OTC薬剤師とは?|メリットデメリットから平均年収まで全解説

薬剤師を目指す方の中には、

  • OTC薬剤師って何?
  • OTC薬剤師になるには?

と気になっている方も多いでしょう。

結論、「OTC薬剤師」とは、薬局やドラッグストアなどで、主に調剤や薬の販売を行う薬剤師を指します。

OTC薬剤師になるためには、薬剤師の国家資格さえ持っていれば、その他特別な資格は必要ありません。

就業先の数も多く、薬剤師の転職先としてはスタンダードな職場です。

この記事では、数々の薬剤師転職をサポートしてきた私が、「OTC薬剤師のメリット・デメリット」「OTC薬剤師になるために必要なこと」まで全て解説します。

  1. OTC薬剤師とは?|仕事内容から年収まで徹底解説
  2. OTC薬剤師のメリット
  3. OTC薬剤師のデメリット
  4. OTC薬剤師転職におすすめの転職サイト
  5. 【FAQ】OTC薬剤師に関してよくある質問

全て読めば、自分が本当にOTC薬剤師になるべきなのか自信を持って判断できるようになるでしょう。

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目次

OTC薬剤師とは?|仕事内容から年収まで徹底解説

ここでは、OTC薬剤師の仕事内容や働き方などを以下の流れで解説していきます。

それでは、順に見ていきましょう。

OTCとは

OTCとは「Over The Counter」の略で、カウンター越しに商品を販売すること意味します

出典:日本OTC医薬品協会

薬局やドラッグストアなどで、処方箋なしに自分で選んで買うことができる「要指導医薬品」と「一般用医薬品」はOTC医薬品の一つです。

OTC薬剤師は、上記のようなOTC医薬品を取り扱い、お客様とやり取りを行います。

仕事内容

OTC薬剤師の仕事内容は、主にドラッグストアや薬局などでの「接客・販売」です。

薬について詳しい知識を持っていないお客様の質問や要望に答え、希望に沿った薬や調剤を提供しなければなりません。

そのため、お客様とのコミュニケーション力や薬に関する詳しい知識が求められます。

また、OTC薬剤師の仕事は、基本的に接客・販売を担当しますが、職場によっては、調剤業務に関わる場合もあります。

年収

リクナビ薬剤師の調査によると、OTC薬剤師の平均年収は男性が592万円、女性が550万円です。

出典:リクナビ薬剤師

 

全体の薬剤師の男女平均年収は、約544.9万円であり、OTC薬剤師の年収は平均以上であることが分かります。

また、全体の平均年収約456万円国税庁と比較すると、OTC薬剤師は高い給与水準を持った職業だと言えます。

OTC薬剤師一般的薬剤師全体の
平均年収
約571.1万円約540万円約456万円

パートやアルバイトの枠でも多数求人があり、時給は2,000円を超えている場合がほとんどなので、給料は比較的高めです。

労働時間

ドラッグストアは基本的に休日祝日も営業しているため、休みは不定期です。

しかし、時期によって繁忙期があるわけでもなく、極端に忙しくなることはそれほどありません。

また、勤務時間はドラッグストアや薬局の決められた時間に沿っているため、残業は多くありません。

以上が、OTC薬剤師の基本的な情報です。

また、OTC薬剤師のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

メリットデメリット
  • OTCについての知識が深まる
  • お客さんに直接感謝されるので、やりがいを感じやすい
  • 給料が比較的高い
  • 労働時間が長い
  • コミュニケーション力が求められる

そこで2章からはOTC薬剤師のメリット、3章ではOTC薬剤師のデメリットについて順に解説していきます。

OTC薬剤師のメリット

ネットを元に集めた口コミによると、OTC薬剤師の大きいメリットは、以下3点だと分かりました。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

OTCについての知識が深まる

OTC薬剤師は、市販薬についての知識が深まり、スキルアップできる点がメリットです。

OTC医薬品の知識が身につく

口コミ・評判

匿名さん
ドラッグストアの薬剤師の仕事を低く見られがちですが、調剤でしか働いたことのない薬剤師にOTC(市販薬)のことはよくわかりません。
基本的な知識はありますが、技術は同じではないでしょう。調剤併設のドラッグストアで働く薬剤師は、幅広い知識が必要です。

出典元:アンケート

ドラッグストアで働く薬剤師は、実際に病院や薬局で働く薬剤師よりも比較的軽い病気の薬を扱っている分、簡単に思われがちです。

しかし、上記の口コミにもある通り、専門分野はそれぞれ違うため、OTC薬剤師として働けば、OTCについてより詳しくなることができます

お客さんに直接感謝されるので、やりがいを感じやすい

OTC薬剤師は、お客さんに直接感謝される仕事が多いため、やりがいを感じやすいという点は、他職場にはない魅力と言えるでしょう。

以下は、OTC薬剤師の方に感謝している実際のお客さんの声です。

お客様からのやりがいを直接感じられる

口コミ・評判

匿名さん
うちのドラッグストアでは外国人客が多いので、Google翻訳使ってOTCの使い方とか注意事項とか説明するんですが、外国人って感情表現がものすごく豊かで「圧倒的感謝!!」みたいな感じなので、薬剤師としても「これでまた一つ世界のヘルスケアに貢献したな」って気持ちになれます。

出典元:アンケート

問診してくれた

口コミ・評判

匿名 さん
行きつけのドラッグストアの薬剤師さんは処方箋渡したときにかんたんな問診してくれるからありがたい

出典元:アンケート

親切に薬をおすすめしてくれてありがたかった

口コミ・評判

匿名 さん
手持ちの1000円の目薬でダメだったけどドラッグストアのすごい優しい薬剤師のおねーさんにおすすめされた1500円の目薬買ったら目開くようになったぞ…
おねーさんと口ー卜ありがとう

出典元:アンケート

上記のように、ドラッグストアで働く薬剤師に感謝しているという声が多く見られました。

実際、OTC薬剤師は、お客さんとコミュニケーションを取りながらやり取りをする職業なので、直接感謝の言葉を頂けることも多い職種です。

このことから、「他社貢献」することがモチベーションである方は、非常に向いている職場と言えます。

給料が比較的高い

基本的に、薬剤師は他の職種に比べて年収は高めですが、とりわけOTC薬剤師の年収は比較的高水準だと言われています。

前述した通り、一般的な平均年収の約436万円と比べてみると、OTC薬剤師の平均年収は約571.1万円であるため約140万円も年収が高いことが分かります。

また、OTC薬剤師は、他の職場の薬剤師と比べてみても比較的に高収入です。

業種平均年収
OTC薬剤師571.1万円
病院薬剤師521.7万円
調剤薬局583.8万円

出典:マイナビ薬剤師

また以下のように、実際に現場で働いていた方の口コミでも、OTC薬剤師の年収の高さが分かります。

ドラッグストア薬剤師の年収は他の職場と比べても高い

口コミ・評判

匿名さん
年収は「ドラッグストア>調剤薬局>病院」
ドラッグストアは働く時間は長いですが、とにかく稼げます。

出典:アンケート

上記から、給与を重視している方には、OTC薬剤師はおすすめの職種であると言えます。

このように、OTC薬剤師には様々なメリットがあることがわかりました。

しかし、OTC薬剤師のデメリットを知りたい方もいらっしゃるでしょう。

そこで次章では、OTC薬剤師のデメリットについて解説していきます。

OTC薬剤師のデメリット

ネット上の口コミから集めた評判をもとに、OTC薬剤師のデメリットは以下2点であることが分かりました。

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

労働時間が長い

OTC薬剤師のデメリットとして、労働時間が長くなってしまうことが挙げられます。

休日が少ない

口コミ・評判

匿名さん
ドラッグストアだと祝日の出勤は当たり前で、年間休日が100日程度なんてこともあります。

出典:アンケート

正社員として残業しなきゃいけない時もある

口コミ・評判

匿名 さん
ドラッグストアは販売業ですから、一日8時間労働という基準に乗っ取ってはいますが、欠員が出たり、他に薬剤師がいない状況に出勤を強いられることがあります
アルバイトやパートと違い、正社員として勤務するのであれば、勤務時間を超えていても責任を取らなければいけない場合もあります。

出典元:ライトハウス

これらの口コミにもあるように、薬剤師の中でドラッグストアは年収が高いと言われていますが、同様に働く時間が多くなりやすい傾向にあります。

また正社員は、アルバイトと違って責任のある立場のため、シフト不足や欠勤を埋めるために出勤を強いられる場合があります。

給料を重視するか、休みを重視するか、どちらかは個人の好みによります。

コミュニケーション力が求められる

OTC薬剤師は、薬剤師業務より販売接客業がメインであるため、人とコミュニケーションを取るのが苦手な方には、あまりおすすめできません。

強いメンタルが必要

口コミ・評判

匿名 さん
ドラッグストアいいね。薬剤師とは言え半分接客業だしメンタルも強くいかないと大変だと思う。

出典元:アンケート

何から何まで担う

口コミ・評判

匿名さん
普通の薬局の裏の方にいる薬剤師さんで十分すごいのに、ドラッグストアの薬剤師さん陳列も接客もレジ打ちも全部自分でやっててやばいな?

出典元:アンケート

重労働もある

口コミ・評判

匿名 さん
ドラッグストアはレジだけならまだいいですが商品補充のため倉庫からはこんだり並べたり、体力いります。

出典元:アンケート

薬剤師の中でも、OTC薬剤師の仕事は薬を専門にした販売員です。

ドラッグストアで上級医薬品を売ることができるのは薬剤師だけであり、人手が足りない時はその他の仕事も担う必要があります。

そのため、接客や販売業務が得意ではないという方にとってはデメリットであると言えます。

ここまで、OTC薬剤師のメリットやデメリットを解説してきました。

次章では、OCT薬剤師求人の多い転職サイトを紹介します。

OTC薬剤師転職におすすめの転職サイト

この章では、下記3つを基準に『OTC薬剤師転職に強い転職サイト』を5つご紹介します。

選ぶ基準

  • 求人の質・量
    …薬剤師の求人も十分にあり、優良案件が多い
  • 提案力
    …業界の経験の有無に関わらず、希望条件に合った求人を紹介してもらえる
  • サポート力
    …求職者一人ひとりのニーズに合った面接・書類対策など、選考対策を丁寧に行ってくれる

以下の転職サイトは、薬剤師から異業種への転職を希望している方だけでなく、ドラッグストアの薬剤師を目指す方にもおすすめの転職サイトといえます。

自分に合った転職サイトを活用し、納得のいくキャリア選択へと導きましょう。

転職サイト求人数利用満足度
1位
ファルマスタッフ
約51,000件

0

調剤薬局の転職に強い
公式サイト
2位
マイナビ薬剤師
約46,000件

8

薬剤師の求人数トップクラス
公式サイト
3位
リクナビ薬剤師
約23,000件

5

ドラッグストア転職に強い
公式サイト
4位
薬キャリエージェント
約60,000件

1

薬剤師の総合満足度No.1(※エムスリーキャリア調べ)
公式サイト
5位
ファーマキャリア
約36,000件

7

薬剤師求人の質が良いと評判
公式サイト

もしどのサイトに登録すべきか迷う場合は、サポート力が高くて好評を得ている『ファルマスタッフ』と求人数が多い『マイナビ薬剤師』を併せて利用してみると良いでしょう。

1位.ファルマスタッフ|求人数No.1

ファルマスタッフ』は、大手調剤薬局チェーンの日本調剤グループが運営する薬剤師転職支援サービスです。

特に調剤薬局の求人は、数・量ともに業界トップクラスです。薬局への転職を検討している方は、登録必須の転職サイトと言えるでしょう。正社員求人だけでなく、派遣求人も多く扱っています。

20年以上にわたる転職支援実績があり、蓄積されたノウハウを得られる点も大きな魅力です。

薬剤師転職では、どういった点をアピールすればよいのか、調剤薬局への転職を成功させるにはどのように準備しておけば良いのか、など具体的な方法を知ることができるでしょう。

公式サイト:
https://www.38-8931.com/

2位.マイナビ薬剤師|面談でのサポート力が高い

マイナビ薬剤師

※マイナビのプロモーションを含みます。

『マイナビ薬剤師』は、転職業界大手のマイナビグループが運営する薬剤師専門の転職サイトです。

マイナビグループの知名度と営業力を活かして全国の求人情報を網羅しており、54,673件の求人を掲載しています

また、転職サポート力に定評があり、応募者との「面談」に力を入れているという点も特徴的です。

親身にアドバイスをしてくれるため、はじめての方でも安心して転職活動を進められるでしょう。

全国の主要都市に支店を持っており、地方在住の薬剤師の方にもおすすめです。

公式サイト:
https://pharma.mynavi.jp/

※マイナビのプロモーションを含みます。

3位.リクナビ薬剤師|コンサルタントが優秀

リクナビ薬剤師

『リクナビ薬剤師』は、人材紹介最大手のリクルートが運営する薬剤師を専門に扱ったサイトです。

サービスの規模も大きく、数多くの転職実績があります。

ドラッグストアの求人や、高収入の求人が多い点も特徴です。

また「日本一の人材紹介会社」としてのノウハウが豊富であり、特に優秀なコンサルタントがいるという点も大きな強みです。

4位.薬キャリエージェント|スピーディで丁寧な転職サポート

薬キャリ

『薬キャリエージェント』は、総合満足度No1の薬剤師転職サイトです。
(※薬剤師ポータルサイトにて19社中、年間登録者数No.1(2015年3月エムスリーキャリア調べ)

運営会社のエムスリーキャリアは、15年以上前から医療業界に特化したビジネスを行っていることもあり、サポート力や薬剤師転職ノウハウには信頼があります。

また、病院や医療施設などに強いコネクションを築いており、人気の高い転職先である調剤薬局や病院の求人数は業界1位、(※エムスリーキャリア調べ)調剤薬局では業界3位と、他サービスを圧倒する求人数・質を誇ります。

業種・年齢・地域問わず、転職を考えるすべての薬剤師におすすめです。

公式サイト:
https://agent.m3career.com/

5位.ファーマキャリア|希望に沿った好条件求人を提案

『ファーマキャリア』は、オーダーメイド求人が魅力の転職サイトです。あなたの希望に合わせた好条件求人を、キャリアコンサルタントが厳選して提案してくれます。

求人の数よりも質を重視したい方におすすめです。

また、優秀なキャリアコンサルタントが担当してくれる点も特徴的です。

一人ひとりがより満足のいく転職を実現するために、非常に親身なサポートを実施しています。

公式サイト:
https://pharmacareer.jp

【FAQ】OTC薬剤師に関してよくある質問

OTC薬剤師に関してよくある質問と回答は以下4点です。

それぞれ、詳しく紹介していきます。

Q1.未経験からでも働くことはできますか?

OTC薬剤師として働く場合、特別な経験を求められるわけではないため、未経験からでも働くことは可能です。

未経験からの薬剤師転職が不安な方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。

Q2.派遣やパートでも働くことはできますか?

派遣社員やパートとしてドラッグストアで働くことは可能です。

子育てをしている方やプライベートを大切にしている方にはおすすめの働き方です。

薬剤師派遣についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみて下さい。

Q3.採用面接で気を付けることはありますか?

以下の関連記事で紹介していますので、参考にしてみて下さい。

さいごに

この記事では、OTC薬剤師への転職を考えている方向けに、仕事内容やメリットデメリット、勉強すべきことなどを解説してきました。

OTC薬剤師として働くことは大変ですが、様々な点でやりがいのある仕事です。

この記事を読んで、OTC薬剤師になりたいと思った方のために、おすすめの転職サイトを以下に再掲しておきます。

もし、どのサービスに登録すべきか迷う場合、サポート力が高くて好評を得ている『ファルマスタッフ』と求人数が多い『マイナビ薬剤師』を併せて利用することがおすすめです。

あなたの転職が最高なものになることを心から願っています。

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この記事を書いた人

現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。

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