「仕事がうまくいかなくて悩んでいる」
「何か解説策があれば知りたい」
このように考えている方もいるのではないでしょうか。
仕事がうまくいかないと、自分に自信がなくなったり、モチベーションが下がったりしますよね。
仕事がうまくいかない原因を把握し、対策を講じないと、このままの状態がずっと続いてしまうかもしれません。
そこでこの記事では、元人事部で多くの労働者の働き方を改善させてきた筆者が、「仕事がうまくいかない場合の対処法」を原因別に分類した上で解説していきます。
- まずは自分の悩みを具体的に認識しよう
- 仕事が上手くいかない人の7つの特徴
- 【考え方編】仕事がうまくいかない場合の対処法
- 【仕事の進め方編】仕事がうまくいかない場合の対処法
- 仕事がうまくいかない場合の対処法【体調・生活習慣】
- 部署や上司がブラック気質なら、異動を希望するという選択肢も
この記事を読めば、仕事がうまくいかない場合の原因や対処法が分かり、仕事の質をさらに高められるでしょう。
働くことに悩み「自分の価値ってなんなんだろう」「もう、自分でも自分のことがわからなくなってしまった」とすら思ってしまっている人もいるのではないでしょうか。
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1. まずは自分の悩みを具体的に認識しよう
「仕事が上手くいかない」という悩みは、非常に漠然とした悩みです。そこでまずは解決の第一歩として、自分が抱えている悩みを具体的に認識することから始めましょう。
どのような業務がどのように上手くいかないのか、大きな悩みを小さく分けて整理してみてください。
例えば、「プレゼンが上手くいかなかった」という悩みを抱えていたとします。
この場合は、以下のように、プレゼンのどの部分が上手くいかないのかを考えます。
- 資料作成が上手くいかない
- 社内調整が上手くいかない
- オーディエンスの興味を引き付けられない
- 予想外の質問に咄嗟に返答できない
- 人前に立つと、話すべき内容を忘れてしまう
- 同席している役員に何か言われるのではないかと不安になる
- 社内プレゼンは大丈夫だが、社外の人に向けたプレゼンだと緊張してしまう
「プレゼンが上手くいかない」という悩みを、細かく整理することができました。
ここでもし「予想外の質問に咄嗟に返答できない」ことが原因と考えられそうなら、「事前に想定問答を徹底的に考えておく」「同じようなプレゼンで、過去にどのような質問がなされたか、先輩に聞いてみる」などの対策を取れます。
このように、自分の悩みを正確に把握できれば、対応策も考えやすくなります。
「課題を細分化し、具体的に原因を把握する」ことは、常に念頭に置いてください。
では次章から、「仕事が上手くいかない」「ミスばかりしてしまう」という人によく見られる特徴から解説していきます。
2. 仕事が上手くいかない人の7つの特徴
この章では、仕事がうまくいかない人に共通してみられる特徴を7つ紹介します。
- 2-1. 過去のミスや失敗を引きずっている
- 2-2. 自分一人で全てをこなそうとしている
- 2-3. 経験不足・知識不足
- 2-4. 人間関係が悪くて必要なコミュニケーションを取れていない
- 2-5. 面倒くさい仕事を後回しにしている
- 2-6. 生活習慣が乱れており、体調が良くない
- 2-7. 業務内容と性格が合っていない
自己の課題を直視することで、解決の糸口が見えてくることもあるので、自分に当てはまる部分はないかチェックしてみてください。
2-1. 過去のミスや失敗を引きずっている
まず、過去のミスや失敗を引きずっているケースです。
人間なので、ミスや失敗をすれば、落ち込むこともあるでしょう。気持ちをすぐに切り替えることができれば問題ありませんが、中には、落ち込んだ気持ちを切り替えられずに、ネガティブな状態が続いてしまう人もいます。
「また計算ミスをして怒られたらどうしよう」「またプレゼンで頭が真っ白になったら最悪だ」というように、過去の失敗に囚われていると、今の仕事に集中することができません。
結果、また同じミスを繰り返してしまうことになります。
2-2. 自分一人で全てをこなそうとしている
自分一人で全てをこなそうとしている人も要注意です。
何もかも自分だけで片付けようとすると、キャパオーバー状態になってしまい、ミスが起こりやすくなります。
仕事に行き詰ったり、分からないことがあったりした際に、上司や同僚に相談すると、良い解決策をもらえることは多々あります。
しかし、完璧主義で人に頼るのが苦手な人は、なかなか周りに相談することができないため、有効な解決策を得られません。そのため、仕事が上手くいかなくなるケースが多いです。
2-3. 経験不足・知識不足
単純に経験不足・知識不足のために仕事が上手くいかない場合もあるでしょう。
業務経験が浅い方は、ノウハウや知識が不足しているので、作業は効率的に進まず、ミスも生じやすいです。
また、経験不足は事前に情報収集をすればある程度カバーできますが、「情報の集め方が上手くない」「準備不足」などによって、失敗につながるケースもあります。
2-4. 人間関係が悪くて必要なコミュニケーションを取れていない
職場の人間関係が良くなくて、必要なコミュニケーションを取れていない方も多いのではないでしょうか。
職場の雰囲気が悪いと、変に周りに気を遣ってしまい、仕事にあてるべきエネルギーが削がれるとともに、ストレスが溜まっていきます。
例えば、以下のような職場では、コミュニケーションも上手く取れないでしょう。
- 上司が威圧的で、質問をするのを躊躇してしまう
- 同僚と関係性が上手く築けておらず、仕事を頼めない
コミュニケーションが不足すると、報連相も雑になっていき、業務は円滑に進まず、ミスも起こりやすくなります。
2-5. 面倒くさい仕事を後回しにしている
面倒くさい仕事を後回しにしがちな方も注意が必要です。
早めに取り掛かるべき大変そうな仕事を、「後でやればいいや」と先延ばしにしてしまった経験はないでしょうか。
その結果、「もうこんな時間か!間に合わない!」と、締め切りに遅れてしまったり、内容が不十分になってしまったりするケースは珍しくありません。
先延ばし癖は、業務の遅延をもたらすのはもちろん、難解なタスクがまとまって後回しにされるため、確認漏れなどのミスを誘発する原因にもなります。
このような方は、しっかりと仕事の優先順位をつけ、スケジュール管理を徹底することを意識してみてください。
2-6. 生活習慣が乱れており、体調が良くない
仕事が上手くいかない原因の一つとして、「体調不良であること」も挙げられます。
生活習慣が乱れていれば、疲労が蓄積していき、脳機能が低下します。その結果、集中力が持続せず、仕事のパフォーマンスは落ちてしまいます。
特に睡眠不足が続いている人は要注意です。睡眠不足の状態だと、注意力や判断力を司る脳の前頭葉がダメージを受け、思考力が極端に鈍ると言われています。
一説によると、毎日6時間以下の睡眠を続けている人は、「徹夜明けで仕事をしている」「お酒に酔っぱらった状態で仕事をしている」のと同レベルのパフォーマンスしか発揮できないそうです。(参考:6時間睡眠の人は、「酔っ払い状態」で仕事しているのと同じだった!?)
このような状態では、仕事が上手くいかないのも当然と言えますね。
2-7. 業務内容と性格が合っていない
自分なりに色々と対策してみたけれど、それでも「仕事が上手くいかない」と感じる人は、そもそも仕事が合っていない可能性もあります。
大抵の場合は、経験不足だったり、人間関係の問題だったりするので、そこまで心配する必要はありません。
しかし、人によっては、適正がないケースも確かに存在します。例えば、人見知りで内気な性格なのに、営業部門に配属されて毎日飛び込み営業をしなければならないような場合は、本人の努力では改善が難しいでしょう。
このような場合は、自分の性格と仕事内容がミスマッチしているので、部署異動など業務内容を変えない限り、辛い日々を送ることになってしまいます。
2-8. 2章のまとめ
仕事が上手くいかない代表的な原因を7つ紹介しました。
- 過去のミスや失敗を引きずっている
- 自分一人で全てをこなそうとしている
- 経験不足・知識不足
- 人間関係が悪くて必要なコミュニケーションを取れていない
- 面倒くさい仕事を後回しにしている
- 生活習慣が乱れており、体調が良くない
- 業務内容と性格が合っていない
上記を大きく分類してみると、「考え方」「仕事の進め方」「体調・生活習慣」の3つの原因があることが分かります。
そこで次の章からは、それぞれの原因ごとの対処法を説明していきます。
3. 【考え方編】仕事がうまくいかない場合の対処法
まずは、「考え方」に焦点を当てながら、仕事がうまくいかない場合の対処法を解説していきます。
3-1. とにかく無理やりにでも前向きな思考を心がける
過去のミスや失敗を引きずってしまっている方は、とにかく無理やりにでも前向きな思考を心がけることを意識してみてください。
例えば、プレゼンで失敗してしまった後、「やっぱり自分はダメだ」「また同じように失敗するかもしれない」と落ち込んでいると、ネガティブな状態のループに陥り、次のプレゼンでも失敗する可能性が高くなります。
一方で、「今回の失敗はたまたまだ」「そういう日もあるだろう」「自分はやればできる人間だ」と楽観的に捉えていれば、次のプレゼンに前向きな気持ちで取り組むことができます。
実際、ポジティブ思考をすると、「セロトニン」や「ドーパミン」といった脳内の神経伝達物質の分泌量が増え、集中力向上やモチベーションアップなどの効果をもたらします。
もちろん、「そうはいっても前向きに考えることなどできない」という方も多いと思いますが、
3-2. 完璧主義をやめて、周りの人を頼る
いつも自分一人で全てをこなそうとしている方は、完璧主義をやめて、周りの人を頼ることをおすすめします。
仕事に行き詰った時や上手くいかない時は、キャパオーバー状態になる前に、上司や同僚に相談し、アドバイスをもらってみましょう。
「○○さん、最近営業成績が上がらなくて、アドバイスを頂きたいんです。今週、30分ほどミーティングのお時間を頂けないでしょうか?」のような質問をするだけでも、有効な解決策を得られたり、第三者の助言がヒントになったりすることはよくあります。
そして実は「アドバイスを求めるほど相手から好かれる」と言われています。ビジネスの分野では、交渉相手と良い関係を築くためのアドバイスシーキングというテクニックもあるほどです。(相手にアドバイスを求めることで、好意を獲得する心理的テクニック)
最初は勇気が必要ですが、一度悩みを話せば、解決策のアドバイスがもらえたり、人間関係が良好になったりすることが期待できます。
3-3. 他人と比較しすぎない
他人と自分を比較しすぎないことも大切です。
他人との比較は、自信やモチベーションを失うきっかけになります。例えば、同期の友人が良い結果を出していたり、後輩に追い抜かれたりすることもあるでしょう。
しかし、だからといって、「なんでいつも自分だけ上手くいかないんだ」「自分は仕事ができない人間なんだ」と落ち込む必要はありません。
人によってそれぞれ性格も違えば、得意不得意も異なります。あくまでも「他人は他人」という考え方を意識し、自分のペースで進めることで、仕事にもより集中しやすくなるでしょう。
また、自分の周りで上手くいっている人がいれば、その仕事術やノウハウを取り入れるくらいの余裕を持つと良いでしょう。
3-4. 小さな成功体験を積み重ね、自分を褒めてあげる
仕事で不調が続いている方は、小さな成功体験を積み重ね、自分を褒めてあげてください。
仕事が上手くいかないと、自己肯定感が下がり、やる気やモチベーションも下がってしまうでしょう。
そこで大切なのが、成功体験です。大きな成功体験でも小さな成功体験でも構いません。とにかく成功体験を積み重ねることで、自信や自己肯定感が高まっていき、仕事に対するモチベーションも上がっていくのです。
- 部署のメンバーに自分から挨拶する
- 「ありがとうございます」と元気に言う
- 得意先に1本電話をかける
- いつもより30分早く起きる
- いつもより1本早い電車に乗る
上記のような、非常に小さい成功体験でも問題ありません。
簡単な目標を掲げ、達成した自分を褒めてあげることが大切です。
4. 【仕事の進め方編】仕事がうまくいかない場合の対処法
この章では、「仕事の進め方」に焦点を当てながら、うまくいかない場合の対処法を解説していきます。
- 4-1. 仕事に優先順位をつける
- 4-2. スケジュール管理を徹底する
- 4-3. マルチタスクを避ける
- 4-4. 報連相を丁寧に行う
- 4-5. メモを取る習慣をつける
- 4-6. 長時間集中しようとせずに、短い集中を繰り返してみる
順に見ていきましょう。
4-1. 仕事に優先順位をつける
仕事が上手くいっていない人は、仕事に優先順位をつけることを意識してみてください。
優先順位をはっきりさせていないと、どの仕事から手を付ければよいのか分からなくなります。あれもこれもと手を出してしまったり、面倒くさい仕事を後回しにしてしまったりすると、作業効率は落ち、ミスも起こりやすくなるでしょう。
仕事の優先順位をつける際は、「重要度×緊急度」で区分するのがおすすめです。
自分が抱えているタスクを、以下の4つの領域に分けてみましょう。
- 第一領域: 重要度が高く、緊急度も高いタスク(ex.納期のある仕事、トラブル対応)
- 第二領域: 重要度は高いが、緊急度は高くないタスク(ex.人材育成、将来の事業計画)
- 第三領域: 重要度は高くないが、緊急度は高いタスク(ex.目的のない打ち合わせ、無意味な接待)
- 第四領域: 重要度も緊急度も高くないタスク(ex.暇つぶし、世間話)
基本的には、「第一・第二・第三・第四」の順番でタスクを処理していくのが望ましいです。
ついつい第二領域よりも第三領域を優先してしまっている方も多いのではないでしょうか。緊急性にばかり目が行き、その仕事が重要なのかどうかを判断できていないケースです。
そうではなく、本当に重要度の高い第二領域の仕事に、より多くの時間を充てるよう意識してみてください。
4-2. スケジュール管理を徹底する
スケジュール管理を徹底することも欠かせません。
スケジュール管理を怠っていると、納期に間に合わなかったりダブルブッキングしたりと、様々な失敗が起こりやすいです。
このような事態を防ぐためには、納期と時間配分を意識しながら、「何の仕事をいつやるのか」を明確にしておく必要があります。
ポイントは、些細なタスクでも、全てスケジュール化することです。メールの返信・アイディア出しなど、「時間があればやろう」と思っていたことも、全てあらかじめ予定に入れておきましょう。
Googleカレンダーなどのスケジュール共有アプリを利用するのも良いですし、自分だけのスケジュール帳を用意するのも良いでしょう。
また、一日の終わりや一週間の終わりに、スケジュールの達成度を振り返ってみてください。反省点や改善点を探すことで、次回への教訓を得られます。
4-3. マルチタスクを避ける
マルチタスクを避けることも重要です。
人間の脳は、そもそもマルチタスクを苦手としているからです。同時に複数の作業を続けていると、脳機能が低下し、仕事のパフォーマンスが落ちてしまいます。仕事が上手くいかなくて悩んでいる人は、マルチタスクを行っていないか、自分の仕事の進め方を振り返ってみてください。
また、マルチタスクが習慣になっている人は、ストレスホルモンの一種であるコルチゾールの値が高くなり、脳の記憶力を司る部分がダメージを受けやすくなるそうです。
例えば、プレゼンの資料作成をしている最中に、メールのチェックや返信を行うのは良くありません。メールはこまめに返すのではなく、資料作成が完全に終わった後にまとめて返すなど、はっきりと作業を分けるようにしましょう。
一度に複数の作業を並行するのではなく、一つずつ仕事を処理していくことが大切です。
4-4. 報連相を丁寧に行う
報連相(「報告」「連絡」「相談」)を丁寧に行うことも、重要なポイントだと言えるでしょう。
報連相がしっかりできていないと、業務が円滑に進まず、ミスも起こりやすくなります。仕事の指示を出す側も、何がどこまで進んでいるのか把握できずに、困ってしまいます。
また、報連相を怠った後に何か問題が発生した場合、「早めに報告や相談をしてくれていれば、こんなことにはならなかった」と、怒られてしまうかもしれません。
上記のような事態を避けるため、報連相はこまめに行いましょう。
なお、報連相を行う際は、以下のポイントを意識してみてください。
【報告】:業務の進捗や仕事の成果を伝えたり、情報を共有したりする
- 結果や要点を先に伝える
- 早めに、こまめに報告する
【連絡】:業務に関する情報(指示変更や伝言など)を伝える
- 数字などを用いて、具体的に伝える
- 事実だけを伝え、主観はなるべく入れない
【相談】:困ったときや迷ったときに、周囲に参考意見を求める
- まずは相手の都合を確認し、相談の許可をとる
- 相手が理解しやすいように、簡潔に話す
4-5. メモを取る習慣をつける
メモを取る習慣をつけることもおすすめです。
「明日の10時までにこの書類のコピーを5枚とっておいて」と上司に指示された場合、さすがに忘れないだろうと、メモを取らない人も多いでしょう。
しかし、結局コピーをとるのを忘れたり、枚数を間違えてしまったりする人は少なくありません。「こんな簡単なこともできないのか」と上司に怒られれば、「なんだか仕事が上手くいかないな」と落ち込むことになるでしょう。
一方で、「10時までにコピー、×5」というメモを残してさえいれば、このような事態は避けられるでしょう。
何か仕事を頼まれた際に、すかさずメモを取っておけば、忘れる心配がありません。「どんな些細なことでも文字に残す」という姿勢で、意識的にメモを取ってみてください。
また、注意されたことや一度ミスした内容をメモしておき、時折見返すことで、ミスの再発防止にもつながります。
4-6. 長時間集中しようとせずに、短い集中を繰り返してみる
短い集中を繰り返すのも効果的です。
人間の脳の性質上、私たちの集中力は長時間持続しません。長くても90分程度が限界だと言われています。そのため、90分を超える長い時間集中し続けようと頑張ったとしても、なかなか仕事は上手くいかないでしょう。
集中力を維持しながら、ミスすることなく高いパフォーマンスを発揮するためには、長時間集中ではなく、短時間集中の繰り返しが有効です。
例えば、短時間集中の手法の一つとして、ポモドーロテクニックというものがあります。「25分の作業+5分の休憩」をワンセットとして、これを繰り返していくようなイメージです。
【ポモドーロテクニックの手順】
- 1. タイマーを25分にセットする
- 2. タイマーが鳴るまで作業に集中する
- 3. タイマーが鳴ったら5分間休憩する
- 4. 手順1~3を4セット繰り返したら、30分間休憩する
ぜひ緩急をつけて仕事を行うことで、集中力を最大化させ、仕事のパフォーマンスを高めてみてください。
集中力をアップさせる方法については、『仕事に集中できない時はどうすればいい?対処法を原因別に分類しながら徹底解説』の記事で詳しく解説しています。
5. 仕事がうまくいかない場合の対処法【体調・生活習慣】
この章では、「体調・生活習慣」に焦点を当てながら、仕事がうまくいかない場合の対処法を解説していきます。
5-1. 最低6時間半の睡眠をとる
まず、最低6時間半の睡眠をとることをおすすめします。
睡眠研究の第一人者である、カリフォルニア大学サンディエゴ校のDaniel Kripke教授によれば、人間の理想的な睡眠時間は6時間半から7時間半だそうです。もちろん人によって最適な睡眠時間は異なるでしょうが、最低でも6時間半の睡眠時間を確保しておきたいところです。
さらに、人間の脳は、起床後4時間くらいに最も活発な状態になると言われています。
そのため、大事な仕事が午前中にある場合は、その4時間前に起床すると良いでしょう。例えば、朝の10時に大切なプレゼンがある場合には、6時に起床するようなイメージです。
5-2. 食事の栄養素を意識する
食事の栄養素を意識することも重要です。
栄養不足の状態だと、脳の機能は低下します。特にブドウ糖が不足していると、頭が回らずにぼーっとした状態になりやすいです。そのため、集中力が持続せず、仕事も上手くいかなくなるでしょう。
ブドウ糖に加えて、以下の栄養素は非常に大切なので、意識的に摂取することをおすすめします。
- ブドウ糖:脳にエネルギーを補給(ラムネ、バナナ、サプリなど)
- ビタミンB:エネルギー補給をサポート(豚肉、にんにくなど)
- カフェイン:覚醒効果(コーヒー、緑茶、エナジードリンクなど)
- DHA:認知機能アップ(サバ、イワシなど)
- チロシン:やる気や集中力アップ(ナッツ類、納豆など)
ただし、どの栄養素にも言えることですが、「過剰摂取」は避けてください。例えば、カフェインを取り過ぎると、カフェイン中毒(神経過敏・興奮・不眠)になる恐れがあります。コーヒーやエナジードリンクの飲み過ぎには注意しましょう。
5-3. 趣味などで仕事を忘れる時間をつくり、リフレッシュする
仕事を忘れる時間をつくり、リフレッシュすることも大切でしょう。
家に帰った後や休日中にも、仕事のことを考えてしまう人は多いのではないでしょうか。これは、真面目で責任感の強い人によくありがちな悩みです。
オンとオフの切り替えが上手くいかないと、脳や精神が疲弊し、ストレスも溜まっていくでしょう。その結果、仕事に対するやる気やモチベーションが下がっていってしまいます。
そのため、仕事以外の時間は、仕事のことを忘れ、心からリラックスすることが大切です。帰宅後や休日中は、趣味に没頭したり、自分なりのリラックス法を実践したりしてみましょう。
「趣味もないしリラックス法も分からない」という方は、例えば、以下のことを実践してみてください。
- お風呂に入浴剤を入れて、ゆっくり浸かる
- カラオケでストレス発散する
- 友人や家族と会って、たわいもない話をする
- 温かいコーヒーや紅茶を飲みながら、本や漫画を読む
- 映画やテレビドラマに没頭する
また、「休日は社用携帯の電源を切る」「家では会社や仕事の話はしない」といった対策も効果的です。
5-4. 軽い運動習慣をつける
日常的にあまり運動をしていない方は、軽い運動習慣をつけることをおすすめします。
運動をすると、ドーパミンという神経伝達物質の分泌量が増えます。その結果、モチベーションが向上し、ポジティブ思考になりやすいことが分かっています。
さらに、ドーパミンが脳の前頭前野という部分に作用すると、集中力が高まる(フロー状態になる)と言われています。そのため、仕事にも好影響を及ぼすでしょう。
なお、激しい運動をする必要はなく、軽めの運動で問題ありません。例えば、以下のようなイメージです。
- 積極的に階段を使ってみる
- あえて一回り遠い道を歩きながら帰宅する
- 10回だけスクワットする
血流改善による疲労回復効果も期待できるので、ぜひ、習慣的に、息が上がらない程度の運動を行ってみてください。
6. 部署や上司がブラック気質なら、異動を希望するという選択肢も
基本的には、仕事が上手くいかない要因は自分自身にあると言えます。そのため、自分の行動改善によって問題が解決する場合が多いです。
しかし、場合によっては、職場環境そのものや上司に問題があるケースもあるでしょう。
所属している部署や上司がブラック気質ならば、自分の行動だけではどうにもなりません。その際は、部署異動の希望を出して、環境を変えてみるのも良いかもしれません。
部署の異動が難しい場合は、転職も視野に入れてみてください。
7. まとめ
元人事部で多くの労働者の働き方を改善させてきた筆者が、「仕事がうまくいかない場合の対処法」を原因別に分類した上で解説しました。
ぜひ、実際に、この記事で紹介した対処法をいくつか試してみてください。
仕事がうまくいかない時は苦しいと思いますが、それを乗り越えれば、今までよりも成長した自分に出会えるでしょう。