30代こそ外資系転職がおすすめ!転職調査で明らかになった外資系企業へのキャリアアップ戦略

外資系 転職 30代

「30代で外資系企業に転職は難しい?」
「英語力はどのくらい必要?」
とお考えですね。

30代で外資系企業に転職したいと思っても、今のスキルや英語力で転職できるのか、不安な方もいらっしゃるでしょう。

結論、30代こそ外資系転職に挑戦すべきです。歳を重ねるほど、特に40代になると求められる要件が一気に高くなり、転職は難しくなる一方だからです。

ただ、30代の候補者は、応募した職種の専門性・実績、ビジネスレベル以上の英語力など、高いハードルを求められます。このため、転職前に必要なスキルを磨いておくことは欠かせません。

この記事では、元外資系企業勤務で現在転職エージェントの私が、30代の方に外資系転職をおすすめする理由や、転職成功のために押さえるべきポイントを紹介します。

  1. 30代に外資系転職はおすすめ!ただ求められるハードルが高く慎重さも必要
  2. 30代で外資系転職した人の平均年収は492.5万円
  3. 30代で外資系転職した人の体験談|成功事例と失敗事例を紹介
  4. 30代で外資系転職する場合の注意点とは
  5. 30代で外資系転職に成功するために押さえるべきポイント
  6. 外資系転職したい30代におすすめの転職エージェント・サイト

全て読めば、30代が外資系転職に挑戦すべき理由が分かり、キャリアの拡大に一歩近づきます。

<外資系転職者対象>転職実態調査
当記事を作成するにあたり、外資系転職経験者を対象に調査を実施しました

  • サンプル数:46
  • 取得期間:2021年11月~2021年12月
  • 調査方法:インターネット
  • 調査対象:外資系転職経験のある20~50代の男女

【結果概要(30代回答を抜粋して掲示)】
全転職者のうち35%が30代(30代男性7人、30代女性9人)

(年収・残業時間)

  • 転職前の平均年収:365.0万円(日系企業)
  • 転職後の平均年収:492.5万円(外資系企業)
  • 転職で年収が上がった人の割合:93.7%
  • 転職後の平均残業時間:20時間

(転職時の英語力・転職期間)

  • TOEIC平均スコア:680点
    ※スコアの記載があった方31.3%のみの回答より
  • 転職活動にかかった平均期間:約47日
目次

1.30代に外資系転職はおすすめ!ただ求められるハードルが高く慎重さも必要

30代で外資系企業に興味をお持ちなら、ぜひチャレンジしてみると良いでしょう。しかし、求められるハードルは20代よりも高くなるため、慎重さも欠かせません。

当サイトが外資系企業転職者を対象に実施した調査では、回答者の35%が30代という結果になりました。40代以上の転職者は6.5%と急激に減っている点からも、30代は外資系転職にチャレンジする最後のチャンスと言えます。

また、30代の回答者のうち68.7%が、30代前半で転職しています。もちろん30代前半だから有利とは限りませんが、ぼんやりと年齢を重ねるほど不利になるのは事実です。

「外資系=転職が若いほど不利」というイメージは実は違っていて、実際はその逆。年齢を重ねるほどハードルは高くなりやすいのです。

その背景には、外資系企業と日系企業の雇用に対する考え方の違いがあります。

外資系企業は「広く浅く」ではなく「狭く深く」の人材を求めている

日系企業と外資系企業では、雇用の捉え方が少々異なります。外資系企業は(1)ジョブ型雇用が、日系企業は(2)メンバーシップ型雇用が基本です。

(1)ジョブ型雇用は、「仕事に人を割り当てる」という考え方です。採用は、職種を限定して行われます。分かりやすく言うと「あるソフトウェアを開発する(仕事)ために、優秀なエンジニア(人)を採用する」というイメージです。この場合、エンジニアのスキルや専門性が評価基準となります。

これに対して(2)メンバーシップ型雇用は、「人に仕事を割り当てる」という考え方です。言い換えると「成長計画などをもとにまず社員(人)を採用して、それぞれの適性に合わせて業務(仕事)を割り当てる」というイメージです。

もちろん、日系企業でも中途で専門職を採用するケースもありますが、日系・外資系ではおおよそ以下のような考え方の違いがあります。

ジョブ型
(外資系)
メンバーシップ型
(日系)
基本方針仕事に人を割り当てる人に仕事を割り当てる
仕事の範囲専門的幅広い
採用基準職種の専門性・実績を評価経歴・将来性・カルチャーマッチなど
総合的に評価
手厚い研修なしあり
部署異動原則なしあり
転勤原則なしあり

外資系企業の採用では「職種の専門性・実績」が評価されます。言い換えると、「狭く深い知識・経験がある職人タイプ」が採用されやすいのです。

ところが、日系企業で長く働き続けるほど、狭く深いスキル・経験を身に付けにくくなります。外資系が求める人物像の逆、「広く浅く」な人材になりやすいのです。

というのも、メンバーシップ型の企業では、定期的に部署やチームを移動して、様々な業務に就くのが常だからです。

例えば、「店舗マネージャーから企画部へ異動」「営業から人事部へ異動」のように、職種が全く違う部署に変わることもよくあります。流動性の高さや様々な経験ができるのはメリットですが、特定の業務を長期的に行わないので、専門性はなかなか身に付きません。

この結果、担当業務がコロコロと変わってしまい、「40代になったけど、これといったスキルや実績がない」という方も。特に、40代で転職するとなると、その専門分野に関するマネジメント経験も必要です。

こうなると、外資系企業が求める「狭く深い知識・経験のあるプロフェッショナル」とはかけ離れてしまいます。

30代の外資系転職はビジネスレベル以上の英語力が必須

また、30代の外資系転職では、ビジネスレベル以上の英語力が必須です

30代の回答者のうち、「電話や会議、取引、情報収集、メール、レポートの作成」など、何かしらの業務で英語を使用したと回答している人は「日常的にある」が75%、「たまにある」を含めると93%に上ります。

実際に、外資系転職サイトCarrerCrossの掲載求人を調べたところ、「英語レベルなし」で応募が可能な求人は18%しかありませんでした。(1,699/9,410件:2023年10月31日時点)

英語使わない外資系求人

出典:CareerCross

また、選考時にTOEICスコアを求められなくても、入社後に英語を使うケースも多いです。実際に、TOEICスコアの記入なしで外資系企業に転職した30代のうち、72.7%が「入社後の業務で英語が必要だった」と回答しています。

このため、求人票などに具体的な英語レベルが提示されていなくても、入社後は英語を使うと考えておく方が無難でしょう。

なお、流暢さやネイティブ並みの英語力が必要かどうかは、業種によって異なります。傾向としては金融業界や、各社の経理財務ポジション、管理職などのマネージャークラスになるとより高い英語力が求められやすいです。

語学力は勉強を重ねていけば着実に伸ばせます。よって、希望の職種や業務で必要な英語力をしっかりと磨いた上で、外資系企業にチャレンジすることがおすすめです

ここまでのまとめ

  • 外資系はジョブ型雇用なので、これといってスキル経験がないまま40代になると転職が難しくなる
  • 30代の外資系転職にはビジネスレベル以上の英語力が必要。語学力を磨いた上で転職にチャレンジするのがおすすめ

外資系は日系企業とかなり風土が異なり、年功序列の日系企業に対して、外資系の多くは実力主義です。アンケートでも、8割以上の人が「成果が収入に直結する」と回答しており、自分の成果や実力で評価を受けたい人には、とても良い環境でしょう。

だからこそ、30代のうちに実力がシビアに評価される外資系に転職すれば、周囲より一歩リードでき、今後のキャリアをグッと広げることができます。

2.30代で外資系転職した人の平均年収は492.5万円

30代で外資系企業に転職した人の平均年収は、492.5万円でした。

国税庁によると、日本における30代の平均年収は、30歳~34歳で450万円、35歳~39歳の平均年収は499万円です。もちろん企業や職種、ポジションによって異なりますが、日系企業とほぼ同水準と言えるでしょう。

ただし、外資系では基本的に成果主義が採用されています。よって結果を残せば、入社直後でも給料をどんどん上げることができますが、成果を出せなければ給料は上がらず、それどころか、退職に追い込まれる可能性もあるのです。

日系企業よりも辛く厳しい環境だと感じる人も多いため、自身がどのような働き方をしたいかと合わせて検討することが大切です。

3.30代で外資系転職した人の体験談|成功事例と失敗事例を紹介

この章では、30代で外資系転職した人の体験談を紹介します。ご自身が転職をするかどうか判断する上で、参考にしてみてください。

外資系に「転職して良かった」体験談

まずご紹介するのは、「転職に成功した」「転職して良かった」という体験談です。外資系企業の特徴である実力主義な点や、オンオフがはっきりしている点、業務で英語を使える点などに満足しているという声が多く聞かれました。

実力主義で切磋琢磨する環境はやりがいがある

口コミ・評判

日用品メーカー・営業職(31歳)
転職後年収740万円

完全実力主義な社風なため、頑張れば頑張るほど給料が上がっていくのでモチベーションを高く保つことができます。なにより、日系企業のように雇用が保護されているワケではなく、結果が全ての世界なので、日々の勉強と努力を怠ることができません。よって、ビジネスマンとして、人間的にどんどん成長できます。

2021/11/26・出典:アンケート

外資系企業の多くは実力主義のため、仕事の成果が自分の評価に直結します。ゆえに厳しい環境が多いですが、向上心がある方にとっては良い環境と言えます。

対等な立場で発言がしやすく、個人が尊重されている

口コミ・評判

IT業界・サポートエンジニア(31歳)
転職後年収750万円

自分の考えの世界が広がった。それぞれの考えをしっかり持っている人たちが集まっていて、一人一人が尊重されていた。上司も部下も対等な立場で意見を言い合える環境であった。海外や外国人への抵抗感や境界、偏見がなくなり、皆同じ人間だと知ることができた。

2021/11/26・出典:アンケート

年功序列の日系企業とは異なり、実力主義ゆえの外資系企業だからこそ、立場に関係なく意見を言いやすいとの声が多く聞かれました。多様な価値観で成り立っていることから、人間関係のあつれきも生まれにくいようです。

仕事とプライベートが明確に分かれており働きやすい

口コミ・評判

広告業界・オペレーター(33歳)
転職後年収500万円

会議時間に原則延長ナシ(時間厳守)、ボーナスの計算が明確、有給休暇取得を会社全体で推奨される等、働き方や報酬の線引きが明確であることが多い。忙しい期間の見通しもつけやすい職種ということもあり、働きやすい。

2021/11/28・出典:アンケート

日系企業よりも有給取得がしやすい、プライベートの線引きがはっきりしているという外資系企業は多いです。タスクがきちんと進んでいれば、あとは自由という会社も多いため、自分の裁量で自由度高く仕事をしたい人にも最適です

英語力がさらに向上した

口コミ・評判

サービス業・マーケティング(34歳)
転職後年収450万円

もう一度英語に向き合えたので以前よりスピーキングレベルが上がった。小さな視点でしか見れなかったのが世界と繋がったことでより大きな視点で考えられるようになった。

2021/12/1・出典:アンケート

転職後も日常的に英語を使う職場だった場合、入社後も英語力の向上が見込めます。転職時点で必要な英語力が身についており、さらに伸ばしたい人にも良い環境でしょう

外資系に入社して「大変だった」体験談

次に「入社してからこんなことが大変だった」という体験談を紹介します。転職に後悔はなくても、外資系特有の社風に苦労したという方は多くいらっしゃいました。

成果主義ゆえの大変さもある

口コミ・評判

日用品メーカー・営業職(31歳)
転職後年収740万円

結果が全ての世界です。会社の期待通りの成果があげられないと、職場に居ずらくなるし、なにより、いつ肩を叩かれてもおかしくはないので結構大変です。外資系企業は日系企業ほど、優しくはありません。

2021/11/28・出典:アンケート

外資系企業のほとんどは成果主義です。このため、同僚とライバル関係になってしまい、辛いと感じる人もいるでしょう。ある程度割り切って仕事ができる人の方が、外資系企業では働きやすいです。

外国人とのコミュニケーションに苦慮した

口コミ・評判

メーカー・事務職(38歳)
転職後年収500万円

英語力が足りないと非常に居心地が悪く、プレッシャーだった。自己アピールが上手な人はどんどん活躍できるが、遠慮がちなタイプは外国人相手との業務のスピードダウンに繋がるので、内向的な人にはあまりお勧めできない。

2021/11/28・出典:アンケート

この方はTOEICスコアが無く外資系に転職しましたが、いざ入社すると会話やメールでの英語でのコミュニケーションが必要で、苦労したようです。よって、後天的に英語力を伸ばすつもりがない人や、外交的ではない性格の方は、入社後に辛くなるかもしれません。

自分の意見や向上心がないと外資系は合わない

口コミ・評判

IT業界・コールセンター(39歳)
転職後年収300万円

自分の意見がない、そういうものだと流れ作業で仕事をする人は、外資系は合いません。また、外資系は失敗したあと、どう立ち上がり、克服していくかという向上心が大きく持てない人には難しいと感じました。

2021/11/30・出典:アンケート

外資系企業は日系企業よりも自分の意見を求められます。与えられたタスクをこなすだけでなく、向上心を持ちながら、臨機応変に対応することは不可欠です。このため、自分で考えるのが苦手な人や、指示ありきで仕事をしたい人は難しいでしょう。

4.30代で外資系転職する場合の注意点とは

この章では、30代で外資系転職する場合の注意点をお伝えします。外資系企業は日系企業と以下のような違いがあり、人によっては合わないこともあります。

それでは、見ていきましょう。

4-1.実力主義である

まず、外資系企業は実力主義であることが挙げられます。プロセスよりも成果を重視される環境であり、企業によっては成果しか見られません。また、成果を出すほど評価され、給与や役職に反映されます。

実力主義だからこそ、転職直後から多く稼ぐことができ、年収1,000万円を超えるような人もいるのです。また、年齢に関係なく活躍・昇進できる一方で、成果が不十分だと居心地が悪くなり、退職してしまう人も多いです。

仕事を自主的に動かす推進力も求められますし、社内で頻繁に英語が使用される場合は、継続的な勉強が必要です。

このため、仕事に邁進して結果を出したいという向上心がない方は、外資系で働くのは辞めた方が良いでしょう。

4-2.スピード感がある

一般的に、外資系企業は日系企業よりもスピード感が高いです。この文化や価値観が合わないと、人によっては仕事についていけず、かなり辛い思いをするでしょう。

【具体例】外資系企業のスピード感

  • 意思決定がスピーディー
  • 方針転換が速い(朝令暮改も多い)
  • 短期間で仕事の完成を求められる
  • 人員や組織変更の流動性が高い
  • 決断したら即実施する

長期的な目線を持ち着実にタスクを進める日系企業に対し、外資系企業では、決定事項がすぐ実行に移されます。日系企業なら1ヶ月かけて仕上げる仕事を、外資系企業では1週間の期日で求められるようなことも頻繁にあるでしょう。

スピーディーに物事を進める状況下では、情報不足、逆に情報過多など、形勢が整っていないことも多々あります。それをクリアし形にするためには、想像力や柔軟性、ビジネスにおける高い視座が不可欠です。

このため、考えつつ仕事を進めることが苦手な方や、情報が揃っていないことをストレスに感じる方は、外資系企業は難しいかもしれません。

4-3.日本撤退で失業の可能性がある

外資系企業は、日本撤退で失業の可能性があります。日本法人が軌道に乗らない場合や、後に失速した場合、本国から撤退の指示が出るからです。

実際に、2009年日本に上陸したアメリカのファストファッション「FOREVER21」は、2019年9月25日に従業員に解雇通告を行い、同年10月末に全ての国内店舗を閉鎖、撤退しました。このように、1ヶ月で急に仕事がなくなることもあり得るのです。

また、撤退は頻繁に起こらないにしても、外資系企業はジョブ型採用であるため、自分の部署が採算がとれず廃止になると、異動ではなく退職となることもあります。

外資系企業で盛んに行われるM&Aも同様に、ポジションが重複すると、片方の人材はリストラの対象になり得ます。このように、外資系企業で働くと、国内企業よりも失業の可能性が高く、懸念点と言えるでしょう。

4-4.職種・業界によっては激務

外資系企業は、職種や業界によっては激務です。具体的には、以下の要素があると激務になりやすいです。

外資系企業で激務になりやすい要素

  • 業界
    …金融(証券、投資銀行)、コンサル
  • 部門
    …戦略系やM&A系の部門
  • 本社とのコミュニケーション頻度
    …本国とのやりとりが頻繁に発生する場合
  • 企業規模
    …少数精鋭の外資ベンチャーなど

激務な職場環境に転職すると、大量のタスクを1人でさばくなど長時間労働になりやすく、早朝や深夜の時間帯の仕事も増えるでしょう。

ただ、同じ企業でも部署やポジションによって忙しさが異なりますし、全ての外資系企業が激務ではないため、自身がどのような仕事・働き方をしたいかを考え、転職先を選ぶことが大切です。

激務な外資系企業の判断方法を詳しく知りたい方は、「外資系企業への転職は地獄って本当?激務かどうかの判断要素なども紹介」も参考にしてください。

次章では、30代で自分に最適な外資系企業に転職するために、押さえるべきポイントを紹介します。

5.30代で外資系転職に成功するために押さえるべきポイント

この章では、30代の外資系転職を成功させるポイントを紹介します。外資系企業への転職は、日系企業への転職とは異なる点が多いため、ポイントを押さえた対策が必要です。

早速見ていきましょう。

5-1.応募先の外資系企業を選んだ理由を明確化する

まず、「応募先の外資系企業を選んだ理由」の明確化が重要です。その理由は志望動機につながり、採用の合否に大きく影響するからです。

面接官は「なぜこの業界で、なぜうちの会社を選んだのか」を知りたいと考えています。事前に企業研究をしっかり行い、自分の言葉で伝えましょう。

ただ、ホームページを見ればわかるような「グローバル企業だから」「企業の商品が好きだから」「働きやすい雰囲気を感じたから」といった理由では面接者を納得させることは難しいです。そこで、以下の3点を押さえると良いでしょう。

面接官に響く、応募先企業を選んだ理由の考え方

応募先の外資系企業を選んだ理由を明確に伝えるには、以下の順で考えることがおすすめです。

  1. なぜ応募先企業に惹かれたのか
  2. その事業・ポジションに惹かれた理由はなぜなのか
  3. 自身が応募先企業・事業・ポジションに貢献できる根拠は何か

応募先企業を選んだ理由を伝えながら、自分を採用するメリットをしっかりとアピールすることが大切です。志望動機の伝え方・書き方をもっと詳しく知りたい人は、「職務経歴書で完璧な転職の志望動機を考える3ステップ」を参考にしてください。

5-2.企業が求めるスキル・専門性に応じた自分の強みを伝える

企業が求めるスキル・専門性に応じた自分の強みを伝えることも重要です。外資系転職では「ジョブ型雇用」と呼ばれる職務に応じた採用方法がほとんどだからです。

面接などでアピールする際は、自身の職務経歴と合わせて伝えることで、より説得力があるプレゼンになるでしょう。

顧客対応力を強みとして伝える例

現職では5年間、SEとして上流から下流工程まで、システム開発のプロジェクトに携わっています。食品メーカーや保険会社など幅広い業種のバックエンドシステムを担当し、顧客へのヒヤリングからトラブル対応などを行ってきました。顧客のニーズを適切に把握し、最短で成果物とするために、業務内容や現状の課題、最終的な目的を細かく伺い、認識合わせを都度行いながら進めるようにしています。また、各要件のヒヤリング時は、顧客との信頼関係が最優先であることを常に意識し、会話をすることを心がけています。

このように、具体的な経験と成果を合わせてアピールすることで、入社後の活躍がイメージしやすくなります。他の候補者との差別化にもなり、面接突破に近づくでしょう。

5-3.英語面接など外資特有の選考対策を行う

外資系転職では、英語面接など外資特有の選考対策が必要です。日常的に英語を使う企業や部署に応募すると、企業によって異なりますが、1回〜4回の面接が行われています。

外資系の英語面接では、グループディスカッションや雑談形式など、様々な形で主に以下の内容を確認されます。

  • 自分の言葉で自己紹介や経歴を話せるか
  • 英語でコミュニケーションがしっかり取れるか
  • 仕事内容を英語で理解できており、かつ知識があるのか
  • ビジネスマナーがあるか

一概に英語面接と言っても、求められる英語レベルは企業によって異なります。全ての面接で流暢さを求められる訳ではありませんし、質問がわからければ、聞き直しても構いません。ただ、事前に面接練習をしておく方が良いでしょう。

そこで、企業ごとに効果的な対策をするためにも、外資系転職に強い転職エージェントの活用がおすすめです。

5-4.外資系転職に強い転職エージェントを活用する

30代で外資系企業へ転職する際は、外資系に強い転職エージェントの活用をおすすめします。

外資系企業への転職は高いスキルや専門性が求められるため、自分の職歴や強みをもとに、いかに会社に貢献できるかのアピールが重要です。

また、英語面接などの選考対策を自力で進めるには限界があります。このため、転職のプロに相談し、サポートを受けることがおすすめです。

各業界の専門知識や企業情報を持ったエージェントから的確なアドバイスを受けられるため、外資系転職が初めての方でもスムーズに転職活動を進められます。独占案件や非公開求人も紹介してもらえるため、最適な職場が見つかりやすいでしょう。

そこで次章では、外資系企業に転職したい30代におすすめの転職エージェントを紹介します。

6.外資系転職したい30代におすすめの転職エージェント・サイト

外資系企業への転職を後押ししてくれるキャリア支援サービスは、(1)ハイクラス層に特化した転職エージェント(2)ヘッドハンティング型転職サイトの2タイプに分類されます。

 ハイクラス層特化の転職エージェントヘッドハンティング型転職サイト
使い方担当者から企業を紹介してもらうヘッドハンターや企業からスカウトが届く
求人検索も可能
おすすめな人すぐに転職したい人中長期的に転職したい人

(1)ハイクラス層特化型転職エージェントは、専任のキャリアコンサルタントがあなたの転職活動をサポートしてくれる人材紹介サービスです。あなたの希望条件や経歴をヒアリングし、転職エージェントが保有する豊富な案件の中から、最適な外資系求人を紹介してもらえます。すぐに転職したい人はこちらがおすすめです。

(2)ヘッドハンティング型転職サイトは、あなたの登録情報を見たヘッドハンターからスカウトが届く転職サービスです。ヘッドハンターから届いたスカウトメールの中で、気になった外資系求人があれば返信し、具体的な紹介を受けます。求人を自ら検索したり、自分からヘッドハンターを探し、直接アプローチして好条件求人の情報を教えてもらうこともできます。中長期的にじっくり転職したい人はこちらがおすすめです。

ハイクラス層特化の転職エージェントおすすめ3選

数あるハイクラス向け転職エージェントの中から、以下の点を基準に総合評価の高いものをピックアップしました。

「総合評価」を導き出す3つの基準

  1. 外資系求人の質・量
    保有している求人の量や質は十分かどうか
  2. 提案力
    求職者にぴったりの提案をしてくれるかどうか
  3. サポート力
    キャリアコンサルタントからの手厚いサポートを受けられるかどうか

JACリクルートメント

JACリクルートメント

JACリクルートメントは、ハイクラス求人に特化した転職エージェントです。

30年以上にわたり、約43万人を超える求職者の転職支援を行ってきた信頼と実績があります。担当するキャリアコンサルタントは、各業界・職種の専門知識と経営者視点を持つ少数精鋭のエキスパートなので、心強いパートナーとなるでしょう。

ロンドン発祥の日系転職エージェントということもあって、他の転職エージェントにはないグローバルな求人を多く扱っています。外資系企業や海外進出企業への転職を検討している方におすすめです。

doda X(旧称:iX転職)

doda X(旧称:iX転職)

doda X(旧称:iX転職)』は、事業戦略に直結するような希少性の高いハイクラス求人に特化した転職サービスです。

約5.4万件の公開求人を保有しており、その多くが年収下限600万円の求人(2024年6月21日時点)

強みを発揮する分野は経営・企画や管理部門、各種技術職など、マネジメント層・スペシャリスト人材のハイクラス転職に先鋭化したサービスとして人気を博しています。

そして、2022年10月にはサービス名称を『iX転職』から『doda X(デューダエックス)』に改称し、より一層ハイクオリティなサービスの提供に向けて邁進しています。

doda X』の特徴はそのサービス内容にあります。

doda X』では、ヘッドハンターからスカウトを受け取れる「ヘッドハンティングサービス」と、求人紹介を受けたり自ら求人検索・応募したりできる「求人紹介サービス」という2つのサービスが提供されています。

スカウトを待ちながらじっくりと検討を進めるだけでなく、スピーディなハイクラス転職を実現したいときにも有用です。

公式サイト:
 https://doda-x.jp/

マイナビエージェント

マイナビエージェント

マイナビエージェント(ハイクラス)』は、若年層(20代・30代)のハイクラス転職に特化したキャリア支援サービスです。

マイナビ独自のクライアント企業との強いパイプを武器に、年収800万円以上や、大手企業・上場企業からベンチャーなど幅広い求人を扱っています。「20代・30代で年収・キャリアアップを狙いたい」という方は、登録必須のサービスです。

公式サイト
https://mynavi-agent.jp/

ヘッドハンティング型転職サイトおすすめ2選

こちらはヘッドハンティング型転職サイトを以下の点を基準に厳選しました。

「総合評価」を導き出す2つの基準

  1. 外資系求人の質・量
    保有している求人の量や質は十分かどうか
  2. ヘッドハンターの優秀さ
    求職者に最適な提案をしてくれるかどうか

リクルートダイレクトスカウト

ビズリーチ

ビズリーチ

ビズリーチ』は、管理職・専門職などのハイクラス向け求人に特化したヘッドハンティング型転職サイトです。

企業の求人掲載、求職者の登録の双方に事前審査が行われることにより、質の高いマッチングを実現しているのが特徴です。

基本的な検索サービスなどは無料で利用できますが、求人応募やプラチナスカウトの受信などの機能は有料会員への登録が必要となります。

  • タレント会員
    年収750万円未満の方対象 / 月額3,278円(税込)
  • ハイクラス会員
    年収750万円以上の方対象 / 月額5,478円(税込)

月額課金制の転職サイトは業界でも珍しく、利用をためらってしまう人もいるかもしれませんが、その分質の高い求人が揃っているので、「本気で転職したい」と考える方に特におすすめです。

公式サイト:
https://bizreach.jp/

さいごに

30代に外資系企業への挑戦をおすすめする理由や、転職成功のポイントをお伝えしました。

30代の方に外資系転職は大変おすすめですが、一定のスキルや経験、ビジネスレベル以上の英語力を求められるため、慎重さも必要です。年齢を重ねるほど不利なため、最後のチャレンジと言えます。

自分の成果や実力で評価を受けたい人にとって、外資系企業は非常に良い環境です。将来のキャリアを広げるためにも、求められるスキルや英語力を磨いた上で、ぜひチャレンジしてみてください。

あなたの外資系転職が成功することを、陰ながら応援しています。

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この記事を書いた人

現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。

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