借金にも良い・悪いがあった!「悪い借金」「良い借金」の違いをFPが解説

借金と聞くと、あなたはどんなイメージが浮かびますか?大抵の人は借金に対して、悪いイメージを抱いているのではないでしょうか。実際、一時的な満足のためにお金を借りたり、ギャンブルの資金のために借金をしてしまうのは、生活に負担をかける「悪い借金」と言えます。

しかし、すべての借金が悪いものかといえば、そうとは言い切れません。多くの人が利用している住宅ローン、自動車ローンなども借金に該当します。では、これらは「良い借金」になるのでしょうか?

それを突き止めるべく、今回はファイナンシャル・プランナーである志塚洋介さんに悪い借金と良い借金の違いについてお聞きしました。現在お金を借りるかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

本記事取材のインタビュイー様

志塚洋介(ファイナンシャルプランナー)

保有資格:行政書士、CFP・1級FP技能士、宅建士、マンション管理士

専門・得意分野:資産運用・相続・遺言・許認可・各種文書作成

【プロフィール】
証券会社で個人の資産コンサルティング業務を経験。不動産会社へ転職し管理不動産の入出金管理を行う。その後独立し、行政書士として独立開業し、相続・遺言の手続き代行など民事を中心に、FPとしては証券会社での経験を活かし資産運用や不動産関連を中心にアドバイスやセミナー、執筆活動など幅広く業務を行っている。また、YouTubeでの投資情報動画も好評。

目次

悪い借金と良い借金の違いとは?

ーーさっそくですが「悪い借金」と「良い借金」の違いを簡単に教えていただけますでしょうか?

良い借金とは将来に向けての投資に回る資金となるものである必要があります。

借金をなぜするのかというとお金が必要だから借金をするわけですが、その場限りの消費のために借金をすることにより一時的な満足を得ることはできます。しかし、その後返済をしなければなりません。

返済の資金は将来の収入から支払われなければなりません。そのため良い借金であるためにはその返済計画が明確に立てられている必要があります。

また、金利の負担が大きい借金は返済額が増えてしまい、生活を圧迫してしまいますので良い借金は金利が低く返済額が大きすぎない、悪い借金は金利が高く収入に対する返済額が大きいという違いがあります。

悪い借金・良い借金の具体例とは?

ーーなるほど、では具体的にどんな借入の仕方が「悪い借金」に該当しますか?

ぜいたく品を買うための借金は将来につながるものではなく一時的な満足勘を満たすためだけの消費となってしまうため良い借金とは言えません。

また、ギャンブルのための借金は借りたお金をギャンブルで返そうとして失敗しさらに借金をするというサイクルになってしまい、将来のための借り入れでもなく、また返済計画が明確とは言えませんので悪い借金といえるでしょう。

ーーでは逆に「良い借金」にはどんな借入が挙げられますか?

事業に投資するため借金などは将来の事業成長のために必要なものであり、将来の収入増につながる資金であるため返済計画とともに事業計画がしっかり立てられているのであれば良い借金といえるでしょう。

また不動産や自動車など今後の生活のために必要なものに対する資金となる借金は、将来にわたって生活を豊かにしたり便利にするものですので良い借金といえます。

悪い借金を避けて、良い借金をするためには?

ーー悪い借金を避けるためにはどうしたらいいでしょうか?良くない借金に何か共通する特徴はありますか?

返済できる計画がなく今後につながらない急場しのぎの借金であるということが共通している特徴です。悪い借金はとりあえずお金がないから借りようというだけでその借金をどう使うのか、どのように役立てるかという計画がなく、返済計画もないのが特徴です。

また、無計画で借金をするための準備や下調べ等もしておらず、とにかく借りやすい金融機関からの借り入れをしてしまうので金利が高いことが多いです。

ーーでは、お金を借りる際に「良い借金」に近づけるためには、どうすれば良いでしょうか?

まずは、無理、無計画な借り入れを行わないことが重要です。無謀な借り入れをしてしまうと返済に苦慮してしまいます。借金が何のために必要なのか、今後のためにも必要なのかをしっかり考えることが大切です。

また、事前に返済計画をしっかり立てることも良い借金に近づけるために必要なことです。

さらに、借り入れの容易さだけではなくもっと低い金利で借り入れができないかなどをちゃんと確認し、なるべく返済時の負担が少なくなるようにすることも大事なことです。

ーーわかりました。お金を借りるメジャーな手段と言えば消費者金融・カードローンですが、借入の際に気をつけるべき点はありますか?

消費者金融やカードローンは申し込みの簡単さ、使いやすさが特長です。そのため気軽に利用してしまいがちですが、返す当てがあるかを事前に確認しておかないと返済が難しくなってしまいます。また、一般的な住宅ローン・自動車ローン、事業融資などの借金より金利が高いことが多いですので、金利の高さを自身の収入で許容しうるかを注意しておく必要があります。

インタビューまとめ

一口に借金と言っても、将来を見越したスキルアップのための投資や、生活のために必要な資金を用意するための「良い借金」もあれば、ろくに計画を立てずにその場の欲求でしてしまう「悪い借金」もあります。

消費者金融やカードローンで借入をする際は、将来のため本当に必要な借金なのか落ち着いて考え、しっかりと返済計画を立ててから融資を受けるようにすると良いでしょう。

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