保育園看護師の給料はどのくらい?病院看護師との違いなども解説

保育園 看護師 給料

「病院看護師として働いているけれど、忙しすぎるから転職したい」
「保育園看護師ってどうなの?給料はどれくらい?」

このように考えている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、常勤で35万円前後(賞与込み)、非常勤で23万円前後です。

現在の職場や働き方に不満を感じ、転職を視野に入れている看護師の方は多いと思います。転職先の候補のひとつとして、保育園看護師に興味を持っている方もいるでしょう。

保育園看護師の給料は、病院などに勤務する場合と比べて安いケースがほとんどです。しかし、土日祝日が休みになる、夜勤がないなどのメリットもあります。家事育児との両立もしやすいでしょう。

この記事では、元人事部で看護師の転職にも詳しい筆者が、保育園看護師の給料事情について分かりやすく解説していきます。

1章で保育園看護師の平均給与額を紹介した後には、主な仕事内容や病院看護師との違いについても説明します。また、5章や6章では、保育園看護師への転職について触れていきます。

  1. 保育園看護師の平均給与は35万円前後(賞与込み)
  2. 保育園看護師(非常勤)の給料は23万円前後
  3. 保育園看護師の主な仕事内容
  4. 保育園看護師と病院看護師の4つの違い
  5. 保育園看護師に転職する方法
  6. 給料の高い保育園で働くための2つのポイント

この記事を読めば、保育園看護師の給料事情について理解が深まる上に、保育園看護師として働くイメージをより鮮明に描けるようになるでしょう。

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※2025年4月25日更新
※弊社が実施した独自アンケートの結果に基づきます

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目次

1. 保育園看護師の平均給与は35万円前後(賞与込み)

まず、保育園看護師の平均給与額について解説します。

内閣府の令和元年度「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」によると、私立保育所に勤める常勤看護師の平均月額給与は340,142円(賞与込み)です。

また、公立保育所に勤める常勤看護師の平均月額給与は396,931円(賞与込み)となっています。(参考:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果
※上記の平均月額給与は、年間賞与の12分の1を含めた金額です。

もちろん保育園によって給与体系は異なりますが、一つの目安として、保育園看護師の平均月額給与は35万円前後(賞与込み)だと覚えておきましょう。

なお、年収換算した場合は以下のようになります。

平均年収
私立保育所に勤める常勤看護師 4,081,704円
公立保育所に勤める常勤看護師 4,763,172円

1-1. 看護師全体と比較すると安い!

保育園看護師の給料は、看護師全体の中では低めの部類に入ります。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、看護師全体の平均給与は以下の通りです。

きまって支給する現金給与額
(所定内給与額+所定外給与額)
334,400円
年間賞与その他特別給与額 816,300円

参考:e-stat(政府統計の総合窓口)

これを年収換算すると、4,829,100円になります。

平均年収
看護師全体 4,829,100円
私立保育所に勤める常勤看護師 4,081,704円
公立保育所に勤める常勤看護師 4,763,172円

看護師全体の平均と比較すると、保育園看護師の年収は低めであることが分かるでしょう。

1-2. 医療・福祉系職種と比較すると高い!

保育園看護師の給料は、医療・福祉系職種と比較すれば高水準にあります。

以下の表は、代表的な医療・福祉系職種の平均年収をまとめたものです。

職種名 平均年収 きまって支給する
現金給与額
年間賞与その他
特別給与額
私立保育所に勤める
常勤看護師
4,081,704円
公立保育所に勤める
常勤看護師
4,763,172円
准看護師 4,030,400円 282,400円 641,600円
医師 11,692,300円 910,000円 772,300円
薬剤師 5,616,500円 398,600円 833,300円
臨床検査技師 4,612,200円 311,400円 875,400円
理学療法士など 4,096,400円 287,500円 646,400円
歯科衛生士 3,704,800円 268,700円 480,400円
栄養士 3,565,000円 246,400円 608,200円
保育士 3,634,600円 244,500円 700,600円
介護支援専門員
(ケアマネージャー)
3,930,400円 275,200円 628,000円
福祉施設介護員 3,465,700円 244,500円 531,700円
ホームヘルパー 3,277,000円 240,800円 387,400円

令和2年賃金構造基本統計調査をもとに作成)

保育園看護師の平均年収は医師や薬剤師と比較すれば低いですが、他の医療・福祉系職種と比べれば高い部類に入ると言えるでしょう。

2. 保育園看護師(非常勤)の給料は23万円前後

1章で解説したのは、保育園に勤める常勤看護師の給料事情です。非常勤看護師の場合、平均給与額はいくら程度になるのでしょうか。

内閣府の令和元年度「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」によれば、私立保育所に勤める非常勤看護師の平均月額給与は248,833円です。また、公立保育所に勤める非常勤看護師の平均月額給与は208,389円となっています。(参考:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果

非常勤看護師の場合、常勤看護師と比べて労働時間が短く、賞与・ボーナスなども基本的に支給されません。そのため、常勤看護師よりも給料は低くなってしまいます。

3. 保育園看護師の主な仕事内容

「保育園看護師ってどのような業務を行うの?」という疑問を持っている方も多いでしょう。

保育園看護師の主な仕事内容は、以下の3つです。

それぞれ簡単に解説していきます。

3-1. 子どもの健康管理

まず、子どもの健康管理です。

園児の健康状態や疾病などを把握し、一人ひとりの発育を見守っていきます。また、体調を崩した子どもの看病や、ケガの応急処置などを行います。

その他にも、以下のような業務を担当することが多いでしょう。

  • 検温や視診など
  • 投薬指示のある子どもの対応
  • アレルギーを持つ子どもの対応
  • 園内の衛生状態のチェック
  • 健康診断や歯科検診などの補助
  • 遠足などへの同行
  • 手洗い、うがいの指導
  • 「保健だより」などの作成

3-2. 職員への保健指導や保育士の補助

保育園看護師は、職員への保健指導や、保育士の補助を行うこともあります。

インフルエンザなどの感染症や流行している病気に対処するためには、子どもたちだけでなく、職員にも予防対策を徹底してもらう必要があるでしょう。そのため、勤務する保育園の職員全員に対して、定期的に保健指導を行います。

また、保育園看護師は、必要に応じて保育士の補助を任されるケースもあります。看護師本来の業務ではありませんが、園児と密接に関われるので、子ども好きの方には嬉しい仕事でしょう。

3-3. 保護者への保健指導や健康相談

保護者への対応も、保育園看護師の仕事のひとつです。

感染症の予防対策やご家庭での衛生管理などについて、保護者に対して保健指導を行うことがあります。また、子どもの健康に不安を感じている保護者と面談を実施するケースも少なくありません。

基本的に、保護者の方は、子どもの発育については保育士に相談できますが、医療的な問題に関してはなかなか相談できません。そこで頼りにされるのが、専門知識を持った保育園看護師です。的確なアドバイスを行い、保護者の方を安心させてあげてください。

4. 保育園看護師と病院看護師の4つの違い

「保育園看護師と病院看護師の違いを知りたい」「病院から保育園に転職した場合、働き方はどのように変わるのだろうか」上記のように考えている看護師の方もいるでしょう。

この章では、保育園看護師と病院看護師の違いを4つ紹介します。

4-1. 土日祝日が休みになる

保育園看護師は、土日祝日が休みになるケースが多いです。

病院勤務の場合、土日祝日が休日になるとは限りません。基本的にシフト制で働くため、休日を固定することは難しいでしょう。「家族や友人と休みが合わない」という悩みを持つ病院看護師は多いです。

一方、保育園の休日はカレンダー通りであることがほとんどです。土日祝日が休みになり、夏季休暇や年末年始休暇もあるので、プライベートの予定を立てやすいでしょう。

4-2. 夜勤がなく残業も少ない

基本的に、保育園看護師の場合は夜勤がありません。また、残業も比較的少ないです。

入院設備のある病院などでは、2交代制や3交代制といったシフト制で働くことが多く、日勤と夜勤を繰り返します。また、患者の急変などで残業が続くことも少なくありません。

しかし、保育園の場合は、開園時間内での勤務が原則となります。夜間保育を行っている保育園でない限り、夜勤はありません。残業も少なめなので、家事や育児との両立もしやすいでしょう。

4-3. 基本的に医療行為は行わない

保育園看護師は、基本的に医療行為を行うことはありません。

病院勤務の場合、医師の指示に基づき、注射や採血などを行うことが多いでしょう。一方で、保育園に勤務する看護師は、園児のケガの最低限の応急処置を行う程度です。そのため、精神的なストレスを感じにくいというメリットがあります。

ただし、専門的な医療知識や看護師としての経験は活かしにくいです。「看護スキルを活かしながら働きたい」「看護のスキルアップを図りたい」と考えている方は、物足りなさを感じてしまうかもしれません。

4-4. 職場に同じ職種の人がいない

ほとんどの保育園には、看護師は1名しか在籍していません。

皆さんご存知の通り、病院には複数の看護師が在籍しています。看護師同士で連携を取り合いながら仕事を行うのが一般的でしょう。

しかし、保育園の場合、「看護師は自分だけ」という状況で仕事をしなければなりません。ある程度自分のペースで働くことが可能ですが、業務の分担ができない、相談相手がいないなどのデメリットも頭に入れておきましょう。

5. 保育園看護師に転職する方法

「保育園看護師に興味はあるが、転職方法が分からない」「看護師を募集している保育園の探し方が分からない」このような悩みを抱えている看護師の方も多いと思います。

そこでこの章では、保育園看護師に転職する方法について解説します。

保育園看護師への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

5-1. 看護や保育に特化した転職サイトを利用する

まずおすすめしたいのは、看護や保育に特化した転職サイトを利用する方法です。

一般的な総合転職サイトと比べて、保育園看護師の求人数が非常に多く、看護師へのサポート体制も充実しているからです。

例えば、以下のような転職サイトが有名です。

看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』の記事では、利用者から高評価の転職サイトを紹介しています。無料で登録できるので、ぜひ活用してみてください。

5-2. 自治体のホームページや広報誌をチェックする

自治体のホームページや広報誌をチェックするのもおすすめです。

公立の保育園で看護師として働く場合は、基本的に、各自治体の職員として採用される形になります。そのため、各自治体のホームページや広報誌に求人が掲載されることが多いです。

公立の保育園で働きたい方は、確認してみるとよいでしょう。

5-3. 近所の保育園に連絡してみる

近所の保育園に直接連絡するという方法もあります。

求人広告の掲載には、ある程度の時間や費用がかかります。そのため、「看護師の募集を検討しているがまだ求人は出せていない」という保育園も意外に多いです。

近所に保育園があれば、電話やメールなどを使い、積極的にアプローチしてみましょう。もちろん看護師の募集を行っていない可能性も十分にありますが、募集していた場合、スムーズに面接まで進めるでしょう。

6. 給料の高い保育園で働くための2つのポイント

最後に、給料の高い保育園で働くためのポイントを紹介します。具体的には、以下の2つです。

それぞれ簡単に解説します。

6-1. 複数の保育園を比較検討する

保育園看護師へ転職する際は、必ず複数の保育園を比較検討してください。

勤務する保育園によって労働条件や給与体系などは様々です。基本給や各種手当、残業時間などを比較し、より条件の良い保育園を探しましょう。

また、職場の雰囲気も保育園ごとに異なります。実際に足を運びながら、自分に合った保育園を見つけてください。

6-2. 保育の知識も身に着けておく

保育の知識を身に着けておくこともおすすめです。

上述の通り、保育園看護師は、保育士の補助業務を行うことがあります。そのため、看護のスキルだけでなく保育の知識も有している看護師は、需要が高くなります。

給与の高い保育園は倍率も高くなり、簡単には採用されないでしょう。しかし、保育の知識を持っていれば、大きなアピールにつながります。

7. まとめ

元人事部で看護師の転職にも詳しい筆者が、保育園看護師の給料事情について分かりやすく解説しました。

保育園看護師の給料は、病院などに勤務する場合と比べて安いケースがほとんどです。しかし、土日祝日が休みになる、夜勤がないなどのメリットもあります。

プライベートの時間をより重視したい方は、ぜひ保育園看護師への転職を検討してみてください。

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この記事を書いた人

現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。

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