「准看護師の求人を効率的に探す方法は?」
「准看護師の転職活動はどう進めればいいの?」
とお悩みではないですか。
准看護師と看護師を就業施設で比較すると、病院の割合が少なく、介護施設・クリニックの割合が高いです。
一方で、介護施設は求人が多く引く手あまたですが、クリニックはその人気の高さから転職難度が高い傾向があり、これも准看護師が転職に悩む原因のひとつです。
もちろん、病院への転職においてもしっかりとした準備は欠かせません。
そこでこの記事では、これまで数多くの准看護師転職を支援してきた私が、「求人探しにおすすめの転職サイト」や「転職活動のコツ」などを解説します。
この記事をすべて読めば、転職活動の進め方が分かり、転職の成功率をグッと高められます。
- 准看護師や看護師からの評価が高い大手転職サイト5選
- 【地域別】准看護師求人数の比較からおすすめの転職サイト
- 准看護師を取り巻く求人市場|人気職場の転職難易度は高い
- 准看護師の転職活動をスムーズに進める5ステップ
- 准看護師の求人探しは転職サイトの利用がおすすめ
- 准看護師にぴったりの転職サイトの選び方
- 転職サイトについてよくある疑問をまとめて解決!
- 100人の調査から分かった転職に成功する人・失敗する人の違い
准看護師や看護師からの評価が高い大手転職サイト5選
Career Theory編集部では、転職経験のある准看護師・看護師723名を対象に転職サイト85社についてアンケートを取り、利用者満足度が高かった准看護師転職サイトを厳選しました。
利用者の総合評価が高かった准看護師転職におすすめの転職サイト(転職エージェント)5社は、以下の通りです。
准看護師転職サイト | サービスの特徴 |
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1位:看護roo!公式サイトを見る 詳細を見る | 准看護士の公開求人数:約2.3万件 満足度:4.3 アンケート満足度平均1位の人気転職サイト 手厚いサポートが魅力の定番サービス 20代30代40代 常勤北海道東北九州 |
2位:レバウェル看護 公式サイトを見る 詳細を見る | 准看護士の公開求人数:約4.4万件 満足度:4.2 突出した公開求人数に注目! 施設の内部事情にとても詳しいアドバイス抜群の転職サイト 20代30代40代 常勤パート・非常勤全国北海道東北首都圏・関東関西東海中国・四国九州沖縄 |
3位:マイナビ看護師 公式サイトを見る 詳細を見る | 准看護士の公開求人数:約2.7万件 満足度:4.0 求人検索システムの使いやすさは必見! 看護師(准看護師)の一般企業・治験関連企業転職にも強い 20代30代40代一般企業 常勤パート・非常勤全国首都圏・関東関西東海 |
4位:ナースではたらこ 公式サイトを見る 詳細を見る | 准看護師の公開求人数:約3,200件 満足度:3.9 スピーディかつ質の高い提案が評判! 求人数が豊富で地方にも強いのが魅力 20代30代40代 常勤パート・非常勤全国 |
5位:ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク) 公式サイトを見る 詳細を見る | 准看護士の公開求人数:約2.5万件 満足度:3.8 有名メディア『ナース専科』の運営企業が提供! 応募先施設へ猛プッシュしてくれる力強いサポートが人気 20代30代40代 常勤全国北海道東北首都圏・関東関西東海中国・四国九州沖縄 |
〔求人数〕2023年10月15日時点
転職サイト選定基準Career Theory編集部が行った転職経験のある准看護師・看護師723名を対象にしたアンケート結果にもとづき下記基準で選定。
- 求人の数
准看護師の求人数が多いか、理想の求人を見つけやすいか - 提案力
准看護職におけるキャリアの築き方や求人の選び方を提案してもらえるか - サポート力
求職者に合わせたサポートがあるか
1位.看護roo!
総合満足度 | |
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求人の質・量 | サポート力 |
おすすめ看護師はこんな人 | |
おすすめ資格 | 看護師准看護師助産師 |
おすすめ施設形態 | 病院クリニック介護施設訪問看護保育施設 |
おすすめ年代 | 20代30代40代 |
おすすめ属性 | 常勤首都圏・関東関西東海 |
看護roo!のおすすめポイント
- 10年以上・数十万人の看護師を支援してきた実績を持つ、業界最大手級サービス
- 利用者満足度は驚きの96.3%(看護roo!調べ)
- きめ細かなサポートや提案力など、利用者から満足の声が多数!
『看護roo!(看護ルー)』は、Career Theory編集部が実施したアンケートで総合満足度No. 1の看護師転職サイト(看護師専門転職エージェント)です。
公開求人数は4万件以上(2023年10月15日時点)、さらに登録者のみが閲覧・応募できる非公開求人も多数保有しています。
希望の施設形態や、担当業務など、細かい条件を組み合わせて仕事探しができるので、希望にぴったりの求人を見つけることができるでしょう。
30年以上にわたる転職支援実績を有し、特に看護師など医療職のキャリア支援に強みを持つ人材紹介会社である株式会社クイック(東証プライム上場企業)が運営する転職サイトで、面接時も希望者には専任のアドバイザーが同行してくれるなど、きめ細かいサポートが評判のおすすめ転職サイトです。
たくさんの看護師から支持される人気の転職サイトなので、どの転職サイトを利用するか迷っているときは、まずはこの『看護roo!』から試してみましょう。
2位.レバウェル看護
総合満足度 | |
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求人の質・量 | サポート力 |
おすすめ看護師はこんな人 | |
おすすめ資格 | 看護師准看護師助産師 |
おすすめ施設形態 | 病院クリニック介護施設訪問看護 |
おすすめ年代 | 20代30代40代 |
おすすめ属性 | 常勤パート・非常勤全国北海道東北首都圏・関東関西東海中国・四国九州 |
レバウェル看護のおすすめポイント
- 累計利用者数40万人を超える(2019年度実績)、最大手級転職サイト
- 掲載求人数は公開求人だけでも14万件以上の圧倒的豊富さ(2023年10月15日時点)
- 年間4,000回以上実施の職場訪問によるリアルな内部事情をストック
『レバウェル看護(旧・看護のお仕事)』は、公開求人14万件以上(2023年10月15日時点)と、求人数がトップレベルの看護師転職サイトです。
その特徴はなんといっても、求人施設に関する情報の詳細さ。
『レバウェル看護』では年間4,000回以上もの施設訪問を行っており、直接取材に基づく現場のリアルな情報を把握しています。
求職者にとって嬉しい点が、そうした取材結果の一部が公開されており、各施設の求人票から確認することができるというところです(地域別に「職場インタビューあり」の求人票だけ探すことも可能!)。
その病院・施設で働く魅力、実際に勤務されている看護師へのインタビューなど、写真つきで詳細な解説を読むことができます。
応募前・選考中の段階から入職後の具体的なイメージを描くことができ、担当アドバイザーや採用担当者に対する質問事項の精度を上げることにも有用です。
それだけでなく、担当アドバイザーに対して「人間関係や施設の雰囲気はどうか」「子育て中の看護師が働きやすい環境か」などの情報を踏まえて、最適な提案をしてもらうことも可能です。
施設の事情に詳しいことに加えて利用者自身の話・要望にもじっくり耳を傾けてくれると評判の転職サイトなので、自分の悩み・不安を解消する転職を実現したい看護師には『レバウェル看護』が特におすすめです。
3位.マイナビ看護師
総合満足度 | |
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求人の質・量 | サポート力 |
おすすめ看護師はこんな人 | |
おすすめ資格 | 看護師准看護師助産師保健師 |
おすすめ施設形態 | 病院クリニック介護施設訪問看護保育施設一般企業 |
おすすめ年代 | 20代30代40代 |
おすすめ属性 | 常勤パート・非常勤全国首都圏・関東関西東海 |
マイナビ看護師のおすすめポイント
- 大手人材紹介会社マイナビ社が運営する看護師専門転職サイト
- 求人検索システムから細かな条件で求人情報を絞り込める
- 地方在住や一般企業への転職を目指す看護師など、多様なニーズに強み
大手の人材紹介会社マイナビが運営する『マイナビ看護師』は、豊富なキャリア支援実績に裏打ちされた万全のサポート体制が魅力の看護師転職サイトです。
数週間で内定を目指す「スピード転職」や、数ヶ月に渡ってゆっくりと職場を探す「じっくり転職」など、求職者の都合に合わせたスピード感でのサポートをしてくれます。
全国21箇所に相談会場があり、地方在住の看護師でも来社相談がしやすいという点も、大手企業が運営する転職サイトならではの強みです。
また『マイナビ看護師』が持つ特色の1つとして、求人検索におけるこだわり条件が細かい・多様なニーズにまで対応しているという点が挙げられます。
「復職・ブランク可」「4週8休以上」といった一般的な軸はもちろんのこと、多様な条件から看護師求人を絞り込むことができます。
「託児所あり」「産休・育休実績あり」といった項目で絞り込むことも可能で、看護師市場だけでなく、転職市場を網羅的に手掛ける大手人材紹介会社ならではの、労働者ニーズに寄り添った検索システムを利用することができます。
加えて、マイナビは総合転職市場では女性向けの転職支援にも注力しているため、女性のライフステージ等を考慮したサポートにも定評があります。
さらに看護師分野では男性向け特集を組んで多くのキャリアアップ実績を有しており、性差に関係なくライフステージ/キャリアビジョンに合ったサポートを提供するノウハウを持つ企業です。
ワークライフバランスとの両立や職場に求めるこだわり要件など、かなり具体的・細かなこだわり条件がある看護師は、一度『マイナビ看護師』の求人をチェックしてみるようにしましょう。
求人検索システムなどWebページ自体も使いやすい・わかりやすいと評判の転職サイトなので、登録してみるだけでもおすすめです。
4位.ナースではたらこ
総合満足度 | |
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求人の質・量 | サポート力 |
おすすめ看護師はこんな人 | |
おすすめ資格 | 看護師准看護師助産師 |
おすすめ施設形態 | 病院クリニック介護施設訪問看護 |
おすすめ年代 | 20代30代40代 |
おすすめ属性 | 常勤パート・非常勤全国東北首都圏・関東東海関西中国・四国九州 |
ナースではたらこのおすすめポイント
- 求人掲載のない施設にも募集交渉を行ってくれる「逆指名求人」
- スピーディかつ質の高い提案を行ってもらえる
- 24時間受付の電話など、看護師の働き方に合わせた心配りも嬉しい
『ナースではたらこ』は、医療機関への「逆指名求人」が特徴的な看護師転職サイトです。
逆指名求人とは、求職者が気になる病院を指名すれば、求人募集が行われていない場合でも、その都度キャリアアドバイザーが求人の状況や条件を確認してくれるという仕組みです。
求職者側から病院を指名できるため「以前から気になっている病院で働きたい」という方にとっては、チャンスを掴む近道になるかもしれないサービスです。
また『ナースではたらこ』は2022年オリコンの顧客満足度ランキングで看護師転職部門の顧客満足度1位に輝いています。
利用者から高い満足を得られる紹介力・交渉力が、逆指名を実現するカギになっているのでしょう。
なお『ナースではたらこ』では、お問い合わせ用フリーダイヤルとして24時間の電話受付を実施しています。
変則的な勤務シフトであったり夜勤中心の生活であったりといったことで、日中には電話などしにくいことが多い看護師にとっては、とても嬉しい特色の1つですね。
このように、『ナースではたらこ』は求職中の看護師の強い要望・細かなニーズどちらにも寄り添ったサービスを提供している転職サイトです。
既に他の看護師転職サイトを利用中で、担当アドバイザーやサービスが自身の要望を叶えてくれないという不満を抱えている場合、『ナースではたらこ』ならば満足のいく寄り添い方をしてくれる可能性があります。
また、希望する病院・施設の求人が利用中の転職サイトにないという場合も、『ナースではたらこ』の高い交渉力で看護師求人を獲得してきてもらえる可能性があるので、こうしたケースにもおすすめです。
5位.ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)
総合満足度 | |
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求人の質・量 | サポート力 |
おすすめ看護師はこんな人 | |
おすすめ資格 | 看護師准看護師 |
おすすめ施設形態 | 病院クリニック介護施設訪問看護 |
おすすめ年代 | 20代30代40代 |
おすすめ属性 | 常勤全国北海道東北首都圏・関東関西東海中国・四国九州沖縄 |
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)のおすすめポイント
- サポートのきめ細やかさや求人施設との密な連携が大評判
- 応募先施設に自分を強く推薦してもらえたとの口コミ多数
- 入職後のアフターフォローもばっちり
『ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)』は、年間10万人以上の看護師が利用する人気の転職サイトです。
同社のキャリアアドバイザーは地域専任の担当制となっており、各エリアの医療機関の看護師募集状況などの最新情報を熟知しているため、スピーディかつ詳細な情報収集が期待できます。
また、病院を病床数で絞り込んだり、介護施設を施設形態で検索できたりと、求人の探しやすさにも定評があります。
掲載されている求人情報が「施設の特徴」や「給与モデル」まで詳細に記載されている点も特徴的で、転職後の働き方を具体的にイメージできるでしょう。
また、運営会社のエス・エム・エスは雑誌媒体で有名な『ナース専科』(2018年12月号をもって休刊、現在はWebメディアのみ)の出版元。
看護学生から現役看護師まで、看護師のキャリアアップ・スキルアップをテーマとした調査・情報提供にかけては長年の事業実績を有する有名人材紹介会社です。
看護師のキャリア全般に対してきわめて深い理解を持つ企業なので、転職を機にキャリアアップを図ったり、スキルアップにつながる職場探しをしたりといった相談をするのに適した転職サイトともいえるでしょう。
『ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)』は応募先への追加プッシュ(推薦)や入職後のアフターフォローも評判の転職サイトなので、はじめての転職活動で不安いっぱいな看護師さんに特におすすめです。
【地域別】准看護師求人数の比較からおすすめの転職サイト
転職サイトに登録しても、「働きたい地域の求人が少ない」とがっかりした経験はありませんか?
特に、いわゆる地方での転職を検討している人には、希望地域の准看護師求人が多い転職サイトの利用がおすすめです。
准看護師や看護師からの評価が高い大手転職サイト5社について、主要都道府県別の准看護師求人数を比較しましたので、登録の参考にしてください。
表は横にスクロールできます
准看護師転職サイト | 東京都 | 大阪府 | 福岡県 | 北海道 札幌市・旭川市など | 埼玉県 | 千葉県 | 神奈川県 | 青森県 | 福島県 いわき市など | 石川県 | 広島県 | 高知県 | 香川県 高松市など | 佐賀県 | 長崎県 佐世保市など | 熊本県 | 大分県 | 宮崎県 | 沖縄県 |
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公式サイト 詳細を見る | 1,681 | 1,163 | 1,106 | 1,139 | 1,191 | 978 | 1,132 | 275 | 391 | 148 | 576 | 60 | 243 | 166 | 277 | 598 | 166 | 216 | 274 |
公式サイト 詳細を見る | 4,016 | 2,679 | 2,396 | 1,738 | 2,204 | 1,876 | 2,424 | 313 | 721 | 390 | 1730 | 308 | 575 | 396 | 609 | 1107 | 565 | 602 | 468 |
公式サイト 詳細を見る | 2,314 | 1,722 | 719 | 726 | 2,623 | 980 | 1,973 | 108 | 286 | 260 | 798 | 92 | 288 | 58 | 106 | 264 | 88 | 78 | 88 |
公式サイト 詳細を見る | 304 | 254 | 160 | 95 | 163 | 108 | 176 | 13 | 25 | 25 | 67 | 9 | 31 | 28 | 45 | 50 | 39 | 24 | 19 |
公式サイト 詳細を見る | 2,281 | 1,635 | 1,263 | 843 | 1,224 | 1,164 | 1,480 | 246 | 448 | 229 | 645 | 98 | 283 | 310 | 197 | 692 | 274 | 198 | 293 |
※求人数:2023年10月6日時点
准看護師を取り巻く求人市場|人気職場の転職難易度は高い
看護師の転職ノウハウを解説しているサイトは多々ありますが、准看護師の場合、看護師とは違うポイントも押さえておかなければなりません。
准看護師の就業先の傾向は、看護師と異なるからです。また採用ニーズの違いも顕著です。
この章では、准看護師の転職市場について解説します。
准看護師に人気の就業先である「クリニック」は転職難度が高い
准看護師に人気の転職先は「クリニック」です。
看護師の7割が病院勤務と言われていますが、准看護師では4割程度です。
一方、准看護師の3割超がクリニック勤務で、看護師の2倍ほどの割合になっています。
出典:厚生労働省|看護職員の状況と推移.平成26年12月1日をもとに編集部作成
介護施設も看護師の3倍近い割合ですが、介護施設は採用ニーズが高く、転職は比較的スムーズでしょう。
この点、クリニックへの転職は難度が高いため対策が必要です。
クリニックの転職難度の高さは、数字としても表れています。
日本看護協会がまとめた都道府県ナースセンターの登録データ集計によれば、クリニック(無床の診療所)の求人倍率は約0.81倍、全体平均の1.33倍を大きく下回る結果です。
就業先 | 求人倍率 |
全体平均 | 1.33 |
クリニック(無床の診療所) | 0.81 |
出典:2021年度「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析」 結果(PDF).2023年10月21日
1人あたりにどれくらい応募可能な求人があるかを示す値。倍率が低いほど、転職市場に求人が出回っていない状態と言える
前提として、看護師業界の求人倍率は2016年以降が2倍以上でしたが、2021年は求職者の急増に伴い1倍台となりました。
ともない、クリニック(無床の診療所)の求人倍率は1倍を下回り、1人あたり1件の求人もない状態です。
クリニックは施設数自体は多いですが、たいてい規模が小さく、多人数を募集するケースはほとんどありません。
市場に出回っている求人も少ないため、仮に条件の良い求人を見つけることができても、複数の准看護師、あるいは看護師からの応募が集まり、選考通過が難しくなることもあります。
准看護師の求人倍率自体も低め
准看護師は、求人倍率そのものが看護師より低い(=仕事が見つかりづらい)です。
2020年度のデータとなりますが、看護師2.31倍に対して、准看護師は1.39倍です。
分かりやすくいうと、「准看護師1人あたりの求人は、看護師の半分ちょっとくらいしかない」ということです(出典:2020(令和2)年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書.2021年11月2日)。
看護師は働き口に困らないと言われていますが、准看護師に限定すると深刻な人手不足というほどではなく、競争率が若干高めです。
補足:30~40代の准看護師は転職厳しい?
結論からいうと、年代によってそれほど差はありません。「ブランク可」「育児支援あり」など、30~40代の層を対象にした求人は多いです。
事実、『ジョブメドレー看護』(求人広告サイト)で検索してみたところ、上記2条件が該当する総求人数は、全体の15%以上もありました(2023年10月15日時点)。
また、「50代活躍」で絞り込んでも全体の約15%が該当したため(2023年10月15日時点)、必ずしも悲観することはありません。
ただし、誤解のないように補足すると、年代が上がるにつれて転職難度は上がることは事実です。
准看護師の転職活動をスムーズに進める5ステップ
准看護師の転職活動は、以下の5ステップに分かれます。
スムーズにいけば1か月、一般的には3か月程度が、転職活動期間の目安です。
それぞれの工程ですべきことを詳しく解説します。
転職活動は基本的に辞める前に行う
転職活動は基本的に辞める前に行いましょう。「仕事が見つからない」というリスクを避けるためです。
ただし「失業保険をもらいながら、しばらくは働かずにいたい」「とにかく精神的に限界」という方は先に辞めてしまうという選択もあります。
ステップ1.入念な転職準備からスタート!【いきなり求人探しはNG】
転職活動は、入念な準備から始まります。いきなり求人探しから始めるのは、失敗のもとなので注意しましょう。
とはいってもやるべきことは2つだけ。(1).転職の理由をはっきりさせること、(2)譲れない点・妥協できる点を決めることです。
(1).まずは転職の理由をはっきりと言葉にしてみる
まずは転職の理由をはっきりと言葉にしてみてください。次の職場を選ぶ判断基準となります。
もちろん結婚などライフステージの変化が理由の場合、この段階は飛ばして構いません。
ただし、現職に対しての不満が理由の場合は、明確にしておく必要があります。
転職理由の例
- 常に余裕がなく、夜勤の回数も多い。
- また数年以内に結婚したいと考えているが、この環境だと結婚後も続けるのは無理だと感じる。
- 早いうちに転職しておきたい。
このように理由を具体的にすれば、転職先探しの指針がはっきりします。
上記例のような方の場合、以下のような軸で仕事を探すと良いでしょう。
転職先探しの指針
- 慢性回復期の患者が多いなど、比較的に余裕を持って働ける職場
- 夜勤の回数が今より少ない、あるいはクリニックなど夜勤そのものがない
- 30~40代の子育て世代のスタッフが多い
不満の内容が曖昧なままだと、気づかないうちに同じような職場に転職してしまう可能性があります。
転職に失敗する人ほど、転職理由が曖昧なことが多いです。
(2).譲れない点・妥協できる点を決める
次に、「絶対に譲れない点」を1つ決めましょう。できれば「これは最悪妥協しても良いと思える点」も考えておくと好ましいです。
転職に成功する准看護師の方は、「絶対に譲れない点」をはっきりさせており、複数ある場合は優先順位をつけていました。
実際に転職経験のある看護職の方の声を具体例として紹介します。
譲れない点:残業無し
妥協できる点:人間関係、譲れない点:給料
譲れない点:休みの多さ、妥協できる点:給料
希望条件に合致する求人がなかなか見つからないこともあります。
転職活動期間を長引かせたくない方は、妥協できる点「これは最悪妥協しても良いと思える点」も考えておくことがスピード転職の秘訣です。
ステップ2.求人探しを行う【いろんな手段を駆使して、好条件求人を見逃さないように】
転職理由と譲れない条件がはっきりしたら、その内容に沿って、求人探しを行います。
求人探しの手段は、転職サイトやハローワークなど多岐にわたります。
一つの方法や考えに固執してしまうと、好条件の求人を見逃す可能性があるので注意しましょう。
例えば、転職サイトには「非公開求人」というものがあります。これは、ハローワークや求人広告サイトでは公開していない珍しい求人のことです(広く公開すると応募が殺到するような好待遇であることが多い)。
また転職サイトを活用するにしても、その種類はたくさんあり、それぞれが「独占求人」と呼ばれるさらにレアな求人を扱っています。独占求人は、そのサイトでしか扱っていない求人です。
転職サイトと長い取引関係にある病院・施設であることが多く、転職サイト経由で応募した場合、選考にパスしやすい特徴があります。
「求人探し=ハローワーク」と考えがちですが、様々な転職サイトを駆使することで、ライバル(他の准看護師)に先行して好条件求人を発見できます。
求人探しの手段については、後述します。
准看護師だからといって差を付けられない職場を選ぶ!
残念ながら、病院やクリニックの中には、准看護師だからと対応に差を付けられてしまうところもあるようです。
このような不当な待遇をされないためにも、職場選びは入念に行いたいところです。
ポイントは、いくつかの職場の選考を受けて、条件(給与や待遇)・面接担当者の対応などを比較してみることです。
もちろん、看護師・准看護師資格は別の資格なので、ある程度の待遇差はあります。
ですが、明らかに不当とも思えるような給与の差がある職場は、他にも問題がある可能性が考えられるので注意が必要です。
具体的には、2021年における看護師の平均月収は344,300円、准看護師は286,700円と、57,600円の差があります(出典:厚生労働省|賃金構造基本統計調査.2023年10月25日)。
これを大きく上回る差がある場合には注意が必要でしょう。
ステップ3.書類を作成し応募する
気になる病院があれば、次は履歴書を作成して応募します。
履歴書では、これまでのキャリアを形式的に書くのがメインですが、「志望動機」などのアピール要素を魅力的に記載することで、選考通過率を高めることができます。
一般職種の中途採用では職務経歴書が必要となりますが、准看護師の採用で職務経歴書が必要なケースはそれほど多くありません。
ただし、企業や法人運営の施設の場合は、提出を求められることがあります。
ステップ4.採用面接を受ける
書類選考が通過したら、採用面接を受けます。面接回数は1回であることが多いです。
採用面接では、必ず聞かれる定型質問があるので、事前に応える内容を考えておくと、面接で慌てなくて済みます。
必ず聞かれる定型質問の例
- 転職理由を教えてください。
- 志望動機を教えてください
- 前の病院ではどんな経験をしましたか?
- 残業や夜勤はどの程度可能ですか?
また、面接では「何を答えるか」の内容よりも、その人の雰囲気や人柄、話し方、コミュニケーション能力などが採用可否を左右します。
そのため、「口角を上げ、常に明るい表情でいる」「背筋を伸ばし、顎を引くことを意識する」「相手の目を見て話す」なども必ず意識しておいてください。
ステップ5.内定&退職【余裕を持って引継ぎをするのが円満退職のコツ】
内定が決まったら、雇用条件などを最終確認し、問題なければ承諾しましょう。これで転職活動そのものは終わりです。
ただし働きながら転職活動をしている場合、その後円満退職に向けて行動する必要があります。
基本的に円満退職を実現するには、1ヶ月ほど前に辞意を伝え、余裕を持って引継ぎをするのが好ましいとされています。
転職先への入職日は、引継ぎのスケジュールとの兼ね合いで調整しましょう。
准看護師の求人探しは転職サイトの利用がおすすめ
当サイトで看護師・准看護師100人を対象に、「職場探しはどのようにして行いましたか?」とアンケートを行いました。
回答を集計すると求人探しの手段は6つあり、その中で最も回答数が多かったのが転職サイト(人材紹介会社)でした。
転職経験者の半数以上に、転職サイトの利用経験がありました。求人探しの手段としては最も定番と言えるでしょう。
利用者の口コミを分析してみると、転職サイトは「求人が見つけやすい」「専門的なサポートが受けられる」という点が他の手段よりも優れていることが分かりました。他の手段との比較を以下にまとめます。
それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
転職サイト(人材紹介会社)
転職サイトは、登録すると転職相談に乗ってくれて、求人探しから選考対策まで、幅広いサポートをしてくれる転職サービスです。サービスは全て無料で利用できます。
転職サイト利用のメリット
- 自分に合った転職先を提案してくれる
- 転職のプロにキャリア相談ができる
- 応募書類の添削、面接対策ができる
- 病院とのやり取りを代行してくれる
サービスの質が担当となるキャリアアドバイザーに左右されてしまうという面もありますが、担当者は変更可能なので、デメリットと言うほどではありません。
全手段の中で転職サイトがおすすめな人
- 転職するのがはじめてで不安
- 給与や条件、人間関係などが良い職場情報を知りたい
- なるべく早く次の仕事を見つけたい
- 転職すべきかどうかまずは相談したい
ただ担当者と二人三脚で転職活動を進めていく転職サイトは、「マイペースに仕事探しをしたい」という方にとっては不向きなので、その場合はハローワークやナースセンターと併用すると良いでしょう。
ハローワーク
ハローワークは、無料で求人の紹介を受けられる行政機関です。
医療機関の8割が看護師の採用にハローワークを使っているという調査報告もあることから、より多くの選択肢から職場を選びたい方は利用すべきでしょう(出典:日本看護協会調査研究報告(PDF).2020)。
また、ハローワークは国営機関のため、どの医療機関とも利害関係がなく、中立公正な立場で求人紹介や転職アドバイスをしてくれます。
求人の質に注意!ハローワークは補助的に使うのがおすすめ
ハローワークは転職活動に役に立つサービスですが、ハローワークだけしか使わないのはリスクが高いです。
ハローワークには質の低い求人が紛れ込んでいることがあり、ブラックな職場に転職してしまう危険があるからです。
実際に、雇用条件に関するトラブルは多発しており、「求人票の記載内容と実際の労働条件が異なる」という報告は6,811件(平成30年度)確認されています(出典:厚生労働省)。
そのため他の手段も活用しながら、あくまで補助的な役割として活用することをおすすめします。
ナースセンター
ナースセンターは、各都道府県の公益社団法人看護協会が運営する、看護人材確保を目的として設置された行政機関です。
求人紹介はもちろん、看護職の専門相談員による就業相談や、再就職に向けた研修の開催なども行っています。
最大の魅力は、情報の専門性です。ハローワークと異なり看護師の就業に特化した機関なので、より役立つ情報を効率的に得られることが期待できます。
専用サイト『eナースセンター』では、希望勤務地やライフスタイルから求人検索が可能です。
ただ掲載情報が少ないため、自分の条件に合った求人を探しづらい側面があります。また転職サイトと比較すると、サポートも手薄です。
求人広告サイト
求人広告サイトは、「看護師求人の情報を一括で検索できる」転職情報サービスです。
転職サイト(人材紹介会社)と違い、担当者のサポートはありません。
自分で求人を検索して、気になったものがあれば応募するという形で転職活動を進めるため、「転職意欲はそれほど高くないが、良い求人が見つかれば転職したい」という方におすすめです。
知人の紹介
知人や友人、元同僚からの紹介で転職する看護師も少なくありません。
旧知の人からの紹介であれば、求人広告などからは分からないリアルな情報も事前に教えてもらえるので、ミスマッチを減らすことができます。
病院側にとっても、素性の知らない人を採用するよりは、紹介経由での採用の方が信頼できるので、他の手段経由の応募よりも採用されやすいというメリットもあります。
ただし、「面接や見学をしてイメージと違っていたとしても断りづらい」「退職を言い出しづらくなる(早期離職の場合は特に)」などのデメリットも大きいため、注意が必要です。
直接応募
求人探しではありませんが、気になる病院の公式ホームページから直接応募するという方法もあります。
直接応募は、他の応募手段と比べて採用確率が高くなります。
病院やクリニックなどの事業所側からすれば、人材紹介会社に仲介料を払う必要がありませんし、大々的に募集していないため競争率が低くなる傾向もあります。
応募したい病院・クリニックが決まっているという方は、直接連絡してみるのがベストです。
准看護士の求人探し・応募方法のまとめ
准看護師の求人探し・応募方法を再掲します。
- 転職サイト(人材紹介会社)
- ハローワーク
- ナースセンター
- 求人広告サイト
- 知人の紹介
- 直接応募
担当者とのやり取りが面倒という方は、求人広告サイトをメインに使うと良いでしょう。
ですが基本的には転職サイトをメインに使い、ハローワークやナースセンターも随時活用するというやり方がベストです。
准看護師にぴったりの転職サイトの選び方
この章では、准看護師に強い転職サイトの選び方を解説します。
自分にぴったりの転職サイトを選ぶことは簡単ではありません。
自分に合わない看護師転職サイトを使った結果、後悔している方がいるのも事実です。
◆あの転職サイトはもう使いたくない
仕事が終わって、家のことをする時間にもかかってくるので、正直うんざりしていましたが、本当にドン引きだったのが、勝手に面接を組まれていたことです。
全く行く気のないところだったので、断ると、担当からネチネチ言われました。2度とあそこは使いたくないです。
転職という新たな一歩を踏み出そうとしている矢先に、このような失敗が起きるのはできれば避けたいですよね。
そこでこの章では、転職で失敗しないための看護師転職サイトの選び方のコツを、5つご紹介します。
それでは、順に見ていきましょう。
選び方① 看護師に特化した転職サイトを選ぶ
准看護師が転職する場合、看護師に特化した転職サイトを選ぶことが大切です。
看護師に特化した転職サイトには、准看護師の転職事情に精通したキャリアアドバイザーが在籍しており、看護師に特化した転職ノウハウを教えてもらうことができるからです。
看護師に特化したノウハウの例
- キャリアプランの実現に必要な医療施設選びのコツ
- 応募先に合わせた臨床経験・スキル等のアピール方法
- 二交替/三交替などライフスタイルに合わせた求人選びのポイント
- スキルアップにつながる臨床経験を得られそうな求人の選び方
- 結婚や出産・育児などのライフイベントと両立できる求人の探し方
選び方② 准看護士の求人数の多い転職サイトを選ぶ
准看護師の求人数が多い転職サイトを選ぶことも欠かせないポイントの一つです。
その理由は、求人数が多い転職サイトのほうが選択肢が増え、求人を見比べることで自分にピッタリの職場が見つけられるからです。
反対に、求人数にこだわらず転職サイトを選んでしまうと、選択の幅が狭まり、希望通りの求人を見つけることが難しくなってしまうかもしれません。
◆希望の求人が見つからず、違う分野への転職を勧められた
ただ、小児科希望だったのですが人気と少子化で求人が少なく、ほかの分野に挑戦するように打診されました。そこは根気よく探して欲しかったです。
サービス内容はほかの転職支援サイトと比較して特に優れている点や劣っている点などなく普通でした。
たまたま小児科の求人があり利用しましたが次回は違うところを利用してみようと思います。リピートするほど良くはなかったです。
こうした失敗を防ぐためには、准看護師の求人数が多い転職サイトを選び、自分の希望条件に合う職場を探したほうが良いでしょう。
ただし、転職時期によっては求人数に大きな差が出ることもあります。
転職をなるべく有利に進めたい方は、准看護士の求人が市場に増えやすい冬から春先(1月〜3月)の時期に転職することをおすすめします。
年度末の退職予定の准看護師に変わる人材を確保するために、各施設からの求人が増えるからです。
選び方③ キャリアアドバイザーのサポートが手厚い転職サイトを選ぶ
キャリアアドバイザーのサポートが手厚い転職サイトを選ぶことも大切です。
その理由は、転職活動に必要な手続きや調整などを代行してもらえたり、不安を感じやすい面接の練習や履歴書添削などのサービスを受けたりできるなど、転職の不安を取り除くことができるからです。
反対に、キャリアアドバイザーのサポートが薄い場合だと、転職活動で困った時に頼れる人がおらず、不安を感じてしまうこともあるでしょう。
◆対応に不安を感じた
担当者サポートも特に積極的にあるわけではなく、どちらかというとメッセージの返信は遅めに感じ不安があった。
こちらがメッセージを送った場合遅くとも2日以内に返信していただけると安心感がある。
特段このサイトがずば抜けてよいと感じた点は求人数やサポート等になかった。
また、サポート力のある転職サイトを選んだつもりが、担当のキャリアアドバイザーとの相性が合わないと感じた方もいます。
◆連絡の頻度が気になった
看護師として、シフト制で仕事をしているので、出られない時が多いのですが、担当はいつでもつながるだろうという決めつけで連絡をしてきました。
そこが態度にも表れていたので、少し気になりました。
良い点は、親身になって相談に乗ってくれて、右往左往する私の意見に根気よく付き合ってくれたところです。
◆希望とは違う求人を紹介され、連絡もしつこかった
求人数が他の業者に比べて多いけれど自分が出した条件とは違う求人を紹介された。(担当者によって違うかもしれないと思うが)電話がかなりしつこい。
時間関係なく毎日のように電話があったので少し迷惑に感じた。
なんとか転職は出来たが今後は利用しないし、自分自身で職場を探そうと思った。
評判の良い転職サイトを利用しても、キャリアアドバイザーのスキルや経験によっては相性の悪さを感じてしまうのは仕方のないことです。
もし、担当者との相性が合わなかったり、知識に不満があったりする場合は、担当者の変更を依頼しましょう。
本来、キャリアアドバイザーは、キャリアカウンセリング、選考対策、給料や待遇の交渉、仕事に関する相談など、さまざまな場面で転職をサポートしてくれる心強い存在です。
サポート力のあるキャリアアドバイザーが在籍する転職サイトを選び、転職活動を有利に進めていきましょう。
選び方④ 准看護師・看護師の口コミが高評価の転職サイトを選ぶ
評判が良い転職サイトを選ぶことも、重要なポイントです。
言うまでもなく、提供しているサービスやキャリアアドバイザーの対応が良い転職サイトは、高評価の口コミが多く集まります。
実際に転職サイトを利用したことのある准看護師・看護師の方の口コミほど、信頼できるものはありません。
万が一、口コミを確認せずに転職サイトに登録してしまうと、サポート体制に疑問を感じたり、対応に不満を感じたりすることもあるかもしれません。
◆最初は好印象だったが…。
その後、求人情報の提案等ありましたが、内定には結びついていません。
条件を妥協できないかとのお話もありました。
求人を探して貰えるのは良い点だが、担当者からの電話、LINE、ショートメール等の連絡の回数が多く、しつこいと感じる面も多々ありました。
給料、勤務日数などの交渉はしていただけず、無料の求人を見るのと変わらない感じがしました。
こうした失敗を防ぐためには、口コミを確認した上で転職サイトを選ぶことが欠かせません。
この記事で紹介している准看護師や看護師からの評価が高い大手転職サイト5選では、723人の准看護師・看護師に行ったアンケートをもとに、口コミが高評価の転職サイトを厳選しているため、ぜひ参考にしてください。
選び方⑤ 複数の転職サイトに登録し、自分に合った転職サイトを選ぶ
評判の良い転職サイトであっても、自分に合っているかどうかは実際に利用してみないとわからないものです。
そのため、気になる転職サイトがあれば、複数登録することをおすすめします。
複数登録をすることで、求人の選択肢が増えるのはもちろん、複数のサイトの担当者からアドバイスをもらうことができ、より転職成功率を高められるでしょう。
「複数登録するのは気が引ける」「1カ所に絞らないとサポートを手薄にされるのでは?」と心配になる方もいるかもしれませんが、転職サイト側は複数登録している人を転職意欲が高い人と捉えるため、遠慮する必要はありません。
<複数登録のメリット>
- 応募できる求人の幅が広がる
複数登録することで、各転職サイトの非公開求人の紹介も受けられるようになる。 - 信頼できるキャリアアドバイザーを見つけられる
担当者を比較できるので、信頼できるキャリアアドバイザーを見つけやすくなる。 - より良い条件での転職がしやすくなる
同じ職場でも、転職サイトによって給与や待遇が変わることがある(比較した上で有利な方から応募する)。
ただし、複数登録することで各担当者とのやり取りが増えたり、異なるアドバイスをされた時に判断に困ったりするなどの注意点があることは認識しておいたほうがよいでしょう。
転職サイトについてよくある疑問をまとめて解決!
転職が初めての方は、転職サイトがどういうものかイマイチよく分からないこともあるかと思いますので、本章でよくある質問をまとめておきます。
- Q1:転職サイトはなぜ無料で使えるんですか?
- Q2:転職サイトを使って不利になることはありますか?
- Q3:非公開求人って何が良いのですか?
- Q4:転職サイトを使って後悔することはないですか?
- Q5:転職サイトはどうやって選べばいいですか?
利用を検討している方は、参考にしてください。
Q1:転職サイトはなぜ無料で使えるんですか?
転職サイトは、病院からの仲介手数料で収益を上げる仕組みのビジネスモデルだからです。
求職者が入職するごとに、転職サイトは病院から仲介料(年収の30%前後)を受けとっています。そのため、利用者側に料金は一切発生しません。
Q2:転職サイトを使って不利になることはありますか?
原則としてありません。基本的には、転職サイト経由の応募は有利に働くことが多いです。
転職サイト経由の応募が有利な理由
採用担当者は「雇った人がすぐに辞めた」「活躍しない」といったリスクを避けることを第一に考えるため、個人応募の素性のわからない方を採用するより、転職サイトのお墨付きがあって安全な方を採用したいと考えるからです。
もちろん仲介手数料はかかりますが、雇った人がすぐに辞めてしまうと、引き継ぎ・退職処理・次の採用・育成・人事調整など、サイト経由の仲介料とは比べものにならない膨大なコストがかかります。
また多くの場合、サイト経由で雇った人が短期間で辞めた場合、企業側に紹介料を返還する契約ですので、企業側も安心して採用が出来る仕組みになっています。
ただし、一部不利になるケースもあります。
例えば、同時に選考を受けている人が病院に直接応募しているケースです。
直接応募の場合、採用しても病院側にコストはかかりません。しかし前述の通り、転職サイト経由の採用は仲介手数料がかかります。
そのため、同時に選考を受けている人が直接応募の場合に限り、採用コストの観点から、転職サイト経由の応募は不採用となる可能性があります。ただこれは非常に珍しいケースなので、それほど懸念する必要はないでしょう。
Q3:非公開求人って何が良いのですか?
非公開求人は、一般のサイトで広く募集すると、人が殺到するような好待遇求人であることが多いです。
効率よく好待遇の職場を見つけるためには、非公開求人を多く保有しているサイトを選ぶのが近道です。後述するおすすめサイトでは、非公開求人を多く扱うサイトを厳選していますので、参考にしてください。
Q4:転職サイトを使って後悔することはないですか?
可能性はゼロではありません。実際に当サイトが実施したアンケートでは、転職サイト利用者の15%ほどが利用したサイトに不満を感じている(悪い点の方が多かった・他人に勧められないほど最悪)という結果になりました。
集計した口コミの内容を精査すると、不満の口コミは以下のパターンに分類されることが分かりました。
- 希望に合う求人を紹介してもらえなかった
- 連絡がしつこいので、自分のペースで転職活動できなかった
- 事前に聞いていた情報が事実と異なっていた
ただこれは転職サイトという手段を使ったことが原因ではなく、「評判の悪い転職サイトに登録してしまったこと」が原因と考えられます。
サービスのレベルが高いサイトであれば、求職者のペースに合わせて細やかな対応をしてくれますし、求人情報が正しいかどうかチェックする専門の部署を設置しています。
どの転職サイトを選ぶか、が何より重要なのです。
4-5.転職サイトはどうやって選べばいいですか?
基本的には大手企業が運営しているサイトがおすすめです。大手サイトであれば、全国的に様々な病院と取引を行っているため、扱っている求人も多く、転職先の選択肢を増やせます。
また転職支援実績も豊富なので、「あなたに合った転職活動の進め方」や「書類作成のコツ」など具体的なアドバイスも期待できるでしょう。
地域はあまり気にしなくてOK
大手サイトであれば全国の求人を扱っているため、どこに住んでいても利用できます。
対面サポートができないという意見もありますが、2020年以降はほとんどのサポートが対面からオンラインに変わっているので、気にする必要はありません。
100人の調査から分かった転職に成功する人・失敗する人の違い
成功する人 | 失敗する人 | |
---|---|---|
計画 | スケジュールを立てている | 無計画 |
転職活動の時期 | 現職を辞める前に始める | 勢いで退職してしまう |
選択肢 | 多い | 少ない |
職場見学や口コミ等での情報収集 | 必ずしている | していない |
身だしなみ | TPOに合わせて整えている | 無頓着 |
内定後 | 業務内容や条件を確認 | 内定をすぐに承諾してしまう |
それぞれ詳しく解説します。
スケジュールを大まかに立てることが重要
転職活動の際は、大まかにで構いませんのでスケジュールを立てておきましょう。
スケジュールを立てるポイントは、「理想:できれば何月何日までに転職先を決める」「妥協:遅くとも何月何日までに転職先を決める」の2つを決めることです。
無計画に進めてしまうと、ズルズルと先延ばしになる可能性があります。期間が長引くほど負担も大きくなるので、なるべく早めに決めておきたいところです。
准看護師・看護師100人へのアンケートでは、過半数が「1~3ヶ月かけて転職活動を行った」という回答結果が得られました。
※2021年4月実施調査
看護師業界の求人倍率は近年やや低下しているため、転職活動が長引く可能性も想定して、3か月目安で計画を立てておくとよいでしょう。
勢いで辞めてしまうのは避けるべき
転職活動は、在職中に行うのが望ましいです。勢いで辞めてしまうのはできるだけ避けましょう。
先に辞めてしまうと、収入が途絶える期間が発生します。なかなか転職先が見つからなかった場合、「早く決めなければ」と焦って判断してしまう可能性も考えられます。
もちろん、失業手当を受給しながら転職活動を進めるのも問題ありません。ただその場合も、しっかりとスケジュールを立てて、「何月から仕事探しを始める」と決めておきましょう。
選択肢の数を増やすことが転職成功のポイント
自分の希望にぴったりの求人を見つけるためには、なるべく多くの情報を集めることが重要です。
複数のサイトを使うなどして、選択肢を増やしましょう。求人がなかなか見つからないという悩みは、一つの手段に固執しているのが原因であることが多いです。
おすすめの併用パターン
- 失業保険受給中の方:転職サイトとハローワークの併用
…転職サイトから応募しつつ、ハローワークで月々の手続きを行う際に、窓口で相談。求人の応募は、失業保険受給要件である求職活動実績として認められる - 転職活動がはじめての方:転職サイトとナースセンターの併用
…どちらも看護師転職に特化したアドバイスなどが受けられるので、転職成功率を高めることができる。 - なるべくたくさん求人を見たい:複数の転職サイトの併用
…複数のサイトを利用すれば、数百~数千件の情報の中から、最適なものを選べる。ただ選択肢が増えすぎても判断に迷うことがあるため、転職サイトのキャリアコンサルタントと相談しながら決めるのがおすすめ
はじめのうちは、気になる求人を徹底的にピックアップすることを意識してください。
そしてある程度候補が見つかった段階で、「転職の目的」や「理想のキャリアプラン」と照らし合わせながら、絞り込んでいきましょう。
人間関係や雰囲気は職場見学でチェック
人間関係が良いかどうかは、事前の職場見学である程度判断できます。実際に病院を見学することで、求人情報からは分からない職場の雰囲気が見えてくるでしょう。
職場見学時のチェックポイント
- スタッフ同士の適度な雑談はあるか
- スタッフが明るく挨拶をしてくれるか
- 病院内はきれいな状態か
- スタッフの年代はバランスが良いか
- 整理整頓ができている環境か
- スタッフの身だしなみはきちんと整っているか
実際に、職場見学で人間関係の良さがうかがえたという意見もありました。
決め手は職場見学!スタッフや利用者の会話から雰囲気が分かった
ただ注意点として、近年は感染症対策の一環で、職場見学ができないというケースも増えています。そこで、看護師が病院の評判を投稿している口コミサイトを活用して情報を得ることも欠かせません。
例えば、『ナスコミ』や『ナース専科』、『medico』は、実際にその病院で働いた方が「人間関係」や「労働の実態」などのリアルな評価を投稿しているサイトです。
匿名サイトなので悪い評価に偏るという側面はありますが、気になる病院があれば検索しておくのも良いでしょう。
面接は身だしなみも大事
看護師転職の面接はたいていの場合1回で終わります。だからこそ、しっかりと好印象を与えておきたいところです。
人のイメージや好感度は、第一印象によって決定されます。第一印象の55%は見た目などの視覚情報で決まると言われています(メラビアンの法則)。
面接前に鏡を確認し、身だしなみを整えることが欠かせません。髪は整っているか、服や靴は汚れていないかなど、念入りにチェックしてください。
業務内容や条件を確認して、入職後のギャップをなくそう!
業務内容や条件を確認して、入職後のギャップをなくすのも忘れないようにしましょう。
転職に成功する人ほど、事前にしっかり確認して認識のズレがないようにしています。対して、失敗する人は漠然とした理解のまま入職してしまい、実際に働き始めて「こんなはずではなかった」と後悔していまうのです。
特に給与や残業時間などは必ず確認しておきましょう。「聞きづらい」という方は、転職サイトの担当者に代わりに聞いてもらうこともできます。積極的に活用しましょう。
さいごに
准看護師の転職活動の方法を解説しました。
手順に沿って正しく進めていけば、希望通りの職場に転職するのも難しくありません。まずは「希望条件をしっかりと決める」ことから始めてみましょう。
転職がうまくいくことを心から祈っています。
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1位:看護roo!公式サイトで登録 詳細を見る | 准看護士の公開求人数:約2.3万件 満足度:4.3 アンケート満足度平均1位の人気転職サイト 手厚いサポートが魅力の定番サービス 20代30代40代 常勤北海道東北九州 |
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