「看護師が転職して一般企業で働くってどんな感じ?」「企業に転職してみたいけど、ずっと病院で働いていたからイマイチ想像つかない」とお考えではないですか?
看護師の仕事内容や労働環境が合わず、全く違う業界の一般企業に転職する方は実は珍しくありません。
自分に合った仕事を選べば、体力的・精神的にキツイ毎日から抜け出せます。
ただ、「具体的な転職先がまだ全然決まっていない」「どんな仕事に転職できるか分からない」という方も少なくないはず。まずは漠然と「企業で働きたい」と考えている状態から、具体的な業界・職種を大まかに決める必要があります。
また、病院と一般企業とでは、転職活動のやり方が違ってくるので、その辺りを事前にしっかりと押さえておかなければなりません。
そこでこの記事では、看護師から一般企業に転職した人の事例とともにおすすめの職種を紹介し、その後企業転職で押さえておくべきポイントを解説していきます。
- 看護師資格を活かして転職できる一般企業の仕事6種類
- 看護師とは全く違う一般企業の仕事5種類
- 看護師の一般企業転職で必ず押さえるべきポイント
- 一般企業の求人探しにおすすめの転職エージェント
- 看護師が企業で働く4つのメリット
- 看護師が企業で働く3つのデメリット
全て読めば、企業転職への一歩を踏み出せるでしょう。
編集部が実施した看護師723名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い転職サイトベスト3は、下記の3つ。
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1.看護師資格を活かして転職できる一般企業の仕事6種類
まずは看護師資格を活かして転職できる一般企業の仕事を紹介していきます。
看護師資格を活かせる仕事に就くと、以下のメリットがあります。
- 専門資格があることでスムーズに採用されやすい
- 知識を活かせるので、転職後すぐ仕事に慣れやすい
- 経験を活かす転職は、給料が下がりにくい
転職方法や求人の探し方については後述するので、まずは「どんな仕事があるのか」を大まかに把握していきましょう。
1-1.フィールドナース
フィールドナースは、医療機器メーカーにて、自社製品のプロモーションを行う仕事です。
メーカーの営業担当とともに医療機関を訪問し、看護師ならではの視点で製品の説明を行います。分かりやすく言うと、「看護師資格保有者の視点で、ドクターに製品の説明をして、営業のアシストをする仕事」です。
仕事内容
- 医療機器製品の性能や強みをドクターに説明
- 医療機器製品のデモンストレーション
- 納品後のアフターフォロー
- 展示会の開催
→看護師 × 営業 の仕事!!
臨床現場で実際に働いていたからこそ分かる現場スタッフの悩みを汲み取り、その悩みに対して自社が提供する医療機器がどう活かせるのか(メリットがあるか)を、経験者視点でプレゼンします。
医療機関向けの展示会を開いたり、実際に製品を使ってみせたりすることもあります。製品導入後はアフターフォローまで担当することも多々あるようです。
どのような製品を売り込むかは企業によって様々で、美容医療機器やドクターズコスメ商品などを扱う会社もあります。
※フィールドナースは、クリニカルスペシャリストと呼ばれることもありますが、どちらも同じ意味です。
1-2.医療系コールセンターのオペレーター
オペレーターは、企業が提供するサービスに対して利用者からの相談を受ける仕事です。
例えば、医療機器メーカーで自社製品に関する問い合わせ対応などを行います。
勤務先企業は様々
- 医療機器メーカー
自社製品に関する問い合わせ - 医薬品メーカー
DI業務(薬の飲み方や効能・副作用についての説明) - 保険会社
医療保険に関する問い合わせ - 健康食品会社
自社製品(サプリメントなど)に関する問い合わせ
業務内容はマニュアル化されているので、企業勤めの経験がなくても始めやすい仕事です。
近年では、アプリなどを使ってオンラインでヘルスケア相談なども活況で、そういったサービスを提供する企業では電話・WEB・チャットの対応窓口職員として看護師を採用しているケースもあります。
1-3.治験コーディネーター(CRC)
治験コーディネーター(CRC)とは、治験の進行をサポートする仕事です。
医療機関や製薬会社、被験者の間に立ち、スムーズに治験が進行するよう調整する役割を担います。
具体的には、 医療機関において治験を実施する医師の指示のもと、治験に係わる事務的業務、チーム内の調整、被験者となる被験者のサポートなどを担当します。
仕事内容
- 被験者への説明
- 被験者・医師や院内スタッフ・製薬会社との連絡
- 治験のスケジュール調整
- 症例報告書の作成
- 治験データの管理
- 臨床開発モニター(CRA)とのやり取り
治験コーディネーターに転職する場合は、治験を支援する民間企業である「治験施設支援機関(SMO)」に所属して医療機関へ派遣される形が一般的です。(”派遣される”とあるが、契約形態は直接雇用)
1-4.臨床開発モニター(CRA)
臨床開発モニター(CRA)も、治験をスムーズに進行する仕事です。
治験コーディネーターとの違いは就業先です。治験コーディネーターが医療機関や治験施設支援機関で働くのに対し、臨床開発モニターは製薬会社で働きます。
仕事内容
- SOP(標準業務手順書)の作成
- 治験薬の交付、管理
- 治験の進行状況のモニタリング
- 症例報告書の回収・確認
- 治験の適切性の評価
ちなみに、前述の治験コーディネーターも臨床開発モニターも、必須資格はありませんが、転職の際に看護師資格・経験が有利になることがあります。実際に、治験コーディネーターの3割は看護師資格保有者と言われています。
1-5.心理カウンセラー
心理カウンセラーは、企業で働く人のメンタル的な問題を心理的なアプローチで支援する仕事です。
例えば、パワハラで悩む社員の話を傾聴し、問題解決の支援をします。ストレスチェック後の相談対応や、職場環境改善の支援など、相談者によってやるべきことは様々です。
キャリアに関する相談を受けることもあり、看護師資格・経験が直接活かせるわけではないですが、仕事内容としては看護師に近い仕事です。
心理カウンセラーになるための必須資格はありませんが、それだとなかなか転職は難しいので、臨床心理士や産業カウンセラーなどの民間資格を取得するのが一般的です。
日本臨床心理士資格認定協会:
http://fjcbcp.or.jp/
一般社団法人 日本産業カウンセラー協会:
https://www.counselor.or.jp/
1-6.産業看護師(産業保健師)
企業で働く看護師の代表的な仕事の一つに、従業員の健康管理を行う「産業看護師」があげられます。
※一般的には産業保健師と呼ばれるが、看護師が担当する場合は産業看護師と称される。従業員の健康管理を担うポジションに「産業保健師」を配置している企業では、保健師資格が必須。
大手企業のオフィスに設置された医務室に常駐し、従業員の健康管理や健康診断、生活指導をしていきます。
仕事内容
- 従業員のメンタルケア
- 保健指導の実施
- 健康教室の開催
- 緊急時の応急処置
- 健康診断の企画・準備・実施
- 過重労働対策
上記の中で、特に重視されているのがメンタルケアです。
厚生労働省が、従業員が50名以上の会社を対象に従業員のストレスチェックを義務付けたため、メンタルヘルスの知識があると選考で有利です。
補足:産業看護師(産業保健師)になるのは実際のところ相当難しい
ただしこの産業看護師は、かなり狭き門であり、転職するのは現実的ではありません
3つの理由
- 募集企業が少ない
産業看護師を募集している企業は、ごく一部の大企業に限られる - 求人が出ない
ほとんどが紹介経由で採用されるので、公募されることが少ない - 保健師資格も必要
必須ではないが、たいていの場合「保健師資格」も求められる(産業保健師として募集)
実際に、ナース専科に掲載されている産業看護師を対象にしたインタビューでも、転職の難しさが語られていました。
Q.産業保健は人気がある職業だとお聞きします。求人倍率はどのくらいですか?
A.求人によって異なりますが、高いところだと40倍といわれています。そもそも求人が少なかったり、紹介や人づてに決まってしまったりすることがよくあるからです。
もちろん、産業看護師の転職は不可能ではありませんが、求人探しから特に力を入れて転職活動を行い、高倍率の選考を突破するための入念な対策が、他の仕事より必要となることを理解しておきましょう。
次章で解説するポイントは全て押さえておくようにしてください。
この章までのまとめ
一般企業への転職で、看護師資格を活かせる仕事は以下の通りでした。
- フィールドナース
- 医療系コールセンター
- 治験コーディネーター(CRC)
- 臨床開発モニター(CRA)
- 心理カウンセラー
- 産業看護師(産業保健師)
次章からは、看護師と全く違った仕事に転職した人の声をもとに、おすすめの職種を紹介していきます。
2.看護師とは全く違う一般企業の仕事5種類
全く違う仕事がしたい方は、こちらを参考にしてください。
事務職
基本的なオフィスワークを行う事務職は、女性に人気の仕事の一つです。
仕事内容
- 書類の作成
- 電話、メール対応
- 伝票の処理
- 備品管理
企業で働くことを考えると、真っ先に候補にあがる職種ですが、正社員として転職する場合、難易度が高い点には注意が必要です。求人倍率は約0.3倍(求職者3人に対して、ようやく求人が1つある程度)なので、なかなか採用が決まらないこともあります。
ただ雇用形態を正社員にこだわらない(派遣・パートなど)なら、比較的求人も見つけやすくなります。また、日商簿記などの資格を取得しておくと、採用にプラスになることもあります。
また、職種の幅を広げて「経理」「労務」なども視野に入れておくと、選択肢が広がります。(※未経験からの転職の場合、資格を取った方が有利になる)
- 事務
各部署の事務作業を行う(会社全体の事務を行う場合総務として働くこともある) - 経理
経費精算、帳簿入力などお金の動きを管理 - 労務
勤怠管理や給与計算、社会保険の手続きなどの管理
一般企業の転職で有利になる資格については『転職に資格は必要?おすすめ資格20選と成功のポイント』で詳しく解説しています。
転職はして良かったと思います。今は特に物流業界が栄えている状況なので、いろいろな情報を収集できることは面白いと感じました。そして今までに経験したことの無い業種ですので毎日が新鮮だなと感じています。それがやりがいに繋がっているのではないかと自分では感じています。
美容関連の仕事
職種を選ぶ際は、「自分が興味のあること」を軸に選ぶのも一つの方法です。美容意識の高い方なら、その興味をそのまま仕事につなげて、美容関連の仕事に転職するのもおすすめです。
美容関連職種には具体的に以下のような職種があります。
具体例
- 美容部員:
デパートやドラッグストアなどで化粧品の販売をする。実際にお客様にメイクをしたりアドバイスをしたりして購入に繋げる。 - エステティシャン・セラピスト:
エステサロンや脱毛サロンでマッサージやボディケアをする。 - ネイリスト:
爪の手入れやデザインを施す。ネイリスト技能検定試験などの民間資格を求められることが多い。
- コスメ販売スタッフ
コスメメーカーに勤務し、商品の営業・販売を行う
看護師として働いている頃にはできなかったネイルや髪色などもできますし、美容に関する知識を働きながら吸収できるため、モチベーション高く働くことができるでしょう。
アパレル系職種
「興味を軸に仕事を選ぶ」という観点で、ファッションに関心の高い方はアパレル系の仕事を選ぶのもおすすめです。
具体的には以下のような仕事があります。
具体例
- アパレル店員
洋服の販売、接客。接客業ではマニュアルが作成されていることが多いため、未経験でも転職のハードルが低い - アパレル営業
自社ブランドを百貨店などに売り込む仕事。アパレルの製造会社などに勤務 - ECサイト運営
アパレル系ECサイトの運営。商品の撮影や顧客対応などネット販売の工程を担当
ファッション業界に関心のある方はやりがいを持って働けるでしょう。
今すごく楽しいです。モニター音も、アラーム音も、ナースコールの音もなくて、本当に働きやすいと思います。転職して分かったことは、看護師としては一人前の自分も、一般企業ではポンコツだということです。病院って結構特殊な環境なので、一歩違う業界に足を踏み入れると、これまでの常識と全く違うことばかりですが、覚えること一つ一つが新鮮で楽しいです。こんな楽しい仕事があったなんて知りませんでした。
商品企画・開発
一般企業の人気職種に、商品企画・開発があります。企業の扱う商品次第ですが、以下のような会社なら、医療・看護系の知識が役に立つこともあります。
看護知識が活かせる商品開発
- ヘルスケア、日用品
- 食品、健康食品
- 医療/化粧品
これまでと全く違う分野の企業に転職するよりも、採用されやすく、転職後も活躍しやすいでしょう。
企画・開発は企業転職の中でも人気の高い部門なので、競争率(採用までのハードル)が高くなる可能性を考慮しておく必要がありますが、上記の領域に絞って応募を重ねれば、看護師経験が評価されることもあります。
IT・WEB関連の仕事
医療・看護とは全く違う分野で、「将来性のある業界」という観点で厳選すると、IT関連職種も候補にあがります。
IT・WEB関連職種というと、エンジニアなどの技術職が有名ですが、転職のしやすさでいうと以下のような仕事がおすすめです。
具体例
- WEBマーケティング
オンラインショップやWEBサイトの集客。データ分析などをもとに販売活動を促進する - WEBデザイナー
WEBサイトやランディングページのデザインを行う。社会人向けスクールも多い - システム販売の営業
自社のシステムを販売する営業職。BtoB(対企業の営業)がメイン
IT業界は、最も成長が期待される業界です。
現時点で市場規模はかなり大きく、総務省調査では、国内産業のうちIT業界が占める割合は10%以上、全産業で第一位という結果となっています。将来的に伸びる業界で働くなら、IT・WEB業界もおすすめです。
看護師を辞めて天職に出会えた
ここまでのまとめ
看護師と全く違う一般企業の仕事で、転職におすすめなものは以下の通りでした。
- 一般事務
- 美容関連の仕事
- アパレル系職種
- 商品企画・開発
- IT・WEB関連の仕事
代表的なものを抜粋して紹介しましたが、もちろん未経験から転職におすすめの業界・職種は他にもあります。更に選択肢を増やしたい方は『転職先におすすめの業界19選【2021年最新版】』を参考にしてください。
さて、ここまでは具体的な職種(転職先)を紹介してきました。ある程度方向性に目途が立っても、勢いで転職活動を始めず、事前準備から行いましょう。
一般企業の転職は、病院やクリニックとは全く違った対策が必要です。病院に就職した時の感覚で転職活動を進めると、なかなか転職先が決まらない可能性もあります。
そこで次章では、看護師が一般企業に転職する際に抑えるべきポイントについて解説します。
3.看護師の一般企業転職で必ず押さえるべきポイント
一般企業ならではの転職のポイントは主に5つあります。
- ポイント1.企業で働きたい理由を言葉にする
- ポイント2.転職の軸を決める
- ポイント3.求人探しは複数の手段を使う
- ポイント4.PC(Microsoft Office)操作に慣れておく
- ポイント5.転職先は「条件以外の働きやすさ」も入念にチェック
全て事前に知っておけば、転職成功率をグッと高められます。
ポイント1.企業で働きたい理由を言葉にする
いきなり求人を探し始めるのではなく、まずは「なぜ企業に転職したいのか」を明確にしましょう。
「なぜ企業で働きたいか」をはっきりさせると、転職活動の方向性が見えてきます。
例えば、「看護師資格・経験を活かして、高収入の仕事がしたい」なら、給与ベースが高い医療機器メーカーでのフィールドナースが選択肢にあがってきます。
ですが、「土日祝休みで落ち着いた働き方がしたい」なら、出張の多いフィールドナースは向いていないかもしれません。というより、その場合は1章であげた仕事ではなく、「一般事務」「内勤営業」など、看護師とは関連のない仕事を選ぶ選択肢も浮上するでしょう。
大事なのは「自分がどういう働き方がしたいのか」です。それに合わせて会社・仕事を選べば、転職後に後悔することもなくなります。
また、「なぜ病院ではなく企業で働きたいのか」は採用面接で必ずと言っていいほど聞かれますので、早い段階で言語化しておきましょう。
今の職場の不満をあげてみるのもおすすめ
転職の理由を明確にするために、今の職場の不満をあげてみるのもおすすめです。次の職場を選ぶ判断基準となります。
もちろん結婚などライフステージの変化が理由の場合、この段階は飛ばして構いませんが、現職に対しての不満が理由の場合は、その理由をはっきりさせる必要があります。
このように理由を具体的にすれば、転職先探しの指針がはっきりします。この方の場合は、以下のような軸で仕事を探すと良いでしょう。
転職先探しの指針
- 看護師経験は活かして医療看護系の仕事がしたい
- 内勤がいいので医療系企業のコールセンター希望
- 土日祝休みで年間休日120以上
不満の内容が曖昧なままだと、気づかないうちに同じような職場に転職する可能性があります。
転職に失敗する人ほど、転職理由が曖昧なことが多いです。
ポイント2.転職の軸を決める
「絶対に譲れない点」を1つ決めましょう。そうすれば闇雲に求人を探さなくてよくなるので、転職の軸がぶれることがありません。
逆に譲れない条件がないと、「この会社もいいな…こっちもいいかも」となってしまい、いつの間にか当初の目的とずれてしまうことがあります。
また、できれば「これは妥協しても良いと思える点」も考えておくと好ましいです。
一例ですが、どうしても「産業看護師(産業保健師)」に転職したいのであれば、正規雇用にこだわりすぎないというのも一つのやり方です。
産業看護師を募集している企業は少ないとお伝えしましたが、雇用形態の条件を緩和(契約社員など)すると、少しは見つけやすくなります。
非正規雇用でも採用後に業界内に接点ができたり、真面目な勤務態度を評価されて正規雇用の打診があったりすることがあります。
実際に、下記のような方もいらっしゃいました。
企業で働く看護師と接点を持つことが大切
そこから、産業保健師との接点をいくつか作り、そのおかげで誘いを受け、正社員として働けています。
今もたまに看護師を紹介してほしいという話を受けることがあり、いかに企業で働く看護師と接点を持つかがすごく大切だなと感じています。
上記のようなケースもあるため、譲れない条件・妥協できる条件(産業看護師になるのは譲れない・雇用形態は正社員じゃなくていいetc.)を決めておくことは重要です。
ポイント3.求人探しは複数の手段を使う
転職理由と譲れない条件がはっきりしたら、その内容に沿って、求人探しを行います。
企業求人を探す方法は主に3種類あります。
求人探しの方法
- 転職サイト
自分で求人を検索して応募するWEBサイト - 転職エージェント
転職のプロと二人三脚で転職活動を進める転職サービス - ハローワーク
市区町村にある仕事探しの公的機関
それぞれの違いは以下の通りです。
この中で一番おすすめは転職エージェントです。
なぜなら、転職エージェントには以下のような多大なメリットがあるからです。
転職エージェントがやってくれること
- あなたに合った求人を提案してくれる
- 転職すべきかの相談に乗ってくれる
- 面倒な手続きをすべて代行してくれる
- 過去データから万全な面接対策をしてくれる
- 年収交渉を引き受けてくれる
- 退職トラブルの相談相手になってくれる
そして、ここまでのサービスが全て無料で受けられることが大きな強みであるため、転職活動をするにあたって利用は必須と言えるでしょう。
また、転職エージェントには「非公開求人」というものがあります。これは、ハローワークや転職サイトでは公開していない珍しい求人のことです。(広く公開すると応募が殺到するような好待遇であることが多い)
「求人探し=ハローワーク」と考えがちですが、様々な転職サイト・転職エージェントを駆使することで、好条件求人に応募できるようになります。
ポイント4.PC(Microsoft Office)操作に慣れておく
一般企業で働く上で、PCを難なく操作できるスキルは必須です。採用面接時もPCスキルについて質問されることがあるので、事前にできるだけ習得しておきましょう。
一般企業でよく使うのがMicrosoft Officeです。
Microsoft Office
- Microsoft Excel(表計算ソフト)
- Microsoft Word(ワープロソフト)
- Microsoft Powerpoint(プレゼンテーション資料作成ソフト)
WindowsPCを使う企業では、このソフトをメインに資料作成やデータ集計をすることが多い。
PCスキルがどの程度あるかを示す上では、「職務経歴書をキレイで見やすいレイアウトで作成すること」が有効です。
職務経歴書は、これまでの職歴を簡単にまとめる応募資料(履歴書と同封して送る)で、形式は自由です。
補足:一見関係なさそうな職場でもPCを使うことがある
例えばアパレル販売など一見PCを使わなそうな仕事でも、在庫管理や発注などでExcelやWEBツールを利用することがあります。
PCスキルを示す資格としては、MOS(Microsoft Office Specialist)があり、事務作業がメインの仕事に転職する際は、これを取得しておくのも一つの方法です。
MOSとは
WordやExcelの基礎技能を、Microsoft社が証明する国際資格です。未経験の方でも、ExcelやWordなど事務作業で使うソフトを使えるPCスキルを証明するためにMOSは非常に有効です。
年間30万人程度の受験者がおり、ビジネスマンとしてのベーススキル証明のために、正社員に限らず、派遣社員の方でも多く取得されている人がいます。
資格取得準備期間:1ヶ月程度の通信教育あるいは独学
合格率:非公開。ただし、非常に取得しやすい資格として人気が高い。
ポイント5.転職先は「条件以外の働きやすさ」も入念にチェック
「求人情報に記載された条件以外の働きやすさ」もチェックしておきましょう。
病院の場合、職場ごとの違いはそれほどないかもしれませんが、一般企業で働くとなると社風次第で働きやすさはまるで違います。
そのため、特に応募・面接を受けるタイミングで企業の社風が自分に合うかどうかを見極めることが重要になります。
自分に合う企業か見極める方法
- 企業の公式サイトを確認
特に経営者のメッセージや経営理念など - 口コミサイトを見る
「転職会議」や「Open work」など元社員による口コミ投稿 - 社内イベントの頻度
懇親会や企業内サークルの有無、頻度。この辺りは好みが分かれる - トップダウンorボトムアップ
トップダウン(上層部の方針をもとに現場が動く)かボトムアップ(現場の提案をもとに情報部が方針を決める)かによって、働き方が変わる - チャレンジ重視or堅実さ重視
あくまで傾向だが、中小企業やベンチャーはチャレンジ重視、大企業ほど堅実さ重視 - 子育てとの両立に対する理解
子育て世代の社員はどのくらいいるか。時短・時差勤務制度を設けていたり、託児所を設置している企業もある
上記のような視点で、「企業の雰囲気が自分に合っているか」を見極めることが重要です。
ただこの辺りはなかなか面接官に聞きづらいこともあると思いますが、その場合は次章で紹介する転職サイトのキャリアアドバイザー(転職活動の支援をしてくれる担当者)に代わりに聞いてもらうこともできます。
ここまでのまとめ
一般企業への転職ならではのポイントを紹介しました。
- 企業で働きたい理由を言葉にする
- 複数の転職サイトを使って求人をできるだけ多く集める
- PC(Microsoft Office)操作に慣れておく
- 譲れない点・妥協できる点を決めておく
- 転職先は「条件以外の働きやすさ」も入念にチェック
では次章から、転職活動の第一歩である求人探しに最適な転職サイト(転職支援サービス)を紹介していきます。
4.一般企業の求人探しにおすすめの転職エージェント
数ある転職エージェントの中から、企業転職に最適なものをピックアップしました。
転職サイト比較基準
- 求人の数・質(重要!!)
…企業の求人数 - 利用満足度
…転職経験者を対象にしたアンケートの満足度評価
まずは看護師資格を活かして企業に転職したい方向けのおすすめエージェントを紹介します。
看護師資格を活かすなら、看護師の転職支援専門エージェントを使おう
転職エージェント | 特徴 |
マイナビ看護師 | 企業求人数トップクラス。大手マイナビならではの情報網 |
看護師ワーカー(旧 医療ワーカー) | 看護師支持率4年連続No1!の実績。特に首都圏・東海・関西に強い |
CRC転職ナビ (CRC職種特化型) | 年収アップにおすすめ。スカウト求人も多数 |
M.STAGE (産業看護師特化型) | 産業保健系職種に特化。研修会も随時開催 |
※他にも看護師向け転職支援サービスを知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング|口コミ評判&求人数を徹底比較』をご覧ください。
この中で「看護師 × 企業」の求人探しで特におすすめなのは「マイナビ看護師」と「看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)」です。この2サイトは、看護師のキャリア支援に熟達したキャリアアドバイザーにサポートしてもらえます。
マイナビ看護師
『マイナビ看護師』は、大手人材企業マイナビが運営する定番の転職サイトです。
数週間で内定を目指す「スピード転職」や、数ヶ月に渡ってゆっくりと職場を探す「じっくり転職」など、求職者の都合に合わせたスピード感でのサポートをしてくれます。
マイナビ看護師の特徴
- 看護師認知度5年連続No1の定番転職サイト
- 求人数は6万件以上
- 大手マイナビならではの情報ネットワークも強み
加えて、面接の日程調整なども、キャリアアドバイザーが代行してくれるサービスも提供しています。自分のペースで転職活動を進めるのに最適な転職サイトといえるでしょう。
こんな看護師さんにおすすめ
- なるべく早く次の仕事を見つけたい
- 数ヶ月かけて余裕を持って転職活動したい
看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)
看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)の特徴
- 特に首都圏・東海・関西に強い
『看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)』は、レベルの高いサポートに定評がある転職サイトです。
年間1万件以上の転職支援実績があり、同社のキャリアアドバイザーは全員、紹介従事者講習(全国民営職業紹介事業協会によるキャリアコンサルタント向けの講習会)を受けているため、はじめての転職でも安心して任せられます。
実際に、楽天リサーチの調査では、「年間転職実績1万件」「大多数の方が理想の転職に成功」と、利用者から高い評価を受けていました。
2020年以降はWEBカウンセリングも積極的に実施しており、アプリ不要でスマホから簡単にキャリア相談や模擬面接ができるようになっています。
総合型転職エージェント
看護師とは全く違う分野の仕事に就きたい方は、全業界の転職支援に対応している以下のエージェントをおすすめします。
転職エージェント | 求人数|総合満足度 |
1位 リクルートエージェント | 11万件(非公開15万件)| 4.1 業界最大手エージェント。選択肢を増やしたいなら登録必須 |
2位 dodaエージェント | 8万件(非公開3万件)|3.9 求人数No.2の転職エージェント。求人の質も高く、地方での転職に最適 |
3位 マイナビエージェント | 2.5万件|4.3 サポートが充実しており、はじめての転職に強い。 |
※この記事では3つに厳選しています。より詳しく知りたい方は、『転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!』を参考にしてください。
1位.リクルートエージェント
『リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです。
公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)。
業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。
転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
◆補足:リクルートが運営している関連サービス
- リクルートダイレクトスカウト(年収700万円ある人向け)
- リクルートエージェントIT(エンジニア向け)
2位.dodaエージェント
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
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3位.マイナビエージェント
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そのため、求人数が豊富な大手(例えば、『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』など)と併用することをおすすめします。
5.看護師が企業で働く4つのメリット
看護師が企業で働くメリットは主に以下の4つです。
実際に転職した看護師の口コミと合わせて、1つずつ紹介していきます。
(1)夜勤や残業がほぼなく、土日祝日にしっかり休める
企業の営業時間に合わせて働くことになるため、看護師の悩みの1つである夜勤が基本的にはありません。
多くの会社で9時前後に出社し、休憩を挟み18時頃に退勤する働き方となります。
また、病院のように人手不足による激務はあまりなく、残業も少ない企業が多いでしょう。
休みに関しては、多くの企業では土日祝日が休みであるため、看護師の休日もカレンダー通りとなります。
仕事とプライベートのバランスを取りやすい
予定も立てやすく、周りがお休みなのに働く..ということがほとんどなくなりました。
あとは残業もなく、だいたい決まった時間に帰れるので、仕事後の時間も飲み会や習い事に使えるようになって、仕事とプライベートのバランスがすごく取れています。
(2)医療ミスなどのプレッシャーがない
企業で働く看護師は医療処置をすることがないので、病院のように毎日医療ミスの心配をする必要はほとんどありません。
病院から企業に転職した方の多くが、気持ちが楽になったと回答しています。
プレッシャーを感じなくなった
何度も看護師をやめたい、自分には向かない、と考えながら仕事をしていました。そんな中で誘ってもらえた、今の仕事。
医療処置というよりは、健康管理の仕事が多く、前の職場で感じていた「間違ったらどうしよう」というプレッシャーを今はほとんど感じません。
(3)デスクワークが多く肉体的な負担が少ない
企業の看護師は病院よりもデスクワークが多いため、その分肉体的な負担が少なくなります。
病院で働く看護師の仕事は立ち仕事や力仕事が多く、肉体的にきついと感じる方も多いため、デスクワークが多いことが嬉しいと感じるのでしょう。
疲れが溜まりにくい
(4)給料や福利厚生が恵まれているケースが多い
社員の健康管理のために専門の看護師を採用するような企業は、ある程度の大企業であるため、転職を機に給料や福利厚生は良くなる可能性が高いです。
給料については、病院のように年功序列で上がっていくというよりは、看護師の経験によって決まる傾向にあります。
また福利厚生に関しても、大企業は家賃補助や財形貯蓄制度、レジャー補助などがきっちり完備されており、その面でも待遇は良くなる可能性が大きいでしょう。
詳細は企業ごとに異なるため、入社前にしっかりと確認する必要があります。
生活の質が向上した
大手企業で、そこの社員さんと同じ水準の福利厚生を受けられるのが嬉しい。
給料は若干上がり、それに加えて、家賃補助やレジャーなどの補助もある。生活の質は間違いなく上がりましたね。
6.看護師が企業で働く3つのデメリット
続いて、看護師が企業で働くデメリットを3つ紹介します。
順に見ていきましょう。
(1)現場感覚を忘れてしまうことがある
企業で働いていると医療処置をする機会があまりないため、将来病院に戻った時に勘を取り戻すのに苦労します。
企業でずっと働いていくとは限らず、病院に戻ることになった場合は完全に復帰するまでに時間がかかるでしょう。
仕事を変えることによるブランクが発生するため、現場感覚を忘れてしまうリスクを理解して転職をしましょう。
(2)頼りになる同僚がほとんどいない
企業の医務室などの場合、1~2名体制のケースが多く、何かあった時に頼れる人がいない可能性が高いです。
全ての処置や判断を1人でする必要があるため、プレッシャーは大きいでしょう。
また、病院ではチームが変わったり、患者が次々に入れ替わったりすることから新鮮さのある日々を過ごしますが、企業で働く場合はこうした変化が少なくなります。
毎日ルーティンワークをこなすことになる可能性があるため、自分で課題を見つけて行動することや、部署を超えて相談できる相手を作ることが必要となるでしょう。
(3)専門外の勉強が必要
企業で働く場合、ビジネスマナーやパソコンスキルなど、病院ではそこまで重視されなかったことが求められるようになります。
特に健康診断の結果などをデータ管理することも多く、必然的にパソコンを使う機会が増えるため、エクセルなどのパソコンスキルを磨く必要があります。
このように転職することで仕事内容が大きく変わるため、必然的に新しく覚えることが多く出てくることを覚えておきましょう。
さいごに
看護師の企業転職についてお話してきましたが、いかがでしたか?
企業への転職は人気が高いですが、その一方で求人数は少ないため、ネットワークを駆使して求人情報を集める必要があります。
内定に向けた手厚いサポートを受けられる『マイナビ看護師(看護師×企業)』『リクルートエージェント(求人数No1)』などの転職サイトをうまく活用しましょう。
一般企業向けの転職方法をより詳しく知りたい方は『【完全版】転職活動の準備と進め方!転職の流れをプロが解説』の記事も参考にしてください。
あなたの転職が良いものになることを心から祈っています。