不動産クラウドファンディングのデメリットは?儲からないといわれる理由を解説

不動産クラウドファンディングは、複数の投資家から資金を集め、共同で不動産を購入して利益を得る投資方法です。

利用を検討している方の中には「不動産クラウドファンディングが気になるけど失敗したらどうしよう」「怪しい、儲からないなどの噂も聞いたけど本当?」このような疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。

実際のところ、不動産クラウドファンディングには元本割れの可能性がある、現物不動産投資と比較すると儲けにくいなどのデメリットがあります。

しかし、少額から投資できたり、手間をかけずに不動産に投資できたりと、メリットも豊富です。

不動産クラウドファンディングで手軽に不動産投資をはじめて、本業とは別に収入の柱を確立している方もいます。

この記事では、不動産クラウドファンディングのメリットやデメリットを細かく解説しているため、不動産クラウドファンディングが自身に向いている投資方法なのかを手軽に判断できます

不動産クラウドファンディングで失敗したくない方は、本記事を参考にしてみてください。

COZUCHI
  • 業界内で累計投資額トップクラス
  • 短期と中期で投資スタイルが選べる
  • 小額からでも投資可能
想定利回りの目安 4.0%〜10.0%
累計調達金額約712億円
物件種別ビル・マンションなど
最低出資金額 1万円
総ファンド数99件
※2024年5月末時点
目次

不動産クラウドファンディングとは?

まずは、不動産クラウドファンディングの仕組みについて確認しましょう。

投資型クラウドファンディングの一種

不動産クラウドファンディングは、投資型クラウドファンディングの一つです。

複数の投資家からお金を集め、不動産に投資をおこないます。

不動産のほかには、資金が必要な個人や企業に投資するものや株式を購入する株式投資型クラウドファンディングなどもあります

不動産クラウドファンディングの対象不動産は幅広く、マンションや商業ビルをはじめ、ホテルが取り扱われている場合もあります。

不動産クラウドファンディングの仕組み

不動産クラウドファンディングは、インターネット上で投資家から集めた資金で不動産を購入し、運用利益や売買利益を投資家に分配する仕組みのサービスです。

事業者が不動産プロジェクトを厳選し、投資家に提案します。

プロジェクトごとに資金の募集期間が定められており、募集期間中に資金が集まると運用が開始されて利益が分配されます

投資家はプロジェクトの詳細を確認し、資金を提供するのかを決定しますが、人気のプロジェクトはすぐに募集が終了する場合もあるため注意が必要です。

少額からはじめられる利点があるため、大きな失敗を避けてコツコツ収益を得られる方法をとりたい方におすすめできます。

不動産クラウドファンディングの5つのデメリット

不動産クラウドファンディングのデメリットは、次の5つです。

  • 途中で解約できない場合がある
  • 元本割れのリスクがある
  • レバレッジ効果が薄い
  • 事業者が倒産する場合がある
  • 節税できない

一つずつ解説します。

途中で解約できない場合がある

不動産クラウドファンディングを利用する場合、一度投資をおこなうとそのプロジェクトが完了するまで、原則として解約できないケースが多いです。

投資したお金を引き出して、ほかのことに利用したいと思っても、運用が終了するまで引き出せないため使い勝手は良くありません

まとまったお金が必要になった際に、対応できないほど大きなお金を投資するのは避け、余剰資金で投資するのがコツです。

元本割れのリスクがある

不動産クラウドファンディングは、元本が保証されているサービスではありません。

投資した不動産で想定通りの家賃収入や売却益が出ない場合は、元本割れのリスクがあります。

元本割れとは、投資した額よりも還元される金額が下回るいわば赤字の状態です。

クラウドファンディングを提供している事業者が倒産したり、災害で物件が被害に遭い売却益を得られなかったりした場合に、元本割れが起こりやすいです。

とはいえ、投資は基本的に元本が保証されていないものです。資産を拡大させたい場合は、ある程度のリスクを取る必要があります。

投資家は、事前に元本割れにつながるリスクを詳細に分析し、投資先の慎重な選定が必要です。

レバレッジ効果が薄い

不動産クラウドファンディングでの投資はレバレッジ効果が薄く、大きく稼ぐのは難しいでしょう。

レバレッジをかけて投資できる投資方法であれば、手元の資金以上の金額を投資に充てられるため、還元される利益も大きくなる可能性があります

しかし、不動産クラウドファンディングは基本的に自己資金がベースになるため、投資した以上に利益を得るのは難しく、あまり儲からないと感じる方も多いようです。

確かに、短期間で大きく儲けを得ることは見込めないですが、コツコツ続けていけば十分儲かる可能性はあるため、じっくり続けたい方におすすめの方法といえるでしょう。

ちなみに、COZUCHIでは、想定以上に高く不動産が売れた場合、当初の予定より多めの配当金を支払うことがあります。予想より多くの利益を得られる可能性があるため、おすすめです。

事業者が倒産する場合がある

不動産クラウドファンディングを提供している事業者が倒産する可能性も考えられます。

事業者が倒産すると、投資家が投資したお金は戻ってこないため、大きな損失が発生します

事前に不動産クラウドファンディングを提供している事業者の情報をリサーチして、怪しいと感じた場合は利用しないようにしましょう。

節税できない

不動産クラウドファンディングで投資をしても、節税効果はありません。

一般的な不動産投資では、物件を購入すると所得税や住民税などの税金を節税できますが、不動産クラウドファンディングは不動産を所有するわけではありません。

また、不動産を購入したあとに相続する場合も相続税を節税できますが、不動産クラウドファンディングは対象にならない仕組みです。

節税目的で不動産に投資したい方は、現物投資を検討してみてください。

ただし節税目的で投資をするのは本末転倒です。投資方法を選ぶ際は、節税効果をメインにするのではなく、自身の目的やリスク許容度にあった方法を選びましょう。

不動産クラウドファンディングの3つのメリット

デメリットもある不動産クラウドファンディングですが、決して儲からないわけではなく、メリットも複数あります。

ここからは不動産クラウドファンディングの3つのメリットについて解説するため、ぜひ参考にしてください。

少額から出資できる

不動産クラウドファンディングは、一般的な不動産投資に比べて、非常に低い金額から投資できます。

マンションを購入して運用するとなると、数千万円〜数億円の費用が必要になる場合もありますが、不動産クラウドファンディングであれば1万円程度からはじめられます。

これまで不動産投資を経験したことがない方の場合、いきなり数千万円のローンを組んで不動産を購入するとなるとハードルが高く感じられるでしょう。

しかし不動産クラウドファンディングであれば続けやすく、結果的に儲かる可能性が高まります。

不動産クラウドファンディングであれば気軽に挑戦できるため、不動産投資に興味はあるもののリスクが怖い方は、不動産クラウドファンディングからはじめてみてください。

ただし、最低投資額は不動産クラウドファンディングのサービスごとに異なります。

できるだけ低い金額ではじめたい方は、複数のサービスを比較して、最低投資額が低い不動産クラウドファンディングを利用しましょう。

手間がかからない

不動産クラウドファンディングに参加する場合は、現物投資と比べて物件の日常管理や運営に関わる手間を省けます。

現物の不動産に投資する際は、物件のメンテナンスや入居者募集、入居者への対応などをおこなう必要があり、大きな手間が発生します。

管理会社に委託すれば手間がかからない部分もありますが、別途費用が発生するため、自身で対応しなければならないケースも多いでしょう。

また、不動産を購入する際は、さまざまな書類を作成して契約する手間もあります。

しかし、不動産クラウドファンディングの場合は、インターネット上で申し込みから契約まで完結し、運用はすべて運営会社に任せられます。

不動産クラウドファンディングは、手軽に不動産投資をおこないたい方に最適な方法です。

価格変動が少ない

不動産クラウドファンディングにおける投資では、株式への投資のような高い価格変動のリスクを心配する必要がありません。

たとえば、株式投資で利益を上げるためには、毎日株式の価格変動を観察して売買のタイミングを見計らう必要があります。

しかし、不動産は市場の影響を受けて一気に価格が下落することはめずらしく、比較的利回りが安定しています

複数のプロジェクトに分散投資していれば、たとえ一つの投資先の価格が下落しても被害を最小限に抑えられるでしょう。

不動産クラウドファンディングの中には1万円から投資できるプロジェクトも多くあるため、分散投資に向いている投資です。

株式投資のような価格の変動が頻繁に起こる投資を避けて安定して儲けたい方は、不動産クラウドファンディングを検討してみてください。

他の投資との違いやメリット・デメリットを比較

不動産クラウドファンディングと他の投資との違いやメリット、デメリットを比較して解説します。

スクロールできます
投資方法特徴おすすめな方
不動産クラウドファンディング低リスクで投資できる少額からはじめたい方
REIT分散投資できるリスク分散したい方
現物不動産投資高リターンが期待できる高額な初期費用を用意できる方
ソーシャルレンディング手軽に投資できる不動産より企業に投資したい方

自身に最適な投資方法を探している方は、参考にしてみてください。

REIT

REITは、不動産投資信託証券と呼ばれる金融商品です。

投資家から資金を集め、複数の不動産を購入して運用し、家賃収入や売買益を投資家に分配する仕組みを採用しています。

複数の不動産に投資できる分散投資が前提のため、一つの不動産に投資する場合と比較してリスク分散できる点は大きなメリットです。

しかし、不動産クラウドファンディングと同じように、運用を任せている法人が倒産したり運用がうまくいかなかったりする場合は、想定よりも還元される利益が低くなります。

デメリットは不動産クラウドファンディングと似ているため、複数の不動産に分散投資したい方はREITへの投資もおすすめです。

現物不動産投資

現物不動産投資は、直接不動産を購入して運用する投資方法です。

現物不動産投資の最大のメリットは、投資した不動産から得た賃貸収入や売却益などの利益をすべて確保できる点です。

不動産クラウドファンディングで投資する場合は、利益が出ても投資したすべての投資家で分配する必要があり、現物不動産投資ほどの大きな利益は得られません

現物不動産投資は大きな利益を受けられる反面、初期費用に多額のお金が必要になる点は大きなデメリットです。

人気のエリアの不動産を購入する場合、ワンルームでも数千万円の費用がかかることもあり、資金力がない方はそもそも現物不動産投資をはじめられません。

得られる利益が大きいからといって、何も考えずにローンを組み、現物不動産投資をはじめるのは避けましょう。

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは、企業に投資をするサービスです。

不動産クラウドファンディングは、不動産に投資をするサービスのため、投資先が大きく異なります。

投資ではあるものの、扱いとしては融資であり、融資を受けた企業が利息を投資家に分配する仕組みです。

株式投資のような価格の変動リスクはなく、比較的低リスクで投資できます。

しかし、投資した企業が倒産した場合は貸し倒れの状態になるため、リスクがまったくない投資と認識するのは避けましょう。

不動産クラウドファンディングのデメリットの回避策

不動産クラウドファンディングにはいくつかデメリットがありますが、次の方法である程度回避できます。

  • 無理のない金額ではじめる
  • 優先劣後制度があるファンドを選ぶ
  • 複数の運営会社を比較する

一つずつ解説します。

無理のない金額ではじめる

不動産クラウドファンディングで大きな損失を回避したい場合は、無理のない金額で投資をはじめましょう。

不動産クラウドファンディングに限らず、リスクを回避しつつ投資をはじめる場合は、余剰資金で投資する必要があります。

生活に必要な資金まで投資にまわして失敗した場合、その後の生活にまで支障が出るため、無理をして投資するのは避けましょう

一つの不動産ではなく複数の不動産に投資すれば、分散投資によって損失のリスクを回避できます。

優先劣後制度があるファンドを選ぶ

優先劣後制度を採用している不動産クラウドファンディングを利用すると、投資家が優先的に利益を受けられます。

優先的に利益を受け取ることで、元本割れのリスクを回避できる可能性が高まります。

優先劣後制度とは、投資家を優先出資者、事業者を劣後出資者と定め、運用で損失が発生した場合に劣後出資者の出資金から補填される仕組みです。

優先劣後制度が採用されている場合、損失が生じても優先出資者に該当して優先的に還元を受けられるため、元本割れを回避できる可能性が高くなります。

不動産クラウドファンディングを利用する際は、優先劣後制度があるファンドを選び、できるだけリスクを回避できる状態で投資しましょう。

複数の運営会社を比較する

不動産クラウドファンディングで投資をはじめる際は、複数の運営会社を比較して検討しましょう。

運営会社ごとに信頼性や取扱物件の多さなどが異なるため、詳細を比較して検討しないと、利益を得られない運営会社の不動産クラウドファンディングを利用することになります

せっかく不動産クラウドファンディングを利用するのであれば、できるだけ多くの利益を得られるような信頼できる運営会社のサービスを活用しましょう。

不動産クラウドファンディング運営会社の選び方

不動産クラウドファンディング運営会社を選ぶ際は、次のポイントを比較しましょう。

  • 豊富な実績、信頼性
  • 物件数の多さ
  • 入居率の高さ

順番に解説します。

豊富な実績・信頼性

不動産クラウドファンディングを提供している運営会社を選ぶ際は、実績と信頼性を比較しましょう。

長い期間にわたり安定して運営されている会社は倒産リスクが低い、大手企業から出資を受けている運営会社は信頼できる、などと推測できます

面倒だからと実績や信頼性を確認せずに利用する運営会社を決めるのは避けましょう。

物件数の多さ

運営会社によっては、取り扱っている物件の数も大きく異なるため、事前に確認しておきましょう。

物件数が多い不動産クラウドファンディングの方が、投資先の選択肢が多く、自身に最適な投資先を選択できる可能性が高いです。

物件の数のみでなく、立地や築年数などの詳細まで確認して、幅広い条件の不動産を取り扱っているのかを確認してみてください。

入居率の高さ

入居率が高い不動産を取り扱っているのかも重要なポイントです。

入居率が高い不動産は継続して家賃収入を得られますが、低い場合は家賃収入が少なくなり、投資家に分配される利益も少なくなります

高い入居率を維持している運営会社は、物件管理におけるノウハウや市場分析が優れていると評価でき、安心の投資先といえます。

入居率を確認する際は、まず運営会社が公開している不動産情報の中に記載されている内容を確認してみてください。

記載されていない場合は、不動産会社が公開している賃貸物件が掲載されているサイトにアクセスし、空き状況を確認しましょう。

空室が目立つ物件ほど入居率が低いと推測できます。

不動産クラウドファンディングのはじめ方

不動産クラウドファンディングのはじめ方は、次のとおりです。

  • 登録
  • 口座開設
  • ファンドに投資
  • 分配金の受け取り

順番に手順を解説します。

1:登録

不動産クラウドファンディングをはじめる際は、サービスサイトに登録する必要があります

どのサービスサイトに登録する場合も、個人情報を入力するのみで手軽に登録可能です。

2:口座開設

登録が完了したら、不動産クラウドファンディングで利用する口座を開設する必要があります。

登録後すぐにファンドに応募できる不動産クラウドファンディングもあるため、サービスサイトの指示に従って進めてみてください

3:ファンドに投資

準備が整ったら、実際にファンドへの投資をおこないます。

自身の投資目的やリスク許容度にあった不動産を選定して投資しましょう

4:分配金の受け取り

投資したファンドが収益をあげた場合、投資家に分配されます。

分配金の振込のタイミングは、利用する不動産クラウドファンディングによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

不動産クラウドファンディングに関するよくある質問

ここでは、不動産クラウドファンディングに関するよくある質問に回答します。

どのような方におすすめできる?

不動産クラウドファンディングは、次のような方におすすめできます。

  • 少額から不動産に投資したい方
  • 不動産の運用に時間をかけずに利益を得たい方
  • 価格変動が少ない投資先に投資したい方

とくに、少額から不動産に投資したい方に最適なサービスです。

1万円から不動産に投資して家賃収入や売却益を得られる不動産クラウドファンディングも多いため、まとまったお金を準備できない方も不動産投資をはじめられます

運用は運営会社に任せて手軽に運用できることから、不動産投資はしたいものの、運用に時間を割けない方も安心して投資できます。

平均的な利回りは?

不動産クラウドファンディングの利回りは3.0〜15.0%程度と非常に幅広く、投資先や利用するサービスによって大きく異なります

投資先を選定する際は、不動産情報のみでなく予定利回りも確認したうえで投資先を決めてみてください。

確定申告が必要?

不動産クラウドファンディングで得た利益は雑所得に該当するため、場合によっては確定申告が必要です。

確定申告では、給与以外の所得が20万円を超えた場合に申告が必要と定められています

不動産クラウドファンディング以外の雑所得がある方は、合算して20万円を超えるのかを確認する必要があります。

確定申告の必要がある方は、必ず指定期間内に申告をおこないましょう。

まとめ

不動産クラウドファンディングには元本割れのリスクがあり、確実に利益を得られるわけではありません。

レバレッジ効果も薄いため、大きく稼ぎたい方には「儲からない」と見なされるケースが多いと推測できます

しかし、大きな資金は必要なく、1万円程度の少額から不動産投資をはじめられる点は大きなメリットです。

決して儲からない投資方法ではないため、不動産投資をはじめてみたい方、大きな失敗をしたくない方はまず不動産クラウドファンディングからはじめてみましょう。

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