看護師の給料が高い6つの職場|年収アップを目指す看護師必見

派遣 退職金

「看護師の給料が高い職場ってどこ?」とお考えですね。

まず結論から言うと、以下の職場は相場よりも給与が高い傾向にあります。

  • 300床以上の病院
  • 病棟の介護老人保健施設
  • 有料老人ホーム
  • 訪問看護ステーション
  • 有料老人ホーム
  • 美容クリニック

この記事では、それぞれの職場の給与相場や仕事内容を詳しく紹介していきます。今よりもっと稼げる職場に転職したいと考えている方は、参考にしてください。

  1. 看護師の給料が高い6つの職場
  2. 給料が高くなりやすい職場の特徴
  3. 看護師が給料をアップさせる現実的な方法
  4. 後悔しない!高収入な職場を選ぶための3つのポイント
  5. 看護師の高収入に関するよくある質問

全て読むと、どういった職場で働けば稼ぎやすいのか分かります。

看護師723名が選んだ人気の転職サイト

看護師723人が選んだ転職サイトおすすめランキング
看護師転職サイトサービスの特徴
看護roo!(看護ルー)1位:看護roo!(看護ルー)公式サイト
詳細を見る
公開求人数:22万件以上|満足度:4.3
・アンケート満足度の人気◎
・業界トップクラスの求人数
手厚いサポートが魅力の定番サービス
20代30代40代
全国

ナース専科 転職ロゴ

2位:ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)公式サイト
詳細を見る

公開求人数:約20万件|満足度:4.2
・有名メディア『ナース専科』の運営企業が提供
・応募先施設への猛プッシュが力強い
20代~40代
全国
レバウェル看護3位:レバウェル看護
公式サイト
詳細を見る
公開求人数:約13万件|満足度:4.0
地方の求人にも強い
・施設の内部事情にも精通したサポート
20代30代40代
全国

看護師ワーカーロゴ
4位:看護師ワーカー公式サイト
詳細を見る

公開求人数:約6.5万件|満足度:3.9
・スピーディーかつ質の高い提案
・地域ごとに専門のキャリアパートナーが対応
20代30代40代
常勤パート・非常勤
全国
マイナビ看護師
5位:マイナビ看護師
公式サイト
詳細を見る
公開求人数:約8.5万件|満足度:3.6
・求人検索システムの使いやすさが◎
・一般企業・治験関連企業にも強い
20代30代40代一般企業
常勤パート・非常勤全国

※2025年10月10日更新
※弊社が実施した独自アンケートの結果に基づきます

※本記事は看護roo!、レバウェル看護、マイナビ看護師、看護師ワーカー、ナース専科 転職などのPRを含みます。

目次

はじめに:看護師の平均年収と「高収入」の現実

「看護師は給料が良い」とよく言われますが、実際のところはどうなのでしょうか?まずは客観的なデータから現実を見てみましょう。

看護師の平均年収は本当に高いのか?

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約519万円となっています。これは月収約36万円、賞与約89万円を含んだ金額です。

(参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」)

一方、国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」における日本の給与所得者全体の平均年収は約458万円。看護師の年収は全職種平均と比較して約61万円高いことがわかります。

しかし「平均」に隠された現実がある

看護師の年収が平均より高いとはいえ、実際の現場では以下のような声もよく聞かれます:

💭 よく聞く看護師の本音

  • 「夜勤手当がないと生活が厳しい…」
  • 「責任の重さに比べて給料が見合わない」
  • 「同期でも職場によって年収が100万円以上違う」
  • 「昇給があまり期待できない」

これらの声が示すように、看護師の年収には職場による大きな格差が存在します。同じ看護師でも、働く場所や雇用形態によって年収が300万円台から700万円台まで大きく幅があるのが現実です。

年収アップの鍵は「職場選び」にある

この格差の背景には、以下の要因があります:

■ 職場による基本給の違い

  • 大学病院:基本給が高く設定されている
  • クリニック:基本給は低めだが残業が少ない
  • 美容クリニック:自由診療で高収入が期待できる

■ 手当制度の充実度

  • 夜勤手当:1回5,000円~15,000円と大きな差
  • 専門資格手当:月5,000円~50,000円
  • 地域手当:都市部では月20,000円以上

■ 昇進・昇格の可能性

  • 管理職ポスト:主任、師長、部長への道筋
  • 専門性の発揮:認定・専門看護師としてのキャリア

この記事で得られる3つのメリット

本記事では、看護師として平均年収519万円を上回る収入を目指すための具体的な方法をお伝えします。

🎯 メリット1:高収入職場の具体的な情報を得られる

  • 年収600万円以上も可能な職場の特徴
  • 各職場の給与体系と手当制度の詳細
  • 実際の求人例と年収シミュレーション

🎯 メリット2:年収アップの戦略的な方法がわかる

  • 転職のベストタイミング
  • 給与交渉の具体的な方法
  • スキルアップによる収入向上策

🎯 メリット3:将来のキャリア設計ができる

  • 5年後、10年後の年収目標設定
  • 管理職・専門職への道筋
  • ライフステージに合わせた働き方選択

現在の年収に満足していない看護師の方転職を検討中の方将来的な収入アップを目指したい方は、ぜひ最後までお読みください。

年収アップの可能性を数字で見る

参考までに、職場を変えることでどの程度の年収変化が期待できるかを示します:

■ 年収アップ事例(実際の転職例)

  • 一般病院 → 大学病院:450万円 → 580万円(+130万円)
  • 療養病院 → 美容クリニック:380万円 → 650万円(+270万円)
  • クリニック → 訪問看護:420万円 → 520万円(+100万円)

これらの事例が示すように、戦略的な職場選びにより大幅な年収アップが可能です。

次の章から、具体的にどのような職場で高収入を得られるのか、詳しく解説していきます。

1.看護師の給料が高い6つの職場

当記事では、公的機関のデータを分析調査し、給与相場が高い職場を選定しました。

選定基準

日本看護協会「看護師の求職・求人・就職に関する分析報告(令和元年度)」のデータから「求人に記載されている給与(総支給額)」の平均が高い施設を抜粋

結論を再掲すると、以下の職場は給料が高い傾向にあります。

それぞれ詳しく紹介します。

1-1.300床以上の病院

300床以上の病院は、相場よりも稼げる傾向にあります。

以下は、勤続10年の看護師(31~32歳、非管理職を想定)の平均月収と目安年収です。

病床数月収
(万円)
目安年収
(万円)
500~34.6494.7
400~49933.5481.5
300~39932.9474.3
200~29931.7459.9
100~19931.3455.1
~9930.8449.1

※日本看護協会『病院看護実態調査』をもとに試算

30代前半の看護師の平均給与は約460万円なので、300床以上の病院であればこれを上回る形となります。

■ 働く上での注意点・デメリット

大規模病院の高収入は、医療の最前線で働く責任と負担の対価であることを理解しておく必要があります。

ICUや救急外来では、患者の生命に直接関わる判断を日常的に求められます。人工呼吸器、ECMO、透析装置といった高度医療機器の習得は必須で、些細なミスも重大な結果につながる可能性があります。この精神的重圧は、看護師としての成長と引き換えに相当なストレスをもたらします。

大規模病院では継続的な学習も欠かせません。月数回の院内研修や勉強会、症例検討会への参加は義務とされ、専門・認定看護師資格の取得が昇進の条件となることも珍しくありません。看護研究や学会発表も日常業務に加えて行う必要があり、プライベートな時間の確保が困難になる場合もあります。

組織としての厳格さも特徴の一つです。明確な階層関係の中で働く必要があり、マニュアル通りの業務遂行が求められます。系列病院への転勤や部署移動も頻繁にあり、長期的なライフプランを立てにくい面もあります。

こんな人に向いています:

  • 高度な医療技術習得への強い向上心がある人
  • 組織のルールを理解し、チームワークを重視できる人
  • 継続的な学習を自己成長の機会として捉えられる人

1-2.介護老人保健施設

介護老人保健施設(通称:老健)で働く看護師の給与も、相場より高い傾向にあります。

老健看護師(常勤・正看護師)の平均年収は約538万円です。※『令和2年度介護事業経営実態調査結果』をもとに試算。常勤換算1人当たりの給与費「448,962円(手当や一時金を含む)」の12ヶ月分

看護師の平均年収491万円よりも、40万円ほど高くなります。

介護老人保健施設は、高齢者の自立支援を目的とした介護施設です。作業療法士や理学療法士と連携し、利用者の医療ケア・栄養管理・リハビリをサポートします。

24時間体制なので、老健看護師は夜勤のある働き方が一般的です。

施設の8割は常時夜勤体制を取っており、2割の施設では夜勤専従看護師を設置しています。

夜勤の度に手当(平均は9,800円)が加算されるため、病棟看護師とそれほど給与は変わりません。むしろ、施設あたりの看護師人数が平均5人程度であることから、夜勤回数の増加によって病棟看護師より高収入になるケースも多いです。

※『特別養護老人ホーム・介護老人保健施設における看護職員実態調査』参照

■ 働く上での注意点・デメリット

介護老人保健施設での看護業務は、医療と介護の境界線で働く特殊な環境であることを理解しておく必要があります。

最も大きな特徴は、急性期病院とは異なる医療レベルでの看護判断が求められることです。医師の常駐時間が限られているため、看護師が医療的な判断を行う場面が多くなります。

しかし、施設の性質上、高度な医療機器や検査設備は限られており、限られた情報の中で適切な判断を下すスキルが必要になります。

利用者の多くが認知症を患っているため、コミュニケーションの取り方に特別な配慮が必要です。

同じ説明を何度も繰り返したり、突然の興奮状態に対応したりすることは日常茶飯事で、精神的な忍耐力が求められます。また、終末期ケアに関わる機会も多く、利用者の死と向き合う心の準備も必要です。

施設看護師の業務範囲は広く、医療行為だけでなく介護業務も担当することがあります。人員配置の都合上、介護職員の補助や、本来の看護業務以外の雑務を任されることも少なくありません。

病院勤務と比較して、看護師としての専門性を発揮しにくいと感じる場面もあるでしょう。

こんな人に向いています:

  • 高齢者との関わりを大切にし、ゆっくりとしたペースで働きたい人
  • 限られた環境の中で創意工夫することを楽しめる人
  • 医療と介護の両面から利用者を支えたいという想いがある人

1-3.有料老人ホーム

有料老人ホームも、看護師の給与が高い職場の一つです。

有料老人ホーム看護師(常勤・正看護師)の平均年収は、約513万円です。※『令和2年度介護事業経営実態調査結果』をもとに試算。常勤換算1人当たりの給与費「427,972円(手当や一時金を含む)」の12ヶ月分

看護師の平均年収491万円よりも、20万円ほど高くなります。

有料老人ホーム看護師の給与は、サービス品質が高い施設ほど高給になります。

有料老人ホームの運営元は民間企業であり、サービスの質は施設によってピンキリです。(高品質のサービスを提供する施設であれば、1,000万円以上の入居費が必要なことも)

設備・サービスが充実した有料老人ホームほど収益が大きく、その分働くスタッフに還元されるという仕組みです。

■ 働く上での注意点・デメリット

有料老人ホームでの看護業務は、サービス業としての側面が強く、一般的な医療機関とは大きく異なる働き方が求められます。

入居者やその家族からは「高い入居費用を支払っているのだから」という期待が寄せられ、医療面だけでなく生活全般にわたる手厚いサービスが求められます。夜間の些細な体調変化でも家族への連絡が必要になることが多く、医学的には緊急性がない場合でも丁寧な対応が求められます。

この「お客様」意識への対応は、看護師としての専門性とサービス提供者としての役割のバランスを取る難しさがあります。

医療体制の限界も重要な課題です。

多くの有料老人ホームでは医師の常駐がなく、看護師も日中のみの配置となっています。夜間に医療的な判断が必要な場面では、協力医療機関との連携や救急搬送の判断を看護師が行う必要があり、その責任の重さは相当なものです。

また、施設によっては看護師の配置人数が最小限に抑えられており、一人の看護師が多数の入居者を担当することになります。

緊急時には一人で複数の対応を同時に行う可能性もあり、優先順位の判断と迅速な対応能力が求められます。

こんな人に向いています:

  • 接客・サービス業的な要素を理解し、丁寧な対応を心がけられる人
  • 限られた医療環境の中でも冷静な判断ができる人
  • 入居者の生活の質向上に貢献したいという気持ちが強い人

1-4.訪問看護ステーション

訪問看護ステーションも、給与相場が高い職場です。

訪問看護師(常勤・正看護師)の平均年収は、約528万円です。※『令和2年度介護事業経営実態調査結果』をもとに試算。常勤換算1人当たりの給与費「440,368円(手当や一時金を含む)」の12ヶ月分

看護師の平均年収491万円よりも、30万円ほど高くなります。

訪問看護師の給料が高いのには、以下の理由があります。

  • 理由1 : 常に人手不足に陥っているから
  • 理由2: オンコール手当が支給されるから

特に理由(1)の人手不足は近年顕著で、訪問看護ステーションの求人倍率は3.10倍、全施設平均2.34倍を大きく上回っています。(参考:日本看護協会『ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人分析(令和元年度)』)

仕事内容がかなりキツイと言われやすく、中々人が集まらない職場のため、給与・待遇を上げて人材確保を試みている施設も多いようです。

関連記事
≫訪問看護がきつい・しんどい6つの理由!不人気な背景と高時給の裏側を徹底調査

■ 働く上での注意点・デメリット

在宅医療の最前線で働く訪問看護は、高いやりがいと収入の一方で、特有の責任と負担を伴います。

最も大きな特徴はオンコール体制です。24時間体制で利用者の緊急事態に対応する必要があり、夜間や休日でも急遽訪問することがあります。外出先でも常に電話対応の準備が必要で、プライベートな時間にも「何かあったら」という緊張感を持ち続けることになります。

訪問看護では、医師がその場にいない状況での判断力が問われます。利用者の病状変化や医療処置について家族に詳細な説明をする責任も重く、一人での業務遂行に孤独感を感じることもあります。同僚とのコミュニケーションが限られるため、判断に迷った際の相談体制の確保が重要になります。

移動面での負担も考慮が必要です。自家用車を使用する場合はガソリン代や車両維持費が自己負担となることが多く、天候に左右される移動リスクもあります。利用者宅の住環境も様々で、それぞれの環境に適応する柔軟性が求められます。

こんな人に向いています:

  • 一人での判断・行動に自信があり、責任感の強い人
  • 利用者や家族との深いコミュニケーションを大切にできる人
  • 様々な環境に適応する柔軟性と体力がある人

1-5.一般企業

看護師資格を活かして一般企業で働くことで、年収が相場を上回ることもあります。

看護師資格を活かせる一般企業の仕事(例)

  • フィールドナース
  • 医療系コールセンターのオペレーター
  • 治験コーディネーター(CRC)
  • 臨床開発モニター(CRA)
  • 心理カウンセラー
  • 産業看護師(産業保健師)

一例をあげると「フィールドナース(看護師資格を活かした営業サポート)」の仕事は、年収400~600万円が相場と言われています。

他の職種は看護師の平均年収より下回るケースもありますが、上記職種の年収は就業先企業の規模(賞与の支給額など)に大きく左右されるので、大手企業に転職できれば大幅な収入アップも見込めます。

関連記事
看護師が企業に転職するには?|おすすめの転職先から内定獲得のポイントまで徹底解説

■ 働く上での注意点・デメリット

一般企業での看護師業務は、臨床現場とは全く異なるビジネス環境での適応が最大の課題となります。

企業では利益追求が最優先となるため、看護師としての医療倫理とビジネス上の判断が対立する場面があります。

例えば、治験業界では被験者の安全性を最優先に考える看護師の判断と、試験のスケジュールや予算を重視する企業側の意向が一致しないことがあります。医療機器メーカーでは、製品の営業的な側面と医療安全性のバランスを取る難しさもあります。

企業特有のビジネススキルの習得も必要です。

PCスキル、プレゼンテーション能力、英語力、プロジェクト管理能力など、臨床現場では求められなかったスキルが必須になります。これらのスキル不足は業務遂行に直接影響するため、継続的な自己啓発が不可欠です。

また、看護師としてのキャリアパスが不透明になる可能性もあります。企業での経験は貴重ですが、再び臨床現場に戻る際には技術的なブランクが生じることがあります。

看護師としてのアイデンティティを保ちながら、ビジネスパーソンとしても成長する必要があるため、自分自身のキャリア設計についてより慎重な検討が必要です。

こんな人に向いています:

  • 新しい環境への適応力が高く、継続的な学習意欲がある人
  • コミュニケーション能力が高く、多様な職種との協働を楽しめる人
  • 臨床現場以外でも看護師の専門性を活かしたいという明確な目標がある人

1-6.美容クリニック

クリニックの中でも、美容系の職場は給料が高くなりやすいです。

月収相場は30~40万円で、年収換算すると400~600万円になります。

美容クリニックの給与相場が高い理由は、自由診療のため高い収益性が見込めるからです。

診療報酬の制限がないため、サービスや価格次第では事業所全体で高い利益を生み出せます。それらが看護師の給与に反映される仕組みです。

また一部の美容クリニックでは、報奨金やノルマ達成によるインセンティブなどがあり、日々の仕事が給料に直結するようになっています。

中には看護師を指名できる制度を導入しているクリニックもあり、その場合、指名料が看護師の給料に反映されます。顧客満足度の高いサービスを提供できる看護師ほど、どんどん稼げるようになっているのです。

■ 働く上での注意点・デメリット

高収入が魅力の美容クリニックですが、その背景には一般的な医療機関とは異なる働き方があります。

まず理解しておくべきは、多くの美容クリニックで営業的要素が求められることです。個人やクリニック全体の売上目標が設定され、患者さんに対して化粧品や追加施術の提案が日常業務の一部となります。売上成績が賞与や昇給に直結するケースも多く、医療従事者としての使命感と営業成果のバランスを取る必要があります。

また、美容医療は技術の進歩が非常に早い分野です。新しい施術方法や機器の習得が常に求められ、流行やトレンドへの敏感さも必要になります。美容セミナーや研修への参加は自己投資として期待される場合も多く、継続的な学習負担は想像以上に大きいのが現実です。

さらに、自由診療という特性上、保険診療とは異なる説明責任とリスク管理が求められます。美容結果への不満や期待値とのギャップによるクレーム対応も避けては通れません。職場では「美しくあるべき」という暗黙のプレッシャーを感じることもあるでしょう。

こんな人に向いています:

  • 美容に強い関心があり、継続的な学習を楽しめる人
  • コミュニケーション能力が高く、営業的な要素を成長機会と捉えられる人
  • プレッシャーの中でも自分らしさを保てる人

【総合比較表】高収入職場の特徴一覧

以下の表で、各職場の特徴を一目で比較検討できます。あなたの希望条件に最も近い職場を見つけましょう。

職場タイプ給与水準ワークライフバランス求められるスキルメリット・デメリット(一言要約)
美容クリニック★★★★★★★★☆☆・美容への関心
・コミュニケーション力
・営業的センス
🟢 高収入・夜勤なし
🔴 営業ノルマ・学習負担大
300床以上の大規模病院★★★★☆★★☆☆☆・高度医療技術
・緊急対応力
・継続学習力
🟢 専門性向上・安定性
🔴 責任重大・勉強会多数
訪問看護ステーション★★★★☆★★☆☆☆・判断力
・コミュニケーション力
・運転技術
🟢 やりがい・自立性
🔴 オンコール・一人対応
透析クリニック★★★☆☆★★★★☆・穿刺技術
・透析知識
・患者対応力
🟢 専門性・規則的勤務
🔴 技術習得・固定スケジュール
手術室・ICU★★★★☆★★☆☆☆・高度技術
・集中力
・チームワーク
🟢 専門性・達成感
🔴 極度緊張・体力必要
夜勤専従看護師★★★★★★☆☆☆☆・夜勤適性
・体力
・一人対応力
🟢 高収入・短時間勤務
🔴 生活リズム・健康リスク
介護老人保健施設★★☆☆☆★★★☆☆・高齢者ケア
・介護知識
・忍耐力
🟢 ゆったりペース・やりがい
🔴 医療設備限定・業務範囲広い
有料老人ホーム★★★☆☆★★★☆☆・接客力
・生活支援
・緊急対応力
🟢 サービス重視・安定
🔴 お客様対応・夜間判断
一般企業★★★★☆★★★★★・PCスキル
・英語力
・ビジネスマナー
🟢 高収入・土日休み
🔴 臨床離れ・スキル転換

給与水準の詳細目安

星評価年収目安該当職場
★★★★★600万円以上美容クリニック、夜勤専従
★★★★☆500-600万円大規模病院、訪問看護、手術室・ICU、一般企業
★★★☆☆450-500万円透析クリニック、有料老人ホーム
★★☆☆☆350-450万円介護老人保健施設

ワークライフバランスの詳細評価

星評価特徴該当職場
★★★★★土日祝休み・残業少ない一般企業
★★★★☆規則的・夜勤なし透析クリニック
★★★☆☆比較的規則的美容クリニック、介護老人保健施設、有料老人ホーム
★★☆☆☆不規則・責任重い大規模病院、訪問看護、手術室・ICU
★☆☆☆☆生活リズム大幅変化夜勤専従

あなたに最適な職場選択フローチャート

Step1:優先順位を決める

  • 💰 給与を最優先 → 美容クリニック、夜勤専従を検討
  • ⚖️ バランス重視 → 透析クリニック、一般企業を検討
  • 📈 専門性向上 → 大規模病院、手術室・ICUを検討
  • 🏠 地域貢献 → 訪問看護、介護施設を検討

Step2:自分の適性を確認

  • コミュニケーションが得意 → 美容クリニック、訪問看護
  • 技術習得が好き → 透析クリニック、手術室・ICU
  • 規則的な働き方を希望 → 透析クリニック、一般企業
  • 責任ある仕事を求める → 大規模病院、訪問看護

Step3:ライフスタイルとの適合性

  • 家族との時間を重視 → 透析クリニック、一般企業
  • 短期間で収入アップしたい → 美容クリニック、夜勤専従
  • 長期的なキャリア形成 → 大規模病院、訪問看護

転職成功のための重要ポイント

🎯 職場見学は必須 表の情報だけでは分からない職場の雰囲気や人間関係を、実際に見学して確認しましょう。

📊 複数の情報源で確認 求人情報だけでなく、転職エージェント、先輩看護師、口コミサイトなど複数の情報源で職場の実態を確認することが重要です。

⏰ 転職のタイミングを見極める 現在のスキルレベル、ライフステージ、市場の需要などを総合的に判断して、最適な転職タイミングを見極めましょう。

💼 転職理由を明確にする なぜその職場を選ぶのか、自分の転職理由と職場の特徴が一致しているかを事前に整理しておくことで、面接でも説得力のあるアピールができます。

2.給料が高くなりやすい職場の特徴

看護師の給料が高くなりやすい職場には、以下の特徴があります。

もし給料アップを目指して転職を考えているなら、職場選びの観点に取り入れてみてください。

特徴1.自由診療がメインの職場

以下のような自由診療を行う病院・クリニックは、診療にかかる費用を設定できるため、高い収益性を見込めます。

  • 美容クリニック
  • 医療脱毛クリニック
  • 美容皮膚科(保険診療との混合クリニックなど)
  • AGAクリニック

自由診療を行う病院・クリニックは、業績によって多額のインセンティブやボーナスが支払われることもあります。

補足として、これらの職場は仕事終わりでも通院できるよう、遅い時間(19~22時)まで開院しているケースが多いため、拘束時間が長くなりやすいです。

また、年中無休のクリニックも増えてきました。土日祝も開いているので、シフトが不定休になります。

特徴2.規模が大きい病院や医療施設

大学病院や総合病院など、規模の大きい医療施設は、一般的に年収が高く設定されています

その理由としては、病院の規模が大きくなるほど、資格取得手当や教育制度、子育て支援など、様々な制度が確立されていることや、評価の仕組みや昇給制度が整っている職場が多いからです。

また、都心に近いほど給料は高くなる傾向にあり、その中でも私立の大学病院は給与水準が高い傾向にあります。

特徴3.高い技術が求められる職場

高度な医療を実施する施設では、最先端の医療を行う高い技術レベルが求められるため、看護師の年収も高くなります。

具体的には、以下のような就業先が挙げられます。

  • 救急救命病棟(ER)のある病院
  • 化学療法を行う病院
  • 集中治療室(ICU)のある病院

また、危険手当、特殊業務手当などの各種手当が付加されることで、給料が高くなるケースも多いです。

尚、これらの設備を保有している病院は大病院が多く、給料アップと同時にキャリアアップもしやすいと言えます。

特徴4.民間が運営していて経営状態が良い施設

民間が運営しており、経営状態が良い施設で働くと、高収入を得やすい傾向があります。

看護師の年収は、賞与(ボーナス)の支給額で大幅に変動します。経営状態が良い病院や施設の場合、賞与の支給月数が多いことや、月額の基本給が高めに設定されていることで、賞与支給額が高くなるのです。

多くの医療機関は賞与が年2回ですが、職場によって1回のところもあるため、給料が高い職場で働きたいと考えているかたは、事前に確認しておくことをおすすめします。

3.看護師が給料をアップさせる現実的な方法

看護師の給料を上げる現実的かつ具体的な方法は、以下の4通りあります。

 

 

 

 

 

 

 

それぞれ詳しく説明します。

 

方法1. 単発・スポットの仕事をする

 

給料アップの最も現実的な方法は、単発・スポットの仕事をすることです。(※副業になるので、就業規則を確認は必須)

 

単発・スポットは、主に介護施設などの医療行為を行わない施設に、1日~数日だけ派遣され、看護師として施設スタッフのサポートを行います。

 

「1日だけ介護施設の夜勤をする」「3日間だけ訪問入浴の介助の仕事をする」といった柔軟な働き方が可能です。給料も高めに設定されており、日給2~3万円の求人も見られます。

 

さらに2021年4月以降は、新型コロナウイルスワクチン接種に限り、医療施設での単発の仕事も可能になりました。

 

 

補足:ワクチン接種に限り医療機関への看護師派遣が可能になった(2021年4月改正省令)

 

看護師の派遣は原則、介護施設など医療行為を行わない施設でのみ可能ですが、新型コロナウイルスワクチンの接種に限り、医療現場への看護師派遣が解禁となりました。

 

働く場所はワクチン接種を実施している病院・診療所で、期間は令和4年2月28日までと定められています。(変更の可能性あり)

 

参考:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の公布・施行について

 

 

単発・スポットの求人は、転職サイト・派遣サイトなどを使って探せます。

 

例えば、看護師転職・派遣支援サービスの『MCナースネット』では、スケジュールが空いている日を選択すると、その日に募集している求人が一覧で表示されます。

 

mcナースネットMCナースネット検索画面

 

「夜勤を増やしたいけど、今の病院ではなかなかできない」という方は、単発の仕事をしてみるのもおすすめです。

 

方法2. 上司と良好な関係を築き評価を得る

 

現職の給料アップを目指しているなら、普段から上司と良好な関係を築いておくことも重要です。

 

看護師の給料は、在籍年数の長さが評価基準となりますが、それ以外にも「師長の評価」も関係します。分かりやすく言うと、師長が認めている看護師ほど給料が上がりやすいということです。

 

看護師の仕事の成果は、売上などで客観的に測れるわけではないので、どうしても「上司の主観的な印象」が大きく影響してきます。

 

実際に、スタッフのうち何人かをプラス評価(収入アップなど)するという時には、良い印象を持っている部下を推薦するということもあるようです。

 

そのため、普段から良好な関係を築いておき、高評価を受けやすくするという姿勢も、給料アップには必要と言えるでしょう。

 

方法3.管理職のポジションを目指す

 

時間はかかりますが、主任・師長などの管理職に就いて給与アップを目指すのも現実的な方法です。

 

実際にフルタイム勤務の看護師の平均年収が519万2,417 円であったのに対して、中間管理職は648万3,444円と、100万円以上の給与アップを期待できます。日本看護協会の調査)

 

看護師の管理職として、具体的には以下の役職があります。

 

 

看護師の管理職

 

    • 看護部長
      …看護部の責任者として、病棟の看護師長・スタッフナースをまとめ、病院全体の経営にも関わる仕事。

 

    • 看護師長
      …スタッフナースを統括する役割があり、主任看護師と一緒に業務の円滑化と質向上を目指す仕事。

 

    • 看護主任
      …スタッフナースの上位にあたる役職で、業務が円滑に進むように看護師長を補佐する仕事。

 

 

 

端的にいうと、看護師の管理職は「看護の現場のまとめ役」です。複数人のスタッフをまとめ上げるマネジメント力や忍耐力が求められます。

 

一般的に、管理職の資質があると認めた看護師を看護師長が推薦し、まずは看護主任を目指します。

 

大病院などの規模が大きく看護師の多い病院だと、競争が激しく管理職に就くのには最低でも10年以上かかりますが、中・小規模の病院であれば、看護師経験10年未満で管理職に就けるケースもめずらしくありません。

 

ちなみに、筆者が以前勤務していた大学病院では、特別な条件・手続がなくても、10年以上勤めていれば主任看護師として認定を受けていました。(そもそも10年以上勤続する看護師が少なく、自動的に主任に昇格するようになっていました)

 

時間はかかりますが、着実にステップアップしながら給料を上げる方法と言えます。

 

方法4. 基本給の高い病院・施設に転職する

 

基本給が高い他の職場に転職するというのも一つの方法です。

 

病院の経営母体や規模によって昇給率が異なるため、業務内容は変わらなくても年収が上がることは多々あります。

 

このまま働き続けても大幅な給与アップが見込めないなら、給与水準が高い他の職場への転職がおすすめです。

 

病院によってですが、以下のような明確な昇給基準を定めていることもあります。

 

 

    • クリニカルラダーをもとにしたレベル達成度

 

    • 病院独自の試験・面接による評価制度

 

    • ポイント制度を導入し、そのポイントとレベルに見合った評価制度

 

 

特に規模の大きな病院ほど、このような基準を明確に定めているケースが多いです。

 

給料が高い病院の特徴については『【看護師必見】給料が高い病院の特徴と給料を上げるための全知識』で詳しく紹介しているので、参考にしてください。

 

転職を検討中の方は転職サイトへの登録がおすすめ

 

 

転職を視野に入れて検討している方は、転職サイトに登録し、キャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。

 

キャリアアドバイザーは看護師転職支援のプロで、あなたの希望条件をヒアリングしたうえで最適な職場・求人を紹介してくれます。

 

人気が高い良質な求人ほど、非公開求人として転職サイト利用者だけに限定公開されているので、登録しておくだけで選択肢をグッと増やせますよ。

 

大手サイトだと『看護roo!』や『レバウェル看護(旧 看護のお仕事)』などが有名です。評判の良いサイトを詳しく知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』を参考にしてください。

 

 

補足:資格取得は給料アップに繋がる?

看護師の給料アップ方法として、認定看護師や専門看護師資格の取得がよく挙げられますが、この選択肢については慎重な検討が必要です。費用対効果と将来性の両面から、現実的な視点で解説します。

資格取得の費用対効果を冷静に分析する

確かに専門資格の取得には相当なコストと時間がかかります。認定看護師の資格取得には、授業料・実習費などを合わせると100万円以上の費用が必要で、専門の教育機関で6ヶ月以上、計615時間の教育課程をクリアしなければなりません。

日本看護協会の調査によると、「病院の約6割は、認定看護師・専門看護師の資格手当や昇給がない」という現実があります。仮に給与に反映されても、月5,000円程度の手当が相場となっており、投資回収に10年以上かかる計算になります。

専門看護師・認定看護師の処遇 専門看護師・認定看護師の資格は、半分以上の病院で給料に加算されない

出典:日本看護協会

 

この数字だけを見ると、確かに短期的な給料アップの手段としては効率的とは言えません。しかし、これはあくまで一面的な見方であり、より広い視点で考える必要があります。

資格取得が有効な場合とその条件

一方で、専門性の高い資格が確実に収入アップに繋がる職場や状況も存在します。

資格手当が充実している職場の特徴:

  • 大学病院や公的医療機関:教育や研究に力を入れており、専門資格を評価する文化がある
  • 専門性を重視するクリニック:がん治療、透析、救急医療など特定分野に特化した施設
  • 訪問看護ステーション:在宅医療の専門性が管理者ポジションの要件となる場合が多い

実際に、以下のような成功事例があります:

事例1:がん専門病院での認定看護師 「がん性疼痛看護認定看護師の資格取得後、専門外来の担当となり月3万円の資格手当が支給されるようになりました。年収で36万円のアップ、さらに専門外来での経験は転職時にも高く評価されています」(40代女性看護師)

事例2:訪問看護での専門看護師 「在宅看護専門看護師の資格を取得し、訪問看護ステーションの管理者に昇進。基本給が5万円アップし、管理者手当も含めて年収が150万円向上しました」(50代女性看護師)

資格取得を検討すべき人の条件

以下の条件に当てはまる場合は、資格取得による収入アップが現実的な選択肢となります:

経済的な準備ができている人 取得費用を無理なく捻出でき、学習期間中の収入減少にも対応できる経済的余裕がある場合です。職場の支援制度や給付金を活用できれば、負担を大幅に軽減できます。

明確なキャリア目標がある人 「将来は専門外来を担当したい」「管理者として訪問看護ステーションを運営したい」など、資格が必要な具体的な目標がある場合は、投資価値が高くなります。

現在の職場で資格が評価される人 勤務先が資格手当や昇進の要件として専門資格を重視している場合は、確実なリターンが期待できます。事前に人事制度を確認することが重要です。

資格取得以外の収入アップ戦略との比較

資格取得と転職による収入アップを比較すると、以下のような違いがあります:

資格取得による収入アップ:

  • 投資回収期間:10年以上
  • 収入増加額:年間6万円~50万円
  • 安定性:高い(一度取得すれば生涯有効)
  • 転職時の優位性:専門分野で非常に高い

転職による収入アップ:

  • 投資回収期間:即座
  • 収入増加額:年間50万円~200万円
  • 安定性:職場による
  • 転職時の優位性:職場選択肢が広がる

賢い資格取得戦略

資格取得を検討する場合は、以下の戦略的アプローチがおすすめです:

段階的なアプローチ いきなり専門看護師を目指すのではなく、まず認定看護師から始めて段階的にステップアップする方法です。初期投資を抑えながら、実際の効果を確認できます。

職場との連携 現在の職場や転職予定先と資格取得について事前に相談し、支援制度の活用や取得後の処遇について確認しておくことが重要です。

複合戦略の採用 資格取得と転職を組み合わせることで、最大限の効果を得る方法です。

資格を取得してから専門性を評価する職場に転職すれば、大幅な収入アップが期待できます。

4. 後悔しない!高収入な職場を選ぶための3つのポイント

高収入の職場への転職は魅力的ですが、表面的な情報だけで判断すると後悔する可能性があります。長期的に満足できる職場選択をするために、以下の3つのポイントを必ず確認しましょう。

ポイント1:給与明細の「基本給」と「手当」の内訳を詳細確認する

求人情報の「年収○○万円」という数字に惑わされてはいけません。給与の内訳によって、将来の収入や退職時の待遇に大きな差が生まれます。

基本給と手当の重要な違い

基本給は昇給、賞与、退職金の算定基準となる最も重要な部分です。一方、各種手当は職場や業務内容によって変動しやすく、将来的に減額される可能性もあります。

例えば、同じ年収500万円でも、以下のような大きな違いがあります:

Aクリニック(基本給重視タイプ)

  • 基本給:28万円
  • 各種手当:5万円
  • 月収合計:33万円
  • 賞与:基本給の4ヶ月分(112万円)
  • 年収合計:508万円

Bクリニック(手当重視タイプ)

  • 基本給:20万円
  • 各種手当:13万円
  • 月収合計:33万円
  • 賞与:基本給の4ヶ月分(80万円)
  • 年収合計:476万円

この場合、月収は同じでも年収で32万円、10年間で320万円もの差が生まれます。

面接や職場見学で必ず確認すべき項目

面接時には遠慮せずに給与の詳細を質問しましょう。優良な職場であれば、透明性のある説明をしてくれるはずです。

基本給に関する質問例: 「基本給の金額と、今後の昇給の仕組みについて教えてください」 「賞与は基本給の何ヶ月分で計算されますか?」

手当に関する質問例: 「各種手当の詳細と、支給条件を教えてください」 「夜勤手当や資格手当の金額は固定ですか?」

将来性に関する質問例: 「昇進や昇格の基準と、それに伴う給与アップはありますか?」 「退職金制度の詳細について教えてください」

特に美容クリニックや訪問看護ステーションなど、インセンティブ制度がある職場では、基本保証額と変動部分を明確に分けて確認することが重要です。

ポイント2:自身のキャリアプランと求められるスキルの一致性を見極める

高収入に魅力を感じて転職したものの、「自分には向いていなかった」「思っていた働き方と違った」という後悔を避けるために、キャリアの方向性を慎重に検討しましょう。

5年後・10年後のキャリアビジョンを明確にする

転職を検討している職場で、あなたの理想とするキャリアを実現できるかを考えてみてください。

専門性を深めたい場合: 透析クリニックや手術室・ICUなら高度な専門技術を習得できますが、その技術が他の職場でも活かせるかを確認しましょう。透析技術は専門性が高い分、転職先が限定される可能性もあります。

管理職を目指したい場合: 大規模病院や訪問看護ステーションでは管理職への道筋が明確ですが、美容クリニックでは管理職ポジションが限られている場合があります。

ワークライフバランスを重視したい場合: 一般企業や透析クリニックは比較的規則正しい勤務ですが、夜勤専従や訪問看護はプライベートへの影響が大きくなります。

スキルギャップの現実的な評価

転職先で求められるスキルと、現在のあなたのスキルレベルを客観的に比較しましょう。

美容クリニックへの転職を検討する場合:

  • 営業的な要素に抵抗はないか
  • 美容への関心と継続的な学習意欲があるか
  • 接客サービスの経験や適性はあるか

訪問看護への転職を検討する場合:

  • 一人で判断・対応する責任を負えるか
  • 様々な疾患への対応経験は十分か
  • 利用者・家族とのコミュニケーション能力はあるか

スキルギャップがある場合は、転職前に研修制度や教育体制が充実している職場を選ぶか、事前に必要なスキルを身につける準備期間を設けることが重要です。

ポイント3:口コミサイトや転職エージェントでリアルな内部情報を収集する

求人情報や面接だけでは分からない職場の実態を、複数の情報源から収集することが転職成功の鍵となります。

看護師専門の口コミサイトを活用する

実際に働いた経験のある看護師の生の声は、職場選択において非常に価値の高い情報源です。

確認すべき口コミのポイント:

  • 実際の労働時間と残業の実態
  • 人間関係や職場の雰囲気
  • 教育制度や研修の充実度
  • 離職率や定着率の実情
  • 管理者の人柄や経営方針

ただし、口コミ情報は個人の主観的な意見であることを理解し、複数の口コミを比較検討することが重要です。特に投稿時期が古い情報は、現在の状況と異なる可能性があります。

転職エージェントの内部情報を最大限活用する

看護師専門の転職エージェントは、求人情報には載らない詳細な職場情報を持っています。

エージェントに確認すべき内容:

  • 過去の転職者の定着率と離職理由
  • 職場の具体的な雰囲気や人間関係
  • 実際の労働条件と求人情報の相違点
  • 面接で重視されるポイントや質問内容
  • 給与交渉の余地や条件面での調整可能性

複数のエージェントに登録し、同じ職場について異なる視点からの情報を収集することで、より客観的な判断ができます。

職場見学時の効果的な情報収集法

職場見学は書面では分からない生の情報を得る貴重な機会です。

観察すべきポイント:

  • スタッフ同士の挨拶や会話の様子
  • 患者・利用者への対応の丁寧さ
  • 職場の清潔さや設備の状態
  • スタッフの表情や働く姿勢
  • 休憩時間の過ごし方や雰囲気

質問すべき内容:

  • 「一日の業務の流れを具体的に教えてください」
  • 「新人教育や研修制度はどのようになっていますか?」
  • 「スタッフの皆さんが働く上で一番やりがいを感じることは何ですか?」
  • 「今後の職場の方向性や将来性についてどう考えていますか?」

情報収集から判断までの実践的フローチャート

Step1:基本情報の収集(転職検討初期)

  1. 求人情報の詳細確認
  2. 職場のホームページやSNSでの情報収集
  3. 看護師向け口コミサイトでの評判確認

Step2:専門的情報の収集(本格検討段階)

  1. 転職エージェントへの相談
  2. 知人・先輩看護師からの情報収集
  3. 職場見学の申し込みと実施

Step3:最終判断(面接・内定段階)

  1. 面接での詳細確認
  2. 条件面の最終調整
  3. 収集した全情報の総合評価

判断に迷った時の決断基準

複数の候補がある場合や判断に迷った際は、以下の優先順位で考えてみてください:

  1. 長期的なキャリア目標との一致度
  2. 家族・プライベートへの影響度
  3. 経済的なメリット・デメリット
  4. 職場環境や人間関係の良さ
  5. スキルアップ・学習機会の充実度

転職は人生の大きな決断です。十分な情報収集と慎重な検討を重ね、あなたらしく輝ける職場を見つけてください。短期的な収入アップだけでなく、長期的な満足度とキャリア発展を両立できる選択をすることが、成功する転職の秘訣です。

5. 看護師の高収入に関するよくある質問

高収入を目指す看護師の方から寄せられる、よくある質問にお答えします。転職や職場選択の参考にしてください。

Q1. 夜勤なしでも給料が高い職場はありますか?

A. はい、夜勤なしでも高収入を得られる職場は複数あります。

最も代表的なのは美容クリニックで、夜勤なしでも年収500万円~700万円を目指すことができます。自由診療のため単価が高く、インセンティブ制度により大幅な収入アップが期待できます。

透析クリニックも夜勤がない職場の有力候補です。専門性が高いため基本給が高く設定されており、年収450万円~600万円程度が相場となっています。勤務時間も比較的規則正しく、プライベートとの両立もしやすい環境です。

**一般企業(産業保健・治験・医療機器メーカー)**では、看護師の専門知識を活かしながらビジネス職として働けます。年収500万円~800万円と幅がありますが、昇進や成果によってはさらなる高収入も期待できます。

有料老人ホームの管理者ポジションや、訪問看護ステーションの管理者・オンコール対応なしの職場も選択肢に入ります。ただし、これらの職場では夜勤手当がない分、基本給や各種手当で補完されているかを事前に確認することが重要です。

Q2. 40代・50代からでも高収入の職場へ転職できますか?

A. 年齢を重ねた看護師こそ、高収入職場で重宝される場合が多くあります。

40代・50代の看護師が有利な理由:

豊富な臨床経験は何物にも代えがたい財産です。特に訪問看護ステーションでは、様々な疾患への対応経験や、患者・家族とのコミュニケーション能力が高く評価されます。管理者候補として採用されるケースも多く、年収600万円以上のポジションも現実的です。

透析クリニックでも経験豊富な看護師は歓迎されます。穿刺技術の習得には時間がかかりますが、これまでの看護経験があれば患者対応や緊急時の判断で力を発揮できます。

有料老人ホームでは、入居者やその家族への対応において、人生経験豊富な看護師の包容力が重宝されます。医療判断と生活支援のバランスを取る能力は、経験によって培われるものです。

転職成功のポイント:

  • これまでの経験をどう活かせるかを具体的にアピールする
  • 新しい環境への適応力と学習意欲を示す
  • 年齢による体力的な制約があれば、それを補う別の強みを強調する

実際に、50代で訪問看護ステーションの管理者に転職し、年収が150万円アップした事例もあります。年齢は決してマイナス要因ではなく、むしろ強みとして活用できるのです。

Q3. 高収入の職場は、人間関係が大変だと聞きますが本当ですか?

A. 職場によって大きく異なりますが、事前の情報収集で回避可能な問題です。

人間関係が複雑になりやすい職場の特徴:

大規模病院では階層が明確で上下関係が厳しい傾向があります。医師との関係性や、先輩看護師との序列を意識した働き方が求められることがあります。しかし、これは「大変」というより「ルールが明確」と捉えることもでき、ルールに従って働くことが得意な人には適しています。

美容クリニックでは売上目標があるため、スタッフ間で競争意識が生まれる場合があります。ただし、チームワークを重視するクリニックも多く、職場見学や面接時の雰囲気で判断できます。

人間関係が良好な職場を見つけるコツ:

職場見学を必ず実施することが最も重要です。スタッフ同士の会話の様子、表情、挨拶の仕方などから職場の雰囲気を感じ取れます。

離職率を確認することも有効です。人間関係が悪い職場は離職率が高い傾向があります。転職エージェントや求人サイトで内部情報を収集しましょう。

実際の体験談: 「美容クリニックは人間関係が悪いと聞いていましたが、実際に転職したクリニックはスタッフ同士がとても仲良く、お互いを高め合える環境でした。事前の職場見学で『ここなら大丈夫』と直感的に感じたのが決め手でした」(30代女性看護師)

高収入職場だからといって必ずしも人間関係が悪いわけではありません。事前の情報収集と職場見学で、自分に合う環境を見つけることができます。

Q4. 転職エージェントを使わずに、個人で高収入職場を見つけることはできますか?

A. 個人での転職活動も十分可能ですが、効率性と情報量の面で違いがあります。

個人で転職活動を行うメリット:

直接応募により熱意をアピールできる点が最大の利点です。特に美容クリニックや透析クリニックなど、規模の小さな職場では院長や管理者と直接話ができ、人柄を評価してもらいやすくなります。

転職エージェントの手数料がかからないため、採用側にとってもコストメリットがあり、その分を給与に反映してもらえる可能性もあります。

個人転職活動の課題と対策:

情報収集が限定的になりがちですが、以下の方法で補完できます:

  • 職場のホームページや求人情報を詳細に確認
  • 看護師向けの口コミサイトで内部情報を収集
  • 知人のネットワークを活用した情報収集

給与交渉が難しい場合は、市場相場を事前に調べ、自分のスキルと経験を客観的に評価して交渉材料を準備しましょう。

効率的な個人転職活動のコツ:

  • 複数の求人サイトに登録し、情報を比較検討する
  • 気になる職場には積極的に問い合わせや見学を申し込む
  • 履歴書・職務経歴書は職場ごとにカスタマイズする

Q5. 高収入を目指すために、どのような資格取得が有効ですか?

A. 職場や専門分野によって有効な資格は異なりますが、収入アップに直結する資格をご紹介します。

確実に収入アップにつながる資格:

専門看護師・認定看護師は最も効果的な資格です。資格手当として月1万円~5万円が支給される職場が多く、年収にすると12万円~60万円のアップが期待できます。特に感染管理、がん看護、救急看護などの分野は需要が高く、転職時にも有利です。

透析技術認定士は透析クリニックでの転職に非常に有効です。専門性の証明となり、基本給アップや資格手当の対象になります。

訪問看護師向けの資格(在宅看護専門看護師、訪問看護認定看護師など)は、訪問看護ステーションでの管理者ポジションに就く際に重要視されます。

美容関連の資格(日本医学脱毛学会認定士、アートメイク技術者資格など)は美容クリニックでの専門性向上と収入アップに直結します。

投資対効果を考慮した資格選択:

資格取得には時間と費用がかかるため、自分のキャリア目標と照らし合わせて選択することが重要です。現在の職場で活かせる資格なのか、転職先で評価される資格なのかを事前に確認しましょう。

資格取得のタイミング:

  • 現在の職場で支援制度がある場合は活用する
  • 転職を検討している分野の資格を先行取得することで、転職活動を有利に進められる
  • 資格取得後は必ず履歴書や面接でアピールポイントとして活用する

Q6. 地方在住でも高収入の看護師職場はありますか?

A. 地方でも高収入を得られる職場は存在しますが、都市部とは異なる戦略が必要です。

地方で高収入を得やすい職場:

地域の基幹病院では、都市部と遜色ない給与水準を提供している場合があります。特に医師確保が困難な地域では、看護師の待遇改善に力を入れている病院が多く見られます。

透析クリニックは地方でも安定した高収入が期待できます。地域密着型の医療として需要が高く、専門性により都市部との給与差が小さい傾向があります。

訪問看護ステーションも地方での有力な選択肢です。在宅医療の需要は全国的に高まっており、管理者ポジションであれば年収500万円以上も現実的です。

地方特有のメリット:

生活コストの低さを考慮すると、都市部より低い年収でも実質的な収入は同等以上になることがあります。住居費、交通費、食費などが安いため、手取り収入の使い道により余裕が生まれます。

競争相手の少なさも地方のメリットです。都市部ほど転職希望者が多くないため、条件の良いポジションに就きやすい場合があります。

地方転職成功のポイント:

  • 地域の医療情勢を事前に調査する
  • 地方自治体の医療従事者支援制度を確認する
  • 移住支援制度や住宅手当なども含めて総合的に判断する

実際に、都市部から地方の基幹病院に転職し、年収は若干下がったものの生活の質が大幅に向上したという事例も多数あります。

さいごに

結論を再掲すると、看護師の給料が高い職場は、以下の通りです。

  • 300床以上の病院
  • 病棟の介護老人保健施設
  • 有料老人ホーム
  • 訪問看護ステーション
  • 有料老人ホーム
  • 美容クリニック

特に介護系施設や訪問看護師ステーションは、採用ニーズが高いので、転職を考えている方は候補に入れてみてください。

現職でも昇給でベース給与がアップすることはありますが、それでも看護師の給料はなかなか上がらないと言われます。こちらに関しては『【徹底解説】看護師の給料が上がらない4つの原因』で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。

この記事があなたの将来に役立つよう願っています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。

目次