開求人を紹介してもらうメリット

非公開求人は転職エージェントを利用する最大のメリットの一つです。看護師専門エージェントが保有する求人の30-50%が非公開となっており、これらの求人には公開求人にはない魅力的な条件が含まれています。

なぜ求人が非公開になるのか?

医療機関が求人を非公開にする理由を理解することで、非公開求人の価値をより深く理解できます。

1. 応募の殺到を避けるため 好条件の求人は公開すると応募が殺到し、選考に多大な時間とコストがかかります。信頼できるエージェントに絞って募集することで、効率的な採用を実現します。

2. 戦略的採用のため 新しい診療科の開設、新病棟のオープンなど、戦略的な人材確保の場合、競合他院に情報を知られたくないため非公開となります。

3. 退職者の補充を急ぐため 急な退職により人手不足となった場合、迅速な採用のため信頼できるエージェントに依頼します。

4. 高いポジションの募集 師長・主任クラスの管理職ポジションは、現職スタッフへの配慮から非公開で募集されることが多くあります。

非公開求人の具体的なメリット

メリット1: 競争率の低さ

  • 公開求人:1件あたり20-50名の応募
  • 非公開求人:1件あたり3-10名の応募

競争率が低いため、書類選考通過率・面接通過率ともに高くなります。

メリット2: 条件の良さ 非公開求人に見られる好条件の例:

条件項目非公開求人の特徴
給与基本給25万円以上、年収400万円以上
勤務体制日勤のみ、2交代制優遇
休日年間休日120日以上、有給取得率高
福利厚生住宅手当、託児所完備、研修費用支援
キャリア支援資格取得支援、外部研修参加可

メリット3: 詳細な情報提供 エージェントが事前に職場訪問を行っているため、以下の詳細情報を得ることができます:

  • 職場の雰囲気・人間関係
  • 残業の実態・有給取得状況
  • 教育体制・研修制度の実際
  • 離職率・定着率の詳細データ
  • 管理者の人柄・方針

メリット4: スピーディーな選考プロセス 非公開求人は採用を急いでいる場合が多く、以下のようなスピード感で進行します:

  • 書類選考:1-3日
  • 面接設定:1週間以内
  • 最終結果:面接から3-5日
  • 入職時期:相談により柔軟に対応

非公開求人を紹介してもらうためのポイント

1. 信頼関係の構築 キャリアアドバイザーとの信頼関係を築くことで、より良い非公開求人を優先的に紹介してもらえます。

2. 明確な希望条件の伝達 曖昧な希望ではなく、具体的で明確な条件を伝えることで、マッチング精度が向上します。

3. 柔軟性の提示 100%希望通りではなくても、「○○の条件が満たされれば××は妥協可能」といった柔軟性を示すことが重要です。

4. 迅速なレスポンス 紹介された求人への返答は24-48時間以内に行い、真剣度をアピールしましょう。

転職エージェントの戦略的活用により、転職成功率を大幅に向上させることができます。特に現職を続けながらの転職活動では、プロのサポートを受けることで効率性と成果の両立が可能になります。

6. 看護師の転職理由に関するよくある質問

この章では、看護師さんの転職理由に関するよくある質問を紹介します。

順番にご紹介します。

Q1.職場を円満に辞めるための伝え方があったら教えてください

職場を円滑に辞めるうえで大切なことは、「上司が納得できる理由であること」です。

具体的には、以下のような内容ならスムーズな退職につながりやすいでしょう。

円満な退職理由の伝え方

  • 子育てや親の介護、配偶者の状況などの家庭の事情
  • キャリアアップのために環境を変えて出直したい
  • 看護師とは違う分野に挑戦してみたい

退職したいという決意のもと、前向きで納得してもらえるような退職理由を用意しておきましょう。

しかし、円満に退職するためとは言え、嘘をつくことはおすすめしません。

なぜなら、看護師として転職する場合、退職後になんらかのつながりで再会するケースもあるからです。

また、たとえ本音であっても不満は口に出さないようにしましょう。

残る側としては良い気はしないですし、最終出社日までの引継ぎに悪影響を及ぼす可能性もあります。

Q2.転職活動は何ヶ月くらいかかりますか?

基本的に3ヶ月程度で考えておくと良いですが、早い人は内定まで3週間~1ヶ月ほどの人もいます。

看護師の転職活動は、以下のステップで進んでいきます。

看護師の転職活動の流れ

  • Step1:事前準備
  • Step2:情報収集
  • Step3:書類作成
  • Step4:応募、面接
  • Step5:内定
  • Step6:引継ぎ、退職

看護師の転職活動にスピード感がある理由は「多くの医療機関が、面談が1回で終わる」「一般企業よりも選考がスピーディーであること」の2点です。

ただ、在職中の場合、内定が出れば必ずしもすぐに転職できるというわけではなく、退職準備や引継ぎの期間も必要となります。

転職は迷うことも多いですが、転職のプロに相談することで、ご自身の状況に合わせたサポートを受けられるため、ぜひ活用してみてください。

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Q3.退職するには、辞める何ヶ月前に言えば良いですか?

勤務先によって異なりますが、多くの医療機関は1ヶ月前までの申告が必要です。

法律上は14日前までの申告で問題はありませんが、きちんと引継をし円満退職するためにも、遅くとも1ヶ月前までに退職希望日と合わせて上司に伝えるようにしましょう。

また、就業規則に何ヶ月前までに申告が必要か明記されていることもあるため、併せて確認することをおすすめします。

Q4.上司に退職を引き留められていて、辞められません

まずお伝えしたいのは、絶対に辞められない職場はありません。

ただ実際には、退職希望を出しても、「退職の許可が下りずに辞められない…」と悩む方は非常に多いです。

「退職」は労働者の権利

  • 無期雇用の場合、退職の意思表示をしてから2週間で退職できる。(民法627条)
  • 有期雇用(契約社員・アルバイト)の契約期間が1年を超える場合、1年目を経過した後は退職可能。(労働基準法137条)
  • 雇用期間が定められていても、やむを得ない理由があれば、雇用契約を解除できる。(民法628条)

退職したいと相談したら強い引き留めにあったり、退職は許可されても人員不足を理由に退職日を3ヶ月後に先延ばしにされたりと、様々なケースがあります。

そのような引き留めに合ったときは、まずは以前よりも強気に退職する旨を伝えてみて、それでも話が進まなければ、直属の看護部長ではなく、人事部や総務部への相談がおすすめです。

また、「労働基準監査官に相談しに行きます」と伝えると、許可が出るケースもあります。

Q5.奨学金が残っているのですが、退職できますか?

結論、奨学金の返済期間を満了しなくても退職はできます。また、奨学金の未完済を理由に引き止めを行うことはできません。

看護師奨学金制度とは

看護師奨学金制度とは、月額約3万円を受け取りながら看護学校に通うことができる制度で、東京都の場合、卒業後は指定の施設で5年間看護業務に従事することで、返済が免除となります。

参考:東京看護師等修学資金貸与制度

とても便利な制度ですが、看護師を辞めたいと申し出た場合に『奨学金を返還するように』と言われるケースがあるのです。

そもそも、労働基準法第16条では、契約期間を満了しないからという理由で、違約金や損害賠償を予定する契約を結んではいけないという規定があります。

賠償予定の禁止 (第十六条)
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

出典:労働基準法第16条

ただし、退職できたとしても奨学金の返済は必要となりますので、返済計画を提示するなどの対応は必要となります。

さいごに

受かる転職理由のための、ポイントや例文をご紹介してきました。

転職理由では嘘をつかず、伝え方を工夫することが大切です。ご紹介した例文を参考に、ご自身だけの転職理由を考え、自信をもって面接官に伝えてみてください。

あなたの人生がより明るくなることを願っています。

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この記事を書いた人

現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。

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