保健師への転職を考えつつも
- 「倍率が高そうだけど、どうやって転職すれば良いのだろう」
- 「経験不足から職場に貢献できるか不安」
と心配になりますよね。
産業保健師は倍率が高いため、転職に対する自信を無くしてしまう場合がほとんどです。
しかし産業保健師は、将来性のある職種なので、余裕を持って転職活動を進めていきましょう。
本記事では、産業保健師の転職事情や求められるスキル、おすすめ転職サイトについて詳しく紹介していきます。
すべて読めば、産業保健師への転職方法を理解し、前向きに転職活動を始められるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
【産業保健師へ転職】難易度が高い2つの理由
産業保健師へ転職する難易度が高い理由として、以下の2つが挙げられます。
産業保健師転職の難易度が高い理由
さっそく順番に見ていきましょう。
求人募集が少なく高倍率
産業保健師への転職は、そもそもの求人数が少なく、高倍率という特徴があります。なぜなら産業保健師は、働きやすさから人気がある職種だからです。
実際に、マイナビ看護師に掲載された産業保健師の求人数は、2023年10月現在で36件(非公開求人は除く)と少ないことが分かります。
また、一つの企業で働く産業保健師は1〜2名が相場となるため、募集が短期間で埋まってしまうのも懸念点です。
転職活動の長期化が予想されるため、産業保健師として企業に転職したい方は、多くの求人をチェックして対策を立てる必要があります。
経験値の多さが採用に直結する
産業保健師は、経験値の多さが採用に直結しやすい職種です。キャリアが浅い方や未経験の方が転職するのは厳しいでしょう。なぜなら、企業に勤める保健師は1〜2名であり、基本的に全ての業務を一人で対応しなければならないからです。
また、未経験者への教育体制がほとんどないのも懸念点の一つです。キャリアが浅い方や未経験の方には、転職が厳しくなるため、まずは保健師や看護師として経験を積むと良いでしょう。
産業保健師の転職に有利な経験
次に、産業保健師への転職に有利な経験を2つ紹介します。
産業保健師の転職に有利な経験
それでは順番に解説していきます。
看護師としての3年以上の臨床経験
産業保健師への転職には、看護師として3年以上の臨床経験があると選考に有利です。産業保健師の仕事は、病気や怪我の予防であるため、企業で実際に治療をおこなう機会は少ないでしょう。
しかし工場に勤める産業保健師の場合は、応急処置をおこなう頻度が高い傾向にあります。
また、看護師として配属されている科によって、専門知識が異なります。ご自身がどのような場面で臨床経験を活かせるのか、選考時には下記のようにアピールすると良いでしょう。
臨床経験のアピール方法
- 外科→怪我の応急処置(パソコン作業による腱鞘炎、工場での事故対応など)
- 内科・糖尿病内科→高血圧・糖尿病の方への健康指導
- 精神科→社員のメンタルヘルスケア
行政保健師としての特定保健指導の経験
産業保健師は社員の健康相談に乗ることが多いため、行政保健師として特定保健指導の経験があると、選考に有利です。
特定保健指導とは
- 特定健診(生活習慣病予防のための検診)の結果から、生活習慣病の発症リスクが高いほうを対象に、保健師や管理栄養士などがおこなうサポートのこと。
- バランスの取れた食生活や適度な運動習慣などを取り入れ、生活習慣病の予防を目指す。
行政保健師として働いた経験のある方は、積極的に選考でアピールしましょう。
産業保健師の転職に有利な資格
続いて、産業保健師への転職に有利な資格を2種類紹介します。
ここから詳しく説明していきます。
第一種衛生管理者
第一種衛生管理者の資格を取得している場合、得意分野や専門知識のアピールにつながるでしょう。仕事場の衛生面全般の管理を担当できる国家資格であるため、 産業保健師として求められるスキルに近いといえます。
なお、保健師の資格を取得している場合は、申請手続きのみで第一種衛生管理者の資格を取得できます。試験を受ける必要がないため、申請しておいて損はないでしょう。
産業カウンセラー
産業保健師として転職する際は、産業カウンセラーの資格を取得しておくのも良いでしょう。
産業カウンセラーは、従業員が抱える精神的な問題を、心理学の視点から援助する仕事です。産業保健師としても、社員の健康状態を把握するうえで、カウンセラーの経験を活かせるでしょう。
メンタルケアの分野に興味がある方は、ぜひ産業カウンセラーの資格取得を検討してみてください。
産業保健師の転職に有利なスキル
産業保健師への転職に有利なスキルとして、以下の4つが挙げられます。
産業保健師の転職に有利な資格
それでは一つずつ確認していきましょう。
データ分析能力
産業保健師に転職するには、パソコンを使ったデータ分析能力が必要です。なぜなら産業保健師は、健康診断の結果やストレスチェック評価、健康施策アンケートのデータなどを扱うからです。
社員一人ひとりのデータをExcelにまとめたり、経年での分析・調査をしたりなど、統計的な知識が求められます。産業保健師に転職する際は、ご自身のパソコンスキルを棚卸ししておきましょう。
マネジメント能力
産業保健師として業務を円滑に進めるためには、マネジメント能力が求められます。一つの職場に従事する人数が少ない産業保健師は、ご自身で業務を管理し、課題を解決するスキルがあると安心です。
また、業務に対する改善策を管理職に提案する際は、管理職の立場から見たマネジメント事情を理解するスキルも求められます。
産業保健師は、さまざまな役職の社員と関わるため、相手目線を重視した行動や提案ができたほうが働きやすいと感じるでしょう。
コミュニケーション能力
産業保健師として貢献するためには、コミュニケーション能力も求められます。同僚の保健師や産業医と連携をとったり、社員のカウンセリングをおこなったりと、さまざまな人と関わるからです。
勤める企業によって差はありますが、人事労務担当者と関わることも多くなるでしょう。産業保健師は勤め先の従業員と幅広く関わるため、専門知識に限らず、円滑なコミュニケーションをとる力が求められます。
補足:英語力|外資系企業に挑戦できる
産業保健師は英語力があると、外資系企業に挑戦できる魅力があります。
英語力があることで、外国人の社員に対してカウンセリングをおこなったり、経営層とのミーティングに参加したりと、仕事の幅を広げられます。
日系企業へ転職したとしても、海外駐在員がいる職場なら、英語での健康サポートや、外国人労働者のフォローなどを担当できるでしょう。英語力があることで、一般的な産業保健師よりも一歩リードした転職活動ができるのです。
なお、産業保健師として求められるスキルについては、下記の記事も参考にしてみてください。
産業保健師に転職するメリット5つ
ここからは、産業保健師に転職するメリットを5つ紹介します。
それぞれ説明していきます。
肉体労働が少ない
産業保健師は病院よりもデスクワークが多いため、肉体的な負担が少なくなります。看護師は立ち仕事や力仕事が多く、肉体的にきついと感じる場面が発生しやすい働き方です。
下記の口コミでは、デスクワークが多い産業保健師の働き方が嬉しいと感じているようです。
残業・夜勤がほぼない
産業保健師は企業の営業時間に合わせて働くため、残業や夜勤が発生しにくいメリットがあります。基本的には9時前後に出社し、休憩を1時間ほど挟み、18時頃に退勤する働き方となります。
加えて、土日祝日が休みになるため、仕事とプライベートとのスケジュール管理が容易になるでしょう。
下記では「カレンダー通りに休める産業保健師の働き方が嬉しい」という口コミを紹介しています。
一般病院から企業へ転職して一番よかったと感じたのが、カレンダー通りのお休みを確実に取れること。
予定も立てやすく、周りがお休みなのに働く…ということがほとんどなくなりました。
あとは残業もなく、だいたい決まった時間に帰れるので、仕事後の時間も飲み会や習い事に使えるようになって、仕事とプライベートのバランスがすごく取れています。
相手の顔を見ながら働ける
産業看護師は、サポートをする相手の顔を見ながら働けるメリットがあります。看護師や行政保健師は、幅広い世代に保健サポートをおこなうため、一人ひとりと密接な関係を築く機会がめったにありません。
しかし、産業保健師は社員のメンタルヘルスやカウンセリングなどを通して、一人ひとりと深く関わっていくため充実感を感じられるでしょう。
実際に、下記の口コミでは、産業保健師としての携わり方にやりがいを感じていると分かります。
産業保健師として働きもうすぐ丸3年になるの早い。
病院にいたから尚更予防に携われることにやりがいを感じる。
笑顔でのいい報告もとても嬉しい。皆それぞれその人なりの健康でいてほしい。その力に少しでもなれる為には自分も心身共に健康でいなきゃと思う。
医療ミスのプレッシャーが少ない
産業保健師は看護師に比べて、医療処置の頻度が少なく、医療ミスのプレッシャーに追われることがありません。
下記の口コミでは、病院から企業に転職した方の多くが、気持ちが楽になったと回答しています。
以前病棟看護師をしていた時に、大きめのインシデントを起こし、そこからミスが怖いとずっと思っていました。
何度も看護師をやめたい、自分には向かない、と考えながら仕事をしていました。そんな中で誘ってもらえた、今の仕事。
医療処置というよりは、健康管理の仕事が多く、前の職場で感じていた「間違ったらどうしよう」というプレッシャーを今はほとんど感じません。
給料や福利厚生が恵まれているケースが多い
産業保健師への転職を機に、給料や福利厚生が良くなる可能性が高いのもメリットといえます。なぜなら、専門の保健師を採用する企業は、規模が大きい傾向があるからです。
産業保健師の給料は、年功序列で上がっていくのではなく、保健師の経験にともなって金額が決まります。
また大企業の福利厚生は、家賃補助や財形貯蓄制度、レジャー補助などが完備されている場合が考えられるでしょう。給与や福利厚生の条件は企業ごとに異なるため、入社前の確認が大切です。
なお、下記では「産業保健師へ転職して、生活の質が好転した」という口コミを紹介しています。
産業保健師として働いていますが、待遇でいうと病院よりいい印象です。
大手企業で、そこの社員さんと同じ水準の福利厚生を受けられるのが嬉しい。
給料は若干上がり、それに加えて、家賃補助やレジャーなどの補助もある。生活の質は間違いなく上がりましたね。
産業保健師へ転職するメリットの詳細は、下記の記事でも紹介しています。
辛い?産業保健師に転職するデメリット3つ
続いて、産業保健師が企業で働くデメリットを3つ紹介します。
産業保健師に転職するデメリット
順番に見ていきましょう。
1つの企業に在籍する人数が少ない
産業保健師のデメリットは、1つの企業に在籍できる人数が少数であることです。企業の医務室は1〜2名体制が多く、何かあった時に相談できる人がいない可能性が高くなってしまいます。
職場で疑問や問題が発生したとき、自身で解決する場面が多いようです。全ての処置や判断を一人でするケースが考えられるため、プレッシャーに感じてしまうでしょう。
また、病院勤務とは異なり、チームメンバーや患者さんが固定化されるため、仕事中の刺激が少なくなります。仕事のマンネリ化を防ぐには、ご自身で課題を見つけたり、別の部署と関わったりなどのアクションを意識しましょう。
パソコンスキルが求められる
企業で産業保健師として働く場合、ビジネスマナーに加えて、パソコンスキルが求められます。
診断結果をデータ管理する業務が多いため、必然的にパソコンを使う機会が増えます。Excelを中心に、パソコンを使いこなせる必要があります。産業保健師の働き方はデスクワークが大半を占めるため、パソコンスキルが必要になる機会が増えることを覚えておきましょう。
医療現場への復帰に時間がかかる
看護師から産業保健師へ転職する方は、将来再び看護師に戻ったときに、勘を取り戻すのに苦労するでしょう。なぜなら、産業保健師として企業で働く場合、医療処置をする機会が看護師よりも減ってしまうからです。
万が一、病院勤務に戻ることになった場合は、完全に復帰するまでに時間がかかってしまいます。仕事を変えることでブランクが発生し、現場感覚を忘れてしまうリスクがあると理解しておきましょう。
産業保健師へ転職するデメリットについては、下記の記事も参考にしてみてください。
未経験者必見!産業保健師に転職するためのポイント6つ
産業保健師を目指すために、転職で大切なポイントを6つ紹介します。
産業保健師に転職するポイント
それでは見ていきましょう。
正規雇用にこだわりすぎない
企業に産業保健師として転職したい場合は、正規雇用にこだわりすぎないことも一つのポイントです。
産業保健師の求人には、期間限定の契約社員など非正規での求人も少なからずあります。まずは非正規として経験を積んでおくことで、正規雇用の選考を有利に進められるようになります。
また非正規雇用は、雇用期間や勤務時間の融通が利きやすいメリットがあります。すきま時間を活用して、資格取得や転職活動にチャレンジする機会を設けましょう。
企業で働く看護師と接点を持つ
正規雇用で産業保健師として転職したい場合は、企業で働く他の看護師と接点を持っておくのがポイントです。非正規で採用されたあと、業界内に接点ができたり実績を評価されたりすることで、正規雇用の誘いが来るチャンスがあるでしょう。
実際に、派遣社員として就任したあと、正社員として採用されたという口コミがありました。
私は現在企業の産業保健師として働いていますが、最初は契約社員でした。そこから、産業保健師との接点をいくつか作り、そのおかげで誘いを受け、正社員として働けています。
今もたまに看護師を紹介してほしいという話を受けることがあり、いかに企業で働く看護師と接点を持つかがすごく大切だなと感じています。
上記のようなケースもあるため、正規雇用にこだわりすぎない方が、企業で働くチャンスが増えるでしょう。
ネットワークを駆使して求人情報を集める
産業保健師として転職するには、求人情報を得るために、アンテナをあらゆる方向に張りめぐらせることが大切です。
例えば、ハローワークや転職サイトを利用したり、母校の教員に相談したりする方法が挙げられます。
なお、求人に応募する際はチャンスを逃さないようにしましょう。突発的に募集がかかり、次の人がすぐに決まるケースが多いからです。
また、産業保健師への転職は長期化する可能性があります。転職先が確定するまでは、容易に今の職場を退職しないように注意しましょう。
保健所・病院とは求められる人材が異なる
企業で求められる人材は、保健所や病院とは異なることを理解しておく必要があります。産業保健師として転職するため「なぜその会社に入りたいのか」「なぜその業務をしたいのか」など、選考時に入社への熱意を把握しておきましょう。
事前に企業のホームページをチェックしたり、面接の練習をしたりして、入念な準備を進めましょう。
選考では即戦力になることをアピールする
転職時の選考では、即戦力となる経験やスキルがあることをアピールしましょう。なぜなら、一つの企業に勤める産業保健師は1〜2名であるため、一人で業務を担当する必要があるからです。
また、新しく雇った保健師を教育する制度が整っていない傾向があります。今までの経験やスキルを活かして、どのように企業に貢献できるのかを棚卸ししておきましょう。
転職サイトのサポートを活用する
産業保健師の求人情報を得るためにも、転職サイトのサポートを活用しましょう。企業に勤める産業保健師の求人は、転職サイトが非公開求人として保有している可能性が高いからです。
また以下のように、転職サイトは選考の手続き代行や面接対策などのサポート体制が充実しています。転職に不安がある方の心強い味方となってくれるでしょう。
加えて転職サイトでは、求人情報をすぐに教えてもらえるメリットがあります。ハローワークや知人からの紹介、転職サイトを併用することで、転職のための情報が増えるでしょう。
産業保健師の求人探しにおすすめの転職サイト
数ある産業保健師向けの転職サイトの中から、以下の3点を基準に、「総合評価の高い転職サイト」を紹介します。
転職サイト選定の3つの基準
- 求人の質・量:保健師の求人の量や質は十分かどうか
- 提案力:求職者のニーズにぴったりの提案をしてくれるかどう
- サポート力:手厚いサポートを受けられるかどうか
利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、産業保健師におすすめの転職サイトは、以下のようになりました。
好条件求人を集めることを考えて、すべて登録することをおすすめします。
←左右にスクロールできます→
転職サイト | 公開求人数 | 利用満足度 |
---|---|
1位 看護roo! | 約3万5,000件 | ★★★★☆4.3 保健師・看護師の満足度No.1 |
2位 APOPLUS | 2,568件 | ★★★★☆4.2 保健師・看護師の転職に特化した転職サイト |
3位 M.STAGE | 非公開 | ★★★★☆4.2 産業保健サービスのノウハウ満載 |
看護roo!
『看護roo!』は、数ある看護系転職サイトの中でも利用満足度No.1で、豊富な求人をそろえています。いかに多くの求人を見つけるかが鍵となる保健師の転職において、選択肢を増やすことは何より重要となります。
したがって、理想の職場に転職したいという方は、ぜひ登録しておくことをおすすめします。
また『看護roo!』は選考対策も充実しているという点も特徴的です。面接に同席までしてくれるなどサポートの手厚さも特徴で、はじめて転職を試みるという方にもおすすめです。
←左右にスクロールできます→
運営会社 | 株式会社クイック |
---|---|
対象地域 | 主要都市圏 |
オフィス | 全国4箇所(東京・大阪・名古屋・横浜) |
公開求人数 | 約35,000件 |
公式ページ | https://kango-roo.com/ |
APOPLUS
『APOPLUS』は保健師・看護師の転職に特化した転職サイトです。医療機関だけでなく企業の求人情報も業界トップクラスの数を取り扱っており、高い転職成功率を誇っています。
また、業界で唯一企業転職希望者への専門チームを持っており、現場に精通したスタッフがヒアリングから応募、面接、就業までを強力にバックアップしてくれます。個別相談会や産業保健師セミナーも開催されているため、産業保健師への転職の心強い味方となってくれるでしょう。
←左右にスクロールできます→
運営会社 | クオールホールディングス株式会社 |
---|---|
対象地域 | 全国 |
オフィス | 全国10箇所 |
公開求人数 | 2,568件 |
公式ページ | https://www.kan54.jp/ |
M.STAGE
『M.STAGE』は産業保健のサポートをおこなっているサービスです。扱っている求人は、M.STAGEが企業から直接委託された案件であり、多彩な産業医・保健師の求人が紹介されています。
未経験OKの求人もあり、経験豊富な現役保健師がサポートしてくれるため初めての方でも安心です。
また、就職後も経験が浅い方や、より高度な産業保健活動を目指している方に向けて、研修会も開催されているため利用してみると良いでしょう。
←左右にスクロールできます→
運営会社 | 株式会社エムステージ |
---|---|
対象地域 | 全国 |
オフィス | 東京 |
公開求人数 | 非公開 |
公式ページ | https://sangyohokensupport.jp/medical |
産業保健師に転職するためによくある質問
続いて、産業保健師に関する質問を紹介します。
順番に回答していきます。
産業保健師とはどんな仕事ですか?
産業保健師とは企業で社員の健康管理をおこなうプロであり、社員の心身の健康が損なわれないように「予防」することを第一としています。
具体的な産業保健師の仕事の内容は以下のとおりです。
産業保健師の仕事内容
- 健康診断の実施
- 職場環境の改善
- 衛生委員会の実施
- 健康イベントの開催
- 社員の働き方の調査
- 社員のカウンセリング
- 社員の体調不良・怪我にへの対応
またメンタルケアや休復職支援などさまざまな業務において、社員の身近な存在として、産業医や人事との橋渡しをする役割も担っています。
産業保健師の給料はどのくらいですか?
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、保健師の平均年収は約481万円、月収は約33万円と発表されています。
←左右にスクロールできます→
①きまって支給する現金給与額 | ②年間賞与 その他特別給与額 | 平均年収 (①×12+②) | |
---|---|---|---|
保健師全体 | 33万3,800円 | 80万7,200円 | 481万2,800円 |
ただし、年収は勤める企業によって大きく異なり、大企業に勤める場合の年収は大幅に上がるでしょう。
一方、中小企業で働く場合や非正規雇用の場合は、看護師や行政保健師よりも年収が下がる傾向があります。
しかし、産業保健師は実績に応じて給与がもらえます。年収を増やしたい方は、スキルや実績を積み上げることに挑戦しましょう。産業保健師の給料は、勤め先によって看護師や行政保健師に比べて、高収入にも低収入にもなりえる職種です。
新卒・未経験で産業保健師になるのは可能ですか?
新卒・未経験から産業保健師になるのは厳しいのが現状です。なぜなら、未経験歓迎の求人が少なく、倍率が高いからです。
また、正規雇用の求人がないことも挙げられます。
しかし新卒・未経験だったとしても、資格や経験を身に付けておくことで、選考時に有利になれます。スキルや実績は給与アップにもつながるため、余裕を持って転職の準備をしておきましょう。
産業保健師への転職に将来性はありますか?
産業保健師への転職は、将来性があるといえます。なぜなら新型コロナウイルスの影響によって、産業保健師に求められる業務が増加したからです。
なかでも社員のメンタルヘルスケアや、休復職者への対応業務が増加したといわれています。リモートワークの導入によるコミュニケーションの減少や、成果主義への移行が原因といわれているようです。
産業保健師は、社員の健康課題を解決する人材として、今後もニーズが高まっていくでしょう。
さいごに
本記事では、産業保健師への転職に必要な資格やスキル、ポイントなどを紹介しました。
産業保健師への転職は難易度が高いですが、ポイントを押さえて対策を立てることで、納得のいく転職につなげられます。
なお、今回紹介した転職サイトを以下にまとめているので、まずは気になるサービスへの無料登録から始めてみましょう。
←左右にスクロールできます→