東京都内での介護転職をお考えですね。
介護転職は、自分の希望条件に合う求人をどれだけ多く得られるかがカギとなります。
求人情報にうまくアクセスできないと、「早く転職したいのに全然求人が見つからない」「少ない選択肢から妥協して転職先を決めた結果、人間関係が悪い職場だった」といった事態になりかねません。
そこでこの記事では、東京都内での転職をお考えの介護職の方に向けて、都内の介護求人探しにおすすめの転職サイトや転職事情、転職活動の流れを徹底的に解説します。
すべて読めば、転職を成功させるための具体的な方法が分かるでしょう。
1.東京都の介護求人探しにおすすめの転職サイト5選
当サイトでは、転職経験のある介護職300人を対象に行ったアンケートから、利用者満足度が高かったサイトを厳選しました。
転職サイトの比較・選定基準
- 東京の求人数・質(重要!!)
…どれだけ良質な介護求人を持っているか - 利用者満足度(提案&サポート力)
…介護職一人ひとりのニーズにぴったりの提案・サポートをしてくれるかどうか
回答が得られたサイト満足度の高いものを選定し、求人数が多い順にランキング形式でまとめると、介護転職におすすめの転職サイトは、以下の通りとなりました。(※求人数調査:2021/9)
転職サイトランキング | ||
1位.マイナビ介護公式サイトを見る詳細を見る | 東京都の求人数 6,536件 | |
一人ひとりのペースに合ったサポートが好評の転職サイト。平日忙しい方向けに休日相談会などを実施 | ||
2位.レバウェル介護(旧:きらケア)公式サイトを見る詳細を見る | 東京都の求人数 5,953件 | |
介護職スタッフ満足度No1の転職サイト!総求人数は6万件以上と業界トップクラスで、はじめての転職やキャリアアップ転職におすすめ | ||
3位.ミラクス介護公式サイトを見る詳細を見る | 東京都の求人数 4,305件 | |
業界最大の求人数を保有する転職サイトで、希望の求人を見つけやすい。選択肢を増やすなら登録必須 | ||
4位.クリックジョブ介護公式サイトを見る詳細を見る | 東京都の求人数 2,038件 | |
LINEで気軽に相談OKの転職サイト!面接毎に交通費を1,000円支給してくれるなど、利用者の負担を減らす独自のサービスも魅力 | ||
5位.かいご畑公式サイトを見る詳細を見る | 東京都の求人数 1,656件 | |
未経験求人が多く、「介護の仕事に挑戦したい」方や、資格なしからの転職におすすめの転職サイト |
いずれの転職サイトも電話・WEBでの対応を行っており、居住地を問わず利用可能です。
それぞれ詳しく紹介します。
1位. マイナビ介護
『マイナビ介護』は運営が大手企業で実績のある転職エージェントです。
オススメの求人特集欄には、新しい施設で働きたいオープニングスタッフのみをまとめた求人や、年間休日が110日以上確約されている求人のみなど、希望する条件で求人を探すことができます。
登録すると、元介護士を始め介護の業界に詳しいプロのキャリアアドバイザーから連絡をもらえ、悩みを相談しながら転職について一緒に考えられます。
求人がとにかく多いので、選択肢を増や
すためにも上記2社と合わせて登録することをおすすめします。
マイナビ介護公式:
https://kaigoshoku.mynavi.jp/
2位. レバウェル介護(旧:きらケア)
『レバウェル介護(旧:きらケア)』は、「自宅から徒歩で勤務先に通いたい」「人間関係が良い職場がいい」といった一人ひとりのニーズに応えてくれる転職サイトです。
扱っている正社員求人は27,158件と業界トップクラスであり、幅広い求人を見ることが出来ます。
地域の専門アドバイザーが「自宅から徒歩で通いたい」「人間関係が良い職場に転職したい」といった細かいニーズに応えてぴったりの職場を提案してくれるでしょう。
特に「未経験・無資格可」の求人も多数扱っており、また中でも訪問介護求人は業界最多です。
さらに、「面接に同行してくれる」「ネガティブな情報(離職率や有給消化率など)も包み隠さず教えてくれる」など、転職サイトの中でもサポートのきめ細やかさは群を抜いています。
「はじめての転職で不安」「次の転職は絶対に失敗したくない」という方におすすめです。
当サイトではレバウェル介護(旧:きらケア)のコンサルタントにインタビューを行いました!
レバウェル介護(旧:きらケア)の強みやコロナ禍における介護業界の転職事情をお話いただいたので、登録を検討している方はぜひご覧ください。
こちらをタップ ▼
単なる求人紹介では意味がない。レバウェル介護(旧:きらケア)のキャリアアドバイザーが語る「生活を豊かにする」転職サポートとは
3位. ミラクス介護
『ミラクス介護』は、介護業界で働きたい人向けの日本最大級の転職サイトです。
数多くの保育園・老人ホームを運営する企業が提供する転職サービスであり、約12万件の保有求人の中から、派遣求人も探すことができます。
「非公開求人」の多さや的確なサポートの速さが口コミで評判を得ており、利用した方の満足度は96.7%と高評価な点は大きな強みです。
希望に合った求人を見つけやすく、より多くの求人を見て比較したい方におすすめです。
公式サイト
https://kaigo.miraxs.co.jp/kaigo
4位. クリックジョブ介護
『クリックジョブ介護』は、介護転職のプロに気軽に相談しやすい転職サイトです。
登録後はLINEで相談・情報収集ができるので、「普段は忙しくてなかなか時間が取れない」「まだ転職するかどうか決めてない」という方でも気兼ねなく利用できます。
また、面接毎に交通費を1,000円支給してくれるなど、利用者の負担を減らす独自のサービスも行っています。
ただ求人は都市部に集中している傾向があるので、地方にお住まいの方は『レバウェル介護(旧:きらケア)』などとの併用がおすすめです。
公式サイト:
https://kaigo.clickjob.jp
5位. かいご畑
『かいご畑』は介護向けの人材紹介サービスから、資格講座まで、介護業界で幅広い事業を行うニッソーネットの転職支援サービスです。
総求人数は1万件と、多くの求人数を保有し、悩みをしっかりと聞いてくれた上で求人を紹介してくださると多くの方から好評でした。
また、正社員の求人紹介の他に、派遣としての紹介も行なっていますが、派遣スタッフとして勤務する場合は、介護職員初任者研修などの資格講座を無料で受けられます。
そのため、資格を取ってキャリアアップしたい!という方がステップアップとして使うのもおすすめです。
2.東京都の介護転職市場の動向
「漠然と転職を考えている」という介護職の方に向けて、本章では東京都の介護転職市場の動向について解説していきます。
(1).福祉系求人は、コロナ以前の水準には届かないものの回復傾向
介護求人数は2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時的に少なくなりましたが、2021年時点では回復傾向にあります。
以下は、東京労働局が公開している医療、福祉の新規求人数の推移です。(毎年7月の求人数を比較)
出典:東京労働局
介護職を含む医療、福祉の求人数は、コロナ到来前の2018年頃の水準まで回復しつつあります。
医療・介護系職種の求人数は、他の職種と比べても新型コロナウイルス感染拡大の影響をそれほど受けておらず、採用ニーズは依然高いままと言えるでしょう。
(2).人口10万人あたりの介護職員数は全国比を下回っているが、希望の施設が見つかるかが課題
東京都 | 東京都 | 全国平均 | |
(75歳以上1,000人あたり人員/施設/定員数) | |||
介護職員 ※常勤換算人数 | 92,057.04 | 62.67 | 74.7 |
介護施設数 | 14,868 | 10.12 | 12.40 |
入所定員数(入所型) | 83,974 | 57.17 | 76.41 |
入所定員数(特定施設) | 46,330 | 31.54 | 18.39 |
出典:地域医療情報システム
東京都の75歳以上1,000人あたりの介護職数は62.67人で、全国平均の74.7人を大きく下回っており、全国比で東京都における介護職は大幅に不足していることが分かります。
ただ、有料老人ホームなどの入所型施設の定員数も全国平均の4分の3ほどであり、転職時は希望の求人が見つかるかどうかが課題です。介護職の求人は、地域・施設などで偏りがあるからです。
なお、介護職だけはコロナ禍でも売り手市場の状態が続いており、かつ高齢者の数は今後も増加すると見込まれています。
だからこそ、転職を成功させるには、効率的により多くの選択肢を得ることが重要です。前述の転職サイトなどを活用して情報を集めていきましょう。
(3).平均年収は404万円
介護職平均年収 | |
東京都 | 404万円 |
全国平均 | 379万円 |
※月収×12+年間賞与で計算(福祉施設介護員/ホームヘルパー/介護支援専門員の平均年収から算出)
出典:賃金構造基本統計調査
東京都介護職の平均年収は404万円です。全国トップの年収であり、全国平均の379万円をやや上回ります。なお、最下位は長崎県の294万円です。
介護職の平均年収は、就業エリアによっても大きく異なります。都市部に近いほど平均年収が高くなりやすく、一方で都市部から離れた地方では平均年収が低い傾向にあると言えます。
(4).東京都の地域介護・福祉の特徴
東京都は、高齢者人口の大幅な増加が予測されており、将来的な医療・介護需要の増加が見込まれています。交通網が発達しているものの、高齢者単独世帯も多いことから、病床分離や各地域での在宅医療を進めているところです。
出典:東京都
そこで、地域の医療機関や介護関係者間の広域的な連携を促進し、都内の在宅療養体制の強化を目的として、東京都では「東京都他職種連携ポータルサイト」を運営しています。
これにより、在宅での医療や介護を受けている方の情報の一元管理が可能となり、円滑なサービス提供が期待されています。
出典:東京都
また東京都では「地域包括ケアシステム」の構築を進めています。介護・医療・予防の各専門的サービスの前提として、「住まい」と「生活支援・福祉」の分野における役割の体系化や組織化が必要とされているためです。
出典:東京都福祉保健局
地域包括ケアシステムとは
要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を最後まで続けることができるように地域内で助け合う体制のこと。
それぞれの地域の実情に合った医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される体制を目指す。
このように、今後は地域全体で高齢者を支える取り組みが加速すると考えられます。介護職としては、施設での勤務に加え、他職種との連携やケアマネジメントなど、多方面での支援スキルを身につけていると、転職時の大きな強みとなるでしょう。
3.東京都の介護求人を探す全手段
介護求人を探すための手段には、それぞれメリット・デメリットの側面があり自分に合ったものを選択しなければなりません。
そこで介護求人探しの手段を、「求人数」「サポートの専門性」「特徴」の軸で比較表にまとめました。
結論から言うと、転職活動をスムーズに進めるなら、プロのサポートが受けられる「転職サイト」がおすすめです。
(1).転職サイト(民間の人材紹介会社)
転職サイトは、希望に合った施設の求人を紹介してくれる転職支援サービスです。
転職サイトがおすすめな人
- 転職するのがはじめてで不安
- 給与や条件、人間関係などが良い職場情報を知りたい
- なるべく早く次の仕事を見つけたい
- 実績豊富な介護転職のプロにまず相談したい
転職サイトに登録すると、求職者一人ひとりに担当者(キャリアアドバイザー)がつき、求人探しから選考対策までサポートしてくれます。
転職サイトのサポート
- キャリア相談
- 求人紹介・提案
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接日の調整
- 給与交渉
- 内定後のサポート(入社日の調整、年収の交渉、現職場への退職に関する相談)
希望に合った介護求人をプロ目線で探して提案してくれる点は、非常に魅力的です。
「自宅から20分以内」「給与は今より5万円以上」など条件が複数ある場合、ハローワークや求人広告サイトでは探しづらいことが多々あります。
また、そもそも自分がどのような職場に転職したいか、目的や条件がうまく明確になっていない方も多いでしょう。
ですが転職サイトを利用すれば、キャリアアドバイザーに希望を伝えるだけで、あなたのニーズにマッチした求人を提案してくれます。
連絡手段はメール・電話・LINEがメイン
キャリアアドバイザーとの連絡手段は、メール・電話・LINEがメインです。対面でのやりとりは、2021年現在ほとんど行われていません。
転職サイト利用者に話を伺うと、「メールやLINEなどテキストでのやり取りが楽で良い」という意見が多数派でした。「電話で話をするのが苦手」「休みの日に連絡してほしくない」という方は、メールやLINEでのやり取りが可能なサイトか事前に確認しておきましょう。
なお、介護職の方からの評価の高い大手サイト(レバウェル介護(旧:きらケア)、かいご畑、マイナビ介護)は、いずれも電話・メール・LINEなどでのやり取りとなるようです。
転職サイトは、特にはじめて転職活動を行う方や、絶対に失敗したくないという方におすすめです。
メリット | デメリット |
|
|
(2).ハローワーク
ハローワークは就職支援を行う行政機関です。
ハローワークがおすすめな人
- 今の職場を辞めてから転職活動する予定
- 自分のペースで転職活動をしたい
「仕事を辞めて、失業手当を貰いながらゆっくりと転職活動をしたい」と考えている方は、受給申請のためにハローワークを訪れることになります。その際、ハローワークに設置された機械端末で求人を検索したり、窓口の職員に相談したりできます。
ハローワークは国営の機関のため、どの医療機関とも金銭的な利害関係がなく、中立公正な立場で求人紹介や転職アドバイスをしてくれるのが魅力です。転職サイトでは求人応募を強いてきたりすることも稀にありますが、ハローワークではその心配もありません。
メリット | デメリット |
|
|
求人の質に注意!ハローワークは補助的に使うのがおすすめ
ハローワークは転職活動に役に立つサービスですが、ハローワークだけしか使わないのはハイリスクです。なぜなら、ハローワークには質の低い求人が紛れ込んでいることがある上に、掲載されている求人情報には、嘘が書かれているケースが多くあるからです。
事実、求人票の内容と労働条件が異なるという報告が6,811件も寄せられており、更に福祉業界は虚偽報告の件数が最多です。(参考:平成30年度厚生労働省公表資料)
そのため、他の手段も活用しながら、あくまで補助的な役割としての使用をおすすめします。
なお、ハローワークを活用した転職については、『ハローワークは使うべき?転職相談の流れとメリット・デメリットを紹介』の記事で解説しているので、気になる方は参考にしてください。
(3).求人広告サイト
求人広告サイトは、介護施設などの求人広告を検索できるサービスです。
求人広告サイトがおすすめな人
- とにかく多くの求人情報を得たい
- キャリアアドバイザーはつけず、一人で転職活動したい
気軽に求人を検索して、気になったものがあれば応募するという流れで転職活動を進めていきます。
原則キャリアアドバイザーはつかず、自分一人で求人探し・応募を行うので、マイペースに転職活動したい方や、転職意欲はそれほど高くないが、良い求人が見つかれば転職したい方に適しています。
大手検索エンジン『indeed』や、医療福祉系職種専門サイト『ジョブメドレー介護』『グッピー』が有名です。
メリット | デメリット |
|
|
(4).知人の紹介
知人や友人、元同僚からの紹介で転職するという方法もあります。
おすすめな人
- 介護の仕事をしている友人と交流がある
- 人間関係などリアルな情報を知っておきたい
紹介のメリットは、求人広告からは分からないリアルな情報も事前に教えてもらうことにより、双方のミスマッチを減らせることです。
また紹介経由の応募は、他の手段経由の応募よりも採用されやすい傾向にあります。会社側にとっても、素性の知らない人を採用するよりは、紹介経由での採用の方が信頼できるからです。
ただし、「面接や見学をしてイメージと違っていたとしても断りづらい」「退職を言い出しづらくなる(早期離職の場合は特に)」などのデメリットも大きいため、注意が必要です。
メリット | デメリット |
|
|
(5).直接応募
働いてみたい勤務先があるなら、そこに直接応募してみるという方法もあります。
直接応募がおすすめな人
- 働いてみたい介護施設などがある
- 近場で働くと決めている
転職サイトに求人を出していなくても、「人手不足で人材を確保したい」という会社は珍しくありません。そういった場合、公式サイトの採用ページなどで、介護の募集情報を出しているはずです。
直接応募のメリットは、採用される確率が高いことです。転職サイトなどを経由すれば、会社側にコスト(仲介料)がかかりますが、直接応募での人材採用では、ほとんどコストはかかりません。
また求人広告を出していない会社なら、同時期に応募する人も少なく、競争率も低いでしょう。
評判が良くて気になっている会社などあれば、公式ホームページを確認してみましょう。
メリット | デメリット |
|
|
4.東京都の介護転職:働きやすい職場の選び方
介護転職の職場選びの際には、厚生労働省が提供している「介護サービス情報公表システム」を利用することがおすすめです。
「介護サービス情報公表システム」は、全国の介護サービス事業所のサービス内容などの詳細情報を、インターネットで自由に検索・閲覧できるシステムです。介護保険法の規定に基づき都道府県が行う「介護サービス情報の公表制度」の運用のために、厚生労働省が設置しています。
出典:厚生労働省
介護サービス情報公表システムを利用し、職場の実態をデータで把握することで、働きやすさを応募前に予測できます。
- 4-1.「退職者数」で離職率が分かる
- 4-2.「研修制度」でスタッフが定着しやすい環境か分かる
- 4-3.「受け入れ可能人数」で施設の稼働状況が分かる
- 4-4.「賃金改善以外で取り組んでいる処遇改善の内容」でスタッフへの待遇が分かる
- 4-5.「従業員の男女比と年齢構成」で職場のスタッフ構成が分かる
- 4-6.「安全・衛生管理」で感染症対策の取り組みが分かる
それぞれ詳しく見てみましょう。
4-1.「退職者数」で離職率が分かる
介護サービス情報公表システムでは、事業所における「介護職員の退職者数(前年度1年間)」を知ることができます。
従業員数に対して、著しく退職者数が多い事業所は、「スタッフが辞めやすい環境」の可能性があります。
また、以下の計算を行うことで、離職率を導き出すことも可能です。
離職率=退職者数 / 総従業者数 × 100
なお、介護職の離職率平均は16.2%と言われています。これを上回る事業所は「比較的離職率が高く、スタッフが辞めやすい可能性がある」と予測を立てることができるでしょう。
4-2.「研修制度」でスタッフが定着しやすい環境か分かる
介護サービス情報公表システムでは、「スタッフにどのような研修をしているか」を調べられます。
研修制度が整っている施設では、新人がスムーズに現場で活躍できるようになるため、職員の定着率が高くなりやすいです。
一方、研修・教育体制が整っていない施設では、新人が十分な研修を受けられないまま、現場に出されてしまうでしょう。
実際に、十分な教育や研修が受けられないまま現場に出されてしまい、不安を感じながら仕事をしている新人介護職は多く、39.7%もの介護職が「利用者に適切なケアができているか不安である」と答えています。(参考:介護労働者の就業実態と就業意識調査)
また、研修・教育体制が整っていない施設は、「教育にヒューマンコストをかけられないほど人手不足である」可能性も否定できません。
以下の3点は、入念にチェックしておきましょう
- 研修計画が策定されているか
- 研修の実施記録があるか
- 利用者の意見などが反映されているか
4-3.「受け入れ可能人数」で施設の稼働状況が分かる
「受け入れ可能人数」をチェックすると、施設の稼働状況が分かります。
これは最大受け入れ人数のうち、現在どのくらいの人数が受け入れ可能かを示すものです。数字が小さいほど、施設が満床に近いと考えられます。
それに加えて、同規模の他施設よりも従業員数が少ない場合、一人あたりの負担が大きく、余裕がない状況であることが予測できます。
4-4.「賃金改善以外で取り組んでいる処遇改善の内容」でスタッフへの待遇が分かる
「賃金改善以外で取り組んでいる処遇改善の内容」の項目をチェックすれば、スタッフへの待遇の良さも予測できます。
たとえば以下の施設では、育児休業制度等の充実、事業所内保育施設の整備により、「子育てをしながら働ける環境作り」に取り組んでいることが分かります。
また、メンター制度を導入していることから、新人も働きやすい環境であることが推察されます。
事業所がいかに「スタッフの働きやすい環境づくりをしているか」を事前に把握しておくことが重要です。
4-5.「従業員の男女比と年齢構成」で職場のスタッフ構成が分かる
「従業員の男女比と年齢構成」で職場のスタッフ構成が分かります。
転職後の介護職の悩みで最も多いものは、「新しい職場に馴染めなかった」などの人間関係についてです。職場にうまく溶け込めるかどうかは、本人のコミュニケーション能力以外にも、「環境的な要因」が大きく影響します。
たとえば、「周囲に同世代のスタッフが一人もいない」となれば、困った時に気軽に相談できなかったり、周囲と話が合わなかったりなど、徐々に孤立してしまうこともあるでしょう。
また、男性ばかりの職場に女性が少数など、性別に偏りの大きい職場も、居心地の悪さを感じてしまうことがあります。スタッフがどのような性別・年代で構成されているのかは、事前に把握しておくことがおすすめです。
4-6.「安全・衛生管理」で感染症対策の取り組みが分かる
介護サービス情報公表システムでは、「安全・衛生管理」で感染症対策の取り組みも知ることができます。
「感染症及び食中毒の発生の予防やまん延を防止するための仕組みがある」の項目をみると、感染症発生時のマニュアルや研修実施の有無が分かります。
2020年以降、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、介護施設では徹底した対応が求められています。
特に肺炎発症の可能性が高い高齢者が入居する施設では、集団感染のリスクもあり、これまで以上に注意深く対処していかなければなりません。
転職を考えている介護職の方は、志望先施設の感染症対策の取り組みを調べておき、「利用者の安全管理を徹底して行っている施設かどうか」をしっかりと見極めることが重要です。
次章では、介護転職を成功させる手順をお伝えします。本章で紹介した「介護サービス情報公表システムを用いた転職先選び」と合わせて、押さえておきましょう。
5.東京都の介護転職を成功させる手順
介護転職を成功させるためには、以下の手順に沿って着実に転職活動を進めていきましょう。
それぞれの過程でやるべきことを解説します。
ステップ1. 入念な事前準備を行う
転職活動は、入念な準備から始まります。
まずやるべき準備
- (1)転職の理由をはっきりさせる
- (2)譲れない点・妥協できる点を決める
- (3)大まかにスケジュールを立てる(1~3ヶ月目安)
特に(1),(2)を入念に行うことで、どのような職場で働きたいのかが明確になってきます。この工程を飛ばしていきなり求人探しから始めてしまうと、なんとなくで職場を決めてしまい、入職後に後悔してしまう可能性があるので気を付けましょう。
転職活動の準備や進め方については『【完全版】転職活動の準備と進め方!転職の流れをプロが解説』で詳しく解説しています。
ステップ2. 複数の手段を併用して求人探しを行う
求人探しは、様々な手段を併用して行うことをおすすめします。
一つの方法に固執してしまうと、好条件の求人を見逃す可能性があるからです。
おすすめの併用パターン
- (1)転職サイトとハローワークの併用:(失業保険受給中の方)
…転職サイトから応募しつつ、ハローワークで月々の手続きを行う際に、窓口で相談。求人の応募は、失業保険受給要件である求職活動実績として認められる - (2)転職サイトを複数利用:(なるべくたくさん求人を見たい方)
…複数のサイトを利用すれば、選択肢をグッと増やせる。ただ選択肢が増えすぎても判断に迷うことがあるため、転職サイトのキャリアアドバイザーと相談しながら決めるのがおすすめ
「(2)転職サイトの複数利用」は、特におすすめです。実際に、転職成功者は平均4.2社の転職サイト(エージェント)を利用しているという調査結果も報告されています。(参考:リクナビNEXT)
転職サービスの複数登録に関する詳細は『転職エージェントに複数登録すべき理由と4つの注意点』の記事で詳しく解説しています。
補足:介護職の資格を取得することもおすすめ
介護職には数多くの資格があり、取得することで介護職としてのキャリアアップに役立てることができます。
資格がなくても知識と経験を身につけていれば、長く働くことはできますが、介護資格を所有していることで仕事の幅が広がり、転職時に有利になることが多いからです。
介護職の資格の種類ついては、『介護資格の種類一覧25選!取るべき資格から持っておくと差がつく資格を全解説』の記事で紹介しているので、気になる方は参考にしてください。
ステップ3. 応募書類の作成を並行する
気になる勤務先があれば、次は履歴書を作成して応募します。
履歴書では、これまでのキャリアを形式的に書くのがメインですが、「志望動機」などのアピール要素を魅力的に記載することで、選考通過率を高められます。
一般職種の中途採用では職務経歴書が必要となりますが、介護職の採用で職務経歴書が必要なケースはそれほどありません。ただし企業や法人運営の施設の場合は、提出を求められることもあります。
魅力的な履歴書志望動機の作成方法は、『【介護業界の転職】志望動機の書き方・答え方のポイントを例文付きで解説』を参考にしてください。
ステップ4. 採用面接を受ける
書類選考が通過したら、採用面接を受けます。面接回数は1〜2回であることが多いです。
採用面接では、必ず聞かれる定型質問があるので、事前に応える内容を考えておくと、面接で慌てなくて済みます。
必ず聞かれる定型質問の例
- 転職理由を教えてください。
- 志望動機を教えてください。
- 前の職場ではどんな経験をしましたか?
- 残業や土日勤務、夜勤はどの程度可能ですか?
介護職の面接ノウハウは『介護面接の質問例13選!聞かれる質問を面接官のチェックポイントと合わせて紹介』で解説しているので、面接が苦手な方はぜひチェックしてみてください。
転職サイトは面接対策もしてくれる!
転職サイトでは、転職のプロによる面接対策も受けられます。
よくある質問に対しての最適な答え方をアドバイスしてもらえるので、面接に苦手意識がある方にとっては心強いでしょう。「面接は緊張する」「うまく振舞えるか不安」という方はぜひ活用をおすすめします。
さいごに
おすすめの転職サイトや介護職の転職活動の進め方を解説しました。
東京都の介護転職は、準備を事前にしっかりと実行できるかどうかが、転職成功の鍵を握ります。
漠然と転職したいと思っている人はもちろん、転職活動に向けて準備しているという人は、ぜひこの記事で紹介したポイントを踏まえて求人探しを進めていきましょう。
信頼できる第三者に相談したいという方は、ハローワークや、この記事で紹介した転職サイトを利用してみてください。
おすすめの転職サイト
- マイナビ介護
https://kaigoshoku.mynavi.jp - レバウェル介護(旧:きらケア)
https://job.kiracare.jp - ミラクス介護
https://www.h-career-support.com/kaigo - クリックジョブ介護
https://kaigo.clickjob.jp - かいご畑
https://kaigobatake.jp
あなたの人生がより明るいものになることを心から祈っています。