「看護師の異動って何年目くらいであるの?」「異動の希望は出せるの?」など看護師の異動について調べていますね。
病棟看護師は、入職から3年目以降で部署異動が行われることが多いです。看護師本人の希望をもとに、看護部内で決定されます。
看護師の部署異動は、組織調整の意図で実施されることが一般的ですが、看護師本人の意向(現部署での仕事が合わないなど)により異動が行われることもあります。
当記事では、看護師の異動(配置転換)の背景や異動の辞令が出た際に取るべき行動について解説していきます。
全て読めば、看護師の異動がどのように行われるかが理解できます。
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※2025年11月17日更新
※弊社が実施した独自アンケートの結果に基づきます
※本記事は看護roo!、レバウェル看護、マイナビ看護師、看護師ワーカー、ナース専科 転職などのPRを含みます。
1.看護師の人事異動の理由・背景
看護師の異動(配置転換とも呼びます)には、病院側の都合の場合と、看護師の都合の場合があり、主に次のような理由で実施されます。
それぞれ詳しく説明します。
1-1.人員調整のため
異動の主な目的は、人員調整です。
女性が9割以上を占める看護師は、結婚や妊娠出産などのライフスタイルが変化するタイミングで退職や産休取得をする人が多く、結果として特定の部署が人数不足になったり、夜勤の人員が不足してしまったりすることが頻繁にあります。
このためシフトが組みづらくなるような人員構成になってしまうことも少なくありません。
そのような部署に人員を補充するために異動が行われることがあります。
看護師は離職が多いため人材が足りないところへ補充される
1-2.組織の活性化・マンネリ化の防止
病院組織の活性化、マンネリ化の防止を目的とした異動も行われます。
分かりやすく言うと、「固定メンバーが決まった業務を続ける」という状態を避けるためです。
固定メンバーで限られた業務だけを行っていると、どうしても緊張感がなくなったり、人間関係のトラブルを誘発したりすることがあります。
このような事態を避けるために、一定期間ごとに人材を入れ替えているのです。
また、様々な診療科をローテーションすると、看護師は幅広い疾患・処置に対する知識や経験を身につけられます。看護師のスキルを向上させるという意味合いもあります。
1-3.働き方を変えたいという看護師の意向による異動
働き方を変えるためや、将来のキャリアのために自ら異動を希望する看護師さんもいます。
例えば、家庭を優先したいという思いから、夜勤が多く忙しい病棟から日勤のみの病棟へ異動を考える看護師さんは多いです。
また、将来のキャリアを考えて、自分の希望する経験やスキルを身につけられる部署への異動を志願するケースもあります。
看護技術を学ぶためにオペ室から病棟に異動

わたしは一年目のオペ室勤務ですが、来月から病棟に移動することになりました。
部署異動はわたしの希望です。理由は看護技術を学びたい、もっと患者さんと関わりたいということです。
(出典:看護roo!)
残業は他の病棟の2倍、看護は好きだけど心身がつらい

職場の人間関係はまずまずで、不満はないです。しかし、他病棟と比べ、残業が倍以上あります。
看護師として働くことは好きですが、心身ともに辛くなってきました。
せめて他病棟に異動できたらと思うのですが。。
(出典:看護roo!)
1-4.人間関係の悩みを抱える看護師の意向による異動
今の部署での仕事が体力的・精神的にキツイという看護師さんが異動を志願するというケースもあります。
主にパワハラなど人間関係で悩んでいる人や、仕事内容があってない、きついと考える人に多いです。
人間関係のトラブルは、看護師さんの悩みとして最も多く、これを理由に退職を考える方も少なくありません。
ですが、人間関係のトラブルは部署を変えればたいていの場合解決します。
実際に、看護師が上司に「辞めたい」と相談したときは「まずは部署異動をしてみて様子を見る」ことを提案されることがほとんどです。
病院側としても、すぐに退職されるよりは部署異動などで調整して勤務を継続してもらった方が助かるので、希望部署への異動が実現するケースは実はかなり多いです。
パワハラやモラハラがひどく他の部署への異動を考えている

2年目看護師です。現在の病棟でのパワハラやモラハラが酷いので他病棟へ異動を考えています。念のためと思い、転職先も内定をもらっているのですが、異動できればそれに越したことはないので師長に相談しようと思っています。
(出典:看護roo!)
責任感や急変の多さ、人間関係の悪さに耐えられない

私は、配属希望を一般病棟にしていたのですが、CCUに配属されました。最初のうちは、配属されたからには頑張るしかない、と思って頑張っていました。
でも、最近、集中治療部の責任感、急変の多さ、そしてなにより病棟の人間関係の悪さに最近耐えられなくなってきました、、。
(出典:看護師お悩み相談室)
補足:やむを得ない事情があれば異動希望は通りやすい
やむを得ない理由の場合は、比較的異動の希望が通りやすくなります。
例えば、家庭の事情・人間関係のトラブルなどは、優遇してもらえます。
ただこれも確実ではなく、すべての移動が実現するわけではありません。
異動の希望が全て叶うわけではない

検討はしてもらえても、実現するかはまた別問題です。
皆が皆、てんでの希望を言い出したら組織は成り立ちません。
やむを得ない事由であるか、受け入れ側の希望や環境の適不適、欠員の有無や他の異動とのバランス等々を考慮して決められます。
(出典:看護roo!)
2.看護師の異動の時期・タイミング
看護師の異動辞令は4月、10月に出される事が多く、告知は遅くとも1カ月前までに出されます。
また、異動のタイミングとしては3年目以降の看護師さんに声がかかるのが一般的です。
1.看護師の異動辞令、通達までの流れ
異動の辞令の通達方法は病院によって異なります。
一般的に異動の辞令が多くなるのは、4月と10月で、事前に看護部長、師長から内示がある場合や、突然掲示板に張り出される病院もあります。
一例ですが、東京都にある大学病院「昭和大学記念病院」では、9月に意向調査を行い、希望が通れば4月から異動になると明記されていました。
異動希望はどのようにするのでしょうか?
毎年9月に意向調査を実施致します。
病院内の異動希望はラダーⅠを終了した看護師が対象になります。
病院間の異動希望はラダーⅡを対象とした看護師になります。希望が通った場合の異動は4月1日になります。(希望が通らない場合もあります)
出典:昭和大学記念病院
このように、大規模の病院であれば、公式サイトに記載されている場合も多いです。
また、異動の通達は1カ月前に行われるのが一般的ですが、中には3カ月前に通達を行う病院もあります。
2.異動対象は3年目以降の看護師
多くの場合、異動の対象となるのは3年目以降の看護師さんです。
これは、3年以上勤務していれば、その診療科での全般的な処置の経験、知識やスキルがついているとみなされるためです。
ただし、転職で入職した看護師さんは3年未満でも異動を言い渡される可能性もあります。
パートで転職後4か月、人手不足で異動を言い渡される

パートで転職をして4ヶ月が過ぎました。
大変なこともありましたが、スタッフや仕事にも慣れてきてなんとか頑張っています。
そんなときに、上司に呼ばれ異動の話をされました。
退職者が出て人数が足らなくなったから異動してほしいと。
(出典:看護roo!)
3. 【キャリアアップ】希望の部署へ!「攻め」の異動を成功させる方法
「いつかは救急で働きたい」「手術室のスキルを身につけたい」「認定看護師を目指せる環境に行きたい」——そんな前向きなキャリアビジョンを持っているなら、異動を「待つ」のではなく「自ら掴みに行く」ことができます。
病院側から打診される受動的な異動と違い、自分から希望を出す「攻めの異動」は、あなたのキャリアを主体的にデザインする重要な戦略です。ここでは、希望する部署への異動を実現するための具体的な方法をお伝えします。
いつ、誰に伝える?希望を伝える最適なタイミングと相手
希望部署への異動を実現するには、「何を伝えるか」と同じくらい「いつ、誰に伝えるか」が重要です。タイミングを間違えると、せっかくの熱意も届かない可能性があります。
異動希望を伝える最適なタイミング
1. 年度末の人事異動シーズンの3〜4ヶ月前(11月〜12月)
多くの病院では、4月の定期異動に向けて12月〜1月に人事計画を策定します。つまり、その前の11月〜12月に希望を伝えることで、次年度の人事に反映される可能性が高まります。
なぜこの時期が最適なのか:
- 人事担当者が各部署の人員配置を検討し始める時期
- 部署からの増員要望や退職予定者の情報が集まり始める
- 「来年度に向けて」という具体的な時間軸で検討してもらえる
2. 自己申告制度・異動希望調査のタイミング
病院によっては、年に1〜2回「自己申告制度」や「異動希望調査」を実施しています。このタイミングは、組織として希望を吸い上げる公式な機会なので、必ず活用しましょう。
制度を最大限活用するポイント:
- 調査票の「異動希望理由」欄を具体的に記入する
- 単なる「興味がある」ではなく、キャリアビジョンと結びつける
- 希望部署で活かせる現在のスキルや経験を明記する
3. 目標面談・評価面談の機会
年に1〜2回実施される目標面談や評価面談も、キャリアの希望を伝える絶好の機会です。業務の振り返りと共に、将来のキャリアプランを話し合う場として活用できます。
面談での伝え方: 「今年度の目標は達成できましたが、今後は○○分野のスキルを伸ばしていきたいと考えています。そのために、将来的には△△部署での経験も積みたいと思っているのですが、どのような準備をしておくべきでしょうか?」
このように、「相談」という形で希望を伝えることで、上司も具体的なアドバイスをしやすくなります。
4. 避けるべきタイミング
一方で、以下のタイミングは避けた方が賢明です。
- 異動直後の3ヶ月間:「まだ慣れていないのに、もう次を考えている」と受け取られる可能性
- 部署が繁忙期の真っ最中:師長も余裕がなく、じっくり話を聞いてもらえない
- 大きなインシデント発生直後:組織全体が対応に追われている時期
- 突然の退職者が出た直後:人員不足で「今は困る」と言われやすい
誰に伝えるか?相手の選び方と順序
異動希望を伝える相手と順序を間違えると、人間関係のトラブルに発展することもあります。基本的な順序を守りましょう。
STEP1:直属の上司(病棟師長)に最初に相談する
組織のルールとして、まずは直属の上司である病棟師長に相談するのが原則です。師長を飛ばして看護部長に直接話すと、「なぜ師長に相談しないのか」と不信感を持たれる可能性があります。
師長への伝え方のポイント:
- 「今の部署が嫌だから」ではなく「キャリアアップしたい」という前向きな理由を強調
- 「いつ頃の異動を希望しているか」具体的な時期を示す
- 「師長のご意見もお聞きしたい」と相談の姿勢を見せる
例文: 「師長、お時間をいただきたいのですが、私のキャリアについてご相談があります。現在の病棟では貴重な経験をさせていただいていますが、将来的には救急看護の分野でスキルを磨きたいと考えています。来年度以降、救急部門への異動の可能性について、ご意見をいただけないでしょうか」
STEP2:師長の反応を見て、看護部長への相談を検討
師長に相談した結果、以下のような反応があった場合は、看護部長への相談も検討しましょう。
- 師長が「看護部長に相談してみましょう」と提案してくれた場合
- 師長との相談から数ヶ月経っても進展がない場合
- 自己申告制度で希望を出しても反映されない場合
ただし、この場合も「師長にも相談済みです」と伝え、師長を飛び越えたわけではないことを明確にしましょう。
STEP3:希望部署の師長との接点を作る
可能であれば、希望部署の師長と顔見知りになっておくことも有効です。
接点を作る方法:
- 部署見学を申し出る(「○○部署の業務を学びたい」と相談)
- 院内の委員会活動や勉強会で一緒になる機会を活かす
- 希望部署の師長が講師を務める研修に積極的に参加する
ただし、「異動させてください」と直接交渉するのはNGです。あくまで「その分野に興味がある」ことをアピールし、「この人なら欲しい」と思ってもらうことが目的です。
タイミングと相手を見極めるための情報収集
最適なタイミングと相手を見極めるには、日頃からの情報収集が重要です。
収集すべき情報:
- 病院の人事異動スケジュール(公式な発令時期、内示時期)
- 自己申告制度の有無と実施時期
- 希望部署の人員状況(欠員が出ている、増員予定があるなど)
- 希望部署の師長の人柄や方針
- 過去に希望異動が叶った事例とその経緯
情報源:
- 先輩看護師(特に過去に希望異動を実現した人)
- 同期(他部署の状況を知っている)
- 師長との日常会話(「○○部署は最近忙しそうですね」など)
- 院内の掲示板や職員向けメール(人事関連の情報)
情報を集めることで、「今、希望部署で欠員が出ている」「来年度、新病棟が開設される」といったチャンスを逃さずキャッチできます。
希望を伝える際の心構え
異動希望を伝えることは、決して「わがまま」ではありません。自分のキャリアを真剣に考え、組織に貢献したいという意思表示です。
大切なポイント:
- 誠実に、具体的に伝える:曖昧な希望ではなく、明確なキャリアビジョンを示す
- 感謝の気持ちを忘れない:現在の部署での経験に感謝していることを伝える
- 柔軟性を持つ:「今すぐ」ではなく「いつ頃を目指したい」という現実的な希望を示す
- 準備を怠らない:希望部署で必要なスキルを事前に学ぶ姿勢を見せる
あなたの熱意と準備が伝われば、組織もあなたのキャリアを応援してくれるはずです。
師長・部長を納得させる異動希望理由書の書き方と例文
異動希望調査や自己申告制度で提出する「異動希望理由書」は、あなたのキャリアビジョンを上層部に伝える重要なツールです。説得力のある理由書を書くことで、希望が実現する可能性が大きく高まります。
異動希望理由書で押さえるべき3つの要素
希望理由書には、以下の3つの要素を必ず盛り込みましょう。
1. 明確なキャリアビジョン(なぜその部署なのか)
「何となく興味がある」ではなく、「なぜその部署でなければならないのか」を具体的に説明します。
- 将来目指している専門分野(認定看護師、専門看護師など)
- 身につけたい特定のスキル(急性期看護、終末期ケア、手術室看護など)
- 長期的なキャリアプラン(5年後、10年後のビジョン)
2. 現在の経験とスキルの活かし方(何ができるのか)
希望部署に異動した場合、現在の経験やスキルをどのように活かせるかを具体的に示します。これにより、「受け入れ側にもメリットがある」ことを伝えられます。
- 現在の部署で習得したスキル
- 希望部署で活かせる強み
- 即戦力として貢献できる領域
3. 準備と意欲(どれだけ本気なのか)
「希望するだけ」ではなく、実現に向けて自分でも準備していることを示します。これが、あなたの本気度を伝える決定的な要素になります。
- すでに取得した資格や研修参加実績
- 自己学習していること(専門書、オンライン講座など)
- 見学や短期研修への参加意欲
異動希望理由書の基本構成
理由書は以下の構成で書くと、読み手に伝わりやすくなります。
【基本構成】
- 冒頭の挨拶と希望内容:簡潔に異動希望の部署と時期を明記
- 異動を希望する理由:キャリアビジョンと具体的な理由
- 現在の経験とスキル:希望部署で活かせる強み
- 準備と意欲:すでに行っている準備と今後の学習計画
- 締めの言葉:前向きな姿勢と感謝の気持ち
目的別:異動希望理由書の例文
実際の例文を、目的別にご紹介します。
例文1:救急部門への異動を希望する場合(急性期スキル習得)
異動希望理由書
看護部長 ○○様
私は、来年度以降、救急外来への異動を希望いたします。
現在、一般内科病棟で3年間勤務し、急性増悪患者様への対応や緊急入院の受け入れを経験してまいりました。その中で、急変時の初期対応の重要性を痛感し、より高度な救急看護のスキルを身につけたいと強く感じるようになりました。
将来的には救急看護認定看護師の資格取得を目指しており、そのためには救急部門での実践経験が不可欠です。5年後には、院内のBLS・ACLS研修の指導者として、スタッフ教育にも貢献したいと考えております。
現在の病棟では、急変対応やモニター管理、人工呼吸器装着患者様のケアなどを担当しており、これらの経験は救急外来でも活かせると考えています。また、夜勤リーダー業務を通じて培った多職種連携のスキルも、救急の多忙な現場で役立つと思います。
異動に向けて、すでに以下の準備を進めております。
・JPTEC(外傷初期看護)コースの受講(○月修了予定)
・「救急看護」の専門誌での自己学習
・院内のACLS研修への参加(○回参加)
現在の病棟では貴重な経験をさせていただき、師長をはじめ先輩方には大変お世話になっております。これまでの経験を活かし、救急部門でも当院に貢献できるよう努力してまいります。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
○○病棟 氏名
例文2:手術室への異動を希望する場合(専門性の追求)
異動希望理由書
看護部長 ○○様
私は、来年度以降、手術室への異動を希望いたします。
現在、外科病棟で4年間勤務し、術前・術後の患者様のケアに携わってまいりました。患者様から「手術中のことが不安」というお声を多くいただく中で、手術室看護の専門性を深く理解し、周術期看護の全体像を把握したいと考えるようになりました。
将来的には手術看護認定看護師の資格取得を目指しており、手術室での実務経験を積むことが必須です。周術期看護のスペシャリストとして、患者様により質の高い看護を提供したいと考えております。
外科病棟での経験を通じて、術式の理解、ドレーン管理、創部ケアなど、周術期に関する基礎知識は習得しております。また、医師との手術に関するカンファレンスにも参加し、解剖学的な理解を深めてまいりました。これらの知識は、手術室での器械出しや外回り業務に活かせると考えています。
異動に向けて、以下の準備を進めております。
・「手術室看護」のテキストでの自己学習
・院内の手術室見学の機会への積極的な参加(○回見学済み)
・解剖学・生理学の復習(特に手術関連領域)
現在の外科病棟では、プリセプターとして後輩指導の機会もいただき、多くの学びを得ました。手術室でも、これまでの経験を活かして貢献できるよう努めてまいります。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
○○病棟 氏名
例文3:緩和ケア病棟への異動を希望する場合(専門分野への情熱)
異動希望理由書
看護部長 ○○様
私は、来年度以降、緩和ケア病棟への異動を希望いたします。
現在、呼吸器内科病棟で5年間勤務し、がん患者様の終末期ケアに多く携わってまいりました。その中で、疼痛管理や精神的サポート、ご家族へのグリーフケアの重要性を深く実感し、緩和ケアの専門性を高めたいと考えるようになりました。
将来的には緩和ケア認定看護師の資格取得を目指しており、そのためには緩和ケア病棟での実務経験が必要です。患者様とご家族に寄り添い、「その人らしい最期」を支える看護を実践したいと考えております。
現在の病棟では、がん性疼痛のマネジメント、オピオイドの管理、呼吸困難のある患者様へのケアなどを担当してまいりました。また、患者様やご家族との深いコミュニケーションを大切にし、意思決定支援にも関わってきました。これらの経験は、緩和ケア病棟でも活かせると考えています。
異動に向けて、以下の準備を進めております。
・緩和ケア研修会(○○学会主催)の受講(○月修了)
・「緩和ケア」に関する専門書での自己学習
・院内の緩和ケアチームのカンファレンスへの参加
現在の病棟では、チームリーダーとして多職種連携の経験も積ませていただきました。緩和ケア病棟でも、これまでの経験を活かし、患者様とご家族に質の高いケアを提供できるよう努めてまいります。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
○○病棟 氏名
例文4:新設部署・新病棟への異動を希望する場合(挑戦意欲)
異動希望理由書
看護部長 ○○様
私は、○年○月に開設予定の○○センター(新病棟)への異動を希望いたします。
新しい部署の立ち上げに携わることは、看護師としての大きな成長機会であり、また当院の新たな取り組みに貢献したいという強い思いがあります。新部署では○○分野の看護が中心になると伺っており、これまでの経験を活かしながら、新しいチャレンジができると考えております。
現在、○○病棟で○年間勤務し、○○領域の看護に携わってまいりました。新設される○○センターの業務内容と共通する部分も多く、これまでのスキルを即戦力として活かせると考えています。また、新しい環境でのマニュアル作成や業務フロー構築にも、積極的に関わりたいと考えております。
新部署での業務に向けて、以下の準備を進めております。
・○○分野の専門書・ガイドラインでの自己学習
・関連する院外研修への参加(○○研修、○月受講予定)
・他院の同様の部署への見学申し込み
新しいチームの一員として、ゼロから部署を作り上げていくことに大きなやりがいを感じております。これまでの経験を活かし、新病棟の成功に貢献できるよう全力で取り組んでまいります。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
○○病棟 氏名
理由書提出後のフォローアップ
理由書を提出したら、それで終わりではありません。以下のフォローアップが大切です。
提出後1〜2週間: 師長に「先日提出した異動希望について、ご確認いただけましたでしょうか」と確認する
提出後1ヶ月: 進捗が見えない場合は、再度相談の機会を設ける「その後、異動の件について何か進展はありましたでしょうか」
異動実現まで: 希望部署に関連する研修や勉強会に積極的に参加し、継続的に意欲を示す
あなたの熱意と具体的な準備が、きっと上層部にも伝わります。希望の異動を実現し、理想のキャリアを築いていきましょう。
4.「断る」のではなく「交渉」するための具体的な3ステップ
異動の内示を受けたとき、多くの看護師が「拒否できないのではないか」と諦めてしまいます。確かに、人事異動は業務命令であり、原則として拒否することはできません。就業規則には「就業する場所及び従事する業務の変更を命ずることがある」と規定されており、正式な辞令が出されれば従う義務があります。
しかし、「拒否できない」ことと、「何も言えない」ことは違います。異動を「断る」のではなく、「交渉する」という視点を持つことで、状況を変えられる可能性があります。
この章では、異動の内示を受けた際に、どのように対応すれば自分の希望を伝え、配慮してもらえる可能性を高められるのか、具体的な3ステップで解説します。諦める前に、できることはあるのです。
STEP1: まずは冷静に受け止め、面談の機会を設ける
異動の内示を受けたら、感情的にならず、まずは冷静に受け止めることが最優先です。
異動の話を聞いた瞬間、「絶対に嫌だ」「どうして私が」と感情的になってしまう気持ちは理解できます。しかし、その場で感情をぶつけてしまうと、上司との関係が悪化し、交渉の余地がなくなってしまいます。
内示の段階であることを確認する
まず確認すべきは、それが「内示(非公式な通知)」なのか、「正式な辞令」なのかです。
- 内示の段階: まだ交渉の余地があります。この段階で自分の意思を伝えることで、配慮してもらえる可能性があります。
- 正式な辞令が出た後: 原則として拒否はできません。従う義務が発生します。
多くの病院では、異動の1〜2ヶ月前に内示が行われます。この段階であれば、まだ変更の可能性が残されています。
その場での即答は避け、面談の機会を設ける
異動の内示を受けたら、その場で「はい」とも「嫌です」とも即答せず、次のように伝えましょう。
例文: 「お話を承りました。異動の件について、私の現在の状況やお伝えしたいことがありますので、改めてお時間をいただけないでしょうか。」
冷静に、丁寧に、面談の機会を求めることで、「しっかり考えている」という誠実な印象を与えられます。感情的に「嫌です」と言うよりも、はるかに交渉しやすい土台が作れます。
感情を整理する時間を持つ
面談までの数日間で、自分の感情を整理しましょう。
- なぜこの異動が嫌なのか
- 異動によってどんな不都合が生じるのか
- どうしても譲れない理由は何か
- 代替案はあるか
感情的な「嫌だ」ではなく、論理的な「なぜ困るのか」を整理することが、次のステップにつながります。
STEP2: 交渉材料となる客観的な事実を整理する
交渉を成功させる鍵は、「主観的な感情」ではなく「客観的な事実」を伝えることです。
「あの病棟が嫌だ」「人間関係が不安」といった主観的な理由では、上司を説得することはできません。病院側が配慮せざるを得ないような、客観的で正当な理由を整理することが重要です。
交渉材料となる客観的な事実の例
以下のような理由は、病院側も無視できない正当な事情として認められやすくなります。
家庭の事情
- 育児との両立: 「現在、2歳の子どもを保育園に預けており、〇〇病棟の勤務時間では保育園のお迎えに間に合いません。」
- 介護との両立: 「親の介護をしており、夜勤が多い部署への異動は物理的に難しい状況です。」
- 配偶者の勤務状況: 「夫も夜勤があるため、子どもの預け先が確保できません。」
家庭の事情は、病院側も配慮せざるを得ない理由の一つです。ただし、具体的な状況を説明することが重要です。
健康問題
- 持病や体調: 「腰痛があり、整形外科病棟での重労働は医師からも避けるよう言われています。」
- 精神的な理由: 「過去に急性期病棟で強いストレスを感じ、心療内科を受診した経緯があります。再び同じ環境では心身の健康を保てる自信がありません。」
健康問題は、医師の診断書などの客観的な証拠があると、さらに説得力が増します。
専門性の追求・キャリアプラン
- 専門分野の継続: 「現在、ICUで5年間経験を積み、来年クリティカルケア認定看護師の資格取得を目指しています。今の部署での継続が、キャリアプランにとって重要です。」
- スキルアップの機会: 「〇〇病棟での専門的なスキルをさらに深め、将来的には病院に貢献できる専門性を身につけたいと考えています。」
前向きなキャリアプランを示すことで、「この看護師を育てたい」という病院側の意識に訴えることができます。
通勤の問題
- 通勤時間の大幅な増加: 「異動先の施設は自宅から片道2時間かかり、育児との両立が困難です。」
- 交通手段の問題: 「異動先は公共交通機関でのアクセスが悪く、車を持っていないため通勤が非常に困難です。」
通勤問題は、物理的に勤務が難しいという客観的な理由になります。
法的に無効とされる可能性がある異動
以下のような異動は、人事権の濫用として法的に無効とされる可能性があります。
- 業務上の必要性がない: 明確な理由なく、嫌がらせのように異動させる
- 不当な動機・目的がある: パワハラや報復目的での異動
- 著しく不利益を被る: 看護師としての業務ができなくなる、キャリアアップが不可能になるなど
実際に、上記に該当する配置転換の命令は、人事権の濫用として無効とされた判例もあります。
代替案を用意しておく
単に「異動したくない」と伝えるだけでなく、代替案を提示することで、交渉の幅が広がります。
- 「〇〇病棟への異動は難しいですが、△△病棟であれば対応可能です。」
- 「異動時期を半年後に延期していただけないでしょうか。その間に家庭の状況を調整します。」
- 「夜勤のない部署であれば、異動を受け入れられます。」
病院側も、完全に拒否されるよりは、代替案を出してもらう方が調整がしやすくなります。
STEP3: 師長との面談でどう伝える?【状況別】交渉例文
面談では、感情ではなく事実を、丁寧かつ誠実に伝えることが重要です。
準備が整ったら、師長との面談に臨みます。ここでは、状況別に具体的な交渉例文をご紹介します。自分の状況に合わせてアレンジしてください。
【ケース1:育児との両立が理由の場合】
例文: 「この度の異動のお話、承りました。私の現在の状況について、率直にお伝えさせていただきたく、お時間をいただきありがとうございます。
現在、2歳の子どもを保育園に預けており、お迎えの時間が18時までと決まっています。異動先の〇〇病棟は夜勤が多く、また残業も発生しやすいと伺っております。夫も夜勤のある仕事をしており、どちらかが必ず18時までに帰宅する必要があります。
この状況で〇〇病棟での勤務は、物理的に難しいと感じております。もし可能であれば、日勤中心の△△病棟や外来への配置をご検討いただけないでしょうか。あるいは、子どもが小学校に入学する来年4月まで、異動を延期していただくことは可能でしょうか。
病院の方針や人員配置の都合があることは承知しておりますが、何卒ご配慮いただけますと幸いです。」
ポイント:
- 具体的な状況(保育園の時間、配偶者の状況)を説明
- 「物理的に難しい」という客観的な表現
- 代替案(日勤中心の部署、異動時期の延期)を提示
- 病院側の事情も理解している姿勢を示す
【ケース2:健康上の理由の場合】
例文: 「異動のお話をいただき、ありがとうございます。ただ、私の健康状態について、正直にお伝えしたいことがあります。
実は、以前から腰痛を抱えており、整形外科を受診しております。医師からは、重い患者様の移乗や長時間の立ち仕事を避けるよう指導されています。異動先の〇〇病棟は、ADLの低い患者様が多く、身体的負担が大きいと伺っております。
現在の△△病棟では、業務内容が比較的負担が少なく、腰痛をコントロールしながら勤務できています。もし異動が避けられない場合でも、身体的負担の少ない外来や、座って業務ができる部署へのご配慮をいただけないでしょうか。
必要であれば、医師の診断書をご提出いたします。今後も長く貴院で働き続けたいと考えておりますので、ご理解いただけますと幸いです。」
ポイント:
- 医師の診断という客観的な根拠を示す
- 診断書の提出を申し出る
- 「長く働き続けたい」という前向きな姿勢を示す
【ケース3:専門性の追求・キャリアプランが理由の場合】
例文: 「この度の異動についてご相談させてください。私は現在、ICUで5年間勤務し、クリティカルケアの専門性を深めてまいりました。来年、クリティカルケア認定看護師の資格試験を受験する予定で、現在も院外の研修に参加しながら準備を進めております。
異動先の〇〇病棟も貴重な経験になると思いますが、今の段階で異動すると、認定看護師の受験要件である『特定分野での実務経験5年以上』の継続性が途切れてしまう懸念があります。
認定看護師の資格を取得することで、貴院のクリティカルケアの質向上に貢献したいと考えております。資格取得後であれば、異動にも柔軟に対応いたします。異動時期を1年後に延期していただくことは可能でしょうか。
病院の人員配置の都合があることは承知しておりますが、私のキャリアプランと病院への貢献の両立をご検討いただけますと幸いです。」
ポイント:
- 具体的なキャリアプラン(認定看護師取得)を示す
- 病院へのメリット(質向上への貢献)を強調
- 延期後は柔軟に対応する姿勢を示す
【ケース4:どうしても難しい場合の最終手段】
極力おすすめはしませんが、どうしても異動先での勤務が不可能な場合、退職の意思を示すことも最終手段として考えられます。
例文: 「異動についてご相談させていただきましたが、どうしても〇〇病棟での勤務は、家庭の事情(または健康上の理由)により難しい状況です。
私としては、貴院で長く働き続けたいと考えておりますが、この異動が避けられないのであれば、大変残念ながら退職も視野に入れざるを得ません。
これは脅しや駆け引きではなく、本当に勤務が困難な状況であることをご理解いただきたく思います。他の部署への配置や、異動時期の調整など、何か代替案をご検討いただくことは可能でしょうか。」
ポイント:
- あくまで最終手段であることを理解する
- 「脅し」ではなく「本当に困難」という誠実な姿勢
- それでも代替案を模索する姿勢を示す
注意点: 退職をにおわせる戦術は、「看護師が辞めてしまう事」と「異動人員を変更する事」を天秤にかけたときに、病院側が「看護師が辞める方がダメージが大きい」と判断した場合のみ有効です。ただし、関係が悪化するリスクもあるため、本当に最後の手段として考えましょう。
また、正式な辞令が出された後では、拒否はできません。内示の段階でのみ有効な方法です。
まとめ:交渉は「諦めない姿勢」と「柔軟な対応」のバランス
異動は原則として拒否できませんが、内示の段階で、客観的な事実に基づいて誠実に交渉することで、配慮してもらえる可能性はあります。
重要なのは、感情的にならず、冷静に、具体的な理由と代替案を提示することです。そして、病院側の事情も理解し、柔軟に対応する姿勢を示すことで、交渉の成功率は高まります。
諦める前に、できることはあります。この3ステップを参考に、自分の希望を伝えてみましょう。
5. 異動先で最高のスタートを切るための準備と挨拶
異動が正式に決まったら、新しい環境への準備を始めましょう。異動先での第一印象や初期の適応状況は、その後の人間関係や業務のスムーズさに大きく影響します。
この章では、円満な引き継ぎ、好印象を与える挨拶、そして異動先でスムーズに業務に入るための事前準備について解説します。
異動先への影響を最小限に!円満な引き継ぎのポイント
異動前の職場に対する誠実な引き継ぎは、あなたの評価を左右する重要なプロセスです。
異動が決まると新しい職場のことばかり気になりがちですが、現在の職場への責任を最後まで果たすことがプロフェッショナルの姿勢です。
引き継ぎで押さえるべき3つのポイント
担当患者様の情報を詳細に記録する: 患者様の状態、ケアのポイント、家族との関係性、注意事項などを文書として残し、口頭でも説明する
業務マニュアルや資料の整理: 自分が作成した資料やよく使う連絡先リストを整理し、後任者が使いやすい状態にしておく
後任者との直接面談の時間を確保する: 文書だけでは伝わりにくいニュアンスや業務の流れを直接説明し、質問を受ける時間を設ける
異動が不本意だったとしても、最後に「これまでお世話になりました」と感謝の言葉を伝えることが大切です。立つ鳥跡を濁さず、という姿勢があなたの評価を高めます。
第一印象が肝心!好印象を与える挨拶のタイミングと例文
異動先での第一印象は、その後の人間関係を大きく左右します。特に挨拶は最も重要なファーストコンタクトです。
挨拶の3つのタイミング
- 異動前の職場への挨拶(最終勤務日)
- 異動先への事前挨拶(可能であれば初日前に)
- 異動初日の全体挨拶(最重要)
【場面別】挨拶の例文
異動前の職場への挨拶例文
「皆さん、おはようございます。本日をもちまして、〇〇病棟での勤務が最後となります。この病棟で〇年間、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。先輩方には丁寧にご指導いただき、心から感謝しております。明日からは△△病棟に異動となりますが、ここで学んだことを活かして頑張ります。本当にありがとうございました。」
異動先への事前挨拶例文(師長・主任に対して)
「お忙しいところ失礼いたします。来週から△△病棟に配属となります、〇〇と申します。これまで××病棟で〇年間勤務しておりました。まだ不慣れな点も多いかと思いますが、一日も早く戦力になれるよう努力いたします。ご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。」
異動初日の全体挨拶例文・パターン1:基本型
「皆さん、おはようございます。本日より△△病棟に配属となりました、〇〇と申します。これまで××病棟で〇年間、主に〇〇科の患者様を担当しておりました。△△病棟は初めてですので、まだまだ不慣れな点が多く、皆様にご迷惑をおかけすることもあるかと思います。分からないことは積極的に質問させていただきますので、どうかご指導ください。一日も早くチームの一員として貢献できるよう努力してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。」
異動初日の全体挨拶例文・パターン2:経験アピール型
「皆さん、おはようございます。本日より配属となりました、〇〇と申します。これまで××病棟で〇年間、主に急性期の患者様を担当し、術後管理や急変対応などを経験してまいりました。これまでの経験を活かしながら、新しいことを学ばせていただきたいと思っています。早く皆様の力になれるよう頑張ります。ご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。」
挨拶で避けるべきNG例
- 「異動は望んでいませんでしたが…」(ネガティブな印象)
- 「前の病棟では〇〇だったので、ここのやり方は違いますね」(比較や批判)
- 「すぐに仕事は覚えられると思います」(傲慢な印象)
挨拶は、謙虚でありながらも前向きで、協力をお願いするトーンが基本です。全体の場だけでなく、師長や主任、同じシフトのスタッフには個別にも自分から声をかけ、積極的にコミュニケーションを取る姿勢が早期の信頼獲得につながります。
スムーズに業務に入るための情報収集と事前学習リスト
異動先でスムーズに業務に入るためには、事前の情報収集と学習が不可欠です。
情報収集リスト:異動前に確認すべき項目
- 異動先の診療科・病棟の特性(主な疾患、患者層、急性期/慢性期の区分)
- 業務の流れと1日のスケジュール(勤務時間、申し送り、休憩時間)
- 使用する医療機器・システム(電子カルテ、特殊な機器)
- チーム体制とコミュニケーション方法(看護師の人数、医師との連絡方法)
- 部署特有のルールや文化(服装、記録の書き方、休憩室の使い方)
これらの情報は、異動前に師長や主任に「事前に知っておくべきことを教えてください」と尋ねることで教えてもらえます。
事前学習リスト:勉強しておくべき内容
- 主要疾患の基礎知識: 異動先でよく見る疾患の病態、症状、治療法、使用薬剤
- 特殊な処置や検査の手順: 透析の穿刺、内視鏡介助など、部署特有の処置
- 電子カルテや医療機器の操作方法: マニュアルを事前に読む、可能なら一度操作させてもらう
完璧に理解する必要はありませんが、「聞いたことがある」レベルまで予習しておくだけで、初日からの吸収力が違います。参考書やオンライン学習、YouTubeの医療系動画などで予習できます。
初日からメモを持ち歩き、教えてもらったことはすぐに記録する習慣をつけましょう。 分からないことは遠慮せず質問する姿勢も重要です。「教えてください」と素直に聞くことで、早期に信頼関係を築けます。
準備と挨拶が、異動成功の鍵
異動先で最高のスタートを切るためには、円満な引き継ぎ、好印象を与える挨拶、そして事前の情報収集と学習が不可欠です。特に挨拶は第一印象を決める重要な場面です。謙虚でありながらも前向きな姿勢を示すことで、周囲からの信頼を早期に獲得できます。
異動は、新しいスキルを学び、視野を広げる貴重な機会でもあります。しっかりと準備し、前向きな気持ちで新しい環境に飛び込んでいきましょう。
6. 異動のメリット・デメリット
看護師の異動には「新たな経験を得られる」というメリットがある一方で、「モチベーションが下がってしまう」というデメリットもあります。ここでは、異動に伴う影響を具体的に見ていきましょう。
新しい知識・スキルが身につく
異動の最大のメリットは、今まで経験してこなかった診療科で新たな知識やスキルを習得できることです。病棟が変われば、扱う疾患も看護技術も大きく異なります。
異動で得られる具体的なスキル:
- 新しい診療科の専門知識:疾患、治療法、使用する薬剤や医療機器の理解
- 異なる看護技術:例えば、外科病棟から内科病棟への異動で、急性期対応から慢性疾患の長期管理へ
- 多様な看護観に触れる機会:異なる部署の先輩たちから、さまざまな看護の視点や価値観を学べる
- 対応力の向上:複数の診療科を経験することで、幅広い症例に対応できるジェネラリストとしての力がつく
実際に、手術室に異動した看護師からは「病棟でおこなっている処置のやり方が、ままごとに見えてくるほど技術面が爆発的に伸びた」という声も聞かれます。また、手術室という特殊な環境では、普段は距離のある医師たちの本音や意外な一面を知ることができ、「苦手だと思っていた医師と仲良くなれた」というメリットもあります。
キャリアへの長期的な影響:
異動によって複数の診療科を経験することは、将来的なキャリアの選択肢を広げます。「自分は救急が向いている」「緩和ケアに興味がある」といった適性や興味を発見できるのも、異動ならではのメリットです。また、認定看護師や専門看護師を目指す際にも、幅広い臨床経験は大きな強みになります。
ある看護師は「今の部署は技術面が伸びて、看護師としてのスキルアップにつながった」と振り返っています。異動は、自分では選ばなかったかもしれない分野に挑戦する貴重な機会でもあるのです。
人間関係をリセットできる
職場の人間関係に悩んでいる場合、異動は環境を一新できる絶好のチャンスです。どんなに優れた看護師でも、すべての人と良好な関係を築けるとは限りません。
人間関係リセットの具体的な効果:
- 苦手な同僚との距離を置ける:毎日顔を合わせるストレスから解放される
- 新しいチームで再スタート:過去の評価や先入観なしに、自分の実力を発揮できる
- 異なるコミュニケーションスタイルを経験:部署によって雰囲気や人間関係の作り方が異なる
- 視野が広がる:「この部署だけが特殊だった」と気づき、気持ちが楽になることも
実際に、人間関係の辛さから退職を考えていた看護師が、師長の勧めで異動したところ「今の部署は前の部署とは違い、人間関係もすごくよかったので、退職を早まらなくてよかった」と語っています。異動によって、「問題は自分ではなく、環境との相性だった」と気づくケースは少なくありません。
人間関係改善の注意点:
ただし、異動すれば必ず人間関係が良くなるわけではありません。新しい環境でも、最初は「新人」として受け入れられる謙虚さが必要です。また、前の部署での不満を新しい部署で口にするのは避けましょう。前向きな姿勢で新しいチームに溶け込む努力が大切です。
それでも、人間関係が原因で心身に不調をきたしている場合は、異動は有効な解決策の一つです。退職を考える前に、まずは異動の可能性を上司に相談してみる価値があります。
覚えることが多く精神的な負担が大きい
異動の最大のデメリットは、「新人に戻る」ような状況に置かれることです。どんなに経験豊富な看護師でも、異動先では新たに学び直す必要があり、これが大きなストレス源になります。
異動後に直面する具体的な困難:
- 膨大な量の新しい知識:疾患、薬剤、医療機器、検査内容など、診療科が変われば学ぶべきことは膨大
- 部署独自のルールや手順:電子カルテの使い方、物品の配置、申し送りの方法など、細かいルールの違い
- 人間関係の再構築:誰に何を聞けばいいのか、どの医師がどんな性格なのか、一から関係を作る必要がある
- 自信の喪失:以前の部署ではベテランだったのに、異動先では「できない自分」に直面する
ある看護師(アラフォー)は「覚えることもありすぎで、病棟との環境が違いすぎて適応困難です。これなら、夜勤をしてでも病棟にとどまればよかったと後悔しています。抑うつっぽいし、異動して3ヵ月ですが元の病棟に戻りたいです」と心境を吐露しています。
また、手術室に異動した看護師は「夜勤帯で習ったことのない分野の機械だしを任されたときに、診療科の決まりなどがまったくわからず、医師に指摘を受けた」という経験を語っています。知識不足を医師から指摘されることは、大きなストレスとなります。
精神的負担を軽減する対策:
- 完璧を目指さない:最初から全てできる人はいません。少しずつ慣れていくつもりで
- 積極的に質問する:「わからないことは新人のうちに聞く」という姿勢を大切に
- 小さな成功を積み重ねる:「今日はこれができた」と、日々の成長を実感する
- 同期や先輩に相談する:一人で抱え込まず、異動経験者の話を聞くことで気持ちが楽になる
異動後3〜6ヶ月は特に辛い時期ですが、多くの看護師は半年から1年で徐々に慣れていきます。それまでは「新人に戻って学びなおすつもり」で、焦らず取り組むことが大切です。
希望しない部署でモチベーションが下がる
自分が希望していない部署への異動は、仕事へのモチベーション低下を招く大きな要因です。特に、自分のキャリアプランと合わない異動の場合、「なぜこの経験が必要なのか」と疑問を感じてしまいます。
モチベーション低下の具体的な理由:
- キャリアビジョンとの不一致:「将来は救急を極めたいのに、療養型病棟に異動」など、目指す方向と異なる
- やりがいを感じられない:急性期でバリバリ働きたいのに、ゆったりとした環境に配属されるなど、働き方のミスマッチ
- スキルの停滞感:「この経験は自分の看護師人生に役立たない」と感じてしまう
- 不公平感:「なぜ自分だけが希望しない部署に?」という組織への不信感
ある看護師は「療養に異動してやる気なく仕事してたら半年で脳外に戻されました。異動先の病棟には本当に悪いことをしたと反省しています。でも療養の経験なんてわたしの看護師キャリアにはいらないから仕方がない」と本音を語っています。自分のキャリアに必要ないと感じる異動は、プロとしての姿勢にも影響を及ぼしてしまいます。
モチベーション低下が引き起こす悪循環:
モチベーションが下がると、仕事の質が低下し、それがさらに自己評価を下げるという悪循環に陥ります。また、やる気のなさは同僚にも伝わり、人間関係にも悪影響を与える可能性があります。
対処法と考え方の転換:
希望しない異動でモチベーションが下がるのは自然な反応ですが、以下のような視点を持つことで状況を改善できる可能性があります。
- 期限を設定する:「1年間は経験として頑張ってみる」と期限を決めることで、見通しが立つ
- 学べることを探す:どんな部署にも学びはあります。「この経験が将来どう役立つか」を考える
- 異動理由を確認する:上司に「なぜこの異動なのか」を聞くことで、組織の意図を理解できることも
- 次の希望を明確にする:「次はこの部署に行きたい」という目標を持ち、そのための準備をする
それでも、どうしても自分に合わない場合は、無理をせず上司に相談することが大切です。心身に不調をきたしている場合は、異動の再検討や、場合によっては転職を視野に入れることも選択肢の一つです。
あなたのキャリアはあなた自身のものです。組織の都合も大切ですが、自分の人生やキャリアプランを最優先に考える権利があることを忘れないでください。
異動にはメリットもデメリットもあります。しかし、デメリットを理解した上で適切に対処すれば、異動を成長の機会に変えることができます。不安や悩みがある場合は、一人で抱え込まず、上司や先輩、同期に相談しながら乗り越えていきましょう。
7. 看護師の異動に関するよくある質問(Q&A)
異動に関する疑問や不安を、経験年数や雇用形態別に解消していきましょう。実際の職場でよくある状況をもとに、具体的にお答えします。
Q. 看護師3年目での異動は一般的ですか?また、1年目でも可能性はありますか?
A. 3年目の異動は非常に一般的で、病院によっては「ローテーション制度」として計画的に実施されています。
多くの病院では、入職後2〜3年で一度は異動を経験させる方針を採用しています。これは「一人前の看護師」として幅広い経験を積ませるための教育的配慮であり、決してあなたの能力不足を意味するものではありません。
3年目に異動が多い理由
- 基礎スキルが定着する時期:一通りの看護技術を習得し、次のステップに進める段階
- キャリア形成の重要な時期:専門性の方向性を決める前に複数の診療科を経験
- 病院の人材育成計画:ジェネラリスト育成のため、計画的に異なる部署を経験させる
- 組織の新陳代謝:各部署に新しい視点を取り入れ、活性化を図る
実際に、総合病院の約70%が「3年以内に1回以上の異動」を人材育成の基本方針としているというデータもあります。
1年目での異動について
1年目での異動は、3年目と比べると頻度は低いものの、以下のような状況では起こり得ます。
異動が発生する主なケース:
- 急な欠員補充:病棟の突然の人員不足(退職・休職)に対応するため
- 配属ミスマッチの修正:本人の適性や希望と配属先が明らかに合わない場合
- 健康上の理由:夜勤や業務内容が心身の負担になっている場合
- 新病棟・新部署の開設:組織改編に伴う人員配置の見直し
ただし、1年目は新人教育プログラムの途中であるため、異動がある場合も「教育体制が整っている部署」への配置が基本です。また、プリセプター制度などサポート体制を引き継ぐ配慮がなされることがほとんどです。
経験年数別の異動への向き合い方
1年目で異動を打診された場合: 「まだ何も覚えられていないのに…」と不安になるのは当然です。しかし、これは決してあなたが「使えない」と判断されたわけではありません。むしろ、新しい環境でも成長できると期待されている証拠です。
- 異動理由を具体的に確認する(組織都合なのか、あなたへの配慮なのか)
- 異動先での教育体制について詳しく聞く
- 不安な点は素直に伝え、サポートを依頼する
3年目で異動を打診された場合: ある程度の自信がついてきた時期の異動は、新たな挑戦のチャンスです。これまでの経験を活かしながら、さらに幅広いスキルを身につけられます。
- これまでの経験を異動先でどう活かせるか考える
- 新しい専門性を獲得するチャンスと捉える
- キャリアの選択肢が広がる機会として前向きに検討する
いずれの場合も、異動は「成長の機会」として用意されていることを忘れないでください。不安があれば、上司や先輩に率直に相談することが大切です。
Q. パート勤務でも異動を打診されることはありますか?
A. はい、パート勤務でも異動を打診されることはあります。ただし、正職員と比べると頻度は低く、また断りやすい状況にあります。
パート看護師の異動は、正職員のようなローテーション制度ではなく、特定の事情によって発生するケースがほとんどです。
パート看護師が異動を打診される主なケース
1. 急な人員不足への対応
特定の部署で急な退職や休職が発生し、即戦力が必要な場合、経験豊富なパート看護師に声がかかることがあります。特に、以前その部署で勤務経験がある方は対象になりやすい傾向があります。
2. 勤務時間帯の調整が必要な場合
「夜勤専従パートが不足している」「午後のシフトを担当できる人材が必要」など、特定の時間帯のニーズに合わせて異動を打診されることがあります。
3. 本人の希望や状況への配慮
あなたの家庭事情や体調、スキルアップの希望などを考慮し、より適した部署への異動を提案されるケースもあります。これは前向きな意味での異動です。
4. クリニックや小規模病院での配置転換
複数の診療科や施設を持つクリニック、介護施設併設型の病院などでは、施設間での異動を求められることがあります。
パート勤務の異動における重要なポイント
パート勤務の場合、雇用契約書に「勤務場所」が明記されていることが多く、この点が正職員と大きく異なります。
契約上の確認事項:
- 契約書の勤務場所欄:特定の部署が記載されている場合、一方的な異動命令は困難
- 「配置転換あり」の記載:契約書にこの記載がある場合は異動の可能性が想定されている
- 勤務条件の変更:勤務時間や日数が変わる異動は、契約変更が必要
断りやすい理由:
パート勤務を選んでいる背景には、育児・介護・通勤時間・体力面など、さまざまな制約があります。これらの制約は正当な断り理由として認められやすく、正職員と比べて異動を断りやすい立場にあります。
パート看護師の異動への対応方法
STEP1:契約内容を確認する
まずは雇用契約書を見直し、「勤務場所」や「配置転換」に関する記載を確認しましょう。これがあなたの交渉の基盤になります。
STEP2:受け入れ可能な条件を整理する
完全に断るのではなく、「どのような条件なら受け入れられるか」を考えてみましょう。
- 勤務時間帯は変わらないか
- 通勤時間は許容範囲か
- 子どもの送迎時間に影響しないか
- 業務内容は自分のスキルで対応可能か
STEP3:丁寧に状況を説明する
異動が難しい場合は、具体的な理由を率直に伝えましょう。
例文: 「お声がけいただきありがとうございます。ただ、現在の勤務先を選んだ理由が、子どもの保育園お迎えの時間に間に合う場所だったためです。○○病棟ですと、勤務終了後の移動時間を考えると、お迎えに間に合わない可能性があります。現在の部署での勤務を続けさせていただけないでしょうか」
パート勤務の場合、「家庭との両立」という明確な制約があることが多く、これは正当な理由として受け入れられやすいものです。無理に受け入れて継続が困難になるより、最初に丁寧に状況を説明する方が、職場との良好な関係を保てます。
Q. 異動の内示はいつ頃、どのように伝えられますか?
A. 異動の内示時期や伝達方法は病院によって異なりますが、一般的なパターンがあります。予め知っておくことで、心の準備ができます。
異動の内示は、多くの場合「突然」ではなく、ある程度の事前通知期間を設けて行われます。ただし、緊急の人員補充が必要な場合など、例外的に短期間で決まることもあります。
一般的な内示のタイミング
定期異動(年度切り替え)の場合:
- 12月〜1月:次年度の人事計画策定、各部署からの希望聴取開始
- 2月上旬〜中旬:異動対象者への内示(非公式な打診)
- 2月下旬〜3月上旬:正式発令(公式な辞令交付)
- 3月中旬〜下旬:引き継ぎ期間
- 4月1日:異動発令日
つまり、実際の異動日の1〜2ヶ月前に内示されるのが標準的なパターンです。
臨時異動(急な人員補充)の場合:
- 2週間〜1ヶ月前の内示となることもある
- ただし、即日異動は稀で、最低限の引き継ぎ期間は確保されるのが一般的
内示の伝達方法
1. 個別面談による口頭通知(最も一般的)
師長や看護部長から個別に呼び出され、面談形式で伝えられるケースが多数です。
面談での典型的な流れ:
- 異動の事実を伝えられる:「来年度、○○病棟への異動をお願いしたいと考えています」
- 理由の説明:組織の方針、本人のキャリア、人員配置などの理由
- 本人の意向確認:「何か心配なことはありますか?」「家庭の事情で難しいことはありませんか?」
- 今後のスケジュール説明:正式発令の時期、引き継ぎ期間など
2. 事前の希望調査後の結果通知
病院によっては、年に1回「異動希望調査」や「自己申告制度」を実施し、その結果を踏まえて内示するケースもあります。この場合、面談時に「あなたの希望も考慮しました」という説明がなされます。
3. 非公式な打診(内々示)
正式な内示の前に、「実はね…」と非公式に打診されることもあります。これは、本人の反応を見たり、事前に心の準備をしてもらったりするための配慮です。
内示を受けた時の対応ポイント
**その場ですぐに返事をする必要はありません。**落ち着いて状況を整理する時間を確保しましょう。
STEP1:内容を正確に確認する(面談中)
- 異動先の部署名
- 異動予定日
- 異動理由(組織の方針なのか、自分のキャリアを考慮してなのか)
- 返事の期限
- 相談可能な期間
STEP2:冷静に状況を整理する(面談後)
- 家族への影響(通勤時間、勤務時間帯の変更など)
- 自分のキャリアにとってのメリット・デメリット
- 異動を受け入れる場合の条件(勤務シフト、業務内容など)
- 断る/交渉する場合の理由と代案
STEP3:期限内に返事をする
多くの場合、「数日考えてから返事をしてください」と猶予が与えられます。この期間内に、家族とも相談し、自分の気持ちを整理して返事をしましょう。
内示後のよくある展開
受け入れる場合:
- 正式発令までの間に、異動先の師長との顔合わせ
- 引き継ぎ計画の作成
- 異動先の見学や事前オリエンテーション
交渉する場合:
- 再度面談を設定し、具体的な懸念事項を相談
- 条件付きで受け入れる(例:日勤のみ、特定のシフト希望など)
- 代替案の提示(別の部署への異動、時期の延期など)
断る場合:
- 明確な理由の説明(家庭の事情、健康面など)
- 今後のキャリアについての相談
- 場合によっては退職の選択肢も視野に
内示を受ける心構え
異動の内示は、誰にとっても大きな転機です。不安や戸惑いを感じるのは自然なことですが、同時に新しい成長のチャンスでもあります。
大切なのは:
- 感情的にならず、冷静に状況を判断すること
- 自分の希望や制約を正直に伝えること
- どのような決断をするにしても、今後のキャリアを見据えた選択をすること
内示はあくまで「打診」であり、あなたの状況や希望を無視して強行されるものではありません。不安な点や困難な事情があれば、遠慮せずに相談しましょう。多くの場合、病院側も柔軟に対応してくれます。
これらのQ&Aが、異動に関するあなたの不安や疑問を少しでも解消できれば幸いです。異動は確かに大きな変化ですが、適切に対応することで、あなたのキャリアにとってプラスの転機にすることができます。
さいごに
看護師の人事異動(配置転換)について理解いただけたでしょうか。
看護師の異動には、病院側の人員不足やマンネリ化の解消、看護師さんのスキルアップや人間関係の悩みなど、様々な背景があります。
そんな人事異動には、新たなスキルが得られるメリット、モチベーションが下がってしまうかも知れないデメリットがありました。
異動が決まったら、「異動先への挨拶」と「異動先の診療科の事前学習」は欠かさないようにしましょう。
看護師さんとして後悔の無いキャリアを歩まれることを祈っています。
![転職 – LiPro[ライプロ]| あなたの「暮らし」の提案をする情報メディア](https://www.iid.co.jp/contents-career/wp-content/uploads/2024/10/LiPro_logo_career.jpg)
















自分の意図していない部署異動を上司からいわれたときは正直やめようと思った
病院の都合をいわれたり、自分のやりたいことができないなら違う病院にいきたくなる
看護師は離職が多いため人材が足りないところへ補充するというコマ使い的なことをよくされる