転職活動を始めるために履歴書を書こうとして、「志望動機」の作成に悩んでいませんか?
志望動機は、介護職やその職場で働きたいという、あなたの熱意を伝える大切な項目と言えます。
しかし、「自分だけの志望動機が書けない…」「1社ごとに志望動機を書くのは大変…」と悩んでいる人はとても多いのです。
そこでこのページでは、転職コンサルタントとして多くの介護転職者を成功に導いてきた知見と経験をもとに、「合格する」志望動機作成のコツとノウハウをご紹介します。
- 履歴書の「志望動機」を考えるための4ポイント
- 志望動機の正しい書き方3ステップ
- 介護の転職に役立つ志望動機の例文
- 例文を参考に独自の志望動機を作ろう
- 介護職の志望動機作成に強いコンサルタントがいる転職サイト
- 履歴書の書き方3つのポイント
- 介護職の面接対策のポイント
この記事を読めば、合格する志望動機の書き方が分かります。
1. 履歴書の「志望動機」を考えるための4ポイント
履歴書の志望動機作成の際に、考えるべきポイントは下記4つです。
早速ご紹介します。
1-1. その職場を選んだ経緯や理由
履歴書の志望動機作成時に考える最初のポイントは「その職場を選んだ経緯や理由」を書くことです。
これは、履歴書の志望動機欄は入社をしたい施設への熱意を伝える場であるからです。
「多くの施設の中から貴社を選んだ理由は…」など、その職場へ入りたいと思った理由を志望動機として具体的に書くことが効果的でしょう。
そのためには、ホームページなどから、会社の理念、成長戦略、人材育成方針などをよく調べ、どのポイントに魅力を感じたのかを志望動機に盛り込みましょう。
ここで注意したいのは、待遇面(給与、休日、残業の有無など)ばかりを書かないことです。
「希望する職場で働くことで介護士として成長したい」「人間的にも向上したい」など、前向きな理由を書くことが大切と言えます。
1-2. 介護士としての具体的な経験や成果
二つ目のポイントは、介護士としての経験や成果を具体的に書くことです。
これは「過去にどのような施設で働き、どのような経験を得たのか」「どのような立場で仕事をしていたのか」「リーダー経験はあるのか」などのポイントで書くと良いでしょう。
これらの経験・経歴を伝えることで「この人は入社したらこんな仕事ができる」「即戦力として働けるのではないか」と採用担当者の具体的なイメージに繋がります。
また、もし前職で「施設の利益を◯〇%上げた」「業務改善のスキームを構築した」など過去の業務や実績があれば書くことがおすすめです。
具体的な成果や積極性を伝えることで、戦力としてぜひ入社してほしいと担当者の期待値が高まるでしょう。
1-3. 転職理由はポジティブに
三つ目のポイントとして、転職理由はポジティブに書くことが大切です。
介護士の転職理由は全てがポジティブなものばかりではないでしょう。
「人間関係が耐えられない…」や、「前の施設の仕事がキツかった…」など、ネガティブな理由で転職をする人が多いことは事実です。
しかし、その理由をそのまま志望動機に書くことはおすすめしません。
ネガティブな理由を書くと、あなたの印象までネガティブになる可能性が高く、「何か問題がある人なのではないか」と思われてしまう可能性があります。
もし本当の転職理由がネガティブなものであったとしても、志望動機欄に書く内容はポジティブな内容に変換しましょう。
1-4. 志望動機と自己PRを結びつける
最後のポイントは、志望動機を作成する際に自己PRと結びつけることです。
自己PRとは、「自分の長所や特徴」を中心に、自分の強みや自分を採用するメリットを伝えることです。
つまり「志望動機(貴社に入社したい理由)」「自己PR(自分にはこういう強みがあります)」この2点を掛け合わせます。
それにより、なぜその職場を選んだのかという理由に説得力が生まれ、かつ、あなたを採用するメリットも伝えられるようになるのです。
この2点がしっかりと結びついているほど、採用担当者が納得のいく志望動機となります。
自己PRの書き方を知りたいという方は、こちらの記事もおすすめです。
次章では、志望動機の正しい書き方を段階ごとに紹介します。
2. 志望動機の正しい書き方3ステップ
志望動機は「順を追って考えると、必ずいい志望動機が書ける」という書き方のステップがあります。
熱意が伝わる志望動機とは何か、ということを本質的に考えていくと下記の3ステップに分解されますので、ぜひ実践してみてください。
Step1. 明確なキャリアの目標を書き出して伝える
まず初めに、明確なキャリアの目標を書き出します。
例えば、
- 「認定介護士福祉の資格を取得し、スキルアップしたいと考えています」
- 「将来、在宅介護の専門家として地域社会に貢献していきたいと考えています」
といったように、どの分野でどんな成長がしたいか明確に書くようにしましょう。
本音としては「給料が良い」「職場が近い」という側面もあるかもしれませんが、将来のキャリアを明確に書くことで、あなたの本気度を熱意を持って伝えることができます。
Step2. 興味を持った理由
次に、その職場に興味を持った理由を整理して伝えます。
例えば、
- 「全ての利用者様のQOLを高めるために、ご本人の想いを最優先に尊重する理念に深く共感しています」
- 「地域社会と密接に接しながら在宅介護に取り組む姿勢に共感しました」
といったように、「その施設ならでは」の理由を考え、その会社の強みや姿勢に共感していることを伝えましょう。
そのためにも、施設や職場の情報を事前に調べることは欠かせません。
「明確なキャリアの目標に沿って興味を持った」と書ければ、面接場面であなたの志望動機をストーリー化して話すことができます。
Step3. 即戦力アピール
最後に、入った職場ですぐに活躍できる根拠をPRします。
- 「デイサービスでの勤務経験が長く、介護主任者として2年業務にあたってきました」
- 「特別養護老人ホームで5年勤務しており、一通りの業務はこなせます」
といったように、自身の強みを分かりやすくPRすることで、即戦力としての活躍を期待させることができるでしょう。
一方、未経験の職場に転職しようと考えている介護士の方は、即戦力アピールが難しいと思います。
未経験転職に悩んでいる方は、『未経験から介護職に転職するための全知識|求人サイトおすすめ』も参考にして下さい。
3.介護の転職に役立つ志望動機の例文
それでは、ここから介護職への様々な転職ケースを想定して、志望動機の例文を書いていきます。
3-1.異業種から介護業界への未経験転職
介護業界未経験者の場合、前職の職務経験を介護の仕事に活かしたいという気持ちや姿勢をアピールすることが特に重要です。
もし前職で介護関係の商材に触れる機会があった場合は、それらをきっかけに志望動機を膨らませていくと良いでしょう。
3-2.ケアマネージャーへの転職
ケアマネージャーは、要介護者や要支援者に対して最適な介護サービスを受けられるようケアプランを作成したり、家族や施設、市町村など各所への調整を担当します。
そのため、実際に介護現場で仕事をした経験から、各所との連携の重要性を学んだことをアピールするのが有効です。
有料老人ホームにて、介護福祉士として利用者の方の生活介助を行ってきました。はじめのうちは実際の介助だけで精いっぱいだったのですが、長く務めるうちに利用者のご家族が抱えている福祉制度やサービスへの不安や悩みに触れる機会が増え、それらを解消できるような人材になりたいと考えました。
今後はそれらを解決できるようなスキルや知識を身に着け、実際に介護福祉士として働いた経験を活かしつつ、最適なケアプランを作成したいと考えます。
3-3.ホームヘルパーへの転職
ホームヘルパーは利用者の自宅に訪問し、身体介護や生活援助を行います。
基本的に介護をひとりで行うため、他の介護職と比較しても利用者との信頼関係を構築できるかどうかが重要視されます。
そのため、自宅で介護を受ける利用者の精神面の支えになりたいことをアピールするのが効果的です。
祖母の訪問介護を担当していたホームヘルパーの方が、祖母と友人のように親しくしてくれたのが印象的で、私もそんなホームヘルパーを目指してみたいと思うようになりました。他の介護職も考えたのですが、利用者一人ひとりの生活や価値観に密着したケアがしやすいのではないかと考え、ホームヘルパーを志望しました。
3-4.生活相談員への転職
生活相談員は、利用者や利用者の家族が抱えている問題や不安な気持ちを汲み取り、最適な介護サービスを一緒に考えるのが仕事です。
そのため、志望動機は問題の一つひとつに真剣に向き合うことができる責任感の強さや、問題を汲み取れるコミュニケーション能力の高さをアピールするのが効果的と言えます。
前職では有料老人ホームにて介護を担当していましたが、介護福祉士の立場では解決できない問題を抱えた利用者の方と接する機会があり、歯がゆさを感じていました。この度生活相談員として転職することで、利用者の方に適した生活支援や介護サービスの紹介を行う立場として、介護やサポートの経験を積みたいと考えています。
補足:志望動機は「自分の言葉で書く」ことを意識する
ここまで、志望動機の書き方・例文を紹介してきましたが、実は例文に頼りすぎるのはおすすめではありません。
あくまで例文は参考にすべきものであり、自分の言葉で志望動機を作成することが重要です。
次章では、例文を参考に自分だけの志望動機を作成することについて、詳しくお話します。
4. 例文を参考に独自の志望動機を作ろう
志望動機を書く際には、上記の例文をベースにご自身の志望動機を考えてみてください。
ただし、例文に頼りすぎることは逆効果であり、コピペはおすすめしません。
ここでは、下記の順番でお話していきます。
早速見ていきましょう。
4-1. 例文のコピペがNGな理由
まずは例文に頼るのがNGである3つの理由をご説明します。
ひとつずつご紹介します。
(1) 例文の転用は採用担当者にすぐばれる
例文の転用は、採用担当者にすぐにばれるため、やらない方が良いでしょう。
例文を参考に志望動機を作成したいと考える方は多くいらっしゃいますが、インターネットに掲載されている例文を転用した志望動機を履歴書に記載すると、採用担当者はすぐに分かってしまいます。
なぜなら、担当者は自社に応募する志望動機を何百通と読んでいるため、「当社の良さをしっかり認識した志望動機」と「ネット検索で上位表示されるサイトの例文をパクッた志望動機」の違いは明らかであるからです。
ですので、自分だけの志望動機をしっかりと考えて記入することが大切です。
(2) 志望動機は面接でも質問される
二つ目の理由は、志望動機は面接でも質問される項目であるためです。
履歴書の志望動機は「書類選考を通過すればOK」ではなく、ほとんどの場合、面接で採用担当者から再度質問をされるでしょう。
しっかりした自己分析から自分のWill(想いや気持ち)を明らかにして志望動機を書かないと、肝心の面接がうまくいかなくなってしまいます。
このため、面接で質問されることも想定し、志望動機を作成すると良いでしょう。
(3) ネットに出ている例文の中には質が低いものも
残念ながら、ネットに掲載されている例文の中には質が低いものが存在します。
志望動機はご自身の自己PRの部分とリンクして作成することがポイントのひとつですが、ネットに出ている例文は万人向けに書かれているものが多く、内容が手薄となりがちなのです。
また、ノウハウを提示することなく、例文だけを出しているサイトも多くあります。
このため、例文に頼りすぎることなく、1章のポイントと2章のステップを踏みながら、オリジナルの志望動機を作成してみてください。
4-2. オリジナルの志望動機を作るコツ
では、オリジナルの志望動機を作成するためのコツはあるのでしょうか。
具体的なコツは下記の通りです。
自分だけの志望動機を完成させるために、ぜひやってみてください。
(1) 実体験を取り入れる
志望動機の文章にご自身の実経験したことを取り入れることで、唯一無二の文章となります。
このため、面接で聞かれても説得力のある説明ができるでしょう。
そうは言っても、「自分で書くのが難しい…」「受かる志望動機を作成したいが、自分にできるのか…」と感じる方もいらっしゃると思います。
そんな方は、転職サイトのコンサルタントに志望動機を添削してもらうことがおすすめです。
(2) 転職のプロのアドバイスをもらう
ご自身が書いた文章を転職のプロに確認してもらい、アドバイスを受けることは非常に重要です。
志望動機は面接官が見るものですので、客観的な視点が欠かせません。
このため、転職のプロであるキャリアコンサルタントにチェックを依頼をすることで、よりブラッシュアップされた志望動機となるでしょう。
次章では、志望動機作成に強い転職サイトをご紹介します。
5.介護職の志望動機作成に強いコンサルタントがいる転職サイト
志望動機の書き方を転職サイトのコンサルタントに相談することで、書類作成方法のアドバイスをもらうことができます。
また、志望動機を見て人事担当がどう思うのかなど、転職のプロの目線から添削をもらうことができるでしょう。
ここでは、下記の観点でおすすめの転職サイトを3つピックアップしました。
転職サイトを評価する3つの基準
- 求人の質・量:保有している求人数や質は十分かどうか
- 提案力:求職者にぴったりの提案をしてくれるかどうか
- サポート力:コンサルタントからの手厚いサポートを受けられるかどうか
最終的に利用しなくても全く問題ないので、まずは気軽な気持ちで一歩を踏み出してみて下さい。
ここからは、介護業界に強いおすすめの転職サイトを紹介します。
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6. 履歴書の書き方3つのポイント
本章では、志望動機を含む履歴書の限られたスペースでの書き方を3つご紹介していきます。
履歴書の書き方全般を知りたい方は、『現役エージェントが教える!受かる転職履歴書の書き方完全マニュアル』を参考にして下さい。
ポイント1. バランスのとれた文字の大きさ
全体的にバランスのとれた文字の大きさで履歴書を書くと見栄えがよくなるためおすすめです。
文字の大きさを揃え、斜めにならないように注意しながら書きましょう。
また、漢字に対してひらがな・カタカナは7割~8割程度の大きさを意識し、漢字とひらがな・カタカナの配分も意識すると綺麗に整って見えます。
文字の大きさは、読みやすい大きさを意識し、どの年代の担当者でも読める大きさを意識しましょう。
ポイント2. 文章量はスペースの8割を意識
スペースの大きさにもよりますが、文字量はスペース8割を埋めることを意識しましょう。
文章を書くスペースは、余白が多すぎると熱意が伝わらす、印象を悪くしてしまいます。
また、欄外にはみ出すほどにぎっしり書き込まれた履歴書は、熱意は伝わるものの、読みにくいだけでなく、簡潔にまとめる能力に欠ける印象を与えてしまいます。
このため、8割を埋めることで、見やすくまとまっている印象を与えることができるのです。
ポイント3. 介護職専門の転職コンサルタントの添削を受ける
どうしても、履歴書の書き方に自信のない人は、志望動機と併せて介護職専門の転職コンサルタントに添削してもらいましょう。
大手の転職サイトにお願いすることで、履歴書の添削と細かいテクニックを聞くことが可能です。
転職コンサルタントとの相談は基本的に無料ですので、まず相談してみることがおすすめと言えます。
(参考) 履歴書は「志望動機欄」のないものを選ぶのもおすすめ
履歴書の中には志望動機欄がない履歴書も存在するため、こちらを選んでも良いでしょう。
なぜなら
- 書類選考の多くは“職務経歴書”によって行われ、履歴書は人事情報として保管するもの
- 履歴書は限られた枠内での情報しか伝えることができないため
です。
また、「志望動機欄のないもの」を選べば志望動機に悩んだり、うまく書けなくてマイナスになってしまうこともありません。
介護職の場合、履歴書の提出は必要でも、「面接重視」の場合も多くあります。
「履歴書は人事情報として保管するもの」という理由が同様に当てはまり、履歴書内容を気にされなくても問題ありません。
7.介護職の面接対策のポイント
志望動機を記載した履歴書を企業に送り、書類選考に合格した場合は、1次面接に呼ばれます。
ここでは、書類選考に合格した後の選考フローである面接対策のポイントとして、前日までにやることと、面接当日にやることを簡潔に紹介します。
7-1.前日までにやること
面接対策として、質疑応答の練習や志望動機のブラッシュアップなどを行いましょう。
おすすめは、転職サイトの面接対策を利用することです。
模擬面接、面接マナー講習などの面接対策ができる場合があるので、積極的に活用してみましょう。
7-2.面接当日にやること
会社までのアクセスを確認し、時間に遅れないように訪問します。
出入り口や受付の場所も忘れず確認しましょう。
当日は事前の面接対策で意識するべきポイントを練習通りに行うのが大切ですが、内定のためには緊張しすぎず自然体な受け答えができることが一番重要です。
7-3.面接の逆質問対策
面接の最後に、こちらから企業へ質問ができる時間がある場合がほとんどです。
気になることはもちろん、何かしら必ず質問するようにしましょう。
このとき、「特にありません」と答えてしまうと、面接官からの印象が悪くなるため、事前に2つ程度の質問を用意しておくのがおすすめです。
具体的には、
- 「入社後はどのような流れで実務に入りますか?」
- 「これまで転職された方は、入社までにどのような勉強をしていますか?」
など、御社に入社したいという積極性をアピールできる逆質問が良いでしょう。
8.まとめ
履歴書の志望動機の書き方について、コツやノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
もし志望動機を作成する際には、下記4つを意識することでグッと印象が良くなるはずです。
- 志望動機の中に自己PRを盛り込み、その後の面接を意識して作成する
- 正しい書き方を意識する
- 例文に頼りすぎない
- 自信が無いときは転職コンサルタントに添削してもらう
ポイントをおさえて「受かる志望動機」を作成しましょう。
以下が、志望動機の添削をお願いしたい介護士が登録すべき転職サイト3選です。
- レバウェル介護(旧:きらケア)|実績豊富で満足度No,1
- かいご畑|未経験の方でも安心して利用できる
- マイナビ介護職|質の高い求人・提案力の高さが評判!
転職活動は、将来のキャリアや待遇など検討すべきことが多いため、しっかり考えた上で、次の一歩を踏み出してくださいね。
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。
前職では人と接する仕事がしたいという気持ちから接客の仕事に従事してきました。これまでは店に訪れるお客様に対して表面的な接客をしていればそれでよかったのですが、人と接することへの物足りなさを感じており、介護職に活躍の場を移すことで、困っている人に対するサポートをしてみたいと思うようになりました。
販売職の仕事で培った接客技術を自分なりに生活介助に活かし、これまで以上の責任感や心配り、思いやりを身に着け、利用者の方の気持ちが明るくなれるようなサポートができる人材になりたいと考えております。