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関東・関西の母親に聞く、子どもの熱中症に関する意識調査子どもの屋内熱中症が「心配」な母親が約9割熱中症発生場所も「自宅」「教室」といった屋内施設がトップ3にランクイン

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2013年8月7日

報道関係者各位

関東・関西の母親に聞く、子どもの熱中症に関する意識調査
子どもの屋内熱中症が「心配」な母親が約9割
熱中症発生場所も「自宅」「教室」といった屋内施設がトップ3にランクイン

株式会社イード

株式会社イード(東京都中野区 以下イード)は、本年2013年7月19日〜23日に公立保育園・幼稚園・小学校に通っている子どもをもつ関東、関西在住の20代~50代の母親200名(関東100名・関西100名)を対象に、子どもの熱中症に関する意識調査を実施しました。

■TOPICS

  • 子どもの熱中症が「心配」な母親は9割超え、屋内での熱中症発生にも要注意 今夏、子どもの熱中症が心配な母親は96.5%と高い割合となりました。なかでも、屋内の熱中症が「心配」だと回答した母親が87.0%と高く、実際に子どもの熱中症が起こった・起こりかけた場所としても「自宅」「教室」と回答した母親が15.4%に上りました。
  • 教育機関における冷房設置率、関東と関西で大きな差 夏場の保育園・幼稚園・小学校の暑さ対策に不満を感じる母親は半数以上。教室の冷房設置率は、関東圏の7割に対し関西圏では4割と大きく差があることも明らかになりました。暑さは、子どもの集中力にも影響すると考えられており、教室にも冷房の設置が必要だと答えた母親が9割以上となりました。
  • 屋内熱中症の認知度高まるも正しい啓発の必要性あり 家庭では、水分補給、十分な睡眠、軽装、扇風機や冷房の活用などといった熱中症対策が行われているようです。屋内熱中症の認知度は9割を超えていることも明らかになりましたが、「詳しく知っている」と回答した母親は23.5%に留まりました。
  • 節電と暑さ対策の両立、「クールシェア」と「ガス冷房」に高い注目度 節電しながらの屋内熱中症対策の有効な手段として母親が期待しているのは、カーテンやすだれの活用や扇風機の利用などといった従来の暑さ対策。その一方で、「クールシェア」や「ガス冷房」といった比較的認知度の低い暑さ対策方法も、内容を知った上での関心度は高いことが明らかになりました。

■子どもの熱中症が「心配」な母親は9割超え、屋内での熱中症発生にも要注意

今夏は、平年より平均気温が高い地域が多く、子どもたちへの影響が懸念されています。調査の対象となった母親の96.5%が子どもの熱中症が「心配」と答えたほか、外出や外遊びの時には熱中症対策を行っていると回答した方も89.5%と、熱中症に対する母親の意識が高いことが明らかになりました【グラフ1】。

子どもと暑さについての考え

また、日差しの強い屋外での熱中症はもちろんですが、屋内での熱中症を心配する母親も87%と、屋内熱中症に対する意識も高まっているようです【グラフ1】。実際に熱中症が起こった、または起こりかけた場所は、「公園などの屋外の子どもの遊び場所」、「校庭」に続いて「自宅」と「教室」がともに15.4%と、屋内熱中症にも注意が必要なことがわかりました【グラフ2】。

熱中症が起こった・起こりかけた場所

■教育機関における冷房設置率、関東と関西で大きな差

子どもが通学している保育園・幼稚園・小学校の教室に冷房が設置されているかを母親に聞いたところ、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県に住む母親の70%が設置していると回答したのに対し、大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山の2府4県の関西圏では41%に留まりました【グラフ3】。夏場の保育園・幼稚園・小学校の暑さ対策に不満を感じる母親が関西圏では6割(関東圏では5割以下)に上ることも、冷房設置率の低さが影響しているようです【グラフ4】。

お子様が通園・通学している公立保育園・幼稚園・小学校の、お子様が利用する教室の冷房設備
夏場の保育園・幼稚園・小学校の暑さ対策に不安を感じること

保育園・幼稚園・小学校などの教育機関での暑さ対策は、熱中症を未然に防ぐだけでなく、学習効果の向上にもつながると考えられており、「暑さは、子どもの集中力に影響を与える」と回答した母親が96.5%に上りました。また、「保育園・幼稚園・小学校でも冷房設置は必要である」と回答した母親は91.5%と高く、反対に「保育園・幼稚園や小学校で冷房を使うのは贅沢である」と答えた母親は18.5%に留まりました【グラフ5】。

子どもと暑さについての考え

■屋内熱中症の認知度高まるも正しい啓発の必要性あり

熱中症対策として家庭で行われているのは、「水分をこまめにとらせる」(98%)、「睡眠をよくとらせる」(96.5%)、「軽装にする」(92.5%)、「扇風機やサーキュレーターをつける」(91.0%)、「冷房をつける」(90.5%)など。その一方で、「外出前に気温を確認する」(60.5%)、「気温によっては外出を控えさせる」(63.0%)、「屋外では日光を避けるようにさせる・日陰で過ごさせる」(68.0%)などの対応は比較的低いことが明らかになりました【グラフ6】。

お子様の熱中症対策として行っていること

屋内熱中症という言葉を知っていると回答した母親は92.5%と認知は高まっているようですが、「詳しく知っている」と回答したのは23.5%に留まりました【グラフ7】。また、屋内で熱中症が発生しやすくなる気温と湿度は、それぞれ30.8度、63.3%と認知されていることが明らかになりました。しかし、昭和大学病院で救命救急センター長を務める三宅康史教授は、「体の状態によってはそれ以下でも熱中症に陥ることがある」とコメントしており、正しい啓発の必要性があることがわかりました。

「屋内熱中症」という言葉の認知

■節電と暑さ対策の両立、「クールシェア」と「ガス冷房」に高い注目度

節電しながら屋内熱中症対策の有効な手段として母親が期待するのは、「扇風機やサーキュレーターの利用」(98%)、「カーテンやすだれの利用」(97.5%)などとなりました。「クールシェア」や「ガス冷房」といった言葉の認知度はそれぞれ30%、18%と低いようですが、「図書館や商業施設など、自宅外の空調の整った施設で過ごす(クールシェア)」ことによる暑さ対策に期待する母親は95.5%【グラフ8】、「電力をほとんど使わない冷房システムの活用(ガスエネルギーの活用など)」への期待は91.5%と、内容を知った上での関心度は高いことも明らかになりました【グラフ9】。

図書館や商業施設など、自宅外の空調の整った施設で過ごす(クールシェア)
電力をほとんど使わない冷房システムの活用(ガスエネルギーの活用など)

■屋内でも発生する熱中症について正しい理解と対策を
昭和大学病院 救命医学科 救命救急センター長・教授 三宅康史 先生

三宅康史先生
三宅康史 先生

園や学校生活での熱中症予防としては、こまめに水分補給することおよび冷房を使用することが挙げられます。体育の授業などで運動している最中の対策はもちろんですが、体を動かした後でも発汗などの代謝が向上した、いわゆる体の中が燃えている状態は続いており、運動が終わったからといって油断していると、その後の過ごし方によっては屋内でも熱中症にかかる可能性があります。

今回の調査の結果、自宅や教室といった屋内での熱中症がある程度発生しているのは、運動後に油断してしまったことが要因の一つとして考えられます。調査では屋内で熱中症が発生する条件として、気温約30度、湿度約60%との回答でしたが、体の状態によってはそれ以下でも熱中症に陥ることがあります。運動後に過ごす屋内でも油断せずに、水分補給や冷房を使用するといった十分な対策が必要です。また、運動後に体調が悪くなった際に、児童が教師へ体の異常をすぐに伝えられる、または保健室へアクセスしやすい、といった環境を整えることも重要だと思います。

また、小学校のような施設においては、熱中症防止という点だけでなく、学習効率という点からも、教室への冷房導入を進めるべきだと思います。より涼しい環境の方が、学習効率が上がることは言うまでもありません。今回の結果より、関西圏の学校では冷房設備の導入が関東に比べ遅い傾向がありましたが、熱中症予防および学習効率の向上の観点から、今後さらに冷房の導入が進むことに期待したいです。既に、大阪市では市立中学校に冷房の導入が決められたようですが、このような動きが広まればと思います。

暑さに慣れない梅雨明けごろに熱中症が多く発生しますが、引き続き、お盆から9月にかけても厳しい残暑が予想されます。慣れたからといって油断せずに、屋外だけでなく屋内での熱中症にも注意が必要です。冷房の使用にあたって節電が気になるところですが、節電しつつ熱中症を防止する手段の一つとして、個人においてはクールシェアの実施、大型施設においてはガス冷房の導入といったことも、検討してもいいのではないかと思います。

【調査概要】

  • 調査名:空調についてのアンケート
  • 調査期間:2013年7月19日(金)〜23日(火)
  • 調査対象:公立の保育園・幼稚園・小学校のお子様をお持ちの母親
  • 有効回答数:200サンプル(関東1都3県、関西2府4県 各100サンプル)
     ※1都3県:東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県
     ※2府4県:京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県
  • 調査方法:イードの運営するアンケートサイト「あんぱら」によるインターネット調査

■本リリースに関するお問い合せ先
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担当:
湯浅
菅原

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