介護職の派遣を検討しつつも
- 「派遣ってどんなメリットがあるんだろう」
- 「自分にとってメリットが大きいのなら、派遣で働こうかな」
と悩んでいませんか?
結論から言うと、派遣介護はメリットが多く、「介護業界で問題視される低賃金&長時間労働」を避けやすい働き方です。
ただ、良い面ばかりではありませんので、メリット・デメリットを把握して、自分に合った働き方かどうかを事前に考えることが欠かせません。
この記事では、転職コンサルタントとして数多くの介護士の派遣転職をアドバイスしてきた知見と経験をもとに、介護派遣で働くことのメリット・デメリットについてご紹介します。
このページを読めば、介護派遣についての理解が進み、自分にとってメリットのある働き方なのか、判断できるでしょう。
1.介護派遣で働く7つのメリット
派遣という働き方の利点の中でも、特に介護派遣にとってメリットとなる点を以下にまとめました。
- 1-1.希望通りの働き方ができる
- 1-2.サービス残業をすることがほとんどない
- 1-3.パートやアルバイトよりも高時給
- 1-4.職場が合わなければスムーズに辞められる
- 1-5.施設探しをする手間が省ける
- 1-6.無資格・未経験から始められる仕事も多い
- 1-7.業務以外のことをしなくて済む
それぞれ具体的に解説します。
1-1.希望通りの働き方ができる
派遣は事前に契約を結び、就労を開始するため、あらかじめ「夜勤はなし」「1日6時間だけ働きたい」などの条件で契約を結べば、自分の希望通りの働き方ができます。
正社員など直接雇用の場合、「今月から人手不足だから夜勤多めに出てほしい」など、仕事を押し付けられることも少なくありませんが、派遣社員には一切ないので安心です。
というのも、施設と派遣会社との間で交わされた契約にない業務や時間で働かせることは、契約違反になるからです。
施設も派遣社員に無理に仕事を押し付けたり、融通を効かせるように頼んできたりすることはありません。
※派遣会社経由で業務の幅を拡大してほしいと依頼されるケースもありますが、その場合でもしっかりと断る、あるいは時給交渉などを行うことができます。
1-2.サービス残業をすることがほとんどない
派遣契約は、就業時間も厳格に定められるため、時間外労働をする際は、その分しっかりと残業代が支給されます。
そのため、サービス残業をすることは基本的にありません。
もし仮に「残業代の申請がしづらい」と感じるような職場の場合でも、派遣会社に伝えれば代わりに対応してくれます。(派遣会社にとって、自社派遣スタッフのサービス残業を看過することは損になるからです)
正社員の場合は、「人手不足の職場だからサービス残業は仕方がない」と流されてしまうこともあるかもしれませんが、派遣として働く場合、断固として残業代を請求することができます。
1-3.パートやアルバイトよりも高時給
時給の高さも、派遣として働くメリットの一つです。
派遣介護士の時給相場は、1,300円前後です。(介護従事者処遇状況等調査結果、エン派遣平均時給レポートを元に推定)
これはアルバイト・パートと比べて高く、実際に求人ボックスに掲載されている求人の平均をみると、派遣の方がおよそ350円ほど高いことがわかります。
出典:求人ボックス
1-4.職場が合わなければスムーズに辞められる
職場が合わなければスムーズに辞められるのも、派遣として働くメリットです。
たいていの場合は3ヶ月契約で、双方の合意があれば更新という形をとるのが一般的なので、最初の数ヶ月働いてみて「合わないな」と感じれば、契約を更新せず、スムーズに退職することができます。
施設からの引き止められることもありませんし、契約を更新しない旨は派遣会社に伝えれば良いので、施設の上司と話し合いをする必要もありません。
特に介護施設は少人数であることが多く、人間関係の悩みは避けられませんが、いざという時にいつでも辞められるという気持ちでいれば、精神的に楽に働けるでしょう。
1-5.施設探しをする手間が省ける
派遣会社に登録しておけば、担当者が求人を提案してくれるので、わざわざ自分で施設の求人を探す手間が省けます。
また、応募にあたって履歴書を書く必要もありません。
そのため、「なるべく早く仕事先を見つけたい」「自分一人で転職活動をするのが苦手」という方におすすめです。
1-6.無資格・未経験から始められる仕事も多い
介護派遣は、無資格・未経験から始められる仕事が多いのもメリットの一つです。
たとえば、利用者の身体に触れない「介護助手」は無資格でも可能で、「はじめて介護職に挑戦したい」という方にうってつけの職種です。
また、介護職の有効求人倍率は3.48倍と、全職種平均0.97倍を大きく上回っており、人手不足が続いている状況です。
たとえ未経験や無資格であったとしても、人材需要は高く、未経験向けの派遣求人も広く募集されています。
1-7.業務以外のことをしなくて済む
派遣は基本的に、契約にもとづいて業務を行うので、契約業務以外のことをする必要はありません。
勉強会や会議、レクリエーションなどが頻繁に行われる介護施設もありますが、派遣社員は強制ではなく、任意参加となることが一般的です。
また担当業務が限られているため、過度なプレッシャーを抱えることもなく、精神的に楽と感じる派遣介護士もいるようです。
障害者福祉を5年働いた時に、高齢者福祉の世界を知らなかったので介護夜勤を派遣をはじめました。働いてみた感想は「マジ楽。」でした。有料老人ホームでしたが、障害者福祉で培ったオムツ交換や移乗など基本スキルがあったのもあるかもしれませんが、未経験の方でも余裕ではたらけるのが魅力です。
出典:Twitter
ここまでのまとめ
介護派遣には、以下のメリットがあることがわかりました。
- 希望通りの働き方ができる
- サービス残業をすることがほとんどない
- パートやアルバイトよりも高時給
- 職場が合わなければスムーズに辞められる
- 施設探しをする手間が省ける
- 無資格・未経験から始められる仕事も多い
- 業務以外のことをしなくて済む
特に、「働きやすさにこだわりたい」方にとっては、理想的な雇用形態であると言えるでしょう。
ただ、介護派遣には相応のデメリットもあるので、事前に把握し、本当に自分に合った働き方と言えるか判断する必要があります。
そこで次の章では、介護派遣のデメリットを紹介していきます。
2. 介護派遣で働く3つのデメリット
派遣として働く際のデメリットは以下の通りです。
順に紹介していきます。
2-1.賞与(ボーナス)が支給されない
派遣社員には原則として、賞与(ボーナス)は支給されません。
賞与の有無によって、年収に数十万円の差が出ることもあるので、「業務内容が同じなのに不公平だ」と感じる方もいるでしょう。
同一労働同一賃金の導入により、正社員との待遇の差は是正されつつありますが、派遣社員に賞与が支給されることは基本的になく、仮にあっても寸志程度の少額というケースがほとんどです。
関連記事:
派遣の同一労働同一賃金とは?
派遣はパートやアルバイトよりは高時給であるものの、正社員と比べると給与面では劣るので、賞与の有無などはある程度割り切って考えておきましょう。
2-2.契約期間が決まっており、長期的に働ける保障はない
派遣社員は、たいていの場合3ヶ月ごとの更新となり、契約が更新されなければ仕事を失うリスクがあります。長期的に働ける保障はないと考えておきましょう。
また、施設との契約更新に問題がなくても、派遣社員は同じ職場の同じ部署で3年以上働けないという決まりがあります。
そのため、仮に「居心地が良い職場なので、ずっとここで働きたい」と感じた場合でも、3年が経過すれば、他の職場に移らなければならなくなります。
※ただし、正社員や契約社員などの直接雇用に切り替えるという選択肢もあります。詳しくは以下の関連記事をご覧ください。
関連記事:
派遣3年ルールとは?3年後はどうなる?
まとめると、同じ職場(施設)に腰を据えて、「スタッフ同士や入居者と関係を築きながら、長期的に働きたい」という方には、不向きと言えるでしょう。
2-3.正社員やパートスタッフとの間に距離を感じる人もいる
施設のスタッフにとって、派遣社員は外部の会社から派遣されてきた人であり、いわば「よそ者」のような存在です。
そのため、正社員やパートスタッフなど直接雇用の人たちと、心理的な距離を感じる方も少なくありません。
派遣と正社員の壁は作らないようにしますよとは言ってるけど、普通に派遣が少ないからか喫煙所とかに俺を含めて派遣がいるとほとんど話さなくなるんだよなぁ
出典:Twitter
特に期間限定(短期)で働く場合、この傾向は顕著です。
施設スタッフとの距離感があるという点は、「人間関係で悩むのが嫌」「ドライな関係で働きたい」という方にはメリットですが、疎外感のようなものを感じてしまう人や、「みんなと仲良く打ち解けて、和気あいあいと仕事がしたい」方にとってはデメリットとなるでしょう。
ここまでのまとめ
介護派遣には、以下のようなデメリットがあるとわかりました。
- 賞与(ボーナス)が支給されない
- 契約期間が決まっており、長期的に働ける保障はない
- 正社員やパートスタッフとの間に距離を感じる人もいる
これらの内容を踏まえて、次の章では、「介護派遣という働き方を選ぶべき人、そうでない人」の判断基準を解説していきます。
3.介護派遣が向いている人の特徴
ここまで述べたメリット・デメリットの内容を踏まえると、介護派遣が向いている(メリットが大きい)人の特徴は以下の通りです。
介護派遣が向いてる人
- どちらかといえば仕事よりプライベート重視
- 人間関係で煩わしさを感じたくない
- 早く仕事を見つけたい
- どうせ同じ仕事内容なら高時給が良い
- 未経験から介護職にチャレンジしたい
上記に該当する人にとっては、派遣はメリットの方が上回るため、おすすめできる働き方です。
一方、以下に当てはまる人にとっては、不向きと言えるでしょう。
介護派遣が向いてない人
- 長期的に安定して働きたい
- ボーナスがないのは嫌
- 施設の一員という感覚で働きたい
上記に該当する方は、正規雇用を目指すか、パート・アルバイトなどの働き方を選択しましょう。
ここまでは、介護派遣のメリット・デメリットなどを解説しました。
「介護派遣で働いてみようかな」という方に向けて、次の章からは、派遣会社を選ぶコツについて紹介します。
こちらもおすすめ:
正社員介護職の働き方全知識
4. 失敗しない!介護派遣会社を見つけるたった1つのコツ
介護派遣会社を見つけるたった1つのコツは、介護職に特化している派遣会社を選ぶことです。
介護業界に特化している派遣会社を利用すれば、できるだけ多くの介護求人に応募できるだけでなく、介護業界に詳しいコーディネーターのサポートを受けることができるからです。
一方、大手総合型派遣会社だと、扱っている介護派遣求人が少ない上に、コーディネーターが介護業界に詳しくないという可能性もあります。
実際に、介護業界特化型の派遣会社と大手派遣会社を比較すると、求人数が数十倍違うことがわかります。
※求人数:2021年8月更新
ただ、介護特化型の派遣会社は乱立しているので、どれを選べば良いか迷う方も多いはずです。
そこで次章では、転職のプロである私が選ぶ、未経験・無資格から派遣介護士を目指したい方におすすめの派遣会社をご紹介します。
5.介護でおすすめの派遣会社5選
数ある派遣会社の中から、以下を基準におすすめのものを厳選しました。
- 求人数:希望している地域の求人数が豊富か?
- サポート:気軽に相談できるか?(拠点が住んでいる県にあるかどうか)
- 提案力:派遣会社ならではの価値提案ができるか?
順位 | おすすめ派遣会社 | 求人数 | サポート | 提案力 |
1位 | レバウェル介護派遣(旧:きらケア派遣) | 約21,600件 | ◎4.2 ★★★★☆ | 〇4.0 ★★★★☆ |
2位 | かいご畑 | 約8,200件 | ◎4.1 ★★★★☆ | ◎4.2 ★★★★☆ |
3位 | スタッフサービス・メディカル | 約34,700件 | 〇3.4 ★★★☆☆ | 〇3.9 ★★★☆☆ |
4位 | MC-介護のお仕事 | 約5,000件 | 〇3.5 ★★★☆☆ | 〇3.7 ★★★☆☆ |
5位 | ツクイスタッフ | 約18,500件 | 〇3.6 ★★★☆☆ | 〇3.5 ★★★☆☆ |
※求人数:2021年8月更新
サイト登録後はコンサルタントとの相談料含め完全無料なので、ぜひ3社程度登録して、活用してみてください。
個別で詳しく紹介していきますので、気になったものから見てみるようにしましょう。
1. レバウェル介護派遣(旧:きらケア派遣)|スピーディに求人を紹介してもらえる!
『きらケア介護派遣』は、レバレジーズキャリアが運営する派遣サイトです。
最大の魅力は、大元のレバレジーズ株式会社の正社員同等の福利厚生を受けられることで、要件を満たすと有給も付与されます。
さらに、数多くの職種、就業形態、そして提供サービスのなかから最適な求人情報を、介護業界に特化したアドバイザーからスピーディーに紹介してもらえるのが嬉しいサービスです。
面接の予定調整や、労働条件交渉のサポートも受けられるので、「場所は良いのに賃金が…」といった不満点も解消してから就業することが可能です。
求人数 | 約21,600件 |
対象地域 |
|
サポート(口コミ) | 4.3 ★★★★☆ |
公式ページ | https://job.kiracare.jp |
2. かいご畑|資格を取りながら働ける!
『かいご畑』は介護向けの人材紹介サービスから、資格講座まで、介護業界で幅広い事業を行うニッソーネットが運営しているサイトです。
派遣の求人数は約8,200件と、多くの求人数を保有し、悩みをしっかりと聞いてくれた上で求人を紹介してくれると多くの方から好評でした。
また、派遣スタッフとして勤務する場合は以下のような資格の講座を無料で受けることができます。
- 介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)・・・75,000円→0円
- 介護福祉士 受験対策講座・・・・・・・・・37,000円〜→0円
そのため、資格を取ってキャリアアップしたい!という方がステップアップとして使うのもおすすめです。
求人数 | 約8,200件 |
対象地域 |
|
サポート(口コミ) | 4.1 ★★★★☆ |
公式ページ | https://kaigobatake.jp |
3. スタッフサービス・メディカル|未経験でもOK!
『スタッフサービス・メディカル』は、未経験・資格なしでも働ける仕事に注力している派遣会社です。
応募すると、担当者が就業するまで仕事を紹介してくれ、最後までサポートしてくれます。
不安なことがあれば、担当者の方が相談に乗ってくれますので、一度相談してみるといいでしょう。
求人数 | 約34,700件 |
対象地域 | 全国 |
サポート(口コミ) | 3.4 ★★★☆☆ |
公式ページ | https://www.staffservice-medical.jp/ |
4. MC-介護のお仕事|アフターフォローも充実!
『MC-介護のお仕事』は、業界でもトップクラスの求人数を保有している派遣会社です。
希望する職場がどういう雰囲気なのかを伝えてくれたり、最後は担当者が一緒に職場見学に同行してくれたりするので、職場の雰囲気を重視している方にとっては非常におすすめです。
就職した後のアフターサービスも充実しており、職場での悩みなどを相談できるので、安心して利用できる1社です。
求人数 | 約5,000件 |
対象地域 | 全国 |
サポート(口コミ) | 3.5 ★★★☆☆ |
公式ページ | https://mc-kaigo.net/ |
5. ツクイスタッフ|地域密着の情報が強い!
『ツクイスタッフ』は、全国に求人を保有しており、非常に豊富な求人数を保有している派遣会社です。
未経験であっても問題なく利用でき、資格取得にかかる費用はすべて負担してもらえます。
加えて『キャリアアップ研修』も行っており、スキルを磨きながら業務に取り組むことができるので、おすすめな一社です。
求人数 | 約18,500件 |
対象地域 | 全国 |
サポート(口コミ) | 3.6 ★★★☆☆ |
公式ページ | https://www.tsukui-staff.net/ |
では次に、派遣会社を利用する際のポイントについて紹介するので参考にしてください。
6.派遣会社を効果的に利用するための8ポイント
この章では、派遣会社をより効果的に利用するためのポイントを8つお伝えします。- 6-1. 派遣会社に複数登録する
- 6-2. 派遣就労の意欲を見せる
- 6-3. 就業前後のフォロー体制を聞いておく
- 6-4. 派遣会社の福利厚生・研修制度を聞いておく
- 6-5. 担当営業をシビアな目でみる
- 6-6. 経歴やスキルに嘘をつかない
- 6-7. 気になる求人があったら早めに応募する
- 6-8. 同じ求人に複数の派遣会社から応募しない
6-1. 派遣会社に複数登録する
派遣会社は、複数登録することがおすすめです。 なぜなら、複数登録することで以下3点のメリットがあるからです。- 最適な担当営業を選べる
- 用途によって派遣会社を使い分けられる
- 独占案件をカバーできる
6-2. 派遣就労の意欲を見せる
派遣就労への意欲を見せることで、担当営業があなたの優先順位をあげて対応してくれるようになります。 なぜなら、担当営業には派遣契約の成約目標が課されており、派遣契約に結びつきそうな方を欲しているからです。 こういった背景もあり、担当営業とのファーストコンタクトで必ず「就労時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれますが、この時に「良いところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。 なお、会社に在籍中の場合は、最短で退職できる見込み日時を伝えておくと良いです。※一般的に、退職には約1か月半~2か月かかります。6-3. 就業前後のフォロー体制を聞いておく
派遣会社による就業前後のフォロー体制は、必ず聞いておくようにしましょう。 例えば、就業前のフォロー体制については、「希望条件に合った求人紹介」や「企業との面談対策」をしっかりと行ってもらえるかどうかがポイントとなります。 その一方、就業後のフォロー体制については、「派遣先への訪問頻度」や「派遣会社への連絡体制」を聞き出し、就業後もいつでも相談しやすい環境かどうかを確認しておきましょう。6-4. 派遣会社の福利厚生・研修制度を聞いておく
派遣会社の福利厚生・研修制度も必ず聞いておくようにしましょう。 なぜなら、派遣社員が受けられる福利厚生・研修制度は、派遣先企業のものではなく、派遣会社から提供されるものとなるからです。 ここは勘違いしやすいところですが、非常に重要なポイントなので、必ずおさえておくようにしましょう。6-5. 担当営業をシビアな目でみる
担当営業に情をうつしてはいけません。 担当変更はさほど大した問題ではないため、性格が合わなかったり、知識に不満があれば変えてもらいましょう。6-6. 経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては、申し出をしない限り情報が残ります。 派遣会社や企業の中でよく話題にあがるのが、「去年の登録情報と今回とで登録情報が違うよ...」という話です。 この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として、紹介する案件を制限されるなどの判断が下されます。6-7. 気になる求人があったら早めに応募する
派遣会社を利用していて、気になる求人があったら早めに応募するようにしましょう。 なぜなら、派遣の求人は募集ポジションの枠が埋まった時点で、募集が止まってしまうからです。 実際、希望する求人の募集が停止してしまったり、選考途中で募集枠が埋まったことを理由にお見送りとなり、「もっと早めに応募しておけば良かった」と思う方も多くいらっしゃいます。 このようなことにならないよう、気になる求人があったら早めに応募するようにしましょう。6-8. 同じ求人に複数の派遣会社から応募しない
数社の派遣会社を使っている場合、同じ求人には複数の派遣会社から応募しないようにしましょう。 企業から「他の派遣会社からも応募があるんだけど」と担当者に連絡がいってしまいます。 これにより、企業・担当営業の両者に不信感を与え、場合によっては破談となります。7.派遣会社利用の流れ
この章では、実際に派遣会社を利用する場合の流れについてご説明します。- Step1. 派遣会社に登録する
- Step2. 担当者と初回面談を行う
- Step3. 求人紹介を受ける
- Step4. 希望求人に応募する
- Step5. 応募先企業と面談(顔合わせ)を行う
- Step6. 就業開始
- Step7. 就業後フォローを受ける
- Step8. 契約終了前の対応を行う
Step 1. 派遣会社に登録する
派遣会社公式ページから登録を行いましょう。 登録の際、以下内容を記載します。- 名前
- 住所
- 経験
- スキル
- 希望職種
- 就業条件
Step 2. 担当者と初回面談を行う
派遣会社に登録した後、担当者と初回面談を行います。 たいていの場合、面談は以下2つのうちいずれかの方法となります。 面談方法について選択できる場合は、直接面談を行ってもらうようにしましょう。 というのも、直接面談の方が電話面談に比べて、時間を取って丁寧に行ってくれることが多いからです。 なお、初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。- あなたのキャリアの棚卸
- PRポイントの整理
- 派遣社員として就業するべきかどうか
- 派遣社員として就業するとしたら、どのような企業で働けそうか
- 就業先に関する要望の深堀
Step 3. 求人紹介を受ける
初回面談の後、あなたの希望に合いそうな派遣求人を5件〜20件ほど紹介してもらいます。 思ってもいないような大手企業もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。 それぞれの派遣会社でしか扱っていない独占求人(その多くは非公開求人)もありますので、派遣会社に2~3社登録し、それぞれの会社で求人紹介を受けることを推奨します。Step 4. 希望求人に応募する
求人紹介を受けた中で、実際に応募したい求人があった場合、その旨を担当者に伝えます。 ここで担当者と良好な関係を築けていると、応募企業に自らをプッシュしてくれることで、選考が有利に進むこともあります。 そのため、派遣会社とのやりとりにおいては常に誠実な対応を取り、良好な関係を築けるようにしておきましょう。Step 5. 応募先企業と面談(顔合わせ)を行う
書類選考に通過した後、応募先企業と面談(顔合わせ)を行います。 企業との面談に際しては、派遣会社の担当者が同席をしてくれるので、一人よりも安心して臨むことができます。 ただし、建前は企業との「面談」となっていますが、実質は「面接」であることには注意が必要です。 実際、面談中に以下のような質問を受けることもあります。- 自己紹介をして頂けますか?
- 職務についてご説明いただけますか?
- あなたの長所・短所を教えて頂けますか?
- 今までの仕事では何に気を付けていましたか?
- 以前に経験された資料作成は社内向けですか、社外向けですか?
Step 6. 就業開始
応募先企業との面談の後、内定が出たら就業開始です。 契約期間が満了するまで、就業先での仕事に精一杯取り組みましょう。 なお、ネット上の大半はここまでの説明で終わっていますが、就業開始後も派遣会社との関係は続きます。 詳しくは、Step7.8にてご説明しますので、しっかりおさえておいてください。Step 7. 就業後フォローを受ける
就業後も、引き続き派遣会社からフォローを受けることができます。 就業後フォローの一例として、就業後に企業への要望が出てきた場合は、派遣会社が間に入って企業に伝えてくれるといったこともあります。 その他、派遣会社の研修制度を利用してスキルアップを図ることもできますので、就業後も派遣会社を賢く利用していきましょう。Step 8. 契約終了前の対応を行う
派遣社員の雇用期間終了が近づくと、以下のうちいずれかの対応を行う必要があります。- 契約期間の更新を行う(契約期間3年未満の場合)
- 他の就業先にて新たな派遣契約を結ぶ
- 派遣先企業と雇用契約を結ぶ
8. 介護士が派遣として働く際によくあるQ&A8選
ここで、介護派遣の転職に関してよくある質問に解説をしていきます。
- Q1.未経験・無資格から派遣のお仕事はできますか?
- Q2.働く施設や法人が自分に合っているか心配です
- Q3.履歴書の作成はどうすれば良いのでしょうか
- Q4.職務経歴書の作成方法を教えてください
- Q5.残業代はきちんと出ますか?
- Q6.契約期間中の退職は出来ますか?
- Q7.パートと派遣はどう違うのでしょう?
- Q8.正社員になりたい場合はどうすればいいですか?
Q1. 未経験・無資格から派遣のお仕事はできますか?
介護業界は人が足りないところが多いので、未経験や無資格であっても介護業界は転職しやすいです。
求人サイトをのぞいてみると、『未経験可!』『無資格可!』と記載されている求人が多く見受けられます。
40代未経験でも転職に成功したケースも実際にたくさん存在しますが、ただ業界の知識がない中で「なんとなく」転職先を決めてしまうと、後から後悔するケースもあります。
そのため、経験者と同様、まずは派遣会社に相談してみることがおすすめです。
Q2. 働く施設や法人が自分に合っているか心配です
今の職場選びに失敗した方は、また働きにくい職場に転職してしまうことはどうしても避けたいのではないでしょうか。
そんな方ほど派遣会社を使うことがおすすめです。
派遣会社は実際に何人も転職者を見ているので施設の詳細な情報を知っていますし、中には誰も知らないような裏話まで教えてくれることもあります。
また、お願いすれば職場見学もコーディネートしてくれますので、雰囲気もしっかりと見ることができます。
よく、マッチした求人を探すためにはビジョンや経営理念に共感できるかを大切にしろという方がいらっしゃいます。
ただし、「ビジョンがあるだけ」の会社で現場には浸透していない会社もあるので、ホームページ上の言葉は信じすぎないように注意しましょう。
Q3. 履歴書の作成はどうすれば良いのでしょうか
初めて転職する方の中には、履歴書に苦労される方もいらっしゃるかと思います。
基本的に介護業界での転職は他の転職の時と注意すべきポイントは同じですが、以下のポイントには特に気をつけましょう。
原則手書きで丁寧に
履歴書は最近パソコンで書けるものも増えて来ましたが、基本的に一枚一枚手書きで丁寧に書くことをおすすめします。
手書きのものを提出することで、丁寧さと一生懸命さを伝えられることができるからです。
反対に、コピーしたものや訂正が多いものはマイナスの印象を与えやすいです。
用紙に関してもプリントアウトしたものではなく、市販のもの(JIS規格のものがおすすめ)を用意しておきましょう。
アピールするものはアルバイトでも可
「職歴や学歴の面で、介護と関係ないところは書かなくてもいいのではないか」と思われるかもしれませんが、あなたがどんな人なのかを伝えるためになるべく書くようにしましょう。
正社員・契約社員の経験や学歴は必ず書くようにしましょう。
アルバイト経験などでもあなたの一生懸命さや人柄がアピールできるものであれば書いておきましょう。
資格は正式名称を記載する
介護の資格を始め、資格は正式名称を書くように心がけましょう。
特に、介護の資格は名前が変わることが多く、間違えた名前を使うといい印象を与えられません。
例えば、以下のような間違いが多いです。
(正)介護職員初任者研修
(誤)ホームヘルパー2級
(正)介護支援専門員
(誤)ケアマネジャー
正式な資格名をよく調べてから書くことが重要となります。
Q4. 職務経歴書の作成方法を教えてください
職務経歴書は書類選考に使われることが多く、提出を求められないケースも多々あります。
ただ、職務経歴書の提出が求められて書き方がわからなければ、まずは派遣会社に相談をしましょう。
もしいいアドバイスをもらえなかった場合は「【派遣】職務経歴書の受かりやすい書き方をNGと共に解説!」を参考にパソコンなどで作成しましょう。
介護に合わせてアレンジを!
上記のページを参考にすれば受かる職務経歴書は書けますが、介護業界に合わせるために以下のポイントを意識しましょう。
仕事内容をできるだけ具体的に書く
仕事内容を記載する際には、以下の3つを踏まえてしっかり書くようにしましょう。
- 何人の利用者の施設で勤務したか
- どんなフロアで(認知症専門など)勤務したか
- どんな仕事をしていたか
介護にも様々な仕事内容があるので、自分の仕事内容が伝わるように丁寧に書くようにしましょう。
あなたの人柄を伝える
どんな仕事をしていたかも大事ですが、チームワークや利用者との繋がりが大切な介護では、あなたの人柄もすごく大切なポイントです。
同僚・上司・利用者など周囲の人とどうやって信頼関係を作って来たかなどのエピソードを交えると、あなたの人柄が伝わり書類も通りやすいです。
Q5. 残業代はきちんと出ますか?
残業代はしっかり出ます。
もし仮に出ないことがあれば、すぐに自分が利用している派遣会社に問い合わせるようにしましょう。
Q6. 契約期間中の退職は出来ますか?
契約期間中に自己都合で退職することは絶対に避けましょう。
派遣先の介護施設、派遣会社の両方に迷惑をかけることになってしまいます。
ただし、どうしてもやむを得ない事情で辞めなければいけない場合は、派遣会社に相談するようにしましょう。
Q7. パートと派遣はどう違うのでしょう?
パートと派遣の違いは主に3つあります。
- 雇用主
- 雇用期間
- 給与と福利厚生
パートにおける雇用主は施設・企業で、派遣の場合は派遣会社です。
雇用期間は、パートは定まっていませんが、派遣は決まっています。
給与・福利厚生の面では、派遣は比較敵高く、福利厚生も充実していますが、パートは派遣と比べると安く、福利厚生も受けられません。
Q8. 正社員になりたい場合はどうすればいいですか?
正社員になりたい場合は、転職エージェントを利用し、コンサルタントのサポートを受けながら正社員になるための転職活動をすることをおすすめします。
転職エージェントとは、登録をすると完全無料で転職相談に乗ってくれて、企業の求人紹介から面接のセッティング、給与交渉など転職に必要なサポートをしてくれるサービスのことを指します。
転職エージェントがしてくれることは主に下記6点です。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接のセッティング
- 給与交渉
転職活動で面倒なことは全て自分の代わりにやってくれて、本番面接以外で企業と直接やりとりすることはほぼありませんので、転職する場合はできる限り活用するのが得策です。
他にも正社員になれる方法はあるので、詳しく知りたい方は「【派遣から正社員を目指す】具体的な方法や、日々の業務で心がけるべきことを解説」を参考にしてください。
9. さいごに
介護派遣として働くメリットやポイントを紹介してきましたがいかがでしたか。
お伝えしてきたように、派遣介護士の求人は「働き方を選べ、高収入も可能」な職場と多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
ご自身のライフスタイルと合わせて働き方を考え、介護派遣として働く場合は、派遣先に要望できる力のある派遣会社を選びましょう。
これだけで満足のいく転職の可能性をぐっと高めることができます。
派遣介護士に強く、利用するべき転職サイト7選
あなたが最高の転職をできるよう陰ながら祈っております。