薬剤師の将来性はある?飽和する薬剤師業界で生き残るために必要な知識を解説

薬剤師 将来性

新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療業界の変化や、AIの台頭によって、

  • 「薬剤師という仕事に将来性はあるのだろうか」
  • 「長く続けられる仕事なのだろうか」

と考えている方も多いでしょう。

結論として、薬剤師は将来性のある仕事と言えます。

ただ、需要の低下によって、飽和状態になりつつあるのも事実です。

したがって、薬剤師として長く働き続けるためには、時代の変化に合わせてニーズを見極め、適切なスキルを身につけていくという姿勢が欠かせません。

そこでこの記事では薬剤師転職のプロとして業界に携わってきた私が「薬剤師の将来性」「薬剤師を長く続けるために必要なスキル」について解説していきます。

(目次)

  1. 結論:薬剤師は将来性のある仕事【データをもとに解説】
  2. 【就業先別】薬剤師の将来性
  3. AIに代替される薬剤師と生き残れる薬剤師の違い
  4. 将来仕事を失わない薬剤師になるために意識すべきこと
  5. 将来に向けたキャリアアップを目指すなら、転職も一つの手段
  6. キャリアの可能性を広げるなら、登録しておきたい転職サイト5選
  7. 転職サイトをより効果的に利用する7ポイント
  8. 【図解】転職サイト利用の流れ

すべて読めば、薬剤師が求められている将来像をつかみ、淘汰されない将来性のある薬剤師について知ることができるでしょう。

 

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目次

1. なぜ「薬剤師の将来性はない」と言われるのか?AIの薬剤師の仕事への影響

「薬剤師の将来性は安泰」と言われた時代もありましたが、近年では「将来性はないのではないか」という声も聞かれるようになりました。なぜ、このように言われるようになったのでしょうか。主な理由は、AI技術の発展と、それに伴う業務内容の変化にあります。

1-1.AIにできること

現在、AI技術は目覚ましい発展を遂げており、医療業界でもその活用が進んでいます。薬剤師の業務において、AIが得意とするのは以下のような「対物業務」です。

AIにできること

    • 調剤監査システム:処方箋の内容と調剤された薬剤が一致しているかを画像認識でチェックする。

    • 電子薬歴システム:患者の服薬情報をデータで一元管理し、重複投与や相互作用を自動でチェックする。

    • 医薬品の在庫管理・自動発注システム:薬の使用量に応じて、必要な在庫を自動で発注する。

    これらの技術は、人的ミスを減らし、業務効率を大幅に向上させる可能性を秘めており、人がAIを活用して能力を補っていくと考えられます。

    例えば、日本IBMとクラフト株式会社が開発している「薬剤師支援AIソリューション」も、薬剤師のサポートを目的としています。

    出典:日本IBMプレスリリース

    そのため、AIと薬剤師は共生関係になっていくと言えるでしょう。

    1-2. AIの台頭によって生じる業務内容の変化

    AIが調剤や監査、在庫管理といった対物業務を代替するようになると、薬剤師の仕事は大きく変化します。これまで多くの時間を割いていた単純作業から解放される一方、AIにはできない「対人業務」の価値が相対的に高まります。

    具体的には、患者さん一人ひとりの状態や生活背景を深く理解し、丁寧な服薬指導やカウンセリングを行うこと、在宅医療において他職種と連携し、地域医療に貢献することなどが、これまで以上に薬剤師に求められるようになります。

    つまり、「将来性がない」と言われるのは、AIに代替される対物業務にしか対応できない薬剤師のことであり、対人業務の専門性を高められる薬剤師にとっては、むしろ活躍の場が広がるチャンスと捉えることができるのです。

    例えば、患者さん一人ひとりによって対応が異なる「服薬指導」を完璧に行うことは不可能です。

    したがって、これからの薬剤師は、AIにはできない仕事、すなわち「円滑なコミュニケーションをとること」や「状況に対して適切に対応すること」が求められるでしょう。

    例えば、かかりつけ薬剤師もその一つです。

    かかりつけ薬剤師とは

    2016年に新設された「一人の患者さんを一人の薬剤師が担当し、服薬指導や疑義照会をスムーズに行うための制度」です。

    投薬治療や健康に関することなど、いわば「何でも相談できるパートナーのような存在」と言えます。

    薬の専門家が身近にいることで、患者さんは安心して薬を服用できます。

    柔軟なコミュニケーション能力と多様な知識・経験を持ったかかりつけ薬剤師は、これからの時代ますます求められる存在となっていくでしょう。

    これらのことから、薬剤師の仕事は調剤業務中心から対人業務中心へとシフトしていくと考えられます。

    次の章では、将来薬剤師として働き続けるためには、どのような点を意識すべきことを詳しく解説していきます。

    2. 【データで見る真実】それでも薬剤師の将来性が明るい理由

    結論からいうと、薬剤師は将来性があり、長く続けられる職種です。将来性への不安が囁かれる一方で、客観的なデータを見ると、薬剤師という職業には依然として高い需要があることがわかります。

    もちろん、薬剤師の需給バランスの変化や、AIの影響も少なからず存在します。

    しかし、他職種に比べて高いニーズを誇る薬剤師は、決してなくなる仕事であるとは言えません。

    1. 薬剤師が飽和状態になると予想されているのは事実
    2. 新型コロナウイルスの影響により薬剤師の需要は一時的に大きく低下
    3. 薬剤師の有効求人倍率は他職種に比べて高い

    求人に関するデータをもとに、上記の流れで解説していきます。

    2-1.薬剤師が飽和状態になると予想されているのは事実

    薬剤師は、これから先飽和状態になると言われています。

    確かに、これはまぎれもない事実です。

    背景としては、「薬剤師資格保持者が増えている」のに対して、「薬剤師求人の数が減っている」という状況が挙げられます。

    言い換えると、「供給過多」のような状態になっているのです。

    事実、2020年時点で、薬剤師資格保持者の数は30万人を超えています。(医師・歯科医師・薬剤師統計の概況

    そして、この数が増加傾向にあるにも関わらず、薬剤師求人の数は、減少傾向にあり、有効求人倍率は低下し続けています。(※求人倍率は、医師・薬剤師を合わせたもの)

     

    薬剤師の数有効求人倍率
    2016年30万1,323人6.2倍
    2018年31万1,289人4.5倍
    2020年32万5,000人1.76倍

    出典:厚生労働省「薬剤師の需給推計(案)」

    厚生労働省「一般職業紹介状況」

    すなわちこれは、薬剤師の需要が年々低下しており、雇用が飽和状態になっていることを意味しているのです。

    25年後の将来予測

    供給過多の市場傾向は、25年先も変わらないであろうと予測されています。

    厚生労働省の調査によると、2045年の薬剤師総数は45万人前後になるという予測に対し、需要総数は40万人前後になるだろうという結果になっています。

    2-2.新型コロナウイルスの影響により薬剤師の需要は一時的に大きく低下

    薬剤師の需要は、新型コロナウイルスによって一時的に大きく低下しています。

    感染リスクを最小限にするため、病院・クリニックを訪れる患者の数が減っています。

    これにより、調剤薬局などで扱う処方箋の発行枚数は減少し、結果として薬局では人員が余る状況が発生しています。

    特に、派遣やパートなど非正規雇用として働く薬剤師は、契約が更新されなかったり、求人がなかなか見つからなかったりするようです。

    とはいえ、これはあくまで一時的な影響であるため、新型コロナウイルスが契機となって薬剤師の仕事がなくなるというわけではありません。

    2-3.薬剤師の有効求人倍率は他職種に比べて高い

    上記まで、薬剤師のニーズ減少について述べました。事実、薬剤師の有効求人倍率は、「2017年の5.57倍」から「2021年の1.75倍」と、年々低下傾向にあります。

    このことから、確かに薬剤師の数が増えていることによって、供給過多になっていることがわかるでしょう。

    しかし、有効求人倍率1.75倍というのは、他の職種と比較して非常に高い水準であると言えます。

    事実、職種全体の有効求人倍率は0.94倍であり、多くの職種と比較して高いニーズを保っていることがわかります。

    薬剤師 有効求人倍率の比較

    出典:厚生労働省発表

    これには、地方に住んでいる継続的な投薬を必要としている高齢者の数が増え、そもそも薬剤師の仕事の需要が高いという背景が考えられます。

    後期高齢者の増加に薬剤師の増加は追い付けていないため、後期高齢者が減少するとみられている2035年まで、薬剤師不足は解消されることはないでしょう。

    上記をまとめると、薬剤師の需給バランスは変わりつつあるが、他の職種と比べると遥かに高いニーズがあり、将来性の見込める仕事であると言えます。

    3.【就業先別】薬剤師の将来性

    就業先によって、薬剤師のニーズや将来性は異なります。以下の分類で、詳しく解説します。

    1. 調剤薬局
    2. 企業
    3. ドラッグストア
    4. 病院

    それぞれ詳しく見てみましょう。

    3-1.調剤薬局

    調剤薬局の薬剤師の将来性は、それほど高いとは言い切れません。

    調剤薬局は、薬剤師の主要な勤務先であり、およそ20万人もの薬剤師が調剤薬局で働いています。

    この数は年々増加傾向にあるため、徐々にではありますが、人手が余る状況になっていくことが考えられます。

    また、2019年より薬局事務員のピッキングが一部認められるようになりました。

    もちろん薬剤師の管理のもとという条件付きですが、これまで薬剤師が担ってきた業務が、別の担当者に代替されるケースも見られるようになってきました。

    加えて、2019年の消費税増税に伴う薬価の改定によって、収益に影響が出ている調剤薬局もあるなど、求人面だけでなく、給与面でも不安要素があります。

    3-2.企業

    製薬企業に勤務する薬剤師は、将来安泰とは言い切れません。

    というのも、製薬会社で働く人の数は、年々減少傾向にあるからです。

    とりわけ、MR・MS職に代表される営業系職種は、厳しい状況になっていくでしょう。

    背景には、ジェネリック医薬品の開発が盛んに行われることで、新薬のシェアを拡大しづらくなっていることが挙げられます。

    また薬価改定によって利益の減少などの影響から、MR・MSの市場は今後も厳しくなってくると予想されるでしょう。

    2021年最新情報

    2020年の薬価改定でも、各企業の主力製品の大幅引き下げが行われました。

    特に中外製薬では「アバスチン」などの主力製品だけで約540億円減収すると予測されています。

    必然的に企業としては薬価が下がらない新薬開発にコストをかけたいと考えるため、高年収であるMR・MSの数を減らしたいと考えることは自然なことです。

    ジェネリック医薬品の開発が盛んにおこなわれ、薬価が急激に下がりつつあるなかで、従来通りの働き方をしているMR・MSは、次第に淘汰されていくでしょう。

    3-3.ドラッグストア

    ドラッグストアは非常に将来性のある職場と言えます。

    近年では調剤薬局を併設した店舗も多くなったこともあり、薬剤師の活躍の場が増えているためです。

    24時間営業を行っているため、人材の確保が課題となっている店舗も少なくありません。

    また、ドラッグストアは日用品やコスメなど、日常生活に欠かせない様々な商品を扱っており、診療報酬改定などの影響を受けづらい側面があります。

    金銭面の懸念を抱えづらい点は、調剤薬局や企業にはない利点であると言えるでしょう。

    まとめると、求人数・給与の両面において、将来性のある職場であると判断できます。

    3-4.病院

    病院は薬剤師の就業先の中でも、将来性のある職場の一つです。

    調剤報酬や薬価改定に伴う収益の減少などのリスクがほとんどなく、比較的安定していると言えます。

    とはいえ、病院薬剤師の年収はそれほど高い水準であるとは言えず、さらに業務内容もハードなため、薬学生からは人気があるものの、多くの職場で人材不足の問題が顕在化しています。

    また高齢化が進む日本においては、病院においてがんや感染症、難病のケアなど専門的なスキルを持つ薬剤師はこれから重宝されるでしょう。

    4.将来仕事を失わない薬剤師になるために意識すべきこと

    将来仕事を失わない薬剤師になるために意識すべきことは以下の4点です。

    1. コミュニケーション能力を身につける
    2. 複数の専門スキルをかけ合わせる
    3. マネジメント能力を身につける
    4. 地域密着の薬剤師になる

    それぞれ詳しく見てみましょう。

    4-1.コミュニケーション能力を身につける

    これからの時代に必要とされる薬剤師になるには、コミュニケーション能力が欠かせません。

    なぜなら、「対人業務」はAIが代替不可能な領域だからです。

    具体的には、以下のような力が必要です。

    • 患者さんの病状を正しくヒアリングする力
    • 相手のニーズを捉える的確な提案力
    • 医師や患者さんから信頼されるホスピタリティ

    医師の処方箋に従ってただ調剤するだけではなく、患者さんとの密接なコミュニケーションを通して、一人ひとりに寄り添った医療を提供することが、これからの薬剤師に必要不可欠なのです。

    4-2.複数の専門スキルをかけ合わせる

    専門スキルを持った薬剤師は、将来的にますます求められるようになるでしょう。

    特に専門性の高い資格を持っていると、転職もしやすくなります。

    また将来のキャリアに合わせて、適宜専門資格を取得するのもおすすめです。

    例えば、将来的にがん治療の分野に携わりたいのであれば、「がん薬物療法認定薬剤師」「がん専門薬剤師」などの資格を取っておくとキャリアに有利になるでしょう。

    なお、専門薬剤師には、まず認定薬剤師として認定される必要があります。

    認定薬剤師とは、研修認定薬剤師制度のもと、倫理、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学及び薬事関連法規・制度など、良質の薬剤師業務を遂行するために、自己研鑽した成果について、一定期間内(新規4年以内、更新3年毎)に所定の単位を取得したと申請した後、認定された薬剤師です。

    引用:日本薬剤師研修センター

    一定以上の長期間が必要となるため、相応の努力が必要ですが、明確なキャリアビジョンが描けているのであれば、前向きに取り組んで見ることをおすすめします。

    また、複数の専門スキルをかけ合わせることで、より希少価値の高い薬剤師になれるでしょう。

    4-3.マネジメント能力を身につける

    薬剤師として働き続けるためには、マネジメント能力も欠かせません。

    特に管理薬剤師として働く経験は、今後のキャリアの可能性を大きく広げてくれるでしょう。

    管理薬剤師は、各薬局や店舗に配置され、責任者の役割を担います。

    これから薬剤師が供給過多になっていくと考えられる時代において、多くの人材をまとめ、職場を管理する能力を持つ人材は、将来性という点において大きくリードできると言えるでしょう。

    また、管理薬剤師の平均年収は611万円と言われており、大幅な収入アップも見込めます。

    4-4.地域密着の薬剤師になる

    地域密着の薬剤師は、将来的にニーズが高くなると考えられます。

    特に地方は、薬剤師の数が不足しており、常に一定以上の需要があります。

    事実、都市部よりも地方の方が、給与が高いというケースも少なくありません。

    さらに、今後は高齢化が進んでいく中で、病歴の管理や悩み相談を必要とする患者さんも増えてくるでしょう。

    地域に密着して、一人ひとりと密度の高いコミュニケーションを行うことで、健康をサポートしていく必要があるのです。

    在宅医療分野でのニーズも高い

    近年は在宅医療を希望する患者さんに対して、医薬品を届ける「訪問薬剤管理指導」を行う薬剤師のニーズも高まりつつあります。

    在宅医療中の患者さんは薬を受け取りに行くこと自体が難しいケースも多いため、薬剤師が居住地を訪問し、医薬品を提供・健康面のサポートを行うのです。

    特に高齢化の進む地域では、今後さらに求められる存在となるでしょう。

    このように、これからの時代を生き抜くためには、専門性を高め、常に学び続ける姿勢が不可欠です。

    もし、現在の職場でこうしたスキルを磨く機会がない、あるいは自身の能力や努力が正当に評価されていないと感じるなら、キャリアアップを目指せる環境へ身を移す「転職」が、最も効果的で現実的な選択肢となります。

    5.将来に向けたキャリアアップを目指すなら、転職も一つの手段

    将来に向けたキャリアアップを目指すなら、転職も一つの手段です。

    特に「今いる職場では単調な業務しかできない」「将来に向けて、幅広い業務に携わりたい」と考えている方は、キャリアビジョンから逆算して、適した職場への転職を検討することをおすすめしています。

    特にルーティン作業ばかり担っているという方は、テクノロジーの進展や新たな業務用AIツールの開発とともに、徐々に代替されてしまう可能性があるため注意が必要です。

    一方、今のうちから多様な経験を積んでおくことで、自らの可能性を広げたり、一生モノのスキルを身につけられたりすることがあります。

    とはいえ、理想通りの転職ができるか不安という方も多いでしょう。

    また、キャリアビジョンがはっきりと定まっていないという方も少なくないはずです。

    そこで、まずは薬剤師キャリアのプロである「転職サイトのキャリアコンサルタント」に相談してみることを推奨します。

    転職サイトとは

    一般的な求人広告サイトと異なり、求職者一人に対してキャリアコンサルタントが担当し、転職活動をサポートしてくれるサービスです。

    求人の紹介から、面接対策まで、転職活動を総合的に支援してくれます。

    転職サイトの利用をおすすめする最大の理由は、「転職しようか迷っている」という相談から、丁寧に対応してくれるからです。

    「薬剤師としての今後のキャリアに悩んでいる」「転職すべきか判断できない」という方は、一度プロの意見を聞いてみることをおすすめします。

    さらに、転職サイトを利用することで、以下のようなサポートを受けることができます。

    サポート例

    1. 履歴書・職務経歴書の作成(添削)
    2. 求人探し
    3. 求人の応募手続き
    4. 面接の日程調整
    5. 配属先の交渉
    6. 給与・ポジションの交渉
    7. 雇用契約書の確認
    8. 入社関連手続き

    転職サイトの担当者は、数多くの薬剤師転職を成功に導いてきた実績があり、「どのように自己PRをすれば、採用確率が高くなるか」といったノウハウを熟知しています。

    一人ひとりにあった転職活動の進め方も、具体的にアドバイスしてくれるでしょう。

    登録から利用まですべて無料で行えますので、転職活動の準備に不安のある方は、利用を検討してみてください。

    6.キャリアの可能性を広げるなら、登録しておきたい転職サイト5選

    数ある転職サイトの中から、以下の3点を基準に、「利用者からの満足度の高い薬剤師転職サイト」をピックアップしました。

    転職サイト選定3つの基準

    1. 求人の質・量:薬剤師求人の量や質は十分かどうか
    2. 提案力:求職者のニーズにぴったりの提案をしてくれるかどうか
    3. サポート力:コンサルタントからの手厚いサポートを受けられるかどうか

    さらに、当サイトが薬剤師500人を対象に行った独自アンケートの調査結果を加味し、利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、薬剤師におすすめの転職サイトは、以下の通りとなりました。

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    4.2

    3.7
    3位.ファルマスタッフ
    約5.1万件

    3.8

    4.1
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    約3.6万件

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    35歳が転職エージェントをうまく使うポイント この章では、転職サイトをより効果的に利用するためのポイントを7つお伝えします。
    1. スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
    2. 転職時期は最短可能日程で答える
    3. 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
    4. 経歴やスキルに嘘をつかない
    5. 推薦文は必ず確認する
    6. 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
    7. 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
    せっかく良い転職サービスを選んでも、上手に活用できなければもったいないので必ずチェックしましょう。

    Point-1. スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく

    転職サイトは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最終接触日)なのです。 「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。 更新日 例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。 更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。

    Point-2. 転職時期は最短可能日程で答える

    コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれるので、この時には「いいところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。 そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。 ※もちろん現職での退職手続きや引継ぎがあるはずなので、その点は伝えておきましょう。

    Point-3. 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る

    担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。 担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。
    担当変更メール文面例 いつも大変お世話になっております。現在転職の支援をして頂いている○○と申します。現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、 転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。 もし可能であれば、他のコンサルタントの方と一度お話をしたく考えております。 大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

    Point-4. 経歴やスキルに嘘をつかない

    登録情報や一連のやりとりについては、申し出をしない限りは情報が残ります。 コンサルタントでよく話題にあがるのが、「去年の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・」という話です。 この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として、紹介する案件を絞るなどの判断がくだされます。

    Point-5. 推薦文は必ず確認する

    ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きます。 そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。

    Point-6. 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない

    数社の転職サービスを使っている場合、同じ案件には複数の転職サービス経由で応募しないようにしましょう。 企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。 企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となるリスクさえあります。

    Point-7. 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査

    転職サイトも売上がかかっていますから、なんとかしてあなたに転職を決めてもらいたいと考えています。 優良なコンサルタントであれば都合の悪いことを隠したりすることは少ないでしょうが、自衛のために口コミサイトの『OpenWorkを利用して裏をとるようにしましょう。 以下のような口コミが大量に集まっているので、その情報をもとに、社風や雰囲気をあらかじめ予想することができます。 openworkの口コミ 上場企業であればほぼ全ての企業についての口コミが集まっていますので、ぜひ利用してください。

    8【図解】転職サイト利用の流れ

    ここまで、転職が有利に進む転職サービスと、その活用ポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。 転職サイトに登録したあとは、特に準備は必要とせず、気軽に身をゆだねれば良いのですが、初めて使う方は不安も多いかと思いますので、登録後何が起こるのかをざっくり把握しておきましょうスクリーンショット 2016-08-21 17.30.24

    Step 1. まずは公式ページから登録する

    それぞれの公式ページから登録を行います。 登録する際は、『転職サービス』なのか『派遣サービス』なのかを確認するようにしてください。 例えば、「パソナ」と検索するとパソナの派遣登録サイトが出てくるように、紛らわしいサービスが複数あるため、登録前にしっかりと確認しましょう。 正社員転職を目指していたのに、知らずのうちに派遣社員の面接を受けていた…ということがないように、十分に注意しましょう。

    Step 2. 担当コンサルタントから連絡が来る

    登録すると、担当から数日以内に電話かメールで連絡が入ります。 事前に準備などをする必要は全くありませんが、ざっくり下記のようなことを聞かれます。
    • 転職希望時期は?
    • 希望する職種や業界は?
    • 希望年収は?
    10分ほどの最低限のヒアリングを受けた後、キャリアカウンセリングのアポイント調整を行います。 ※最初からアポイント調整に入る場合もあります。

    Step 3. キャリアカウンセリング

    あなたが転職サイトのオフィスに訪問することもあれば、担当コンサルタントが近くまで来てくれることもあります。(近年はコロナの影響により、オンライン面談も積極的に取り入れられています。) 初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。
    • あなたのキャリアの棚卸
    • PRポイントの整理
    • 転職するべきかどうか
    • 転職するとしたらどのような企業に内定をもらえそうか
    • どのように職務経歴書を書いたら通過しやすくなるか
    • 転職についての要望の深堀
    キャリアカウンセリングで気づくことも多く、なるべく多くのコンサルタントに意見をもらえば、考えがまとまっていき、後悔ない転職をすることができるでしょう。 担当コンサルタントとは長い付き合いとなるため、できれば拠点に足を運ぶようにしましょう。

    Step 4. 求人紹介を受ける

    あなたの希望に合いそうな求人を5件~20件ほど紹介してもらえます。 思ってもないような大手もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。 それぞれのエージェントしか扱っていない独占求人もありますので、複数社のエージェントから求人紹介を受けることを推奨します

    Step 5. 履歴書・職務経歴書の添削

    応募する企業を決めたら、職務経歴書や履歴書といった選考書類を添削してもらいます。 場合によってはこのためだけに面談を設定してくれたり、何度も書き直しを行ったりしてくれます。 最高の職務経歴書をエージェントと一緒に作り上げていきましょう。

    Step 6. 紹介された求人に応募する

    選考書類が完成したら、担当コンサルタントが最後に推薦文を添えて企業に応募します。 自分ではなかなか伝えられないあなたの魅力を、担当コンサルタントが企業に伝えてくれます。 求人サイトを使って自力で応募すると、推薦文はもちろん誰も書いてくれませんし、企業への手続きも全部自分でしなければならないため、それに比べると転職サイト経由は圧倒的に有利です。

    Step 7. 面接対策を受ける

    応募している企業の面接担当者がどのような質問をして、どのようなタイプの方を好むのか、今持っているスキルのなかで何をPRするべきなのかといったポイントのアドバイスを貰います。 あなたが希望すれば模擬面接を実施してもらえるケースも多いです。

    Step 8. 企業との面接を行う

    面接の日時設定は担当コンサルタントが全て行ってくれます。 対策してもらったことをフル活用して、力を出し切りましょう。 面接に落ちてしまった場合には、多くの場合、担当コンサルタントが人事担当者からフィードバックを受けているため、次の面接に生かすことができます。

    Step 9. 内定と退職サポート

    内定が出た後は、担当コンサルタントが給料交渉や入社日の調整を責任を持って行ってくれます。 また、退職手続きについて不安な場合も、上司にどのように報告するかなど転職サイトであればノウハウを必ず持っていますので、頼ってしまいましょう!

    Step 10.退会手続きをする

    転職先の内定がもらえたら、転職サイトを退会するのが無難です。 万が一転職後も転職サイトに入会し続けていたら、転職先の人事担当者に見つかってしまうかもしれません。 転職サイトを利用している会社は、転職サイトに登録している人材を「スカウト」機能でチェックしています。 転職先の人事担当者が「スカウト」機能であなたの情報を見つけた場合、「入ったばかりなのに、もう転職しようとしている」と、無用な疑いをかけられるかもしれません。

    9.さいごに

    薬剤師の将来性について解説しました。

    薬剤師という仕事がなくなることはありませんが、自らの市場価値を高める姿勢は欠かせないと言えるでしょう。

    自分の市場価値を高めるための手段として転職を考えている方は、下記のサイトを利用するのがおすすめです。

     

     

     

     

     

     

    上位3サイト(『薬キャリエージェント』、『マイナビ薬剤師』、『ファルマスタッフ』)は薬剤師向けのサポートが特に手厚いという評価を受けているため、すべて登録しておくと、転職成功に大きく近づくでしょう。

    なお、それぞれのサイトの利用者からの評判を知りたい方は、以下を参考にしてください。

    あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っています。

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    この記事を書いた人

    現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。

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