「看護師の仕事って何が大変なの?」とお考えですね。
看護師のリアルな働き方を知るためには、実際に働いている人に話を聞くのが一番。そこでこの記事では看護師100人にアンケート調査を行い、「最も大変なこと」を伺いました。

このアンケート結果を踏まえて、看護師の仕事で大変なことについて解説していきます。
- 看護師が大変だと感じる瞬間【メンタル面のしんどさを訴える声が多数】
- 看護師の仕事は体力的にも大変!ついて行けずに辞める人も少なくない
- 診療科や就業先によっても大変なことは全く違う
- 【現役看護師に聞いた】大変・キツイ毎日でも続けられる理由は?
- 看護師にならない方がいい人・看護師を目指すべき人の特徴
この記事を読むことで、看護師の仕事の大変さや、やりがいを具体的にイメージすることができます。
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※2025年11月17日更新
※弊社が実施した独自アンケートの結果に基づきます
※本記事は看護roo!、レバウェル看護、マイナビ看護師、看護師ワーカー、ナース専科 転職などのPRを含みます。
看護師が大変だと感じる瞬間【メンタル面のしんどさを訴える声が多数】
看護師の仕事の大変さについてアンケートを行った結果、「メンタル面の大変さ」を訴える声が散見されました。
実際の口コミをまじえて解説します。
人間関係の大変さ
看護師の仕事の大変さは、「人間関係」がかなり影響しています。
看護師の退職理由で一番多いのは「人間関係のトラブル」によるもので、主に同僚や上司との関わり方に悩む方が多いようです。
実際に、職場で精神的なハラスメントを受けた経験がある看護師の割合は31%。およそ3人に1人が何らかのハラスメントを受けた経験があるという調査もあります。(参考:日本看護協会の看護職員実態調査)
女性ならではの陰湿な人間関係

人間関係に気疲れする毎日

給料は良いが人間関係が良くない

このように、人間関係の大変さを訴える看護師さんは多いです。
責任感、プレッシャー重さ
仕事に対する責任感やプレッシャーの重さも看護師の仕事の大変さです。
人の命を預かる仕事のため、小さなミスも許されません。
特に手術室(オペ室)などは、ほんの小さなミスが命に直結することも多く、常に高い緊張感が漂っています。
緊張感の中、心身ともに疲労

患者の死と向き合う時
患者の死と向き合わないといけないのも、看護師の仕事の大変さです。
特に病棟に勤務していると、日常的に患者の死に直面することになります。
患者さんとのコミュニケーションも仕事の一つであり、普段からよく接している患者さんの死はなおさら辛いことでしょう。
終末期に関わる場面が続き、気持ちが沈み悲しくなる

(※これまで看護師として働く中で、一番「辞めたい」と思ったのはどんな時ですか?という質問)
自分はいったい何が出来たんだろうと落ち込む

(※これまで看護師として働く中で、一番「辞めたい」と思ったのはどんな時ですか?という質問)
患者からのハラスメント
患者から不当な扱い(ハラスメント)を受けることも少なくありません。
差別的な言葉を投げかけられたり、暴力を振るわれたりすることもあるようです。
特に近年コロナ禍において、看護師が理不尽な差別や仕打ちを受けたという事例も多々見受けられました。
うちのマンションには、“コロナ警察”がいて、日々取り締まりをしています。コロナ警察とは、ウイルスの感染拡大を防ぐため、他人の行動までチェックし、意に沿わない行動をする人に、注意という名の“制裁”を加える人たちのこと。そんなコロナ警察に私はこの1年間、迫害を受けています。というのも、私が看護師だから
出典:Yahoo!ニュース『「ここから出ていけ」“コロナ警察”の標的にされた50才看護師の悔しさ』
患者さんの心無い一言で精神的にダメージを受けるのも、看護師の大変さです。
患者さんのために一生懸命なのに、心ない言葉
病院 病棟勤務(28歳女性)コロナで理不尽に怒る患者さんやご家族

もう限界かも…と感じた時の具体的な対処法
「もう無理かもしれない」「このまま続けられる気がしない」——そんな思いが頭をよぎる瞬間は、看護師として働く中で誰にでも訪れる可能性があります。
人間関係のストレス、過酷な夜勤、終わらない業務、患者様の急変対応、そして自分自身の体調不良。これらが重なり合ったとき、心も体も限界を迎えてしまいます。
しかし、「限界」を感じることは、決して恥ずかしいことでも、弱いことでもありません。それはむしろ、あなたの心と体が「このままでは危険だ」と警告を発している大切なサインです。
ここでは、「もう限界かもしれない」と感じたときに、あなた自身を守るための具体的な対処法を、3つのステップでご紹介します。一人で抱え込まず、できることから始めてみましょう。
ステップ1:まずは信頼できる人に「話す」
限界を感じているとき、最もしてはいけないのは「一人で抱え込むこと」です。辛い気持ちを言葉にして誰かに話すことで、心の重荷が少し軽くなり、客観的な視点や解決策が見えてくることがあります。
なぜ「話すこと」が大切なのか
- 感情の整理ができる:言葉にすることで、漠然とした不安や怒りが整理され、問題の本質が見えてくる
- 孤独感が和らぐ:「自分だけが苦しんでいる」という孤独感から解放される
- 客観的なアドバイスがもらえる:自分では思いつかなかった解決策や視点を得られる
- 心の負担が軽くなる:話すだけでも、心が少し楽になり、前向きな気持ちになれることがある
誰に相談すれば良いのか?
相談相手は、あなたが安心して本音を話せる人を選ぶことが最も重要です。以下のような相手が考えられます。
職場内の信頼できる先輩・同僚
同じ職場で働く先輩や同僚は、あなたの状況を最も理解してくれる存在です。
メリット:
- 職場の具体的な状況を知っているため、的確なアドバイスがもらえる
- 「自分も同じ経験をした」と共感してもらえる
- 実際に過去に同じ問題を乗り越えた人の話が聞ける
相談の仕方:「最近、仕事のことで悩んでいて、少し話を聞いてもらえませんか?」と、プライベートな時間(休憩中や勤務後)にお願いする。職場の休憩室ではなく、カフェなど落ち着いた場所で話すのがおすすめ。
注意点:
- 信頼できる人を選ぶ(噂話が好きな人や、すぐに他の人に話してしまう人は避ける)
- 特定の人の悪口や批判に終始しないよう注意(建設的な相談を心がける)
直属の上司(師長・主任)
上司は、あなたの業務状況や職場環境を改善できる立場にあります。信頼できる上司であれば、相談することで具体的なサポートを得られる可能性があります。
メリット:
- 勤務シフトの調整、業務分担の見直しなど、具体的な改善策を実施してもらえる
- 部署異動や休職など、制度的なサポートを提案してもらえる
- 「上司が自分の状況を理解している」という安心感が得られる
相談の仕方:「最近、体調面と精神面で不安があり、ご相談したいことがあります。お時間をいただけないでしょうか」と、面談の機会を正式に依頼する。メールや口頭で事前にアポイントを取ることが大切。
注意点:
- 上司との信頼関係がない場合、逆にプレッシャーをかけられることもある
- 「弱音を吐いた」と評価が下がることを心配する必要はない(むしろ早めに相談する方が、組織としても対応しやすい)
職場外の友人・家族
職場とは無関係の友人や家族は、利害関係がないため、純粋にあなたの味方として話を聞いてくれます。
メリット:
- 職場の人間関係に縛られず、本音で話せる
- 「仕事を辞めたい」という選択肢も含めて、率直な意見をもらえる
- 心の支えとなり、精神的な安定を取り戻せる
相談の仕方:「最近、仕事で悩んでいて、話を聞いてほしい」と素直に伝える。解決策を求めるのではなく、「ただ話を聞いてほしい」というスタンスでも良い。
注意点:
- 看護師の仕事を知らない人には、具体的な状況が伝わりにくいことがある
- 「辞めればいいじゃん」と簡単に言われて、逆にストレスになることも
産業医・産業保健師・人事部
企業や病院によっては、従業員の健康相談を受ける産業医や産業保健師が配置されています。また、人事部も相談窓口として機能します。
メリット:
- 医療の専門家として、心身の健康状態を客観的に評価してもらえる
- 休職や配置転換など、制度的なサポートを受けるための橋渡しをしてくれる
- 守秘義務があるため、相談内容が他の職員に漏れる心配がない
相談の仕方:「最近、体調と精神面で不調を感じており、産業医(または人事部)に相談したい」と、直属の上司または人事部に連絡する。
注意点:
- 小規模な病院やクリニックには、産業医が配置されていないことがある
- 人事部は組織の立場もあるため、必ずしもあなたの味方とは限らない(ただし、相談記録が残ることで、後々の交渉材料にはなる)
外部の専門機関(カウンセラー・心療内科)
職場内で相談しにくい場合や、心身の不調が深刻な場合は、外部の専門機関を頼ることも重要です。
おすすめの相談先:
- 心療内科・精神科:睡眠障害、食欲不振、抑うつ状態など、身体症状が出ている場合
- カウンセリングルーム:話を聞いてもらい、心の整理をしたい場合
- 看護協会の相談窓口:日本看護協会や都道府県の看護協会が、看護師向けの相談窓口を設けている
- 労働相談窓口:パワハラや過重労働など、労働環境に問題がある場合
メリット:
- 第三者の専門家として、客観的かつ専門的なアドバイスがもらえる
- 必要に応じて、診断書を発行してもらえる(休職の際に必要)
- 職場とは無関係なため、安心して本音を話せる
相談の仕方:心療内科は予約制のことが多いため、電話やWebで予約を取る。初診時に「仕事のストレスで不眠や気分の落ち込みがある」と具体的に症状を伝える。
注意点:
- 心療内科を受診することに抵抗がある人もいるが、「心の風邪」として気軽に受診して良い
- 初診は予約が取りにくいことがあるため、早めに連絡する
相談する際の心構え
- 完璧に話そうとしない:言葉にまとまらなくても大丈夫。「とにかく辛い」という気持ちを伝えるだけでも十分
- 解決策を求めすぎない:話を聞いてもらうだけでも、心が楽になることがある
- 相談することは弱さではない:助けを求めることは、自分を守るための強さ
「話す」ことは、問題解決の第一歩です。一人で抱え込まず、誰かに助けを求める勇気を持ちましょう。
ステップ2:環境を変える「部署異動」という選択肢
「人間関係が辛い」「今の業務が自分に合わない」と感じているなら、部署異動という選択肢があります。退職や転職を考える前に、まずは今の職場内で環境を変えることで、状況が改善する可能性があります。
部署異動が有効なケース
- 人間関係のストレス:特定の上司や同僚との関係が原因で、精神的に追い詰められている
- 業務内容のミスマッチ:急性期の忙しさが辛い、逆に療養型の単調さに物足りなさを感じるなど
- 夜勤の負担:体力的に夜勤が厳しくなり、日勤のみの部署に移りたい
- 専門性を変えたい:今の診療科ではなく、別の分野に興味がある
部署異動は、「同じ病院内」という安心感を保ちながら、新しい環境でリスタートできる方法です。
部署異動のメリット
- 慣れ親しんだ病院で働き続けられる:転職と違い、勤続年数や退職金、福利厚生がリセットされない
- 人間関係をリセットできる:問題のある相手と距離を置ける
- 新しいスキルを習得できる:異なる診療科での経験は、看護師としての幅を広げる
- 転職より手続きが簡単:履歴書や面接の準備が不要で、手続きがスムーズ
部署異動のデメリット
- 希望通りになるとは限らない:病院の人員配置の都合で、希望と異なる部署になることも
- タイミングが合わないと時間がかかる:定期異動の時期(4月など)まで待つ必要がある場合も
- 異動先でも問題が起こる可能性:新しい部署でも人間関係や業務の問題が生じるリスクはある
部署異動を実現するためのステップ
STEP1:異動希望の理由を明確にする
「なぜ異動したいのか」を具体的に整理しましょう。ネガティブな理由(「今の上司が嫌」など)ではなく、ポジティブな理由(「○○科で専門性を高めたい」)に言い換えることが重要です。
NG例:「今の師長とうまくいかないので、異動したいです」
OK例:「現在の部署では貴重な経験をさせていただいていますが、今後は○○科での看護に挑戦し、専門性を高めたいと考えています」
STEP2:直属の上司(師長)に相談する
まずは、現在の部署の師長に異動希望を伝えます。いきなり看護部長に話すのではなく、順序を守ることが大切です。
相談の仕方:「師長、少しお時間をいただけますでしょうか。私のキャリアについてご相談があります」と、正式に面談の機会を設ける。休憩中や立ち話ではなく、落ち着いて話せる場を選ぶ。
伝えるべき内容:
- 異動を希望する理由(前向きな表現で)
- 希望する部署(具体的に)
- 異動希望の時期(「来年度の4月から」など)
STEP3:異動希望調査・自己申告制度を活用する
多くの病院では、年に1〜2回「異動希望調査」や「自己申告制度」を実施しています。このタイミングで正式に異動希望を提出しましょう。
記入のポイント:
- 希望部署を第一希望、第二希望まで記入
- 理由欄には、具体的なキャリアビジョンを記載
- 「現在の部署での経験を活かし、○○科でさらにスキルを高めたい」など、前向きな表現を使う
STEP4:希望が通らない場合の対応
異動希望が通らなかった場合、以下の対応を検討しましょう。
- 再度相談する:次の異動時期に向けて、再度希望を出す意思を伝える
- 看護部長に直接相談する:師長を通じても改善が見られない場合、看護部長に相談する
- 人事部に相談する:組織として対応が必要な問題(パワハラなど)がある場合は、人事部に相談
- 転職を検討する:どうしても状況が改善しない場合は、転職も視野に入れる
部署異動を成功させるコツ
日頃から良好な人間関係を築いておく
異動希望を出す前に、現在の部署で誠実に働き、良好な関係を保つことが大切です。「問題を起こしてから異動希望を出す」と受け取られないよう注意しましょう。
希望部署の師長と接点を作る
院内の委員会活動や研修で、希望部署の師長と顔見知りになっておくと、異動がスムーズになることがあります。
希望部署に関する勉強をしておく
希望部署の診療科について、事前に勉強しておくことで、「本気で異動したい」という意欲が伝わります。
感謝の気持ちを忘れない
異動が決まったら、現在の部署のスタッフに感謝の気持ちを伝えましょう。円満な異動は、今後のキャリアにもプラスになります。
実際の異動成功事例
ケース:人間関係のストレスから異動したEさん(35歳・女性)
- 状況:外科病棟で働いていたが、特定の先輩看護師との関係が悪化し、出勤が辛くなった
- 行動:師長に「内科での慢性期看護に興味がある」と前向きな理由で異動希望を伝えた
- 結果:半年後、内科病棟への異動が実現。新しい環境で人間関係もリセットでき、精神的に楽になった
部署異動は、「逃げ」ではなく、「より良い環境で自分の力を発揮するための戦略」です。限界を感じたら、勇気を持って異動希望を伝えてみましょう。
ステップ3:心と体を守る「休職」のすすめ
「もう限界」と感じ、心身に深刻な不調が出ているなら、休職という選択肢を真剣に考えるべきです。休職は「逃げ」ではなく、「自分を守るための正当な権利」です。
休職を検討すべきサイン
以下のような症状が2週間以上続いている場合、心身が限界を迎えている可能性があります。
身体的なサイン:
- 眠れない、または寝すぎてしまう
- 食欲がない、または過食してしまう
- 頭痛、めまい、吐き気が続く
- 疲れが取れず、常に倦怠感がある
- 出勤前に動悸や息苦しさを感じる
精神的なサイン:
- 何をしても楽しくない、無気力
- 涙が止まらない、感情のコントロールができない
- 「消えてしまいたい」という思いが頭をよぎる
- 集中力が低下し、仕事でミスが増える
- 人と会いたくない、引きこもりたい
これらの症状は、うつ病や適応障害などのメンタルヘルス不調のサインです。放置すると、さらに悪化する可能性があります。
休職制度の概要
休職とは、病気やケガなどの理由で一定期間仕事を休み、その間の雇用関係は継続される制度です。
休職期間:
- 病院の就業規則によって異なるが、一般的に3ヶ月〜1年程度
- 期間内に回復すれば、復職できる
- 期間を過ぎても復職できない場合、退職となることもある
給与の扱い:
- 休職中は基本的に無給(病院の規定による)
- ただし、健康保険の「傷病手当金」を受け取れる(給与の約2/3を最長1年6ヶ月間受給可能)
社会保険:
- 休職中も社会保険(健康保険、厚生年金)は継続される
- 保険料は自己負担となるが、病院が立て替えてくれる場合もある
休職するまでのステップ
STEP1:心療内科・精神科を受診する
休職には、医師の診断書が必要です。まずは心療内科や精神科を受診し、現在の状態を診断してもらいましょう。
受診時に伝えること:
- 具体的な症状(不眠、食欲不振、気分の落ち込みなど)
- いつから症状が続いているか
- 仕事のストレスが原因であること
- 「休職を考えている」という意思
医師が「休養が必要」と判断すれば、診断書を発行してもらえます。診断書には「○週間の休養を要する」などの記載があります。
STEP2:上司(師長)に報告する
診断書を受け取ったら、できるだけ早く直属の上司に報告しましょう。
報告の仕方:「体調不良で心療内科を受診したところ、休養が必要との診断を受けました。診断書をお持ちしましたので、休職の手続きをお願いできますでしょうか」
注意点:
- メールや電話ではなく、対面で伝えるのが基本(ただし、出勤が困難な場合は電話でも可)
- 診断書の原本またはコピーを提出する
STEP3:人事部で休職の手続きをする
上司に報告後、人事部で正式な休職手続きを行います。
必要な手続き:
- 休職届の提出
- 診断書の提出
- 傷病手当金の申請(健康保険組合への提出)
- 休職期間中の連絡方法の確認
STEP4:休職期間中の過ごし方
休職は「ただ休むだけ」ではなく、心身を回復させるための大切な期間です。
休職初期(1〜2週間):
- とにかく休む。何もしなくていい。
- 睡眠を十分に取り、体を休める
- 焦らず、罪悪感を持たない
休職中期(1〜2ヶ月):
- 少しずつ生活リズムを整える
- 散歩や軽い運動を取り入れる
- 心療内科への通院を継続し、治療を受ける
休職後期(復職準備期):
- 復職に向けて、生活リズムを職場に合わせる
- 短時間のリハビリ勤務(病院によっては制度あり)
- 職場との連絡を再開し、復職時期を相談
復職に向けた心構え
休職から復職する際には、以下の点を心がけましょう。
焦らず、段階的に復帰する
いきなりフルタイム勤務ではなく、時短勤務や軽作業から始めるなど、段階的に復帰することが大切です。
職場と復職条件を相談する
- 夜勤を減らす、または免除してもらう
- 残業をしない
- 負担の少ない部署への配置転換
これらの条件を事前に相談しておくことで、再発を防げます。
再発防止策を考える
休職の原因となったストレス要因を振り返り、今後どう対処するかを考えましょう。
- 人間関係が原因なら、部署異動を検討
- 業務量が原因なら、上司に業務分担の見直しを依頼
- 自分の考え方が原因なら、カウンセリングを継続
完璧を求めない
復職後は、「以前のように完璧にこなさなければ」と焦らないことが大切です。7割できれば十分と考え、自分を追い込まないようにしましょう。
休職に関するよくある不安と答え
Q. 休職したら、職場に迷惑をかけてしまう…
A. あなたが倒れてしまう方が、職場にとっても大きな損失です。一時的な負担はあっても、あなたが元気に復帰する方が、長期的には組織にとってプラスです。
Q. 休職したら、評価が下がるのでは?
A. 病気による休職は、正当な権利です。評価に影響することは基本的にありません。むしろ、無理を続けて大きなミスをする方がリスクです。
Q. 復職できるか不安…
A. 多くの人が休職後、無事に復職しています。焦らず、治療に専念することが、確実な復職への道です。
実際の休職・復職事例
ケース:適応障害で休職したFさん(38歳・女性)
- 状況:人間関係のストレスと過重労働で、不眠と抑うつ状態に陥った
- 行動:心療内科を受診し、「3ヶ月の休養を要する」との診断書を受け、休職
- 休職中:最初の1ヶ月は自宅で休養。2ヶ月目からカウンセリングを受け、心の整理をした
- 復職:3ヶ月後、時短勤務(6時間)から復帰。半年後にフルタイムに戻り、現在は元気に働いている
休職は「終わり」ではなく、「再スタートのための準備期間」です。限界を感じたら、自分を守るために休む勇気を持ちましょう。
「もう限界」と感じたとき、あなたには選択肢があります。一人で抱え込まず、誰かに話す。環境を変える。そして、必要なら休む。これらはすべて、あなた自身を守るための大切な行動です。
看護師という仕事は、人の命を預かる尊い仕事ですが、あなた自身の命と健康が何よりも大切です。自分を犠牲にしてまで働き続ける必要はありません。
限界を感じたら、立ち止まる勇気を持ちましょう。そして、できることから一つずつ、行動を起こしてみてください。あなたの心と体を守ることが、最優先です。
看護師の仕事は体力的にも大変!ついて行けずに辞める人も少なくない
前章では主にメンタル的な辛さに焦点を当てて解説しましたが、看護師の仕事は体力的にもかなりハードです。特に次の3点が挙げられます。
それぞれ詳しく解説します。
残業の大変さ
看護師の大変なことの一つに、残業が多いことが挙げられます。
事実、日勤看護師の73.9%は、終業後に30分以上の残業をしていることが分かっています。(参考:2017年 看護職員の労働実態調査結果報告)
特に新人のうちは、業務時間内にすべての仕事が終わること自体が稀です。
例えば、看護師は患者に対して看護記録(患者の基礎情報、看護の計画、経過の記録、要約)を作成しなければなりませんが、通常の業務をこなしながら並行して作成するのは難しく、時間外労働を行っている看護師も少なくありません。
中には、「あなたの実力が足りないんじゃない?」というように、厳しい当たり方をしてくる先輩もいるようで、これが人間関係の悩みにつながることもあります。
残業が多く働いて寝るだけの生活

夜勤の大変さ
夜勤で体力的にしんどいという看護師さんは多いです。
生活リズムが不規則になり、体調を崩す方も多く、特に女性だと、ホルモンバランスが崩れて生理不順になることもあります。
体質的にどうしても夜勤が向いていないという人もいます。無理をして続ければ体の負担は増し続けるはずです。
夜勤が体力的にしんどい、生活リズムも検討して退職を決意

仕事以外の勉強も必要
看護師は常に自分から勉強することを求められます。
医療は日進月歩で、常に最新の知識をアップデートする必要があり、診療科ごとに疾患や処置について日々勉強をしなくてはなりません。
また、日常的に院内研修や勉強会に参加する必要もあります。
実は、「勤務時間外の院内研修を勤務として扱う=残業代を支給している病院」は21.8%と非常に少ないです。(参考:日本看護協会調査研究報告)
半ば強制参加にも関わらず、手当も付かない事もあるため、大変に感じている看護師さんは多いです。
時間外手当は一切付かない

免除されるのは遅番と夜勤入りの人だけで、休む場合は委任状を書く必要があります。
馬鹿らしいので、奨学金返し終わったら転職するつもりです。
(出典:看護roo!)
診療科や就業先によっても大変なことは全く違う
看護師の仕事の大変さは、診療科や就業先によって異なります。
それぞれの診療科ならではの大変さを紹介していきます。
外科:業務量が多く、緊張感が高い
外科での勤務は業務量が多く、緊張感も求められます。
主な業務内容は入院患者のバイタル確認、手術前後の患者さんのケア、入退院の準備です。
日々訪れる様々な患者さんの診察や治療をてきぱきとこなし、血を流す患者さんや容体が急変する患者さんにも向き合うことが求められます。
時には、緊急手術や手術後の急変に臨機応変に対応する必要もあります。
とにかく業務量が多く忙しいのと、時には患者さんの急変や血を見ることもあるのが、外科勤務の大変さです。
とにかく忙しい、もっとゆっくりと患者さんに寄り添いたい

内科:細かいデータや緻密な薬物管理が必要
内科は細かいデータや投薬の管理が大変です。
内科の業務内容は、入院患者のバイタルチェックと症状の観察、点滴や注射、投薬の管理をメインで行います。
ケアの期間が長期に渡るため、長い視点で変化を見逃さないようにする必要があり、気長なコミュニケーションが必要です。
採血や内服の管理など、データを詳細に確認して細かく管理しなければなりません。
自分のやってることが目に見えない

(出典:看護roo!)
多岐にわたる業務と検査、やること山盛り

入退院もあるし計画立ててサマリーも書いて・・・
もう、やること山盛り。いつ記録できるの?
(出典:看護roo!)
産婦人科:突発的な業務、中絶など悲しい場面も
産婦人科はで大変なのは、出産などの突発的な業務や、中絶などの悲しい場面に立ち会うことです。
業務内容は産科と婦人科で別れるが、産科は妊娠、出産にまつわる事、婦人科は、子宮頸がん等女性の病気にまつわる事を行います。
出産では突発的な業務が多発し、施設によっては勤務時間外でも呼び出しに対応するように待機するオンコール待機が必要です。
また、婦人科では、卵巣摘出や子宮摘出などの悲しい場面にも立ち会わなければなりません。
このように、緊急的な業務への対応や、悲しい場面に直面する大変さがあります。
産科は救急病院と同じ

産科は救急病院と同じです
(出典:看護師お悩み相談室)
精神科:精神的にタフさが必要
精神科は精神的なタフさが求められる仕事です。
仕事内容は、コミュニケーションを通じた患者さんのケア、患者さんの精神症状、身体症状の把握・評価、服薬の管理、日常生活動作の援助などになります。
時には患者さんに暴言を吐かれたり、暴力を振るわれる事があります。
また、コミュニケーション中心のケアを行うため、患者さんの言動や思考に引きずられて、自らも病んでしまうこともあるのです。
このように、精神科では暴言や暴力にさらされたり、自分自身も精神的に病んでしまうような大変さがあります。
患者さんから暴力、感情のコントロールも難しい

小児科:忍耐と幅広い疾患知識が必要
小児科は忍耐力と、患者さんの年齢ごとの幅広い疾病知識が求められる診療科です。
業務内容は、医師の診察サポート、申請時から思春期までの子どもへの処置がメインになります。
幅広い年代の疾患の知識、処置のスキルが必要なのに加え、子どもとの接し方にも難しさがあります。
また、辛そうにする子どもを見るのが辛いという声や、モンスターペアレントもいるので、親の対応にも配慮も必要です。
このように幅広い知識を必要とし、幅広い年代の子どもと親のケアを同時に行わなければならないことが大変です。
可愛いだけじゃないのが現実

嫌がる事ももちろんしますし、しんどい子どもの相手するのも大変です。可愛いだけじゃないのが現実です。親対応にも気を使います。
基礎疾患をお持ちのご家族は時にはこちらより知識豊富で高圧的な方もいらっしゃいますし、先天性疾患など聞きなれない疾患とかざらですしね。
(出典:看護roo!)
外来看護師:病棟勤務との大変さの違い
外来勤務の大変なことは、患者さんのクレーム対応や、短時間で多くの患者さん対応が必要なことです。
外来は「入院していない患者さんの診察」を行う場所なので、外来看護師の仕事内容は、医師の診療補助や事務作業がメインになります。
診察までの待ち時間が長いと患者さんからクレームが入ったり、短い時間で多くの患者さんに素早く対応することが求められる大変さがあります。
一方で病棟勤務と違い、夜勤が無く、介助など肉体労働も少ないため、体力的には楽な面があります。
長い待ち時間に耐えられない患者さんの対処に苦労

ここまでのまとめ:診療科ごとの大変さ
| 診療科 | 大変なこと |
| 外科 | 業務量が多く忙しい、緊張感が求められる |
| 内科 | 検査が多く、細かいデータを確認し、丁寧な服薬の管理が必要 |
| 産婦人科 | 出産など突発的な業務、中絶など悲しい場面に立ち会うこと |
| 精神科 | 患者から暴言を吐かれたり、精神的・身体的負担が大きい |
| 小児科 | 小児疾患への幅広い知識が求められる。辛そうな子どもを見ること |
| 外来 | 短い時間で多くの患者さんの対応、患者さんからのクレームの対応 |
ここまで大変なことが目立つ看護師のお仕事ですが、それでも看護師を続けられる理由は何なのでしょうか。
そこで次の章では看護師のやりがいについて調査しました。
それでも私たちが看護師を続ける理由【仕事のやりがい再発見】
看護師を続けることができるのは、次のようなやりがいがあるためです。
患者さんの笑顔、感謝の言葉があるから
患者さんの笑顔、感謝の言葉をやりがいしている看護師さんは多いです。
患者さんの笑顔に癒されたり、感謝の言葉やねぎらいの言葉を聞くと、看護師をやっていてよかったと思えるようです。
笑顔がとてもかわいい、癒される

患者さんに声をかけてもらった時にやりがいを感じる

他には、長期間通院していた方が当院を卒業でき、一緒に卒業を喜べた時にもやりがいを感じます。
人に頼りにされる、人の役に立つ仕事だから
また、人に頼りにされる、人の役に立つことができるというのも、看護師の仕事の特徴です。
患者さんやスタッフから直接頼りにされる、自分が行ったケアが直接人を喜ばせる事につながることがやりがいにつながります。
看護師さんがいてくれるから安心する

スタッフからも患者さんからも喜んでもらえる

なにかに夢中になって、自分の知識を得ることは充実した気分になるので、常に勉強する姿勢でいたいと思いました。
患者さんの回復に立ち会うことができるから
患者さんの回復に立ち会うことができるのも、看護師さんならではのやりがいです。
自身の看護で患者さんの病状が良くなった際にやりがいを感じる方が多いようです。
治療できて良かったとやりがいを感じる

やりがいは看護介入で患者さんが目に見えて良くなること

収入が比較的安定しているから
看護師の平均年収は483万円と他職種よりも比較的高いです。
また、看護師の収入は景気にも左右されないため安定しています。
以下のグラフは、過去10年間の看護師年収の推移です。横ばいで安定しており、むしろ全体的に上昇傾向にあることが分かります。

(参考:賃金構造基本統計調査)
看護師の平均年収については詳しく知りたい方は、『看護師の平均年収は?年齢・地域別の年収』の記事を参考にしてください。
看護師にならない方がいい人・看護師を目指すべき人の特徴
結論から言うと、看護師にならない方が良いということはありません。
しかし、性格的に看護師に向いていない人はいます。
看護師にならない方がいい人
看護師に向いてない可能性があるのは「コミュニケーションが苦手な人」「体力に自信がない人」です。
コミュニケーションが苦手な人
コミュニケーションが苦手な人は、看護師に向いているとは言えません。
というのも、看護師は患者さんの対応、医師、同僚との連携など、密なコミュニケーションが必要な仕事です。
コミュニケーションがうまくできないと、医療ミスにつながる可能性もあります。
なので人との連携が苦手だったり、共同作業が得意ではない方には向いていないかもしれません。
体力・精神力に自信のない人
また体力・精神力に自信がない人にも看護師はおすすめできません。
看護師は就業時間が不規則だったり、介助など肉体労働があるため、体力が必要な仕事です。
また、重い病状の患者さんと関わる事、時には患者さんの死に直面することもある職業です。メンタルが弱いと看護師を続けることは難しいでしょう。
亡くなる患者さんが多く、メンタル面で強い心が必要

「コミュニケーションが苦手」「体力・精神力に自信がない」、これら二つとも当てはまる場合は、看護師に向いていない可能性があります。
看護師を目指すべき人
一方で、次の特徴に一つでも当てはまれば、看護師として適性がある可能性が高いです。
協調性がある・人とのコミュニケーションが好き
人と話すのが好き、チーム協力して何かをするのが好きという方は、看護師の適性があります。
これは先ほども説明した通り、看護師は常に医師や同僚との連携が非常に重要だからです。
また看護師は、患者さんや患者さんの家族ともコミュニケーションを取る機会も多いです。
なので、人と話すことを楽しめる人は、看護師の仕事に向いています。
体力・精神力に自信がある人
体力や精神力に自信がある方は、看護師の素質があると言えます。
ここまで紹介した通り、看護師は夜勤や長時間労働、介助などの肉体労働があるため、体力が必要な仕事です。
精神的にも強い人でないと挫けてしまうことも少なくありません。
看護師の仕事は忙しく、体力的にかなりしんどい

責任感が強い人
強い責任感を持っている人も看護師に向いています。
看護師は時には患者さんの命に関わる仕事なので、強い責任感をもって正確に業務を遂行する必要があります。
妥協を許さず、物事に責任をもって取り組める人は、看護師の適性があります。
自分のミスが患者さんの命に直結、重圧から辞めたくなることも

今の職場がすべてじゃない。新しい働き方を見つける「転職」という道
「今の職場で我慢するしかない」「看護師として働く以上、この辛さは仕方ない」——そんな風に諦めていませんか?
実は、看護師という資格は、驚くほど多様な働き方を可能にする強力な武器です。病棟の夜勤が辛いなら日勤のみの職場があり、人間関係に疲れたなら一人で訪問看護という選択肢もあります。急性期の忙しさが限界なら、ゆったりとした療養型病院や介護施設という道もあります。
転職は「逃げ」ではありません。それは、あなた自身がより幸せに、より自分らしく働くための前向きな選択です。今の職場があなたに合わないなら、あなたに合う職場を探せばいいのです。
ここでは、看護師としての新しい働き方を見つけるための具体的な情報をお伝えします。転職という選択肢が、あなたの人生を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
看護師資格を活かせる転職先5選
看護師資格があれば、病院の病棟勤務以外にも、さまざまな場所で活躍できます。それぞれの特徴と、どんな人に向いているかをご紹介します。
総合病院・大学病院
複数の診療科を持つ大規模医療機関で、最先端の医療に触れられる環境です。高度な看護技術を学びたい方や、認定看護師・専門看護師を目指す方、管理職としてキャリアアップしたい方に適しています。
夜勤ありの2交代制または3交代制が基本で、残業も多い傾向にあります。その分、給与は年収450万〜750万円と高水準で、夜勤手当や賞与も手厚く設定されています。教育・研修制度が充実し、福利厚生も手厚いため、長期的なキャリア形成には最適です。ただし、責任とプレッシャーが大きく、人間関係が複雑になることもあります。
クリニック・診療所
特定の診療科に特化した小規模医療機関で、日勤のみ・土日休みが多いのが特徴です。夜勤なしで働きたい方、プライベートとの両立を重視したい方、通勤時間を短くしたい方におすすめです。
診療時間が決まっているため残業は少なめで、生活リズムが整いやすい環境です。年収は350万〜500万円と病院より低めですが、患者様と継続的な関係を築けるやりがいがあります。美容クリニックなら年収400万〜600万円と高収入も可能ですが、ノルマがある場合もあります。研修制度がほとんどない点や、受付・清掃なども担当する可能性がある点は注意が必要です。
訪問看護ステーション
利用者の自宅を訪問して在宅看護を提供します。患者様とじっくり向き合いたい方、自分のペースで働きたい方、幅広い看護技術を活かしたい方に向いています。
基本的に日勤のみで、年収は400万〜600万円。訪問件数に応じたインセンティブがある職場もあります。患者様との深い信頼関係を築け、自分で判断して看護ができる自律性が魅力です。ただし、オンコール当番がある職場では夜間・休日の緊急対応が必要になり、一人での判断という責任の重さもあります。車や自転車での移動が多いため、天候に関わらず訪問する体力も求められます。
介護施設
特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービスなど、高齢者の健康管理や医療的ケアを担当します。高齢者との関わりが好きな方、ゆったりとしたペースで働きたい方、ブランクがあっても働きやすい環境を求める方におすすめです。
デイサービスなら日勤のみで働けます。年収は350万〜500万円と病院より低めですが、医療行為が少なく負担が軽いのが特徴です。入居者との継続的な関係を築けるやりがいがあり、求人も多く転職しやすい分野です。ただし、介護業務も担当することがあり、看護師が少数で相談相手がいないケースもあります。
企業看護師
企業で働く看護師で、直接的な患者ケアではなく、従業員の健康管理や医療関連業務を担当します。夜勤なし・土日休みで働きたい方、新しい分野に挑戦したい方、ワークライフバランスを重視する方に適しています。
産業保健師(保健師資格が必要)は企業で従業員の健康管理を行い、年収400万〜700万円。治験コーディネーター(CRC)は新薬開発の臨床試験をサポートし、年収400万〜600万円で未経験でも応募可能です。クリニカルスペシャリストは医療機器メーカーで技術サポートを行い、年収450万〜700万円ですが出張が多い傾向にあります。
デスクワーク中心で体力的に楽ですが、直接的な患者ケアからは離れることになります。PCスキルや英語力が求められる場合もありますが、企業の福利厚生を受けられ、新しいスキルが身につく環境です。
年代別の転職成功のコツ
転職は、年代によって強みやアピールポイントが異なります。自分の年代に合った戦略で、転職を成功させましょう。
20代の転職:若さと柔軟性を武器にする
20代は「若さ」「柔軟性」「吸収力」が最大の強みです。新しい環境に適応しやすく、学習意欲が高く成長が期待できる年代として、転職市場では高く評価されます。
短期間での転職は「すぐ辞めるのでは?」と懸念されることがあるため、前向きな転職理由を用意しましょう。「今の職場が忙しすぎる」ではなく、「急性期の経験を積んだ上で、今後は○○科の専門性を高めたい」というように、キャリアビジョンを明確に語ることが大切です。
20代のうちに異なる診療科や職場を経験することで、自分に合った働き方を見つけられます。迷ったら、まず挑戦してみる姿勢が重要です。また、どの職場でも通用する基本的な看護技術をしっかり身につけておくことが、転職後の自信につながります。
30代の転職:経験と専門性をアピールする
30代は、5〜10年以上の豊富な臨床経験があり、専門的なスキルや後輩指導の経験も蓄積されている時期です。転職市場では「即戦力」として高く評価されます。
具体的な経験とスキルを数字で示すことが効果的です。「○○科で○年勤務」「新人教育○名担当」「リーダー経験○年」など、実績を明確に伝えましょう。これまでの経験を活かせる診療科や職場を選ぶことで、即戦力として採用されやすくなります。
30代は結婚・出産・育児などライフステージが変化する時期でもあります。「家庭と仕事を両立しながら、長く貢献したい」と前向きに伝えることで、定着率の高さをアピールできます。認定看護師の資格取得や管理職を目指すなど、キャリアアップの意欲を示すことも有効です。
40代の転職:マネジメント能力と安定性を強調する
40代は、10年以上の豊富な臨床経験と高度な看護技術、マネジメント能力が強みです。定着率が高く長期的な貢献が期待でき、ライフステージが安定しているため、「ベテラン」「安定性」「リーダーシップ」を前面に出すことが成功の鍵です。
スタッフ管理、後輩指導、業務改善の実績など、マネジメント経験を具体的にアピールしましょう。「○○病棟でリーダーとして、スタッフ○名の勤務管理と業務改善を担当しました」というように、数字を交えて伝えることが効果的です。
「入職後すぐに戦力になれる」という即戦力と、「長期的に貢献したい」という安定性の両方を強調することが重要です。また、「現在も夜勤をこなしており問題ありません」と体力面の懸念を払拭するか、日勤のみの職場を選ぶという選択肢もあります。
「新しい職場のやり方を尊重し、学ぶ姿勢を持っています」という謙虚さを伝えることで、「固定観念が強そう」という懸念を払拭できます。給与や勤務条件については、「譲れない条件」と「柔軟に対応できる条件」を明確に整理しておきましょう。
どの年代でも、あなたの経験とスキルを正しくアピールすれば、理想の職場への転職は十分に可能です。前向きな転職理由を用意し、自己分析をしっかり行い、情報収集を徹底することが、転職成功への近道です。
失敗しない転職先の見極め方
転職先選びで失敗しないためには、求人票の情報だけでなく、職場の実態をしっかり確認することが重要です。
求人票で確認すべきポイント
求人票の「月給30万円」が「基本給20万円+夜勤手当10万円」という内訳の場合、基本給が低いため昇給や賞与が少なくなります。基本給の金額と、夜勤手当(1回5,000〜15,000円が一般的)、その他手当、賞与(年間何ヶ月分か)を必ず確認しましょう。
「週休2日制」と「完全週休2日制」は異なります。完全週休2日制は毎週必ず2日休みですが、週休2日制は月に1回以上週2日の休みがあるという意味で、他の週は週1日休みの可能性があります。勤務形態(2交代制か3交代制か)、夜勤の回数、有給休暇の取得率も確認が必要です。
福利厚生では、社会保険完備、退職金制度の有無、各種手当、託児所の有無、資格取得支援制度をチェックしましょう。離職率(10%以下なら優良)や平均勤続年数も重要な指標ですが、求人票に記載がない場合は面接時に質問するか、転職エージェントに確認することをおすすめします。
「アットホーム」「やりがい」などの曖昧な表現が多い求人票は、具体的な魅力が乏しい可能性があります。良い求人票は、業務内容が具体的で、給与や勤務条件が明確、教育制度や福利厚生が詳しく説明されているものです。
面接・職場見学での確認ポイント
職場見学では、スタッフの表情が明るいか、すれ違った際に挨拶してくれるか、清潔に整理整頓されているか、ナースステーションがピリピリした雰囲気ではないかを観察しましょう。面接官の態度が丁寧で、質問に誠実に答えてくれるかも重要なチェックポイントです。
面接時には「残業は月にどのくらいありますか?」「有給休暇の取得率はどの程度ですか?」「新人教育やプリセプター制度はどのようになっていますか?」「スタッフの平均勤続年数はどのくらいですか?」といった質問をすることで、職場の実態を探れます。曖昧な回答や、ネガティブな情報を隠そうとする態度には注意が必要です。
口コミサイトと転職エージェントの活用
ナスコミ(看護師コミュニティ)、看護roo!転職、OpenWorkなどの口コミサイトで、実際に働いているスタッフの声を確認しましょう。ただし、極端にネガティブな口コミは個人的な恨みの可能性もあるため、複数の口コミを読んで総合的に判断することが大切です。
転職エージェントを活用することで、求人票には載っていない情報や非公開求人を紹介してもらえます。看護roo!転職は利用者満足度が高く初めての転職におすすめ、レバウェル看護は求人数が業界トップクラスで選択肢が広い、マイナビ看護師は大手ならではの信頼感と地方求人の豊富さが魅力です。ナースではたらこは働きたい病院を逆指名できる制度があり、ナースパワーは短期・高収入の応援ナース制度が充実しています。
転職エージェントは2〜3社に登録して比較するのがおすすめです。希望条件を明確に伝え、紹介された求人をすぐに決めず、複数を比較検討しましょう。エージェントの情報だけに頼らず、口コミサイトや職場見学で自分でも確認することが、失敗しない転職の秘訣です。
転職は、あなたの人生を大きく変える重要な決断です。焦らず、じっくりと情報を集め、納得のいく転職先を見つけましょう。
今の職場がすべてではありません。あなたに合った働き方、あなたが輝ける場所は、必ず存在します。転職という選択肢を前向きに捉え、新しい一歩を踏み出してみませんか?
看護師の働き方比較表
転職先を選ぶ際の参考として、代表的な5つの働き方を比較しました。それぞれの特徴を一目で把握し、自分に合った職場を見つけましょう。
| 比較項目 | 病院(病棟) | クリニック | 訪問看護 | 介護施設 | 企業看護師 |
|---|---|---|---|---|---|
| 働き方の自由度 | ★☆☆ シフト制で融通が利きにくい | ★★☆ 診療時間が決まっており予定が立てやすい | ★★★ 訪問スケジュールを自分で調整できる | ★★☆ シフト制だが病院より融通が利きやすい | ★★★ 企業カレンダー通りで予定が立てやすい |
| 給与水準 | 450万〜750万円 夜勤手当で高収入 | 350万〜500万円 夜勤なしで低め | 400万〜600万円 インセンティブあり | 350万〜500万円 病院より低め | 400万〜700万円 職種により幅がある |
| 身体的負担 | ★★★ 夜勤・長時間労働で負担大 | ★☆☆ 日勤のみで負担少ない | ★★☆ 移動と訪問業務で適度な負担 | ★★☆ 介護業務で体力を使う | ★☆☆ デスクワーク中心で負担少ない |
| 精神的プレッシャー | ★★★ 急変対応・責任が重い | ★★☆ 比較的落ち着いている | ★★★ 一人での判断が求められる | ★☆☆ 医療行為が少なく負担少ない | ★★☆ 患者ケアなく異なるプレッシャー |
| 夜勤の有無 | あり (月4〜5回が一般的) | なし (ほぼ全ての職場) | なし (オンコール当番はあり) | 施設により異なる (特養はあり、デイはなし) | なし (ほぼ全ての職場) |
| おすすめな人 | ・高度な医療を学びたい ・キャリアアップしたい ・高収入を得たい | ・夜勤を避けたい ・プライベート重視 ・通勤時間を短くしたい | ・患者様と深く関わりたい ・自律的に働きたい ・幅広い経験を活かしたい | ・高齢者が好き ・ゆったり働きたい ・ブランクがある | ・夜勤を避けたい ・新しい分野に挑戦したい ・ワークライフバランス重視 |
この比較表を参考に、あなたが重視するポイント(給与、夜勤の有無、身体的負担など)を軸に、自分に合った働き方を見つけてください。
完璧な職場はありませんが、あなたの優先順位に合った職場は必ず存在します。
まとめ
今回は、看護師の大変さについて紹介してきました。
看護師は、人間関係の悩みなど「メンタル面での大変さ」と残業や夜勤など「体力面での大変さ」があります。
また、それぞれの診療科にも特有の大変さがありました。
大変なことはありますが、看護師は人の生活を支える立派な仕事です。人に直接感謝され、人の役に立つことができる、やりがいも大きいです。
納得のいく進路を決める際の参考になれば幸いです。
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