イード、ジゴワッツと共同開発のスマホがクルマの鍵になる「バーチャルキー」
福井県が取り組む嶺南スマートエネルギープロジェクト
仮想発電所(VPP)のEVカーシェアに利用
「iid 5G Mobility」でモビリティ革命への貢献を目指す株式会社イード(本社:東京都新宿区、代表取締役:宮川 洋、以下 イード)と、デバイス開発と認証技術に強みを持つ株式会社ジゴワッツ(本社:東京都中央区、代表取締役:柴田 知輝、以下 ジゴワッツ)が共同開発したスマートフォンをクルマの鍵として使える「バーチャルキー」が、福井県が嶺南地域を中心に展開する「スマートエネルギーエリア」プロジェクトにおける「EVによるVPPおよびカーシェア実証事業」のスマートロックとして利用が始まりました。
■福井県 「嶺南スマートエネルギーエリアプロジェクト」について
福井県では、嶺南地域を中心に、再生可能エネルギーを含む様々なエネルギーを活用した地域経済の活性化やまちづくりを目指す「嶺南Eコースト計画」を 2020 年 3 月に策定し、 人・企業・技術・資金(投資)が集まるエリアの形成を進めています。
このプロジェクトとして、便利で災害に強く、環境にもやさしい「スマートエネルギーエリア」を 創出することを目指し、嶺南地域の全市町や電力事業者などと連携して、EVや蓄電池等を ネットワーク化し、遠隔で充放電を制御するVPP(仮想発電所)の実証実験を実施することとしています。
VPP の実証実験に使用するEVについては、VPPの電源に活用するだけでなく、地域の足として住民や観光客などにも貸し出しを行うこととしており、このカーシェアリングサービスを株式会社スマートバリューが業務受託し、「バーチャルキー」を利用したカーシェアリングサービス「Patto」が嶺南地域の6箇所で2020年10月22日より始まりました(福井県HP)
■「バーチャルキー」について
「バーチャルキー」は、自動車の鍵をスマートフォンに置き換えるスマートロックシステムです。ジゴワッツの認証基盤技術「JigoAuth」を利用した認証サーバ(③)とスマートフォンアプリ(②)および専用車載器(①)により構成されます。自動車の鍵の解錠・施錠のみならず、プッシュスタートボタンの有効化・無効化操作が可能です。
既存アプリに鍵の操作機能を直接組み込むAPI(keybot API)や、車の管理システム等から一時的なスペアキーを発行することができるアプリ開発不要のAPI(VirtualKey API)を用意しているため、車を利用する既存サービスを低コストにオンライン化することができ、非対面での鍵の受け渡しを容易に実現します。
バーチャルキー車載器
「バーチャルキー」はこれまでも、スマートバリュー「KurumaBase」との連携で、「Patto」サービスとしてスズキディーラーの試乗車などをカーシェア化してきましたが、今回の福井県「嶺南スマートエネルギーエリアプロジェクト」も「Patto」サービスの他地域展開として行います。その他の実績として、NTT東日本の社用車を休日にカーシェア化する株式会社NTTル・パルク「ノッテッテ」、マンション住民に向けたEVカーシェアを提供する九州電力株式会社「weev」といったカーシェアリングサービスや、中古車販売におけるローンの可能性を広げる株式会社IDOM「ガリバースマートローン」、奈良先端科学技術大学院大学におけるブロックチェーンを活用したカーシェアリング実験システム「持続可能モビリティ社会システム運用実験」でもご利用いただいております。
このたび福井県の「嶺南スマートエネルギーエリアプロジェクト」にて、地方自治体との取り組みに参加させていただきました。今後も地域の車両やエネルギーの有効活用に寄与してまいります。
■株式会社ジゴワッツについて
電気自動車用普通充電器の開発、IoT製品群向け非同期認証システムなどの認証および課金システムの開発を手掛けています。ほかにキャッシュレスカフェ「ROBOTS.COFFEE」の運営も行っています。
■「iid 5G Mobility」について
「iid 5G Mobility」は、2017年夏より、モビリティ革命を支援するアクセラレーターとして、この領域で新たに立ち上がるベンチャー企業や、この領域で新たな取り組みを行う企業に対し、情報支援、事業開発支援、マーケティング支援、商品・サービス開発支援、資金調達支援などを行うことを目的とした取り組みを行っています。
これまで、ジゴワッツとの業務提携による「バーチャルキー」開発のほか、レイ・フロンティア株式会社との位置情報ソリューション「モビリティ・フロンティア」の共同開発、ナイル株式会社との業務提携による個人向け車両サブスクリプション「定額カルモくん」の展開、キャンピングカー株式会社の「キャンピングカーレンタル事業」、ロボットスタート株式会社との「車両向けAI音声コンパニオン調査」など、進化する自動車ビジネスが「サービスとしての移動」である「MaaS」に推移し拡大する流れを捉えてパートナーとの関係を深めています。
また、MaaS関連企業を幅広く紹介するためのセミナーの定期開催や、国内外の20以上のイベントからCASE/MaaSの最新情報を中心としたレポート講演の販売、モビリティ関連の海外視察企画などの関連事業も推進してまいりました。
「iid 5G Mobility」では、今後も新しいモビリティ・スマートサービスを発掘・支援、更に資本業務提携などを実施することで、新たな事業機会を捉え、非連続的な成長を目指してまいります。