「外来看護師ってどうなんだろう…?」
「働きやすいのかな…?」
と気になりますよね。
外来看護師は、日勤のみで土日祝日はお休みということもあり、看護師の中でも非常に人気の職種です。
ただ、病棟勤務と比べて給料が低い上に、速く業務をさばくことがポイントとなるなど、「自分の看護観と合わない…」と感じる人が多いのも事実です。
このページでは、元看護師で人材コンサルタントの私が、外来看護師についてご紹介します。
- 外来看護師の仕事内容と役割
- 外来看護師の給料や労働条件
- 外来看護師として働くメリット|病院看護師にはない4つの理由
- 外来看護師として働くデメリット|離職率が高い5つの理由
- 外来看護師に向いてる人・向いてない人
- 外来看護師の後悔しないための職場の選び方
- 外来看護師に転職したい人におすすめする転職サイト3選
全て読めば、外来看護師の給料や仕事内容、あなたに向いているかどうかがわかります。
※本記事は看護roo!、レバウェル看護、マイナビ看護師、ナースではたらこ、ナース専科 転職などのPRを含みます
1. 外来看護師の仕事内容と役割
外来看護師は、外来診療において以下の仕事内容と役割を担います。
順番にご紹介します。
1-1.医師の診療補助
医師が患者さんを診察しやすいようにサポートすることは、外来看護師の仕事の一つです。
医師の診察前には、患者さんがスムーズに診療を受けられるよう誘導したり、受付時の会話を通じて容態の情報収集をおこなっています。
情報収集とは、診察前に病状をを聞き取ったり、既往症など医師が診察に必要な知識を得たりすることです。
血圧の測定、状況に応じて診察に必要な医療器具の準備や、採血などの検査、処置等の対応もします。
1-2.患者さんへの説明
外来看護師は、患者さんへの説明と指導も担当します。
例えば、「医師の治療方針」「服薬する薬の種類やタイミング、食事制限」などを丁寧に説明し、しっかりと理解してもらいます。
これらの多くは、医師の診察後、患者さんが待合室で待機している間におこなわれます。
診察時に医師に聞けなかったことなど、看護師が質問を受けることも多く、患者さんが確実に回復するために支援をすることは、外来看護師の腕の見せ所です。
1-3.施設内の事務作業
施設内の事務作業は、病院では事務員が行いますが、クリニックでは看護師が担うことがあります。
担当業務の例
- 電話対応
- 受診受付
- 初診時の患者の情報入力
- クレーム対応
- 物品の整理整頓や保有
- 書類の整理
- ワクチンや医療物品の発注
- 院内の掃除
業務量が多いため、流れ作業のように次から次へと処理をせねばならず、この業務がつまらないと感じる方も多いです。
1-4.病棟との連携
病棟がある外来の場合、病棟と連携することも外来看護師が担当しています。
外来での診察結果によっては、精密検査や手術、入院が必要となる場合もあるからです。
その場合は、病棟へ必要な情報共有をおこない、ご本人や家族の不安解消、医師への連絡と応急処置の依頼、病棟看護師への情報共有など、必要な仕事を洗い出し、対応します。
患者の容体によって対応内容が変わり、入院先となる病棟へ患者さんを移送し、引き継ぐなど、慌ただしくなることも多いです。
2. 外来看護師の給料や労働条件
外来看護師の給料は常勤であれば年収400万前後、非常勤であれば時給1,500円〜2,000円ほどです。
看護師の全体平均年収が483万円であることを考えると、やや低水準であると言えます。
ワークライフバランスを考えると非常に魅力的な職種ですが、電話対応や入力といった事務作業が多く、単調な作業がつまらないと感じてしまう人もいます。
原則、日曜・祝日休みなので、子育てしながらでも両立しやすいように見えますが、患者が残っていると残業が発生するため、残業についてはほぼ日常的であると覚悟しておいた方が良いでしょう。
地域によっては市町村単位で休日当番を担うことがあり、その場合は日曜・祝日でも出勤のケースもあります。
外来看護師の1日
ここでは、クリニック外来に勤める看護師の1日のスケジュールを紹介します。
一日、ひっきりなしに動き続ける必要があり、トイレすらタイミングが見つからない職場もあります。
病棟に比べたら体力的には楽なものの、次から次へと来る仕事を迅速に処理し続けることは、外来看護師特有の大変さです。
3. 外来看護師として働くメリット|病棟看護師にはない4つの理由
外来看護師は病棟看護師にはないメリットも多く、看護師の中でも人気な職種の一つです。
ここでは、その主な理由を4点紹介します。
それぞれ、現役外来看護師の方の口コミと一緒に紹介していきます。
3-1.夜勤がなく、日曜・祝日も休みであることが多い
外来看護師は夜勤がなく、休みも決まっているため、規則的な生活を送ることができることが人気の理由の一つです。
「夜勤がつらい…」と感じる看護師さんは多いですから、規則正しい生活を送れることは最大のメリットでしょう。
3-2.患者と深く関わらなくて良くて楽
1人の患者さんが完治するまで通院するとはいえ、病棟看護師と比べると患者との関係性が薄く、気楽で良いと感じる方も多いです。
逆に、患者さんとの深いコミュニケーションを取りにくい環境であるとも言えるため、つまらなさを感じる人もいます。
3-3.復帰しやすい
非常勤、常勤の求人が豊富にあり、どこの病院・クリニックも大きく仕事内容は変わらないため、職場復帰がしやすいという良さがあります。
ワークライフバランスの保ちやすさからも、子育て中のママさんナースの復帰先として人気が高いです。
3-4.外来看護師は、介助などの肉体労働が病棟看護師よりも少ない
外来看護師は、介助などの肉体労働が病棟看護師よりも少ないというメリットがあります。
病棟看護師の場合、入院患者と接することから、介助量は多くなりますが、外来看護師の場合は、ケアに関連する介助が必然的に少なくなるからです。
4. 外来看護師として働くデメリット|離職率が高い5つの理由
外来看護師は夜勤なしで体力的に楽という好条件な勤務体系の割に、離職率が高いという傾向があります。
離職率が高くなる理由としてよくあげられる5項目を紹介しますので、「これは嫌だな…」と思った場合は他の職種を検討するのも良いでしょう。
逆に、「これくらいのことなら問題なし!」と思えるようであれば、向いているといえます。
- クレーマー対応がストレス
- 自分のペースで仕事がしづらく、スピード感を求められる
- 1人1人の患者さんと接する時間が少なく、流れ作業になりがち
- 看護師としてのスキルアップがしにくい
- 外来看護師の給料は、病棟看護師よりも少ない
それぞれ、現役外来看護師の方の口コミと一緒に紹介していきます。
4-1.クレーマー対応がストレス
外来看護師は、年齢性別問わず不特定多数の人と接するため、いわゆるクレーマーのような患者の対応をすることもあります。
最近は理不尽なクレームも増えており、対応をしているうちに仕事がたまって残業が増えたりと、精神的・体力的な負荷につながっています。
4-2.自分のペースで仕事がしづらく、スピード感を求められる
外来看護師は、電話対応・受付・診察介助といった仕事を、ひたすらこなし続けますので、自分のペースでのんびりという雰囲気はありません。
スピード感が求められ、患者さんを大事にすることはもちろんですが、とにかく仕事が速く回すことを優先して業務にあたります。
4-3. 1人1人の患者さんと接する時間が少なく、流れ作業になりがち
事務作業やその他の業務も多い外来看護師だからこそ、1人1人の患者さんと接する時間が少なくなり、流れ作業になりやすいです。
患者さんの看護に深く関わることは難しいという側面があります。
4-4.看護師としてのスキルアップがしにくい
外来看護師は、他の診療科にくらべて、スキルアップがしにくい点はデメリットの一つです。
これは、病棟勤務とくらべて経験できる領域が少ないことや、看護以外の仕事も多いためだと言えます。
4-5.外来看護師の給料は、病棟看護師よりも少ない
外来看護師は、夜勤や残業がないことから、病棟看護師よりも給料が少ない傾向にあります。
その理由は分かっていても、毎日の業務に忙殺されていると、「こんなに頑張っても、給料はこれだけ…」と感じる外来看護師さんも多いです。
5. 外来看護師に向いてる人・向いてない人
これまでにご紹介した内容を元に、向いている人・向いていない人の条件を洗い出しました。
ぜひ、チェックしてみてください。
一つの基準としては「向いている方の4つの条件」から3つ以上に該当した上で、「向いていない方の5つの条件」が2つ以下の方は外来看護師が向いている可能性が高いです。
(3つ以上該当したら◎)
- 仕事内容よりもワークライフバランスを重視する方
- 患者に深入りせず淡々と仕事をしたい方
- スピード感をもって仕事をすることが得意な方
- スキルアップを重要視していない方
「やりがい」という部分では、なかなか満足しにくい職種のようですが、割り切って働くには人気です。
向いていない方の5つの条件
(2つ以上該当したら△)
- 日常に変化を求めている方
- スキルアップしたい方
- 高い給与を求める方
このように、仕事は仕事でプライベートも大事、と割り切って働きたい方に外来看護師は向いていると言えるでしょう。
対して、スキルアップを視野に入れたい方は、限られた範囲の仕事になるので、物足りなさを感じるかもしれません。
6. 外来看護師の後悔しないための職場の選び方
外来看護師は離職率も高く、後悔しないためにも職場はしっかりと選びましょう。
具体的には、以下の観点をチェックすることがおすすめです。
順番に解説します。
6-1.残業の量を確認する
外来看護師は残業が多い職場もあるため、残業の量を確認しておきましょう。
また、求人に「残業なし」と書かれていても、業務時間内の状況を事前に確認しておくことは大切です。
一概に残業なしと記載があっても、業務量が多いケースと少ないケースの両方が考えられるからです。
特に求人に「働き甲斐がある」「やりがいがある」などの文言がある場合、忙しい可能性があるでしょう。
6-2.職場の雰囲気を確認する
職場の雰囲気を確認しておくことも、大切です。
入職前に職場見学が難しい場合、その病院やクリニックを患者としてたずねてみても良いでしょう。
看護師さんの対応や、患者さんとのコミュニケーションなど、職場内の空気感をご自身で確認し、自分に合うかぜひ考えてみてください。
転職サイトを利用すると、担当者から求人の内容だけでなく、どのような職場なのか雰囲気なども教えてもらうことができます。
6-3.福利厚生を確認する
求人を見る際は、福利厚生もチェックしておきたいポイントです。
複利厚生には法律で定められているものと、医療機関独自のものの2種類があります。
外来看護師の場合、小さなクリニックなどの求人も多いですから、社会保険(健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険)が完備されているかは確認しておくことがおすすめです。
医療機関独自の福利厚生に関しては、院内保育などの託児所や、単身者用の寮など、希望がある方はチェックしておくとよいでしょう。
職場選びでの確認ポイントをお話しましたが、全てをご自身で確認するには限界があります。
そこで、納得のいく職場を見つけるためにも、外来看護師の案件を多く持つ転職サイトに相談することがおすすめです。
事前にチェックするべき3項目(転職サイトの担当者に聞きましょう)
- 残業の量
- 職場の雰囲気
- 福利厚生
転職サイトを利用する際は、外来看護師の案件をできる限り多く持っていて、なおかつそれぞれのクリニックや病院の職場の雰囲気を熟知している転職サイトを選びましょう。
次章で、おすすめの転職サイトを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
7. 外来看護師に転職したい人におすすめする転職サイト3選
数ある転職サイトのなかから、以下を基準に、「利用者からの満足度の高い看護師向け転職サイト」をピックアップしました。
転職サイト選定基準
- 求人数 …総求人数が多いほど、理想にぴったりの求人を見つけやすい
- 利用者満足度(提案&サポート力) …利用者の口コミをもとにサービスの質を評価。優秀なキャリアアドバイザーに担当してもらえれば、理想の職場を提案&手厚いサポートが期待できる
利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、おすすめの転職サイトは、以下のとおりとなりました。
転職サイト | 求人数|総合満足度 |
---|---|
1位 看護roo! | 55,907件|◎4.3 利用者満足度96.3%、看護師さんからの人気No1の転職サイト。細かい条件で求人が探しやすく、面接対策&サポートも手厚い。 |
2位 レバウェル看護(旧 看護のお仕事) | 135,763件|○3.8 総求人数トップレベル!累計40万人以上の利用者がいる転職サイト。LINEで最新の求人情報が得られるなど、気軽に転職活動ができる |
3位 マイナビ看護師 | 60,875件|◎4.1 求職者のペースに合わせたサポートが強み。全国22箇所に相談会場があり、地方在住者も来社相談しやすい |
※求人数2022年8月更新
この記事では3サイトに厳選しています。より詳しく知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』を参考にしてください。
1位.看護roo! | 看護師さん利用者満足度No.1
『看護roo!』は、転職経験のある看護師さんから最も選ばれている、人気No1の看護師転職サイトです。
登録者のみが閲覧・応募できる非公開求人も多数保有しています。
看護roo!の特徴
- 利用者満足度96.3%
- 公開求人55,907件+非公開求人も多数
- 面接同行や選考対策など手厚いサポート
さらに、細かい条件を組み合わせて仕事探しができるため、希望にぴったりの求人を見つけやすくなるでしょう。
『看護roo!』は、30年以上に渡る転職支援実績のある株式会社クイック(東証一部上場企業)が運営するサービスです。
信頼と実績も十分で、面接時に希望者には専任の女性スタッフが同行してくれるなど、きめ細かいサポートが魅力といえます。
こんな看護師さんにおすすめ
- みんなが使っていて、実績豊富な人気のサイトを利用したい
- 給与や条件、人間関係などが良い職場情報を知りたい
- はじめての転職で不安なのでプロに相談したい
2位.レバウェル看護(旧 看護のお仕事) | 求人多数で選択肢の幅が広い!
『レバウェル看護(旧 看護のお仕事)』は、求人数がトップレベルの転職サイトです。キャリアアドバイザーが、病院や施設を訪問して直接取材を行っており、現場のリアルな情報を提供しています。レバウェル看護(旧 看護のお仕事)の特徴
- 累計利用者数40万人以上
- 友だちに勧めたい転職サイトランキングNo.1
- 総求人数は135,763件と転職サイトトップレベル
「人間関係や施設の雰囲気はどうか」「子育て中の看護師が働きやすい環境か」などの情報を踏まえて、最適な提案をしてもらえるのもポイントです。
また、LINEで「新着求人情報が届く」「担当のキャリアアドバイザーに相談できる」など、気軽に転職活動ができる点も魅力的といえます。
こんな看護師さんにおすすめ
- できるだけたくさん求人が見たい
- 職場の雰囲気や内部情報を知りたい
- 気軽に求人探しがしたい
3位.マイナビ看護師|ペースに合わせて転職できる
『マイナビ看護師』は、大手人材企業マイナビが運営する定番の転職サイトです。数週間で内定を目指す「スピード転職」や、数ヶ月に渡ってゆっくりと職場を探す「じっくり転職」など、求職者の都合に合わせたスピード感でのサポートをしてくれます。
マイナビ看護師の特徴
- 看護師認知度5年連続No1の定番転職サイト
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加えて、面接の日程調整なども、キャリアアドバイザーが代行してくれるサービスも提供しています。自分のペースで転職活動を進めるのに最適な転職サイトといえるでしょう。
こんな看護師さんにおすすめ
- なるべく早く次の仕事を見つけたい
- 数ヶ月かけて余裕を持って転職活動したい
8. まとめ
外来看護師の役割や向き不向きを解説しました。
再掲となりますが、外来看護師の役割は以下の通りです。
- 医師の診療補助
- 患者さんへの説明
- 施設内の事務作業
- 病棟との連携業務
スキルアップを重視する方には不向きですが、夜勤がなく復職しやすいなどの理由から、プライベートとの両立を重視したい方には適した働き方と言えます。
転職を検討している方は、この記事で紹介した転職サイトから興味のあるものにいくつか登録することをおすすめします。転職活動について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
院長指示のため、タクシー代を持たされ、帰りはタクシーで戻っていました。